NTTドコモは2018年12月1日より提供を継続してきた「ドコモの学割」の2019年版を予定通り2019年5月31日を以って終了させる予定です。
もしまだ対象となる学生の家族を持つドコモユーザーがいれば、受付終了前の駆け込み契約および新料金プランの切り替えには十分に注意してください。
というのは、ドコモの学割を5月31日までに適用して契約できたとしても、6月から始まる新料金「ギガホ/ギガライト」へプランを切り替えてしまうと、割引が打ち切りとなって逆に料金が高くなる可能性があるためです。
ドコモの学割を使って安くスマホを契約できる機会をみすみす逃さないように、しっかりとドコモ学割の仕組みと新料金プランの関係・お得さの違いを把握してから運用をしましょう。
ドコモ学割と2019新料金プランに関わるトラップ
2019年5月時点で学生が使うことができる(あるいはできた)キャンペーンにはおもに3つの特典があります。
1.ドコモを利用中の家族の人数(回線数)に応じて最大2500円×20人=50000円相当のdポイントが貰える
(上記画像の早期特典は2019年2月1日までに契約したユーザー限定特典でした)
2.U29以下の利用者に「ハピチャン」として毎月さまざまなプレゼント特典
(4月を以って特典配布は終了しています)
3. スマホ料金が毎月最大1500円×13ヶ月引き
これらのうち、特典1・特典2については新料金プランの影響を受けることはありません(新料金プラン提供時には学割の受付・特典が終わっているから)。しかし、3つ目の特典「学生限定の基本料金値引き」に関しては、2019年5月に契約したのちに適用条件から外れるプラン変更をしてしまうと、最大の割引特典を享受できなくなります。
新料金プランに切り替えると学割値引きは打ち切りに
ドコモの学割を使うと、対象となるドコモユーザーの基本料金が月額1,500円の値引きを最大で13ヶ月間継続して受け続けることが可能です。しかし、これはあくまで”条件を満たした状態でドコモのスマホを使っている期間”に限定されます。
2018年12月~2019年5月31日まで提供されるドコモの学割を適用するためにはいくつかの条件があり、以下のプランに加入していることが割引条件の一つとなっています。
新たにXi契約で基本プランのいずれかに加入:「カケホーダイプラン(スマホ/タブ)」「カケホーダイライトプラン(スマホ/タブ)」「シンプルプラン(スマホ)」
上記は2019年5月31日まで契約可能な現行の料金サービス「パケホーダイ&かけあえる」の基本料金部分に関わる条件です
ここで注意が必要な点は、2019年6月から提供が始まるギガホ・ギガライトプランが対象に入っていないということです。これは、学割の提供開始時点で新プランが存在していなかったから抜けているのではなく、新プラン自体が対象にならないためです。
「ギガホ」「ギガライト」「ケータイプラン」「データプラス」または「キッズケータイプラン」(以下、「料金プラン(ギガホなど)」)は「月々サポート」「端末購入サポート」「docomo with」「ドコモの学割」「eビリング割引」の対象外です。すでに割引適用中の回線が「料金プラン(ギガホなど)」に変更する場合、割引は廃止となります(「端末購入サポート」の解除料発生期間に「料金プラン(ギガホなど)」へ変更した場合も、指定の解除料が発生します)
上記の通り、2019年6月以降の新料金体系においては学割の対象外であることが明記されているのです。
NTTドコモの2019年版”新スマホ料金プランは最大月額料金が4割値下げされる”とされていますが、学割を適用できる対象ユーザーに関しては、基本料金が下がると同時に学割消滅の影響で1500円負担が増額してしまいますので、新プランに切り替えるメリットが大きく減少してしまうのです。
月サポも消滅・端末購入サポート解除料のダブルトラップ
さらに、先程の引用文にもあるとおり、ドコモの学割を適用する際に現行プランでスマートフォンの割引システム「月々サポート」や「端末購入サポート」を使った場合、これらの割引に関する新プランへの影響も甚大です。
ドコモの新料金プランではスマホやiPhoneの購入時に適用される月々サポートが適用されず、すでに端末割引を適用中のユーザーが新プランに切り替えた場合にも、割引が打ち切られてしまいます。
月々サポートが適用されている間は、本来購入した端末代金(分割支払金)が月々の支払額に合算されている期間中に割引が最大で24ヶ月適用され、利用継続を前提とした負担の軽減に大きな効果を生んでいます。
月々サポートの割引金額は機種ごと・契約の種別によって変動しますが、最大で3,800円×24ヶ月以上の大幅値引きが設定されたお値打ちなスマホもあります。
関連記事:[2019年5月]ドコモ2018年夏~冬モデルAndroid+iPhone+ケータイ 機種変更月々サポート 一覧
さらに端末購入サポート(スマホ代金の一括値引き)を利用した場合、端末の購入から1年以内に割引対象外プランへの変更(新料金プランへの変更も含む)をしてしまうと、購入時に割引された金額に応じて巨額の割引解除料が請求されます(2019年春時点の対象機種で最大6万円ほど)。
学割を適用したばかりのドコモ利用者が新プランに切り替えてしまうと学割特典の1,500円×13ヶ月値引きが失われるだけでなく、月々サポートの消滅・端末購入サポートの利用規定違反により、せっかくの割引が台無しになります。
端末購入サポート・月々サポートなどの現行端末購入補助のシステムもドコモの学割と同じく2019年5月31日で受付を終了してしまいますので、新しくスマートフォン端末を購入・買い換える必要がある場合は急ぎましょう。
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ドコモの学割最安値回線280円→新プランでいくらまで高くなる?
ドコモの学割と一括値引きを併用することで、ドコモ利用者の家族であればiPhone XR(64GB)の場合であれば月々280円(機種代金を含むと1480円~・学割終了後は+1500円。既存の家族グループとパケットシェアした場合)からスマホ回線を作ることができます。
一方の2019年ドコモ新料金プランにおいては、現在の「家族とパケット量をシェアして安いプランを作る」というシステムがなくなってしまうことで、最安値プランを組んだとしても最安料金はおよそ7倍の1,980円~へ負担が増えます。
上記の1980円にはiPhone XRの料金は含まれていません。2019年6月以降のiPhone本体代金や割引に関する情報が2019年5月14日時点では公開されていないため正確な比較は不可能ながら、ここにiPhoneの代金(現在と同じ価格なら+4,104円)が上乗せされてしまうと、学割が維持できる現行プランのほうが安くなるケースが大半であると予想されます。
旧プランと新料金プランでは利用できるサービスは同じではなく、家族ブループ全体でのコストまで考慮した場合にはまた状況が変わる可能性もあるものの、このように現行プランで活用できる「学割」+「機種値引き」の権利を放棄してしまうのはかなりもったいないです。
なお、一度でも現行プランから新プランに切り替えてしまうと二度ともとのプランに戻すことはできず、学割や月々サポートなどの再適用も不可能となりますので、該当する利用者は上記のポイントを考えて、新旧プラン変更のタイミングを間違えないようにしてください。
新プランと旧プランのどちらが安くなるのかは、契約状況・家族の人数などによって複雑に変わりますので、詳しくはドコモが公式に提供している料金計算機をご利用ください。
なお、学割プランの値引きは一部併用できないキャンペーン(docomo with・ウェルカムスマホ割)もありますので、学割を利用することを前提とした機種選び・どの特典を適用させるべきかは下記解説ページも参照ください。
☆「ドコモ契約注意点 docomo withと学割とウェルカムスマホ割は併用可能?強力な割引の罠を解説」