11月30日午前10時よりウェブ予約分の事前購入手続きが始まるドコモの冬モデルスマートフォン arrows NX F-01Jの機種特徴を富士通の担当者さんに聞いてきたので、旧機種からの変更点・価格情報と合わせてまとめておきます。
arrows NXシリーズの・・・何世代目になるのかもう数えるのも面倒ですが、2015年12月発売のarrows NX F-02Hから1年ぶりのモデルチェンジとなりました。富士通ははすでに昨年モデルから「ハイエンドスマホ」開発から降りており、新機種F-01Jもどちらかと言えば「程よいスペックで便利なスマホ」を目指したモデルにしているということです。
先に公式サイトで価格・機能を確認したい方はこちら →「ドコモ arrwos NX F-01Jを見る」
歴代arrows NXのスペック比較
まずは新機種の数値的な変更点をざっと確認するためにスペックデータの比較から行きましょう。
機種名 | F-01J | F-02H | F-04G | F-02G | F-05F | F-01F | F-06E |
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発売日 | 2016.12.02 | 2015.12.04 | 2015.05.28 | 2014.11.19 | 2014.05.30 | 2013.10.24 | 2013.06.07 |
画面サイズ | 5.5インチ | 5.4インチ | 5.2インチ | 5.2インチ | 5.0インチ | 5.0インチ | 5.2インチ |
解像度 | フルHD | WQHD | WQHD | WQHD | フルHD | フルHD | フルHD |
重量 | 169g | 167g | 155g | 166g | 159g | 150g | 163g |
縦幅 | 156mm | 154mm | 146mm | 144mm | 140mm | 140mm | 139mm |
横幅 | 75mm | 75mm | 70mm | 74mm | 69mm | 70mm | 70mm |
厚さ | 7.7mm | 7.9mm | 8.8mm | 8.6mm | 10.4mm | 10mm | 9.9mm |
電池容量 | 2850mAh | 3390mAh | 3120mAh | 2600mAh | 3200mAh | 3200mAh | 3020mAh |
利用可能時間 | 95時間 | 99.6時間 | 68.4時間 | 81.2時間 | 86.2時間 | 97.1時間 | 69.4時間 |
CPU | MSM8953 スナドラ625 | MSM8992 スナドラ808 | MSM8994 スナドラ810 | MSM8974AB スナドラ801 | MSM8974AB スナドラ801 | MSM8974 スナドラ800 | APQ8064T スナドラ600 |
RAM | 3GB | 3GB | 3GB | 3GB | 2GB | 2GB | 2GB |
ROM | 32GB | 32GB | 32GB | 32GB | 32GB | 32GB | 64GB |
メインカメラ | 2300万画素 | 2150万画素 | 2150万画素 | 2070万画素 | 2070万画素 | 1310万画素 | 1630万画素 |
サブカメラ | 500万画素 | 240万画素 | 240万画素 | 210万画素 | 130万画素 | 130万画素 | 130万画素 |
防水/防塵 | ○/○ | ○/○ | ○/○ | ○/○ | ○/○ | ○/○ | ○/○ |
生体認証 | 虹彩認証 | 虹彩認証 | 虹彩認証 | 指紋認証 | 指紋認証 | 指紋認証 | 指紋認証 |
これまで富士通は半年ごとの短期間でモデルチェンジを繰り返してきましたが、今年は2016年夏モデルが抜けています(代わりに夏はミドルモデルとタブレットを出しています)。近年au, Softbankでは富士通のスマートフォンを取り扱わなくなりましたので、新しいarrowsスマホが買えるのはドコモだけということになっています。
ディスプレイ・カメラ・バッテリーなどさまざまな点が1年前のF-02Hから比べても変更されていますね。
では、細かく冬モデルのF-01Jについて見ていきましょう。
先程の歴代arrows NXシリーズのスペック比較を見てもわかるように、F-01Jは旧モデルF-02Hからわずかにサイズアップした5.5インチモデルとなり、これは歴代富士通製スマホで最大です。
5.5インチサイズといえばiPhone7 Plus, Galaxy S7 edgeなどがドコモから発売中であり、ドコモのスマートフォンの中では最大級の大きさです。しかし、F-01JはiPhoneやGalaxyに比べると少し全体的な性能が控えめになっており、画面の解像度もこれまでのWQHD 2560×1440ピクセルから1920×1080ピクセルへ落としています。
WQHDの高解像度なスマホは確かに画面の鮮明度はキレイかもしれませんが、画質が高ければ高いほどにバッテリーの消耗が大きくなりがちです。F-02Gでは5.2インチモデルでもWQHDのディスプレイを採用していたのに対し、あえてF-01Jでは解像度を落とした 第二世代のPixel Eyes IPS-NEO液晶を搭載しました。
ベゼルを0.5mmの狭額設計に変更し、5.4インチモデルのF-02Hとほとんど変わらない本体サイズのままディスプレイが大きくなっていることも判ります。画面の解像度が下がってもフルHDなら十分にどんな画像・ウェブサイトもキレイに見えるはずです。特に色再現性にこだわったF-01Jでは色調のコントラストが強くなっている印象を受けました(ただし有機ELほどではない)。
