2019年6月1日から受付が始まるauの新料金プラン「新auピタットプラン」や「auフラットプラン7プラス」などの発表後、政府の要望に応えた”最大4割値下げ”したはずなのに聞こえてくる声は【auの料金プランはわかりづらい】という意見が大半のようです。

従来のプランに比べて安くなるかどうか、便利に使えるようになるかどうかという問題はそれぞれの使い方・目的や家族での利用状況によっても変わってくるため、必ずしも今支払っているau料金が全員4割安くなるものではない、ということは皆さんもすぐに気づくことでしょう。

auの2019年新料金プランでは上記のまとめ画像にもあるように、「1,980円」「3,480円」「5,980円」という金額を3種類の容量プラン分類でアピールしていますが、これはあくまで”最大の割引適用時料金”であり、ここに到達するためには多くの条件を満たす必要があったり、特定条件を満たした一時的な割引が含まれてしまっており、いつでも1,980円でauスマホが使えるわけでもありません。

もうこのあたり”auの新料金プランは分かりづらい”という印象を持つ人が大半だと思われます。管理人もそう思います。

ですが、”分かりづらいから今のままでいいか”と放置してしまうと、今使っているauプランが適切でなかった場合には、プラン変更をすることでスマホが使いやすくなる・本当に料金が下がる人もいるはずですから、なんとかKDDIの(というよりは携帯業界全体の)組み上げた「安く見える仕組み」を見破り、各自で新プランを使うべきかどうか新料金プランのシミュレーションに挑戦しておきましょう。

ここでは新料金プランを理解するためのアプローチとして、先述のとおりauのアピールする「1,980円~」「3,480円~」「5,980円~」という割引後の価格から見るのではなく、割引前の正規料金からどこまで割引を適用できるのか?という逆転の考えで値引きの内訳を解体してみたいと思います。

*本ページではau新料金の料金の割引システムのみについて分析していきます。各プランの特徴やサービスについて併記すると混沌としてしまいますので、プランの中身について先に知りたい人は公式ページのアナウンスを御覧ください→「au公式ウェブサイト

新auピタットプランの割引前の価格を知る

auの新プランの中で、最も料金を安くスマホを使える可能性があるのが「新auピタットプラン」です。

新auピタットプランでは最安1,980円~という金額が強調されています。しかし、やはりこれも”さまざまな割引を最大適用した場合の金額”です。

ではこの新ピタットプランの本来の料金を調べてみると・・・

新auピタットプランの通常料金は月額2,980円(2年定期契約時)~と定められています。

「○○円~」の「~」部分は、利用したネット通信量(消費したパケット量)に応じて、料金が変化する点を含ませている表現です。

新auピタットプランでは料金が3段階になっており、1GB未満~4GB~7GBまで使うと、それぞれ1,500円の追加料金・3,000円の追加料金へと請求額が高くなります。

特別な割引を使わない(2年契約だけはもう常識になっているので、定期契約前提の価格だけここではシミュレーションしています)場合はau新プランにすると、

1GB以下しか使わない人:2,980円+通話料金+端末代金など
1GB以上~4GB未満を使う人:4,480円+通話料金+端末代金
4GB以上~7GBまで使う人:5,980円+通話料金+端末代金

といった料金が本来の新しいピタットプランの金額になります。

ではここから、auのいう「1980円~」にするための条件は以下の2つが適用できるか否かに掛かってきます。

auの新料金プランでは、auと提携している各種の光インターネット・ケーブルネットサービスを利用していると、au新ピタットプランが最大毎月500円の値引きとなります。

ただし、新ピタットプランでauスマートバリュー(以下、スマバリと略します)の値引きが適用できるのは1GB以上の通信を行った場合(ピタットプランの料金請求が2段め以上)のみとなります。

先程の料金イメージにスマバリ割引分を加えると、

1GB以下しか使わない人:2,980円(スマバリ適用外)+通話料金+端末代金など
1GB以上~4GB未満を使う人:3,980円(スマバリで500円引き)+通話料金+端末代金
4GB以上~7GBまで使う人:5,480円(スマバリで500円引き)+通話料金+端末代金

