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Xperia XZ2 Premiumのカメラ作例・評価
Xperia XZ2 Premiumには前項で解説したとおり、他のXperiaスマホより高性能なデュアルカメラレンズを採用しています。ここでは実際にドコモモデル SO-04Kで撮影した写真の作例と、他のスマホで撮影した写真との仕上がりの違いを確認していきます。
デュアルカメラを採用したスマートフォンは他社にもAppleのiPhone X, iPhone 7/8Plusシリーズ、GalaxyのNote8, S9+などがあります。iPhoneのデュアルカメラでは「標準カメラ」+「望遠(ズーム)カメラ」という、拡大機能のためのレンズとなっていますが、Xperia XZ2 Premiumの2つのカメラは「カラーカメラ」+「モノクロセンサー」の役割を持っています(SO-04Kには光学ズーム機能はなく、最大8倍のデジタルズームにのみ対応します)。
カメラレンズ | 仕様 |
背面カメラ(メイン) Motioin Eye Dualカメラシステム |
【カラー(下部レンズ)】 1920万画素 1/2.3型CMOSイメージセンサー(F 1.8) ピクセルサイズ:1.22μm 【モノクロ(上部レンズ)】 1220万画素 1/2.3型CMOSイメージセンサー(F1.6) ピクセルサイズ:1.55μm静止画:最高ISO 51200、動画:最高ISO12800 |
インカメラ | 1320万画素 CMOSイメージセンサー |
これまで日本で発売されたXperiaスマートフォンにおいて、デュアルカメラシステムを搭載しているのはXZ2 Premiumだけです。
また、カメラのレンズ/イメージセンサーが新しくなっただけではなく、ソニーが開発した新しい画像処理プロセッサー「AUBE(オーブ)」を搭載し、2つのカメラレンズから取り入れた情報をリアルタイムで融合・合成させることにより、鮮明な写真を作り上げるという技術が採用されています。
これにより、従来のスマホでは明るさが足りずに真っ黒になってしまうような環境においても、自然な色・少ないノイズになる、というのがソニー公式ページのPR文章です。
ではその実力を、実際に確認できるようなシーンで試し撮りしてみた結果をご覧下さい(作例は随時追加していく予定です)。
以下の画像はクリック・タップすると大きな写真を見ることが出来ます。容量が大きなファイルもありますので、閲覧時はPC・タブレットなどの大画面端末・Wi-Fi環境での利用を推奨します。
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高感度撮影テスト
上記の写真は薄暗い室内において、ISO感度が10,000まで上がった状態で撮影されたものです(サイズは縮小しています)。画像を拡大するとノイズはそれなりに見えますが、スマートフォンで撮影したものとしては比較的綺麗に色合いが反映されています。
続いて、シーリングの豆電球のみを点けた状態で、目視ではほとんど見えないくらい暗い環境で撮影した作例です。
マニュアル設定においてデュアルカメラ(超高感度)設定を行ったところ、被写体が近すぎて色の合成に失敗してしまいましたが、他のスマホでは文字の判別が難しいくらい暗い状態でも、しっかりとおもちゃに書かれた文字が読めるレベルになりました。
比較用として、同じくスマートフォンカメラとしてはかなり高い評価を得ている、iPhone Xで撮影したものが以下の写真です。
iPhoneの場合はオートで撮影するとISO2000までしか上がらず、ノイズはそれなりに少なくなっていますが、かなり暗い色合いになってしまいました。
色のズレの問題はありますが、Xperia XZ2 Premuimは最新のiPhoneよりも暗い環境での撮影に強いと言えそうです。
超高感度撮影は接写不可
上記の写真でも失敗しているように、Xperia XZ2 Premiumの超高感度撮影ではカラーセンサーとモノクロセンサーが物理的に離れた位置にあるため、被写体(撮りたいもの)がある程度離れた位置にある場合でないと、色がずれて撮影されてしまいます。
上記の写真は、20センチくらい離れた位置から超高感度設定(デュアルカメラ機能をオン)を行って撮影したものです。絵の具のチューブの色が数ミリ上にズレて、奇妙な写真になりました。
この色がズレる現象はXperia XZ2 Premiumのカメラの仕様であり、被写体に近すぎるとカメラ撮影画面にも「被写体から離れてください」というアラートメッセージが出ます。
(被写体に近すぎる場合の画面)
およそ40~50センチくらい離れるとこのアラートが消えて、色のズレも解消されることを確認しています。
超高感度モードで色がずれてしまうのはカメラの設計・システム上の問題であるため、これを回避するには「もっと離れて撮る」以外の方法はなさそうです(今後のソフトウェア処理の向上でマシになる可能性はあります)。
超高感度モードはプレミアムオートモード時、デフォルトではオートによってオン・オフの切り替えが行われますが、手動でオフにすることも出来ます。
画面下にある歯車のアイコン→デュアルカメラの設定をオート→ OFFに切り替えれば通常カメラのみを利用した写真になるため、もし暗めの環境で接写がしたい時に超高感度モードが適用されて色がズレる場合は、マニュアルでオフにしましょう。
左の写真が超高感度をオフにした通常接写、右側がデュアルカメラによる色合成の不具合が出てしまっている状態です。色がずれている様子は撮影前のプレビュー時にも判るので、画面を見ながら設定を調整しましょう。
明るい部屋でも綺麗な色合い
上記の写真は照明を点けた状態で撮影したものです。過去のXperiaスマートフォンに比べても発色が鮮やかで、ディティールの描写がキリっとしている印象です。
夜景撮影も手持ちで綺麗
