iPhone7/7 Plusでは従来のモデルよりもバッテリーが強化されて、iPhone7では容量が1960mAhへ1割強増えているそうです。しかし購入後4日ほどiPhone7を使ってみた感じでは、それほど電池の持ちがよくなったようには感じていません。
iPhoneを購入したままの設定だと使用していない機能がバッテリーを消耗している可能性がありますので、バッテリーの節約をして少しでも充電回数を減らしたい方は以下の設定項目を見直してみましょう。
*以下の設定項目を変更すると、便利な機能・通知・データ送受信などを制限することになるものがあります。各自で電池の消耗と機能の利便性を天秤にかけて、設定をオン・オフにするのかよく考えて節電モードを設定しましょう。
節電の設定前に
まず、バッテリーの節約設定を行う前に現在どのアプリが電池を消耗し、どの程度使えているのか確認しましょう。
24時間以内で利用したアプリの電池消耗割合と、100%に充電したあとから何時間使い、スタンバイ状態になっているのかを確認しておきましょう。この画面のスクリーンショットを保存しておき、節電設定を行ったあとに後日比較してみるのです。
ちなみに、管理人の場合はスタンバイ状態でほとんど使わない(サブスマホなので本当に全くと言っていいほど触らない)場合は200時間以上保つようになりました(設定を変える前はスタンバイで150時間くらいしか保たなかった)。
スマホで最も電池を消耗するのはパネル点灯による、ディスプレイ周りです。画面点灯の設定を見直すことにより大きく節電効果が得られますので、自身が見やすいと感じるギリギリの暗さに調整しておきましょう。
設定方法:【設定】→【画面表示と明るさ】(明るさ調整はホーム画面で下からスワイプさせて出せるコントロールメニューからも変更出来ます)
・スライドバーで、明るさを暗めに調整することで、電池が長持ちします。
・明るさの自動調整をオフに(自動調整により、逆に電池消費が増える環境もあります)
・「手前に傾けてスリープ解除」をオフに
設定方法:【設定】→【Bluetooth】→チェックを外す
設定方法:【設定】→【モバイルデータ通信】→チェックを外す
モバイルデータ通信を切ってしまうと、屋外でインターネットができなくなります(他のインターネット接続を経由すれば繋がります)。この設定は自宅等でWi-Fi接続が出来るときだけ行いましょう。
設定方法:【設定】→【通知】→ アプリごとに通知許可を変更する
通知機能をオフにすると、アプリからの通知時にサウンドや表示をなくすことで節電に繋がりますが、メッセージアプリや更新情報の連絡がリアルタイムで届かなくなります。
設定方法:【設定】→【一般】→【Appのバックグラウンド更新】→ チェックをオフ
バックグラウンドでの更新を止めて、アプリが古いまま利用するとセキュリティに問題が発生することがあります。重要なアプリがある場合は、一括での停止ではなくアプリごとの更新選択を行いましょう。
設定方法:【設定】→【壁紙】→ [静止画]の中から選ぶ
壁紙の「ダイナミック」を選ぶと電池消費が大きくなります。
設定方法:【設定】→【サウンドと触覚】
・バイブレーション 「着信スイッチ選択時」・「サイレントスイッチ選択時」をオフ
・キーボードのクリックをオフ
・ロック時の音をオフ
・システムの触覚をオフ
設定方法:【設定】→【Siri】→ “Hey Siriを許可”をオフ
設定方法:【設定】→【プライバシー】→ 位置情報サービスをオフ
設定方法:【設定】→【iCloud】
・ “iCloud Drive”をオフ(書籍・データのバックアップを停止)
・各種アプリの同期オフ・“バックアップ”をオフ
・“iPhoneを探す”をオフ
iPhoneを探す機能を停止すると、紛失時にリモートでの操作停止などが出来なくなります。
・”位置情報を共有”をオフ
設定方法:【設定】→【写真とカメラ】
・“iCloudフォトライブラリ”をオフ
・“マイフォトストリーム”をオフ
設定方法:【設定】→【iTunes StoreとApp Store】
各アプリごとに自動ダウンロード・更新を停止できます。
設定方法:【設定】→【メール】→【アカウント】→【データの取得方法】→”プッシュ”をオフ、”フェッチ”の設定を”手動”に設定
*同様の方法で、「連絡先」・「カレンダー」・「メモ」・「リマインダー」のiCloudアカウントとの同期設定を止める・変更することが可能です。
以上、いろいろと節電のための設定を紹介しましたがいずれも「機能を犠牲にして節電」するものです。何でもかんでも止めればいいというわけではありません。幾つかの設定は「設定→バッテリー→省電力モード」で省かれる機能と重複していますので、必要に応じて電池の消耗を抑えて使ってみて下さい。
バッテリーが劣化した場合の対処法
ここまでは「バッテリーを省電力状態にして長く使う」ことを達成するための設定を紹介しましたが、iPhone7以外の旧モデルを使っている場合・iPhoneを購入後長く利用してきた場合はバッテリーの性能自体が劣化してしまっており、節電設定どうこうのレベルではなくなっている場合もあります。
