iPhoneで写真撮影をするときに時々映り込むことがある青色~緑色の薄い斑点・LED/電光掲示板などの文字が反転して空中に浮かぶ不具合・トラブルについて、iPhone 14 Proに機種変更すると改善されるのかどうか解説・実機でレポートします。

AppleのiPhone シリーズでは2019年モデルの「iPhone 11」シリーズ以降(SEを除く)、”Deep Fusion/ナイトモード”という夜景撮影に強い画像処理・専用の撮影機能が搭載されており、ライトアップや美しい夜景をカメラで撮りたいと考えるユーザーが増えました。

一方で、iPhoneyやスマートフォンで夜景やライトアップを撮影し、写真を確認してみると画像上に存在しないはずの青~緑色っぽい点が写っていることがよくあります。

このような”存在しないはずの光・点”が映り込む現象をカメラ業界では”ゴースト”や”フレア”などと呼ばれます。

2022年モデルの「iPhone 14シリーズ」では歴代のiPhoneに比べてカメラレンズが大きくなったり、上位モデルの「iPhone 14 Pro/iPhone 14 Pro Max」では最大4800万画素のカメラを搭載するなどのアップグレードがされました。

最新のiPhone 14 Proの場合、iPhoneでの夜景撮影時に生じるゴースト・フレアを改善できているのかどうか、チェックしてみましょう。

結論:iPhone 14 Proでもゴーストは直ってない

結論を勿体ぶっても仕方がないので、早速iPhone 14 Proで強い光を撮影した例を見ていただきましょう。

まずはiPhone 14 Proで月を撮影した場合です。

iPhone 14 Proで明るい月を撮影すると、ド派手に光の筋が生じ、さらに写真の上部中央に青緑色のゴーストが映り込みました。月は非常に明るい光源であるため、最新のiPhone14Proで撮影してもゴースト・フレアが出る場合があります。

続いて、明るいLEDライトの光を撮影してみました。

写真左側に、光源の位置が上下反転した赤・青・緑の点が映り込みました。

このようなゴースト・フレアの映り込みは、iPhone 14 Proのレンズを替えても生じ続けます。この程度ではiPhoneの不良品・故障という判定は出来ず、アップルで修理・交換してもらうことは不可能でしょう(上記に比べて異常に光が反射する/にじむ/曇るなどの現象が出た場合は個別の不具合の可能性がありますので、アップルストアで相談することを推奨します)。

超広角カメラ
標準カメラ
望遠カメラ

iPhone 14 Proに搭載されているすべてのレンズでLEDライトの光源を撮影すると緑色の斑点が生じました。

ゴースト(緑色の斑点)の位置が変わっているのは、光源とレンズの相対的位置が変わるためです。残念ながら、iPhone 14 Proでも撮影環境・対象によってはゴーストが出てしまうケースが確認されました。

旧モデルのiPhone 11 Pro (2019)とも比べてみましょう。

iPhone 14 Pro  iPhone 11 Pro

iPhone 11 ProとiPhone 14 Proを比べた場合、レンズが大きくなった影響なのか、ゴーストの斑点もやや大きく見える印象があります。

一方で、iPhone 14 Proは旧モデルのiPhoneに比べてセンサーが大きく、より明るい写真が鮮明に撮れるようになっており、画質自体は大きく改善・向上しています。

以上の実験から「iPhone 14 Proもゴースト・フレアが出る現象は治っていない」という結果です。iPhoneに限らず、どこのメーカーのスマホであっても撮影方法・環境によってはゴースト・フレアを完全に避けることは困難であるため、撮影方法を工夫してゴーストが出ない/目立たない撮影テクニックを身に着けましょう。

iPhone14でゴースト・フレアを出さない撮影テクニック

上記の通り、新しいiPhoneを買っても強い光を直接写真のフレームに入れてしまうとゴースト・フレアが出ることは避けられません。青~緑色の斑点が写ってしまうと困るという場合は、撮影方法自体を変えてみましょう。

まず斑点を目立たないようにしたい場合は、カメラの撮影画面でディスプレイをタッチ→そのまま指を下にスライドさせて写真全体の明るさを下げる、という操作をしてみましょう。

写真の明るさをぐっと下げると反射して生じる斑点も薄く、暗くなるため、目立たなくなります。

そもそもゴーストやフレア自体を出ないようにしたい場合は、光源と撮影場所の距離を変えてみたり、光源を写真のフレームに入らないように外すことで、ゴーストを消すことが出来る場合もあります。

撮影後にゴーストやフレアが写り込んでいることに気づいてしまった場合には、フォトショップなどの画像編集アプリ・ソフトウェアで消すことが出来る場合もあります。

ゴースト・フレアはiPhoneのカメラレンズ・センサー内で光が反射して起こる現象であるため、”iPhoneカメラの仕様である”と理解して、狙った写真を撮れるように技術を磨きましょう。

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