1GB未満しか絶対に使わない利用者にとっては、auスマートバリューの値引き効果はありませんが、スマホをよく使う人であれば1GBでは足りないユーザーは過半数を超えていますので、スマバリの値引き効果が期待できます。

スマバリの適用対象となるネット回線サービスは”auひかり”など代表的ですが、それ以外にもいっぱいありますので対象となるネットが契約できるかどうか・今使っているネットが対象かどうか確認してみてください。

スマホでのネット利用が極めて少ない場合以外は、auひかりおよびスマバリ対象の回線契約をせずにau契約を続けるのは勿体無いでしょう。

条件2. auを利用する家族がいるか?

第2の条件は、auのスマホを利用している家族の人数です。これは新しい割引の「家族割プラス」という値引き分に関わってきます。

auを利用している家族の人数は2人の場合と3人以上の場合の、2パターンで値引き額が変わります。新ピタットプランだと2人なら1人あたり500円引き、3人以上いれば1,000円引きです。

家族割プラスの値引きは条件を満たしていれば毎月、ずっと続きます

割引の対象および家族の”人数としてのカウント対象”になるのは以下のプランです。

割引・カウントされるプラン:新auピタットプラン・auフラットプラン7プラス・auデータMAXプラン
カウントのみのプラン:auフラットプラン20/30
auフラットプラン25 Netflixパック・auフラットプラン5 (学割専用)
VKプラン・VKプランS・VKプランM
スーパーカケホ (ケータイ)・カケホ (ケータイ)

ここで「カウントのみの対象プラン」になるのは旧料金プラン体系の場合です。

例えば、

新auピタットプランを使う家族1人+スーパーカケホ(ケータイ)を使う家族1人 →新プランの家族だけ500円引き

新auピタットプランを使う家族1人+スーパーカケホ(ケータイ)を使う家族1人+auフラットプラン20を使う家族1人 →新プランの家族だけ1,000円引き

新auピタットプランを使う家族2人+スーパーカケホ(ケータイ)を使う家族1人+auフラットプラン20を使う家族1人 →新プランの家族だけ1,000円引き×2人(合計2,000円/月の割引効果)

といった具合です。なお、2019年9月までは別途「家族割プラス スタートキャンペーン」として、カウント対象の家族によらず新プラン加入者は1,000円/月引きになる特別割引期間があります。家族割プラスが実際に始まる2019年10月1日以降は、500円に減額・1,000円のままになる可能性があることを知っておきましょう。

さらに下記の加入条件もあります。

同一住所にお住まいのご家族のみご加入いただけます。
また、対象固定通信サービス契約している場合は、別住所のご家族 (50歳以上) でもお申し込みいただけます

同一住所に住んでいない家族の場合は、固定回線(対象のサービスのみ)を契約している別住所かつ50歳以上であれば申し込みが出来るとされています。

以上の条件1(ネットセット割引)と条件2(家族の利用)を組み合わせることで、月額1,980円という一番安いプランへたどり着くことができます。

ただし、やはり【1,980円】になるのは通信量をあまり使わない人に限られ、1GBを超えた時点で2,980円に、4GBを超えると4,480円まで請求が上がります。

現行の料金プランでいくら支払っているかを再度確認して、新auピタットプランでどの割引を使える条件を自分が満たしているのかを把握し、プランを変えるべきかそのまま契約を続けるべきか、検討してみてください。

なお、上記計算にはすべて端末の機種代金・通話のかけ放題オプション等は含まれていませんので、より詳しい機種代金や割引・値引き情報も実際の料金請求には関わってきますので、詳しくはau公式サイトで欲しいiPhone・スマホの場合でシミュレーションを実施してください。

*本ページは2019年5月13日時点で公開された情報に基づき記載しています。実際の料金プランの詳細はもっと複雑であり、条件は変更・追加される可能性があるため必ず各自で最新情報を公式HPにてご確認ください。

2019年6月開始au新プランわかりにくい? まず割引後価格ではなく定価→割引条件を確認すると良いかも