高感度モードを利用した場合、ISO値が高くなるとノイズが発生するのは避けられないものの、三脚を使わず手持ちのまま夜景をスマートフォンとしては綺麗に撮れるという印象です。
上の写真がXperia XZ2 Premium SO-04Kで撮影したもの、下の写真はGalaxy Note8 SC-01Kで撮影しています(ウェブ用に縮小しています)。
両者ともに手持ちで撮影しており、Xperiaの方は高感度カメラを使うためにマニュアル設定にしています。
撮影時の設定 | SO-04K | SC-01K |
シャッタースピード | 1/16秒 | 1/4秒 |
露出補正 | 0.67 eV | — |
ISO感度 | 6400 | 1250 |
撮影サイズ | 4864×2736 | 4032×3024 |
ファイル容量 | 4.1MB | 3.2MB |
ISO感度はXperia XZ2 Premiumのほうがかなり高い設定になったものの、ソニーのデュアルカメラと画像処理技術により、ノイズが抑えられているようです。
比較的新しいGalaxyのスマートフォンは暗い環境でも綺麗な写真が撮れるとして高い評価を得ていますが、2017年冬モデルのNote8に比べ、Xperia XZ2 Premiumのほうがノイズが少なく見えます。
夜景撮影では長時間露光撮影をした一眼レフカメラ並とは言えませんが、評判の良いGalaxy Note8にも劣らない綺麗なものが簡単に撮れるようになりました。
この他、Xperia XZ2 Premium SO-04KではフルHD画質の960fpsスーパースローモーション撮影、4K HDR画質のムービー撮影が出来るなど、デジタル一眼レフカメラ・高性能なビデオカメラ並の性能を持っています。
Antutuベンチマークテスト
スマートフォンの処理能力をアプリケーションで測定出来る、Antutuベンチマークのスコアは以下の通りです。
他のXperia XZ2シリーズとの詳細スコア比較は以下の通りです。
Ver7.0 | Xperia XZ2C SO-05K |
Xperia XZ2P SO-04K |
Xperia XZ2 SO-03K |
|
搭載SoC | SDM845 |
SDM845 | SDM845 | |
トータルスコア | 264207 | 255249 |
265601 | |
CPU | トータル | 93370 | 86733 |
94090 |
演算処理 | 21517 | 20399 | 21382 | |
一般使用 | 14780 | 14192 | 14870 | |
マルチコア | 57073 | 52142 | 57838 | |
GPU | トータル | 106787 | 106652 |
106613 |
Marooned | 22920 | 22829 | 22794 | |
Coastline | 46251 | 46045 | 46184 | |
Refinery | 37616 | 37778 | 37635 | |
UX | トータル | 54542 | 52837 |
55031 |
データセキュリティ | 7392 | 6533 | 7400 | |
データ処理 | 14847 | 14052 | 14863 | |
画像処理 | 15967 | 15944 | 15955 | |
ユーザエクスペリエンス | 16336 | 16308 | 16813 | |
MEM | トータル | 9508 | 9027 |
9867 |
RAM | 3387 | 3187 | 3423 | |
ROM | 6121 | 5840 | 6444 |
測定時のアプリバージョンは7.0系 です(C= Compact , P= Premiumの略)。
2017年夏モデル~2018年春頃のモデルに搭載されていたSoC Snapdragon 835に比べて20~30%ほどのスコアアップとなっています。
今回の測定ではXperia XZ2 PremiumではXZ2,XZ2 Compactに比べて若干低いスコアとなっていますが、誤差範囲レベルでしょう(バックグラウンドで動いているアプリにも依存するため)。
Xperia XZ2 Premiumを操作していて、通常のメニュー・画像切り替え等でもたつきを感じることは今の所ありません(まだ使い始めたばかりですので、不具合があればまた後日追記します)。
Geekbenchスコア
続いてGeekbenchアプリでもベンチマークテストを実施してみました。
シングルコアのスコアは「2429」となり、2017年冬モデルのハイエンド機種であるGalaxy Note8やGoogle Pixel2などに比べても格段に高い処理能力を示しています。
マルチコアのスコアは「8365」となり、こちらも半年~1年くらい前のAndroidスマートフォンを凌駕するテスト結果となりました。
従来のXperia XZ Premiumに比べて、カメラ性能・処理性が大きくアップし、バイブレーション機能やワイヤレス充電にも対応した2018年夏モデル Xperia XZ2 Premiumは、事前評判では「大きい、重い」ことばかりが強調されてきましたが、実際に使ってみてもやはり「重い・デカイ」という感想に変わりはありませんでした。
しかし、それを補って余りあるカメラの進化について、ここしばらく他社の最新カメラ技術・機能に比べて平凡だったXperiaのスマホ写真の印象を大きく変える、高クオリティなものに仕上がっていると実感出来ました。
Xperia XZ2 Premium SO-04Kでは、先着10000名まで購入者にもれなく5,000円相当のソニーストアで使えるお買い物券を配布していますので、お得に機種変更をしたいのならオンラインショップで早めに購入することをオススメします(特典は先着10000人を超えた時点で貰えなくなります。お買い物はSO-04Kと一緒に送られてきます)。
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