2025年夏モデルのソニーフラグシップスマートフォン「Xperia 1 VII(マーク セブン)」を実際に使って感じた良かった点や、他社のスマートフォン・iPhoneなどと比べて物足りなく感じた点を主観的にレポートしていきます(Xperia 1 VII単体の魅力や機種としてのレビューはこちら)。


Xperia 1 VII(mk7)はソニーの最先端・最高峰の技術を詰め込んだハイエンドモデルであり、はっきり言ってお値段は高めです。そのため、Xperia 1 VIIを買う前に気になるのは「本当に満足できる一台に仕上がっているかどうか」という点でしょう。

ソニーは2025年時点でXperiaの廉価モデル「Ace」は2022年モデルで終了、少し小さめなハイスペック「5」シリーズも2023年モデルが最後、「10」シリーズも2025年春夏には出せませんでした。

Xperiaファンがいま選べる機種としては、

・Xperia 1 VII (2025年/20万円~25万円)

・Xperia 10 VI (2024年/6万円~)

・Xperia 1 VI (2024年/18万円~)

・Xperia 5 V (2023年/13万円~)

などがあり、Xperia 1 VII以外は世代落ちです。最新性能・最高峰でなくても良いならあえて安い旧世代を買うという選択肢もありますし、Xperiaにこだわらず探すならもっと高い性能で安いスマホ、iPhoneもありますので、Xperia 1 VIIの強み・弱みを把握して、自分に適したスマホを手に入れましょう。

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Xperia 1 VIIの良い点・物足りない点

Xperia 1 VIIに満足した点 Xperia 1 VIIに物足りなく感じた点
・ノッチや穴がなく見やすい画面
・進化したスピーカー
・高いカメラ性能全般
・高い処理性能
・長いアップデート/サポート期間
・長持ちなバッテリー
・指紋の目立たないボディ素材
・本体が重く、ゴツい
・カメラの出っ張りが大きい
・充電速度は並
・結構発熱する
・望遠性能は最高峰とまでは言えない
・顔認証がない

Xperia 1 VIIで満足できる点・メリット・強みなどは、そのままメーカーのホームページなどを見れば機種の特長としてアピールされていますので、そちらを見れば十分でしょう。

*ソニーストアでは512GBモデルやコラボモデルも限定販売されています。

本ページではXperia 1 VIIですら物足りなく感じた点・不満に感じてしまうかもしれない点をもう少し細かく評価してみましょう。

Xperia 1 VIIは重く、ゴツく感じる

Xperia 1 VIIは6.5インチの大画面スマートフォンに分類されるモデルですので”小さくない”ことは誰でも分かることだと思います。しかし、歴代・他シリーズのXperiaユーザーがVIIへ機種変更する場合でも、その大きさ・ゴツさに少し戸惑う可能性があります。

Xperia 1シリーズは初代から”6.5インチ”のディスプレイをずっと継続しています(解像度や明るさなどは変更あり)。ディスプレイの大きさは大きく変わっていませんが、デザイン変更・大きさ変更は毎年行われており旧型に比べてどんどん重くなっています。

モデル名 本体重量
Xperia 1 178g
Xperia 1 II 181g
Xperia 1 III 188g
Xperia 1 IV 187g
Xperia 1 V 187g
Xperia 1 VI 192g
Xperia 1 VII 197g

6.5インチサイズのディスプレイを搭載していて、ボディ重量が197グラムという数字自体は相応という評価ですが、旧機種と比べてしまうと本体の横幅も増えている(例えばVは71mm→VIIは74mm)ため、大きく・重く感じます。

また、Xperia 1 VIIのボディデザインは全体的に角ばっていますので、丸みのあるデザイン・カーブしたエッジデザインの他社スマホと比べた場合でも、手に持った感触としてゴツく感じます。

AppleのiPhoneシリーズ iPhone 16 Pro(6.3インチ)と比べると、

項目 Xperia 1 VII iPhone 16 Pro
高さ 約162mm 約149.6mm
約74mm 約71.5mm
厚さ 約8.2mm 約8.25mm
重さ 約197g 約199g

このような差となります。本体の重さ自体はiPhone 16 ProよりXperia 1 VIIのほうが軽いはずなのですが、縦横に大きいため ”持ち易さ”という意味ではiPhone 16 Proのほうが良いと感じます。

Xperia 1 VIIには古いモデルに比べて大きなレンズ・センサーを組み込むためか、背面パネルから大きく飛び出たカメラパーツが利用されています。

背面を保護するケースなどを併用しない場合、このカメラレンズパーツの影響でディスプレイ面を上にして机に置くと、かなりの傾きが生じ、そのまま画面を操作するとガタガタ揺れます。

カメラの出っ張りが気になる人は本体・カメラレンズを保護する意味でも、ケースを利用するのが良いでしょう。

Xperia 1 VII用のケースは、ドコモの公式サイトでも複数販売されています。

Xperia 1 VIIの大きさ・重さおよびデザインに納得できるかどうかは好みの範疇ですので、気になる人は店頭でデモ機などを触るか、事前にレンタルサービスを利用して試してみるのもよいでしょう(2025年6月12日時点でレンティオでXperia 1 VIIの貸出あり)。