F-01Jに搭載されたCPUはSnpadragon 625というミドルレンジのスマートフォンに搭載されるチップです。同じCPUを搭載したスマホはZenfone3(ZE520KL)、中国のスマホではXiaomi Redmi 4という機種があり、海外ではどちらも2万円~2万円半ばで発売されているSIMフリースマートフォンです。
処理性能としては旧モデルのSnapdragon 808とそれほど変わらないレベルのはずです(Antutu Benchmarkなら5~6万点くらい)。最新のハイエンドモデルに搭載されるSnapdragon 820, 821などと比べるとベンチスコアは半分以下になると思われます。しかし、それでも日常的な利用には耐えられる程度であると言えます。あとはメーカーの調整次第。実機でメニュー画面を開いたりカメラアプリを少し操作するくらいではもたつきは見られませんでした。
一方でF-01Jでは歴代モデルより電池容量が大きく減っているにも関わらず、ドコモの基準で測定した「実利用可能時間」が95時間と長めになっており、F-02Hに比べると少し短くなったものの、3日以上の長持ちを実現しています。このバッテリーの持ちがあえて処理性能が高すぎないCPUを選び、ディスプレイの解像度を落とした成果といえるのでは無いでしょうか。
F-01Jはとにかく「たくさん使う・長く使う」ことに特化させた特徴が多く、スマホの「頑丈さ」もウリの一つにしているようです。
F-01Jを横から見ると2層に別れたデザインになっています。ディスプレイ側の上のフレームは7000シリーズの強度の高いアルミニウム素材が使われ、フレームのエッジは落下衝撃を分散させられるように丸くなっています。
ディスプレイの面よりもわずかにフレームが0.3mmほど高く作られており、ディスプレイ画面よりもさきにフレームが万が一のときに割れから守ってくれる確率を上げてくれます(もちろん落とし方によっては画面はガラスなので割れます)。
また、F-01Jの内部には従来の製品よりも硬い「ステンレスホルダー」が内蔵されています。私もこの中身のステンレスパーツをデモとして触らせてもらいましたが(良い子は個人で分解するのはやめておきましょう)、明らかに普通の金属片よりも薄くて硬いことが分かりました。これによりボディに圧力が掛かった場面でもフレームのたわみが抑えられ、破損しにくくなることでしょう。
正面から写真を撮ってくるのを忘れてしまいしたが・・・。F-01JではONKYOと技術開発を行い、音響特性の良いパーツ・回路・チューニングが施されたサウンド重視のスマホになっています。
この写真の右上奥にちらっと写っている、ONKYO製のハイレゾ対応ヘッドホン H500MをF-01Jを予約・購入した1000名にプレゼントするキャンペーンが実施されています。発売日以降、2017年2月12日までに購入・エントリーした人が対象となります(F-01Jにインストールされたアプリから「@Fケータイ応援団」に登録が必要です)。
再生周波数帯域は7Hz-40kHz、インピーダンスは16Ω、感度は105dB/mWという仕様です。
H500Mの通常価格はオンキヨーの公式サイトで2万円ほど。F-01Jで実際にハイレゾ音源の試聴もしてきましたが、大迫力なサウンドが再生出来ます(私は音楽関連の知識が疎いのでなんと表現して良いのかわからないので、興味のある方は量販店等にもH500Mは置いてあるはずなので実際に聴いてみれば良いでしょう)。
F-01Jは5.5インチというファブレットサイズであり、バカ売れするような人気機種になるとはちょっと思えないので(笑)・・・当選確率は高めかもしれません。購入した方は忘れず応募しておきましょう。
F-01Jの販売価格
docomoの公式ウェブサイトの販売価格は以下の通りです(2017年2月1日改定→9月1日再改定)。
契約種別 | 新規 | 機種変 | MNP |
定価 | 93,312円 | ||
月サポ(最大) | — | — | — |
一括値引き | -77,760円 | -67,392円 | -77,760円 |
一括 | 15,552円 | 25,920円 →15,552円 |
15,552円 |
*それぞれ端末購入サポート、機種変更時は「春のおとりかえ割」適用による一括価格となります。割引の適用条件・契約維持条件については「ドコモ 端末購入サポート」を参照ください。
【旧データ:2016年11月29日時点】
契約種別 | 新規 | 機種変 | MNP |
定価 | 93,312円 | ||
月サポ(最大) | 2,106円 | 2,322円 | 2,781円 |
実質負担 | 42,768 | 37,584円 | 26,568円 |
月々サポートは他社からのMNP転入が最も優遇され、新規・機種変更ではやや高めの設定です。機種変更で購入するのならハイエンド機種のXperia XZ(実質32,400円~), コンパクト機種なら Xperia X Compact (実質21,384円~)、低価格モデルならMONO MO-01J (一括648円)もあります。
F-01Jは大画面で壊れにくいというユニークなモデルではありますので、F-01Jの特長に価格に見合うメリットを見いだせない人は別のモデルを探しましょう。月々サポート以外にもたくさんのキャンペーンが併用できますので、実際の負担額はもっと安くなることもあります。
旧モデルのarrows スマホから機種変更する場合、Xiプランのままの買い替えなら事務手数料は無料(オンラインショップ限定)です。予約後の購入手続き・注文方法については下記ページに手順をまとめています。