2016年冬モデルとして発売され、2017年7月21日から機種変更向けに一括値引きの適用対象機種となって再び人気が集まっているドコモの小型スマホ SONY Xperia X Compact SO-02Jをメイン機種として半年間実際に使ってみて、ちょっと触っただけではわからないシステムの安定度・電池の劣化・本体の耐久度を詳らかにレポートします。
機種の価格情報・過去機種(Xperia Z3 Compact SO-02G)との違い・アップデートによる仕様変更・SIMロック解除方法・節電設定等については以下の過去記事をご覧ください。
☆「ドコモXperia X Compact SO-02Jが再び機種変更購入サポート対象に!4インチサイズの大人気モデル」
☆「[レビュー]Xperia X Compact SO-02JのSIMロック解除方法 au VoLTE SIMも利用可能」
☆「機種変更が安いと評判のXperia X Compact SO-02Jと2年前のZ3 Compactからの進化点」
☆「Xperia X Compact SO-02J Android7.0使用レビュー 電池の持ち・パフォーマンスともに問題なし」
☆「ドコモXperia X Compact SO-02J 節電設定・電池を長持ちにする方法(Android 7.0対応)」
SO-02Jの機能全般・詳細スペック情報はドコモの公式サイトを参照下さい(2019年1月時点で販売終了済み)。
NTTドコモ Xperia X Compact SO-02Jをみる
システムの安定性について
まずはスマートフォンの命でもある、基本的な機能が安定して使えるかどうかです。Xpeira X Compactは発売当初 OSとして Android 6.0を搭載していましたが、その後OSのメジャーアップデート(Android 7.0 Nougat)・複数回のアップデートが提供されており、私はその都度最新のバージョンで使ってきました。
2017年7月26日時点の最新ビルドは「34.2.B.0.247」です。これまでの修正により、以下のような不具合が修正されています。
・特定の条件下でメールアプリに本文が表示されない不具合
・特定の条件下でまれに録画が出来ない不具合
・稀にデータ初期化後、Googleアカウントの再入力が求められる不具合
・使用状況によって電池の減りが早くなる不具合
・その他セキュリティー更新
私はほぼ毎日SO-02Jを使ってきましたが、上記で改善されたとされる不具合には一度も遭遇していません。半年間利用していて一度もフリーズ・機能停止・シャットダウン・再起動などが起きることもなく、非常に安定して使うことが出来ました。
OSのメジャーアップデート前後のレビューは「ドコモXperia X Compact SO-02JにAndroid7.0の配信開始!早速アップデートしてみた 不具合修正・変更点あり」を参照下さい。
何度もアップデートが提供されているということで状況によって不具合が全く無かった機種というわけではないものの、エラーが起きるパターンはごく限られており・かつそれぞれの不具合もちゃんと修正されていますので安心して使える端末だと言えると思います。
電池の劣化について
スマホを酷使しているとどうしても避けることの出来ない、バッテリーの劣化については、SO-02Jを含む最近のXperiaスマートフォンには「いたわり充電」と呼ばれる、バッテリーに負荷をかけない充電システムオプションが搭載されています。
ただ・・・私はこのいたわり充電は使っていなかったため、本当にいたわり充電で電池が長寿(性能を保持できる)になるのかどうかは無評価です。
いたわり充電では毎日の生活サイクルを学習して長時間充電のタイミングでゆっくりと充電を行うというものなのですが、私はスマホを使うときは丸一日中触っていたり、何日も全く使わない日が続くこともあるため、ゆっくりと充電していては急に持ち出したい時に困ると思い、購入直後からオフにしていました。
バッテリーの劣化具合を確かめるために、ワンセグ(テレビ)をフル充電から再生するテストを実行してみました(縦画面・イヤホン利用・画面の明るさ50%)。
ドコモの公式サイトにはワンセグ再生は最大680分出来ると書かれていましたが、私の端末では約9時間(540分)時点で電池残量が10%まで減り、ワンセグが強制終了しました。普段はメイン利用しているスマホなのでバックグラウンドでいくつかのアプリ(LINE、メールアプリ、ニュースアプリ等)が動いたままの状態・画面の明るさの状態がドコモのテスト条件と同じではない可能性が高く、公称値よりやや短めながら、コンパクト機種でこれだけテレビが見られれば十分でしょう。
ちなみに私のSO-02Jの充電頻度は2~3日に一度です。充電しっぱなしで長時間利用したり、何時間もゲームをプレイ・動画再生を行うという用途には使っていませんが、移動中に情報収集・メモ帳代わりに長時間文章を入力しつづけたり、音楽再生・電子書籍での読書など、結構ハードに使ってきたつもりですが、今のところ購入直後に比べても電池の劣化を感じることはありません。
