「さすがデジカメを作っているメーカーだ」と感じさせる機能です。
2023年夏モデルのソニー製ハイエンドモデルスマートフォン「Xperia 1 V」は、同じくソニーのデジタルカメラブランド「α」(アルファ)シリーズ同様に拘りの撮影設定が出来る「Photography Pro」というカメラ機能が搭載されています。
最新のスマートフォンカメラであれば、利用者が特に設定を変更しなくても、自動で撮影する対象・環境を判定して最適な設定を選んでくれるのですが、自動設定では撮影が難しい星空撮影を行いやすい機能がXperia 1 V/Photography Proに搭載されています。それが「ピント拡大」です。
ピント拡大とは、手動でピントを合わせる場合に撮影するプレビュー画面の一部を大きく拡大表示することで、ピントをしっかりと合わせる補助機能です。
ソニーのデジタルカメラ「α」シリーズでも同じようにマニュアルフォーカス時にレンズのフォーカスリングを回すことで、自動でピント拡大が動作するという機能があり、それがPhotography Proにも移植されているという感じです。
ピント拡大を使うことで、オートフォーカスではピントが上手くあわないことがあるマクロ撮影や、意図的にピントをずらして撮影したり、本記事のタイトルにも書いたように星空撮影のような自動ではまずピントが合わないシーンで使うことが出来ます。
Photography Proで「ピント拡大」を使う方法は、
1.カメラアプリを起動する
2.Basicモードからマニュアル(M)モードに切り替える
3.フォーカスのモードを「マニュアル」にする
4. 右下にある「ピント拡大」のアイコンをタップする
これでピント拡大モードに入れます(初期設定/記事執筆時点のソフトウェアの場合。カメラ機能で毎回マニュアルモードで立ち上げる設定も可能です)。
この機能は通常のカメラ撮影で使うモードではないのですが、デジタルカメラ(特に一眼レフ・ミラーレスカメラのような高性能機種)を使いこせるユーザーなら「こんな機能がスマホにも欲しかった」という人も絶対にいるはずです。
(実際にXperia 1 Vで撮影した星空)
上記は肉眼でほとんど星が見えないような光害のある街中で撮影したものですが、場所・条件が良ければ天の川もキレイに撮れるはずです。
Xperia 1Vの大きなセンサー+長時間露光+ピント拡大によってフォーカスも合わせやすいという、星空撮影に向いた機能・仕様が揃っています。ピント拡大無しだとプレビュー画面では暗すぎ・星が小さすぎてピントがあっているのかどうか分かりませんが、Photography Proのピント拡大機能があればかんたんに鮮明な写真が撮れます。
Xperia 1 Vは従来モデルからカメラセンサーに新しい「2層トランジスタ画素積層型CMOSイメージセンサー」を採用し、より現実に近いイメージを写真として残すことが出来るようになりました。カメラに強いこだわりをもつユーザーは、ぜひこのピント拡大やさまざまな詳細設定を使いこなして、デジカメを持っていない日常の場面でも満足できる写真を撮りまくりましょう。
Xperia 1 Vは2023年7月時点で、ドコモやソニーストアで購入が可能です。
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Xperia 1 Vにオススメのスマホ三脚
今回のXperia 1 Vで星空撮影をする際に、Velbon製のスマホ用三脚を使っています。
このVelbonのスマホ用三脚の特徴は、
・Xperia 1 V本体より軽いわずか182グラム
・本体に収納可能なBluetoothリモコン搭載(Xperia 1 Vで使えることを確認済み)
・スタンド全長最大84センチ
・ヘッド部分が可動式で自撮り棒としても使える
といった、持ち運びやすいコンパクトで便利な三脚です(別途ロングタイプとして131センチまで延びるモデルもある)。小型・軽量であることを重視した製品なのでやや安定性に欠けるものの、日常利用には十分な仕様です。
マニュアルモードを使って長いシャッター時間を設定すると、スマホを手で持ったまま手ブレさせずに撮影することは不可能ですので、Xperiaのカメラを最大限に活かすなら高性能なスマホ三脚もセットで手に入れましょう。
☆「アマゾン – Velbon(ベルボン) スマホ・カメラ三脚 Coleman(コールマン) セルフィーマルチスタンド」
ガチで星空撮影をするなら赤道儀を
広角レンズ+30秒程度のシャッター時間であればそのまま星空撮影をすることは可能ですが、デジタルカメラで星空撮影を本格的に行いたいのであれば「赤道儀」と呼ばれる、星の動きに合わせてカメラ(この場合はスマホ)を回転させることが出来るアイテムを使いましょう。
上記のアイテムはVixenの「ポラリエ」というポータブル赤道儀です。地球の自転によってゆっくり位置が変わる星に合わせて、カメラをゆっくり自動回転サせることが出来ます。本来は小型のデジタルカメラを設置するためのアイテムですが、もちろんスマホにだって使えます(接続するためのアダプタなどは別途必要)。
上記は小型望遠鏡+スマホで星空撮影した例です。赤道儀を使わないと数十秒の間にも星が移動して、ブレて写ってしまいます。星空撮影ではさらに何枚もの写真を連続撮影して合成する手法が使われるため、赤道儀を使ってぶれを最小限に抑えることで肉眼では見えない感動的な星空撮影を作ることが可能となります。
☆「アマゾン – Vixen ポータブル赤道儀 星空雲台ポラリエ」
*ポラリエを使って撮影するためには、前述のVelbonの小型三脚だと耐荷重が足りません。自由雲台も必要となりますので、初めて撮影にトライする人はメーカーサイトなどを参考に、必要なアイテムを集めてください。