そんなときに有効な幾つかの抜根的対処法も書いておきましょう。
何を当たり前のことを!と思うかもしれませんが、昨今は現在使っている旧モデルのiPhoneを下取りに出すことで大幅な値引きを実施する「下取りプログラム」が充実しています。現在発売中のiPhone7へ買い替える場合に2年以上前の型落ち機種であるiPhone5s, iPhone6/6 Plusの電池劣化が激しいと感じるのであれば、古い機種と交換で取り替えてしまったほうが性能もアップして満足度の高い結果を得られるでしょう。
A | B | ||
キャリア | iPhone5s 下取り価格* |
iPhone7 32GB 機種変実質価格* |
取替時の負担差額 (A-B) |
ドコモ | 最大15,000円 | 26,568円 | 11,568円 |
au | 最大15,120円 | 20,520円 | 5,400円 |
ソフトバンク | 最大16,800円 | 20,520円 | 3,720円 |
*下取り条件・価格は一例です(iPhoneの価格には標準の月額割引のみを考慮した価格で統一してみました)。画面割れ・水没反応アリの場合は査定額が異なる場合もありますので、詳しくは各公式サイトの下取りプログラム適用条件・iPhone7の販売価格条件を参照下さい。キャンペーンを併用することによりもっともっと安く買い替えることも可能なケースがあります。
3大キャリアの回線を持っていて、iPhone値引きを各種適用できるのであれば無理に節電を考えるよりも新しいiPhoneへ機種変更をすることを推奨します。
2018年、AppleはiOSのバージョンアップに伴い、一部の旧型iPhoneモデルにおいて意図的にパフォーマンスが低下するようなバージョンアップを組み込み、新機種に買い替えさせようとしているのではないかという懐疑を払底するため、2018年12月31日まで限定で以下の対象機種のバッテリー交換料金を一律3,200円に値下げすることを発表しています。
iPhone SE、iPhone 6、iPhone 6 Plus、iPhone 6s、iPhone 6s Plus、iPhone 7、iPhone 7 Plus、iPhone 8、iPhone 8 Plus、iPhone X
Apple Care+,保証対象外でのバッテリーに対し、1回まで3,200円(通常8,800円)で交換出来ますので、もう少し旧機種を使い続けたい人はApple Store 直営店や正規修理対応店で新しいバッテリーに交換してもらいましょう。3200円で正規バッテリーに交換できるのなら安いものです(ただし、サポート窓口が混雑しているため待ち時間が長くなっています)。
iPhoneの電池交換は通常利用者が自分自身で交換することは出来ませんが、Apple Care(+)の保証対象内であれば無料・保証対象外の場合は8,800円でアップルストアおよびアップル正規取り扱い店にて電池交換が出来ます。
お使いの iPhone が AppleCare+ にご加入いただいている場合は、バッテリーの蓄電容量が本来の 80% 未満に劣化した時点でバッテリーを無償交換させていただきます。 バッテリー交換が必要と診断され、お使いの iPhone が保証対象外の場合、修理サービス料金は 8,800 円となります。- Apple
電池交換の修理代金が高いと感じる場合は、オススメはしませんが自己責任において(最悪の場合iPhoneが故障し、データ破損や二度と起動できなくなるリスクまで覚悟しましょう)安価な交換バッテリーを入手してDIYに取り組むのも一興です。自分で修理する時間がなければiPhoneの修理業者でも電池交換サービスを非公式に行っているところはいくらでも見つかるはずです。
関連記事:iPhone6用修理パーツ集 壊れたiPhoneを安く直したい人向け
最後は少しトリッキーな方法です。iPhoneを外で充電することが出来る「モバイルバッテリー」製品を使うのも良いですが、iPhoneの場合は多数の面白アクセサリーが販売されており、ケースの中にバッテリーを搭載してiPhoneに給電出来るアクセサリーもあります。
旧モデルのiPhoneから最新のiPhone7/7 Plus用まで、各種バッテリー内蔵保護ケース・ジャケットがありますので、電池容量を増やしたい機種のモデルを選んで使ってみましょう。
iPhoneは薄型にするために他のAndroidスマートフォンに比べて容量の小さな電池が使われているところ、純正の2倍以上の予備電源をケースに内蔵することで劇的にiPhoneを長く利用できるようになります。ただし、ケース自体に相応の厚み・重さがありますので、そのあたりは利便性と引き換えということで妥協しましょう。
以上、設定を変更してもiPhoneのバッテリー持ちに満足できない人向けのスマホ長持ち利用法でした。