スタンバイ状態で放置しておけば3~4時間に1%くらいずつ減っていきます。
また、SO-02Jは急速充電にも対応しており、急速充電用のアダプタ・ケーブルを使えばやや速く充電をすることが可能です。
関連レビュー:[レビュー]Xperia X Compact SO-02Jを急速充電(QC3.0)対応ACアダプタで充電 1.0Aと速度比較
本体の傷付きやすさ
Xperia X Compactのディスプレイガラスは角部分が滑らかにカーブしているため、ぴったりと付けられるガラスフィルムがなかなかありません。私は中国から全画面保護タイプのカバーガラスを購入して、一時期だけ装着していました。
画面を覆う・保護するという目的ならばこのフィルムでも良かったのですが、フィルムの縁部分だけに粘着力のあるタイプだと水回り(主にお風呂)で使うと隙間から水が入ってしまい、フィルムを取らないと水分をなかなか飛ばすことが出来なかったため、数週間くらいでフィルムは捨ててしまいました。
その後、私は外出時には手帳型ケース・室内ではフィルム・ケース一切無しの裸で使っています。
☆「[レビュー]Xperia X Compact SO-02J用の1000円以下で買える手帳ケース TOMSKYE製スタンドタイプ」
そして半年間そのまま裸で使った結果・・・ディスプレイに薄っすらと傷がついてしまいました(´∀`;)
どこにもぶつけたり・擦ったりした記憶はないのですが、本当に薄っすらとしたものながら本体上部に複数の線がついています。光に当てないと見えず、手触りでもほとんど凹凸を感じない浅い傷であるものの、ディスプレイ表面のコーティングはあまり強いものでは無いようです。
背面も写真には映らないレベルの細かな擦り傷があります。Xperia X Compactのボディは樹脂系の素材に多重のコーディングを行うことで陶器のような艶のある質感に仕上げているのですが、所詮は塗装であり、本物の陶器のように擦過傷に強いわけではありません。メタル・ガラス素材のボディ/パネルで作られたスマホに比べて細かい傷が付きやすいと感じますので、本体を綺麗に使いたい人は常に保護ケースを外さない方が良いでしょう。
本体の発熱具合
Xperia X Compactの本体表面温度を放射温度計を使って測定実験を過去に行いました。
普段使い(通話・メールやサイト閲覧・動画再生)をしている時にはまず発熱を感じることはありません。5分~10分程度の操作であれば体温を超えるほどの熱を持つことはないようですが、高負荷の3Dアニメーション再生・ゲームアプリを連続で使用すると40℃~45℃くらいまで本体温度が上昇します。
参考記事:[レビュー]Galaxy Feel, iPhone7, Xperia X Compactの発熱実験
30分間以上高負荷のアプリを動かし続けてもフリーズ・機能制限が掛かることはありませんでしたが、40℃を超えてくると手で触り続けているとかなりの熱を感じます。スマホが普及しはじめた初期頃の端末の発熱っぷりに比べれば大した温度ではありません。
また、発熱時は若干のパフォーマンス低下も見られますので、Xperia X Compactはゲームをたくさん遊びたい人にはそこまで向いている機種とは言い難いところです。ただ、処理性能的にはほとんどのゲームが快適に遊べるレベル・RAM容量も3GBありますので、ゲームが起動しない・もっさりしてプレイできないということはまず無いでしょう。
項目別の満足度
ここからは主観的な評価になってしまいますが、Xperia X Compact SO-02Jを買って利用してみて感じたそれぞれの項目に対する満足度を学期末ということで通知表風に5点満点で評価していきたいと思います。
項目 | 満足度 | コメント |
カメラ性能 | 4点 | 比較的高性能であるが、もっと綺麗に撮れる新型スマホを持っていると物足りない部分も |
処理性能 | 5点 | ハイエンドではないことを理解していれば、必要十分なCPU/RAMである |
電池性能 | 5点 | 小型機種ながら非常によく保つ。バッテリーの暴走も経験無し |
頑丈さ | 3点 | 先述のとおり、表面コーティングは柔い。お風呂でも使いやすい防水性能は◎ |
通信 | 5点 | ドコモ本家SIMはもちろん、ワイモバSIMでも快適(要SIMフリー化)。 |
持ち運び | 5点 | 持ちやすさ・軽量さは文句なし |
UI全般 | 5点 | 特に使いにくいメニューや仕様も無く、普通に使える |
文字入力 | 4点 | POBOX Plusは使いやすいが、どうしても4.6インチという画面のサイズ上QWERTY配列にするとちょっとキーが小さくなる |
GPS精度 | 5点 | 正確に方向・位置表示出来ている。屋外でロストすることはまず無い |
価格 | 4点 | 機種変更向けの数少ない端末購入サポート対象機種である点は○。MNPの場合はよりハイエンドなモデルと負担差が無いので、最新機種を買ったほうがお得感あり。 |
