ドコモが新しくスタートさせた月額割引でもなく、一括割引でもない割引システム「docomo with(ドコモ・ウィズ)」では最安のプランを組むと月額280円からスマートフォンを利用できる「対格安SIMサービスプラン」としてドコモの長期ユーザーに人気となっています。
同じスマートフォンを使い続けてもずっと続く割引によって料金が変動することがないため、料金や機種の見直しを2年毎にしなくても良い(本当は一定期間ごとにプランは見直したほうが良いとも考えられますが)というお気軽さが人気の理由のようです。ただし、2017年6月時点ではdocomo withを適用できる機種は2種類のスマートフォンに限定されています。
ここではその2種類のスマートフォン arrows Beおよび Galaxy Feelの機能のと性能の違いを解説していきますので、どちらを選ぶべきなのか購入検討時の参考にしてみて下さい。docomo withのコンセプトは「同じスマホを長く使うとおトク」ですので、スマホの機能・性能に満足できるものを選ばず、すぐに機種変更してしまっては逆に割高になってしまいますので、納得してから購入することが一番のポイントと言えます。
先に公式サイトで価格やスペックを見たい人はこちら→「arrows Be F-05Jの価格・性能を見る」・「
Galaxy Feel SC-04Jの価格・性能を見る」
docomo with対象機種の価格
まずはドコモウィズ対象機種のお値段から見ていきましょう。2機種の値段は同じではありません。安い機種で満足できそうか、高い機種を選んだほうが無難なのか、その判断基準を念頭に置きながら後述の性能の違いを考えて見て下さい。
機種名 | arrows Be F-05J![]() |
Galaxy Feel SC-04J![]() |
メーカー | 富士通 | サムスン |
価格 | 28,512円(税込) | 36,288円(税込) |
発売日 | 2017年6月1日 | 2017年6月15日 |
docomo with対象機種には本体の月額割引・購入時割引はありません。本体の販売価格の差が、そのまま購入価格(実際に支払う代金)の差になります。本体価格以外の割引・選べる料金プランはすべて同じですので、購入時価格以外の料金面での差はないものと考えて良いでしょう。
本ページではF-05JとSC-04Jのスマホ本体の違いについて主に解説をしていきますので、docomo withの料金プラン・激安運用方法について知りたい人は以下のページを参照ください。
月額280円の運用方法はこちら →最安月額280円でスマホ追加契約が可能”docomo with”(ドコモ・ウィズ)割引のお得な運用方法を解説
docomo with機種スペックデータ比較
細かい機能比較の解説の前に、数値的なデータとしても性能差が一目瞭然なポイントが多数あります。
機種 | arrows Be F-05J | Galaxy Feel SC-04J |
カラー | ・ブラック ・ホワイト ・レッド |
・ブラック ・ホワイト ・ピンク |
ディスプレイ | TFT IPS 5.0インチ HD |
Super AMOLED(有機EL) 4.7インチ HD |
電池容量 | 2,580mAh | 3,000mAh |
重さ | 141グラム | 149グラム |
CPU | スナドラ410 4コア | Exynos 7870 8コア |
RAM | 2GB | 3GB |
ストレージ | 16GB | 32GB |
メインカメラ | 1,310万画素 | 1,600万画素 |
インカメラ | 500万画素 | 500万画素 |
LTE速度 | 最大150Mbps | 最大262.5 Mbps |
スマホを初めて買う人にはちょっと数字を見てもピンと来ないかもしれませんが、すでにスマホを持っている人は使ったことのある機種の数値と比べてみると良いでしょう(さらに細かい数値データ・対応サービス一覧はドコモの公式サイトオンラインサイトに記載されていますので注文前に確認してください)。
デザインと質感の違い
デザインの観点から2機種を比べたい場合はここで文章の説明を読むよりも実物を実際にお店で見てくるのが一番手っ取り早いのですが、管理人の印象として質感の高さ(高級感がある)で選ぶならGalaxy Feelです。
本体の横側はメタル素材で人気のデザインが取り入られており、落ち着いた雰囲気になっています。派手すぎず、かつチープには見えない作りです。色別ではホワイトが一番人気だそうです。管理人もホワイトを買いました。
また、Galaxy Feelには携帯ストラップを付けられる穴(ストラップホール)ありますので、ガラケーのように落下防止や家での保管時にストラップで引っ掛けて使いたい人には便利です。
一方のarrow Beではデザインは特に特長と言えるほどのポイントはありませんが、全体的に丸みのあるデザインで持ちやすさを優先している印象。とにかくシンプルです。カラーリングは旧モデルのF-03Hから少し変わっています。
arrowsの特長はデザインそのものより、耐衝撃・耐圧・暑さ・寒さなどに対する耐久性が高く、頑丈に作られて点に尽きるでしょう。
デザインは好み次第なのでどちらが優れているというものではありませんけれども、頑丈なタフスマホが欲しい人はarrows Beがオススメです。長く同じスマートフォンを使い続けることで節約を行うdocomo withにはピッタリな機種がarrows Beです。
処理性能能力の違い
もしスマホでゲームを楽しみたいのならオクタコアCPUを搭載したGalaxy Feelを選びましょう。
Galaxy Feelに使われている Exynos 7870というSoCは2017年モデルのSamsung製スマートフォンの一部に搭載されているミドルスペック用のチップです。Antutuのベンチマークスコアだと4万5千点前後(詳しい測定結果はこちら→「ドコモウィズで激安運用が可能なGalaxy Feel SC-04J Antutuベンチマークスコア比較」)とされています。
