携帯のキャリアショップや併売店の「テルル」を運営するピーアップが新しいSIMフリースマートフォン「各キャリア対応SIMフリースマートフォン Mode1」を4月20日より発売しました。日本国内でも比較的低価格なSIMフリースマホが数多く売られるようになってきましたが、このMode1は他機種とは一味違う特徴を持っています。
各キャリア対応SIMフリースマートフォン Mode1【Android5.1対応】 (ブラック)なんとこのMode1は、iPhoneを除くほとんどのSIMフリースマホでは達成できていない「3大キャリア」すべてのネットワークで利用が可能だというのです。

Mode1の対応バンド

日本の3大キャリア、すなわちドコモ・ソフトバンク・KDDIのネットワークで使えるといっても、携帯キャリアのネットワークはそれぞれが複数の周波数帯域を利用してデータ通信・通話を行います。キャリアの詳しい利用バンドについては以下のページを参照ください。

☆「キャリアの3G・LTE通信周波数帯(Band)一覧まとめ

Mode1で利用できるバンドは以下の通りです。

3G:CDMA2000(1XMC 1XEV-DO):BC0,BC6/W-CDMA:B1
4G:B1/B3/B26

auのCDMA2000に対応したSIMフリースマートフォンは非常に珍しいです。ぱっと思いつくところではiPhone以外にはZenFone3 Deluxe(ZS570KL)くらいです。

ただ、3キャリア対応を謳う割に、LTEバンド数はたったの3つとなっています。確かに、B1=ドコモ、ソフトバンク、au・B3=ドコモ,ソフトバンク(Yモバ)・B26=auが利用していますので、どのキャリアのSIMを利用してもネットワークに繋がるエリアはあるはずです。特にドコモはB1のエリアが広く, B1が使えるだけ都市部ならほぼLTEにつながるほどです。

auのLTEはB18と26が現在の主要バンドだったはずですが、B18には非対応(B26に対応していればB18も掴むという話もあるとかないとか)。

さて、確かに「3キャリアのネットワークに対応」という機種自体は珍しいのですが、バンドの豊富さがウリの機種というスマホはほかにもあります。

modelNexus6
(XT1100)
Nexus5
(LG-D821)
Nexus5X
(JP)
Nexus6P
(JP)
iPhone SE
A1723
iPhone6s
(A1633)
iPhone6
(A1586)
ZenFone2
(ZE551ML,JP)
ZenFone2 Laser
(ZE601KL, JP)
ZenFone Selfie
(ZD551KL, JP)
bandGalaxy Note5
(SM-N9200)
Desire EYE
Desire 626honor 6 Plus
P8 LiteP8 MaxAscend Mate7Mate S
(JP)
bandAscend G620SLiquid Z530Star Q Q5002Blade V6AXON Elite
A2016
TORQUE
SKT01
bandXperia Z5
E6653
XperiaZ5 compact
E5823
Xperia Z5 Premium
E6853
G2 mini
D620J
arrows M02AQUOS
SH-M02
UPQ Phone
A01
bandALCATEL ONETOUCH IDOL3MADOSMABlackBerry
Classic (JP)
BlackBerry
Passport (JP)
BlackBerry
PRIV
STV100-3
Xperia J1
compact
VAIO PHONE
VA-10J
bandTONE
(m15)
Priori3 LTE
(FTJ152A)
FLEAZ POPZTE go2,
go3
Freetel
KATANA01
Freetel
KATANA02
TRINITY
NuAns NEO
bandFreetel
Priori 3S LTE
VAIO
Phone Biz
Mode1
(MD01P)
B1(2100MHz)B1B1B1B1B1B1
B2B2B2B2B2B2B2
B3(1800MHz)B3B3B3B3B3B3
B4B4B4B4B4B4B4
B5(850MHz)B5B5B5B5B5B5
B7B7B7B7B7B7B7
B8(900MHz)B8B8B8B8B8B8
B9B9B9B9B9B9B9
B12B12B12B12B12B12B12
B13B13B13B13B13B13B13
B17B17B17B17B17B17B17
B18(800MHz)B18B18B18B18B18B18
B19(800MHz)B19B19B19B19B19B19
B20B20B20B20B20B20B20
B21(1500MHz)B21B21B21B21B21B21
B25B25B25B25B25B25B25
B26(800MHz)B26B26B26B26B26B26
B27B27B27B27B27B27B27
B28(700MHz)B28B28B28B28B28B28
B29B29B29B29B29B29B29
B30B30B30B30B30B30B30
B38B38B38B38B38B38B38
B39B39B39B39B39B39B39
B40B40B40B40B40B40B40
B41(2.5GHz)B41B41B41B41B41B41

arrows M02はB26には対応しませんが、B18につながります。SIMフリーのiPhoneシリーズもMode1とは比較にならないほど豊富です。

あとはファーウェイのMedia Pad M8.0 LTEモデル(ファームウェアM2-802LV100R001C229B003以上)は、通話は出来ませんがau系ネットワークを使った「UQ mobile」でデータ通信の利用が可能です。

Mode1はSIMマニア向けの一台?!

Mode1は3万円台という微妙な価格帯のSIMフリースマホです。詳細なスペックは公式サイトにスペックシートがありますが、5インチのHDディスプレイ、スナドラ410 1.2GHzクアッドコアCPU, RAM 1GB, ROM8GB, バッテリー2300mAhとなっており、「3キャリア対応」という点を除いてデータを見ると、およそ15000円前後が相場のSIMフリースマホとよく似たレベルです。

3キャリア対応も、「複数のキャリアSIMを持っている人」でなければ活かすことの出来ない特徴です。

キャリアアグリゲーションにも対応していないため、各キャリアの対応最新端末に比べて同じSIMを挿した時の通信速度に差がでる可能性もあり、Mode1は一般向けのスマートフォンとは言いづらいかも知れません。ドコモ(MVNO含む)ネットワーク専用と決めてかかれば3万円で買える最も高性能なSIMフリー機種、デュアルSIM機種はいくらでも有ります。

「3キャリア使える便利な一台」ではあるかもしれませんが、「何にでも使える高性能なスマホ」を求めるのならMode1のスペックは物足りないかもしれません。



 

3キャリア対応のSIMフリースマホ「Mode1 MD01P」対応LTEバンドを他機種と比較