ドコモのXperiaシリーズには2017年夏モデルとして5.2インチのXperia XZs SO-03J, 5.5インチのXperia XZ Premium SO-04Jが発売中であり、性能面ではXperia X Compact SO-02Jを遥かに上回るモデルが2017年7月時点で多数存在します。しかし、機種変更で買うのなら端末購入サポートを適用し、1年間でどんどん買い替えていく前提なら今でも十分「買い」なスマホです。
Xperia X Compactの機種変更購入時には端末購入サポート以外にも家族まとめて割・シニアはじめてスマホ割を併用することも出来ます。
SO-02J | 通常機種変更 | シニアの スマホデビュー |
本体価格 | 一括15,552円 | |
下取り割引* | dポイント 15,800円相当 |
— |
家族まとめて割 | 5,184円/台還元 | |
はじめてスマホ割 | — | 最大-39,384円 |
実質負担額 | マイナス5,432円~ | マイナス29,016円~ |
*2年前のXperia Z3 SO-01G, Xperia Z3 Compact SO-02Gを下取りに出した場合。キャンペーンの適用条件・その他のキャンペーン情報は「ドコモ 実施中のキャンペーン一覧」を参照。
SO-02Jは2017年夏モデルの最新高性能モデルに比べるとサイズ感・価格面以外での面白みは少ないですが、2017年時点でもSO-02Jより軽く・小さいスマホはドコモには殆どありませんので、小型スマートフォンが好きな人にはオススメです。一括値引きが適用されるのは2017年8月31日まで期間限定の予定ですので、スマホの買い替え時期の方は在庫があるうちに機種変しておきましょう。
上位互換 Xperia XZ1 Compact SO-02K登場
2016年に発売されたXperia X Compactとほぼ同じサイズのまま、スペックをハイエンドモデル相当までグレードアップさせた新機種 Xperia XZ1 Compactがドコモより発売中です。
左がXperia XZ1 Compact,右がXperia X Compactです。本体の素材が陶器のような艶のあるコーティングから、メタルっぽいさらさらしたパネルに変更されたことで、指紋がつきにくく・発熱も抑えられています。
CPUの処理の力はSO-02Jに比べて2倍以上に伸び、ゲームや各種アプリもさらにサクサク動くようになりました。特に3Dゲーム・RPGゲームなど高負荷が掛かるアプリでは差があるように感じました。
SO-02Kの実機レビューは以下の記事を御覧ください。
SO-02Kは2018年6月1日より機種変更価格が値下げされ、Xperia X Compactの最終販売時点と同じ1.5万円の負担で安く機変出来るようになりますので、これから購入するのであれば2016年モデルのSO-02Jよりも2017年モデル SO-02Kのほうが絶対にオススメです。
また、Xperia X Compactをすでに持っているユーザーがSO-02Kに買い換えるのも悪くないと思いました。正直、2018年の時点からみると、Xperia X Compactは「ハイエンド・ハイスペック」と呼べるカテゴリーからは外れており、型落ちの古い機種扱いになってきています。
下取り価格・白ロム買取価格が高いうちにSO-02Jを手放し、ハイエンドのSO-02Kへ取り替えておいたほうが良いかもしれません。
☆「Xperia XZ1 Compact SO-02Kの価格・スペックをみる」/ 2019年2月8日~一括648円に値下げ中
XperiaのCompactシリーズはドコモ専売であり、au/ソフトバンクでは購入できません。小型モデルに興味がある他社ユーザーは乗り換えでドコモに移ると小型Xperiaを入手出来ます。
さらに新機種 Xperia XZ2 Compact SO-05Kも激安に
Xperia X Compact SO-02Jから数えて2世代新しい、Xperia XZ2 Compact SO-05Kが2019年1月18日より機種変更向けに大幅割引額のアップが実施され、2年前におけるSO-02Jの価格より安い実質1万円で買えるようになりました。
→2019年3月1日、SO-05Kも端末購入サポート化されて一括10,368円に値下げされています。
SO-02Jよりも大きな画面、進化したカメラ、最高性能クラスのSnapdragon 845を搭載するなど、はっきり言ってXperia X Compactとは桁違いに性能がアップしています。
2019年1月時点でSDM845搭載ハイエンドモデルの中で最も安く機種変更が出来るスマホとなっていますので、コンパクトで小型なスマホを安く買い替えたいのなら、SO-05Kもオススメです。
☆「Xperia XZ2 Compact SO-05Kの実際の利用レビュー・評価を見るならこちら」