格安スマホを使いたいと思っても、キャリアの契約に比べてどうして安いのか判らず、若干怪しげに感じる方も多いかもしれません。格安スマホを運営している会社はメジャーなところもあるのですが、中には全く聞いたことのないような小さな事業者もいて、そういったところにクレジットカード登録をしたくないな~という人もいると思います。
残念ながら現状ではほとんどのMVNOでは格安SIM回線を契約するときにクレジットカードの登録が必須となっています。私も1回線持っていますが、やはりクレカ登録はしています。
しかし、あくまで「ほとんど」であって、絶対にクレカが無いと契約出来ないというわけでもありません。実際、クレカ登録なしでも契約できるMVNOはいくつか存在します。どうしてもクレジットカードを作ることが出来ない、登録したくないという方は選択肢はあまり多くないのですが、ここで紹介するサービスを検討してみて下さい。
1.プリペイドタイプのSIMカードを利用する
まずはこれ。クレカは後払いですが、さきに料金を払ってしまう使いきりタイプのプリペイドSIMはクレカ登録が必要ないものもあります。
有名どころはIIJmioのプリペイドカードです。プリペイドSIMを購入し、簡単な情報登録をするだけですぐに使えるようになるのが最大のメリットですね。
通常の後払いタイプより事務手数料に相当するパッケージ代が含まれますので少々割高ですが、初期パッケージで2GBのデータ通信が出来ます。ひとまずサービスを試してみたいという方にはこれが一番オススメです。
もうひとつ、OCNにもプリペイドSIMがあります。OCNといえばインターネットプロバイダーとしても超有名です。そしてMVNOサービスはシェアNo.1の業界最大手なので、安心感は最も高いといえるでしょう。
これらのプリペイドタイプは容量を追加して使い続けることも出来ますし、通常のポストペイド型に契約を切り替えることも可能なものがあります(IIJmioもOCNも切り替えられますが、OCNの場合は30日使いきり版は変更できないなど、パッケージの種類によって制限があるので気をつけて下さい)。
2. 前払いサービスで一括支払いを利用する
「前払い」ではありますが、チャージをしながら使う「プリペイド」ではなく、先に一定期間分を一括払いすることで利用できるMVNOがあります。
☆「AICOM モバイル」
AICOMモバイルは亜太電信という小さな事業が運営してるサービスです。私はほとんど聞いたこともないですが、ここはクレジットカードだけでなく銀行での先払いが可能です。ドコモ系のMVNOで5GB/1,580円、8GB/1,900円など料金はなかなかリーズナブル。ただ、3日で1GBの短期通信制限があり、データの繰越も出来ないようです。
☆「Tikiモバイル LTEライト」 Tikiモバイルは別途Tikimoという別途サービスに移行しました。
こちらは岡山にあるインターネットプロバイダーがやっているMVNOです。1年契約をすることでゆうちょ・コンビニ振込で利用が可能です。3GB/月934円という価格も業界平均レベルです。ここもデータの繰越は出来ません。
3. 口座引落が利用できるMVNOを利用する
こちらも一部なのですが、クレカ登録なしで利用できるサービスはあります。
先ほどプリペイドで登場したOCNは、普通に契約してしまうとクレカ登録が必須なように見えますが、実は口座引き落とし指定が出来ます。口座支払いをするためにはSIMカード登録時に通常の手続きを行わず、カスタマーサポートに直接電話をして処理して貰う必要があります。
カスタマーズフロント フリーダイヤル:0120-506506(受付10-19時)
口座引落で決済を指定すると、開通までに時間がかかるそうです。スムーズに使い始めたいなら上記で紹介したプリペイドタイプを推奨します。
LINEが運営するドコモ系MVNOでは、「LINE Payカード」というプリペイドカードを経由して支払うことが出来ます。そのためLINE PayカードはJCBのクレジットカードと一部で似た働きを持ちますが、審査不要のプリペイドカードであり、LINEモバイルの料金支払い登録として例外的に利用ができるサービスです。カードを事前に作る手間は掛かりますが、カード自体の維持費・年会費などは全く必要なく、ポイント還元率も高いので節約をしたいのならオススメです。詳しくは「LINEモバイルはクレカ不要で契約可能 LINE Payカード使ったお得な裏技登録」を参照下ください。
☆「BIGLOBE SIM」/条件あり
ビッグローブのSIMでは、データ通信(SMS付きを含む)専用SIMの契約であれば口座振替が利用できます。通話が出来る音声SIMの契約ではクレジットカード決済のみとなる点に注意して下さい(また、スマホ・タブレットのセット購入代金の支払いも口座払いは出来ません)。
☆「楽天モバイル(MVNOサービス)」/要手数料
楽天が運営するドコモ系MVNOでは、2016年11月より月額料金に口座振替が利用できるようになりました。ただし、口座振替を指定すると毎月手数料が100円かかるほか、端末・アクセサリーの購入には利用出来ないので注意が必要です(2017年1月時点)。
☆「mineo」/適用条件あり
ドコモ系だけでなくau系の格安SIMも契約できるマイネオでは、インターネット回線として運営会社であるケイ・オプティコムが提供するインターネットサービス「eo光ネット」に加入していて、預金口座支払いをしている場合に限り、mineoの回線料金も口座支払いに変更することが可能です。
eo光ネットは関西圏(近畿2府4件+福井県)に提供されています。多くのマンション・戸建てへ導入可能ですので、mineoと一緒に使いたい方はネット回線の乗り換えも検討する価値があります。
MVNO事業がクレカ登録を基本的に必須としている理由はもちろん料金徴収が確実にできるからです。MVNOは料金を安くした薄利多売サービスなので、事業者としてもなるべく手間なく、確実に料金を回収できなければやっていられないというのは理解できます。それでも事情があってクレカが用意できない場合には、上記のようにいくつか選択肢はありますのでMVNOで節約をしたいなら試してみましょう。