Xperia 1 VIIの充電速度

Xperia 1 VIIは5000mAhの大容量バッテリーを搭載しており、従来機種よりビデオ再生時の省エネ性能が向上しているなど、電池持ち全般に関しては高い満足度を得られていますが、”バッテリー充電速度”に関してはやや魅力に欠けます

Xperia 1 VIIの最大充電対応出力は具体的に公開されていないはずですが、実測で23W前後が出ることを確認しています。公式の表記ではドコモ純正 ACアダプタ08」(45W対応)を利用して、約100分でフル充電が出来ます。

2025年時点では、他社のスマートフォンではXperia 1 VIIと同等の大容量バッテリーを搭載していても20分足らずでフル充電できる機種も少なくなく、超高速充電に慣れているとXperia 1 VIIの充電時間が長く感じる可能性があります。

バッテリーの劣化を抑えるためにあえて充電速度を遅くする/最大容量まで充電しない(途中で充電を停止する)などの機能にも需要があることから、”超高速充電は不要”という人なら特に問題は感じないでしょう。

Xperia 1 VIIの望遠性能

Xperia 1 VIIのカメラは、超広角レンズはVIから性能アップしているものの、望遠性能は2024年モデルと同じです。

Xperia 1 VIIの望遠レンズは「85mm – 170mm」(35mm換算)という2つの可変焦点距離に対応しており、”光学ズーム”(倍率でいうと3.5倍→7.1倍/デジタル併用時最大21.3倍)を可能としています。

Xperia 1 VIIの望遠性能は旧モデル・廉価モデルに比べれば十分に高く、実用的ではあるものの、他社の最先端・高倍率ズームを特長としている機種と比べてしまうと、やや劣って感じられるかもしれません。

以下は、光学5倍ズームに対応したiPhone 16 Pro(2024)、光学10倍ズームに対応したGalaxy S22 Ultra(2022)で比較撮影(同じ大きさになるようにトリミング拡大)したものです。

*画像をタップすると拡大出来ます

Xperia 1 VII
iPhone 16 Pro
Galaxy S22 Ultra

最大ズームで比べると、Xperia 1 VIIよりiPhone 16 Proのほうがやや上、3世代前のGalaxy S22 Ultraにすら遠く及びません。Xperiaでは潰れてぼやけてしまうような小さな被写体でも、Galaxy Ultraシリーズなら鮮明に捉えられます。

iPhone 16 Proでは自動AI補正を強くかけても数字を再現しきれないようで、謎の文字が生成されてしまっています。Xperia 1 VIIでは数字を読み取ることも出来ません。やや画質がのっぺりしますがGalaxy S22 Ultraだけははっきり数字が区別出来ます。

Xperia 1 VIIのズーム性能が低いというわけではないのですが、超高倍率の写真を楽しみたいという人だと物足りなく感じるかもしれません。旧モデルよりは高い望遠性能となっていますので、過去のXperiaシリーズのズーム写真に不満がないなら大丈夫でしょう。

Xperia 1 VIIの発熱と処理性能低下

Xperia 1 VIIには2025年モデル向けのハイエンドクラスチップ「Snapdragon 8 Elite」が搭載されており、高い処理性能を実現する反面で、発熱がやや気になります。

通常の利用範疇(電話やメール、SNSやメッセージアプリなど)であれば熱を感じる場面はありませんが、高性能なゲームアプリの連続利用・動画撮影時には発熱します。

ゲームや動画撮影が10分を超えると、本体温度は40℃を超える場面もしばしば(本測定で使用している機器は市販のものです。精密な温度計測ではありませんので、あくまで目安として参考にしてください)。Xperia 1 VIIでは本体過熱時に処理性能を落とす・機能を一時的に制限するため、最高のパフォーマンスを長く維持できない場面もあります(連続利用時の発熱と処理性能低下についてはこちら)。発熱時でも古いスマートフォンと比べれば高い処理性能を維持しますので、長時間のゲーム利用が出来ないということはありません。

最高画質に設定して動画撮影を行ったところ、30分経過時点で過熱により機能制限が掛かりました(顔/瞳AFとタッチトラッキングが停止)。この時点で本体の表面温度は48℃を超え、素手で長時間触れていることは難しい温度です(熱くなるのは本体上部・カメラ付近であるため、それ以外の場所はもう少し低い温度)。

ただ、動画の撮影自体は30分を超えても継続可能でしたので、よほどのことがない限り動画が止まってしまう・強制終了してしまうことはないでしょう。

発売日から使い続けて現時点で異常な発熱・過熱を感じることはありません。フリーズ・シャットダウンもありませんので、もし繰り返す異常過熱・シャットダウン・再起動が起きているならアプリとの相性や個体の不良を疑ったほうが良いでしょう。

安く買えるXperia 1 VIのセール・中古情報

最先端にこだわらないのであれば、Xperia 1 VIIより1世代だけ古いXperia 1 VIは値下げや中古流通によって割安に買える可能性があります。

販売ショップ Xperia 1 VIの価格*
SONY公式:ソニーストアicon SIMフリー XQ-EC44
(12+256GBモデル) 179,300円
ゲオモバイルオンラインストア Aランク中古
142,780円~
ソフトバンク公式 168,192円
イオシス Cランク 122,800円

*価格・在庫は2025年6月14日時点のもの。最新情報は上記ショップリンク先の公式ページをチェックしてください。

Xperia1VII使って感じた良い点・悪い点-他社ハイエンド-廉価機やiPhoneと比較