一方のarrows Be F-05Jに使われているSnapdragon 410は1年以上前のスマートフォンから使われている低スペック向けのチップ。Antutu Bench markのスコアは2万点台であり、Galaxy Feelの半分程度の処理能力ということになります。それでも日常利用(電話をかける・メールを読む)の基本操作には体感で大きなストレスを感じることはないはずですが、軽いパズルゲームや3Dキャラクターが表示されるアプリなどを楽しみたい場合でもかなり辛いスペックとなっています。
Galaxy Feelの処理能力は2013-14年頃に発売されたハイスペックスマートフォンに近い性能となっており、オンライン3D RPGゲームのような高負荷が掛かるものは厳しいと思いますが、簡単なパズルゲームくらいならサクサク楽しめるレベルです。
ただし、docomo withはどちらも高性能なモデルとは言えないため、スマホにハイパフォーマンスを求める人はSIMフリースマホなどを別途買い増して使うほうが良いでしょう(SIMカードの入れ替えはドコモの動作保証対象外となりますが、これからはそうした使い方も一般的になるでしょう →ドコモ回線運用 シンプルプランの契約区分と指定外デバイス料金発生条件について)。
*ベンチマークのテスト結果が処理能力のすべてを決めるわけではありません。スコアは一定の参考にはなりますが、アプリとの相性・システムの安定性によって体感の快適性に違いが出ます。スマートフォンでいろんなゲームを遊びたいという人にとっては正直どちらもスペック不足です。スマホをゲーム機代わりに使いたいのならもっと高性能なスマホを選んだほうが良いかもしれません。安くて比較的高性能な機種を探しているのなら「ドコモ お買い得機種特集」の中から選んでみましょう
便利機能の違い
Galaxy Feel、arrows Beは共に日本のスマートフォンの多くが対応している「防水・おサイフケータイ・テレビ(ワンセグ)」に対応した便利なモデルです。
一方で、指紋認証機能とハイレゾ再生に対応するのはGalaxy Feelだけです。SC-04Jのホームボタン(前面)には指紋認証センサーが搭載されていますので、スマホのロック解除を一瞬で行なえます。スマホはたくさんの個人情報を保存しながら使うことになりますので、セキュリティは携帯電話以上に大事なものです。しかし、毎回パスワードやパターン入力をしていては面倒ですので、今やスマホをよく使う人には指紋認証は無くてはならないものになっています。
いまどき指紋認証は当たり前に搭載されている機能の一つなのですが、残念ながらarrows Beには生体認証機能(指紋認証・虹彩認証)はありません。。。指紋認証と言えば富士通のお家芸みたいなものだったはずなのですが、arrowsの低価格モデルには仕様やコストの関係で搭載出来なかったようですね。
バッテリー性能の違い
電池の持ちが良いスマホを選ぶのなら、Galaxy Feelを選べば間違いありません。Galaxy Feelは4.7インチサイズという比較的小さい本体に、3000mAhの大容量バッテリーを搭載したことでドコモ史上最長レベルの電池持ちのよさを実現しています。
データで比べると以下のようになっています。
項目 | Galaxy Feel | arrows Be |
電池容量 | 3000mAh | 2580mAh |
実利用可能時間 | 170時間 | 105時間 |
LTE連続待受時間 | 500時間 | 640時間 |
連続通話可能時間(VoLTE) | 1180分 | 530分 |
連続通話可能時間(3G) | 890分 | 660分 |
充電時間** | 110分 | 150分 |
*各項目はそれぞれドコモの基準による測定目安です。実際にこの時間使えるというわけではありません。
**充電時間は利用するACアダプタの種類(性能)によって異なります
LTE接続状態の待ち受け時間はなぜかGalaxy Feelは短いのですが、その他の項目は圧倒的に電池の持ちが良くなっています。F-05Jの105時間という利用可能時間も決して短い方では無いものの、SC-04Jの170時間の前には霞みます。
実利用可能時間が170時間というスマートフォンはドコモ史上で最長。100時間を超えているだけで電池のもちが良いと言われる中で、この数値は他の一般的なスマホを圧倒しています。スタンバイ時の省電力性能も凄まじく、待機だけなら1日で5%も減りません。
まとめ
細かくGalaxy Feelとarrows Beの違いを見てきましたが、最後にそれぞれの特長を簡単にまとめてみると、以下のようになります。
【arrows Beを選ぶポイント】とにかく安く、頑丈、安心の日本製
【Galaxy Feelを選ぶポイント】高品質なデザイン、高い性能のCPU/カメラ/データ容量、長時間使える電池性能
このように、お値段は8千円ほどの違いながら機能面・性能面では小さくない差があることが解っていただけたと思います。8千円の支払額の差に、この価値があるのかどうかを自分自身の使い方・望みに照らし合わせて比較すればどちらを買うべきか考えがまとまって来るのではないでしょうか。
各機種の実機写真・概要レビュー記事を見たい人は以下のページも参考にどうぞ。メーカー担当者さんに聞いてきたPRポイントを本ページよりもさらに細かく解説しています。
☆「ドコモ2017年夏 格安スマホarrows Be F-05Jの魅力 2年経っても買い換えず続く「安さ」と「安心」」
☆「ドコモ夏モデル Galaxy Feel SC-04J 2年以上使えば実質0円以下 docomo with対応で安く・利便性重視」
docomo withのスマートフォンどちらもはオンラインサイトから頭金0円で購入出来ます。初期設定が分からない場合は「ドコモショップ受け取りサービス」を使うことで価格はオンラインの特別価格のまま、ドコモの正規サポートを受けられるのが格安SIMとdocomo withの違いでもあります。