2019年5月21日、ファーウェイ・ジャパンは日本国内向けに”写真の常識を変える”という、50倍ズームが可能な新製品を発表する見込みです。
事前案内の時点ではもちろん具体的な製品名について語られてはいません。しかし、告知PR用のTwitterアカウントでは”50倍ズーム”が出来ること、”超広角カメラ”の特長を持つ製品であることが匂わされており、これに該当する既存製品はドコモから発表済みのP30 Proのような超ハイエンドスマートフォンであることが予想されます。
ドコモ向けのP30 Pro HW-02Lは、Leicaクアッドレンズを搭載しています。一番上(上記写真では右)から順番に、
・2000万画素の超広角カメラ
・4000万画素の広角カメラ(メイン)
・800万画素の望遠カメラ(5倍ズーム相当)
・ToFカメラ(深度測定用)
の4つのカメラレンズが背面に配置されています。
このP30 ProのカメラはDxOmarkの評価にて2019年3月時点における最高スコア112点を記録しており、従来モデルのP20 Pro 109点を超えました。
Mate20 Proでもスマホの常識を変えるほどの広角→ズーム性能を誇っていましたが、P30 Proは50倍ズーム(デジタル併用)・ISO 409600という、並のデジカメですら対応しないような超高性能カメラに進化しています。
P30 Proのズームカメラは10倍までならほぼ画質の劣化なく精細な描写を維持することが出来るため、スマホ1台でさまざまな画角撮影を楽しめるようになります。
docomo P30 Pro HW-02Lのスペック
ディスプレイ | 6.5インチ 有機ELパネル |
OS | Android 9 (EMUI 9.0.1) |
サイズ | 縦:158 mm 横:73 mm 厚さ:8.6 mm |
販売価格 | 8.9万円 |
バッテリー | 4100 mAh | 重量 | 192グラム |
CPU | Kirin 980 | インカメラ | 32メガ |
RAM/ROM | RAM:6GB ROM:128G |
メインカメラ | 40メガ/広角 20メガ/超広角 8メガ/望遠 ToFカメラ |
防水/防塵 | 対応/対応 | 生体認証 | 指紋認証(画面下) 顔認証 |
おさいふケータイ | 対応 | 外部ストレージ | 最大256GB対応 (NMカード) |
ワンセグ | 非対応 | おかえしプログラム | 対応 |
カラバリ | ブリージングクリスタル ブラック |
接続 | Type-C USB ワイヤレス充電/給電 |
*より詳しい仕様は「NTTドコモ P30 Pro HW-02L」を参照。
50倍ズームが出来るP30 Proの他には、ワイモバイル・UQモバイルが廉価モデルのP30 liteを2019年5月24日に発売予定、P30 lite HWV33をauが5月下旬に発売予定としています。
2019年5月20日時点ではドコモ P30 Pro HW-02Lの発売日は「2019年今夏」とのみ公開されており、具体的な発売日・発売月は決定していません(5月16日より予約受付中:5月22日を以って予約受付は中断されました)。
米国企業・GoogleとのトラブルでHuawei製品に危機?
2019年5月下旬時点において、海外報道によればGoogleはファーウェイに対してソフトウェアのサポートを停止する旨が大きく話題となっています。
本件は米商務省 産業安全保障局によってアメリカ国内企業がHuaweiに対して取引を禁じるもので、Androidスマートフォンの重要な機能をGoogleに依存しているスマートフォンのソフトウェア・アプリの利用に関して致命的な制限が掛かることを意味しています。
米国企業取引の停止・Googleからのソフトウェア提供が遮断されることで、
・Huaweiのスマートフォン・タブレットなどのソフトウェア更新が出来なくなる
・Huaweiの製品全般でGoogle Play(アプリのダウンロードや更新)が使えなくなる
(Gmail ,Youtube , Googleドライブなどもすべて利用不可に)
・スマートフォンやタブレット・ルーターなどにアメリカ国籍企業由来のパーツ,部品供給がされなくなる
などが生じる恐れがあり、ファーウェイ製のスマートフォンやタブレット・ルーター端末などが、ほとんど使い物にならなくなる可能性があります。ハード的なものならば調達先を変更するなどで対応できるのかもしれませんが、Googleサービスの利用不可は、スマートフォンがスマートたる所以の大部分を損なってしまうトラブルに発展しえます。
ただし、これは”既存の製品”へすぐ影響が出るものではないともされています。すでに発売済みの製品に関してGoogle Playへの提供が止められることはおそらく無く(”対応を検討中”とのこと)、今持っているHuaweiスマホでアプリが使えなくなるようなことは無い見込みです。
この”既存製品”に、国内投入が2019年5月20日時点で未発表であるSIMフリー版のP30 ProやP30 liteおよび2019年夏モデルと目される機種が含まれるのかどうかは不明です。
日本を始め、Huaweiは近年全世界のモバイル業界でシェア拡大を達成しており、もし本当にGoogleとの取引停止により、OSアップデートやアプリの利用ができなくなってしまえば、Huaweiに関わる多くの分野で壊滅的な損害が生まれることが予想され、Huawei自体もそのようにコメントを出しています。
当社は米商務省 産業安全保障局による決定に反対します。 この決定は誰の利益にもなりません。ファーウェイが取引する米国企業に大きな経済的な打撃を与え、同国内の雇用に影響を与えることに加え、グローバルなサプライチェーン網で培われてきた協業と相互の信頼を分断させるものです。 当社はすぐにも救済策を探ると同時に本件の解決を図ります。また、積極的に本件による影響の低減に努めていきます。- Huawei プレスリリース
Huaweiの米国取引禁止命令が解除されれば、P30 Proや次世代機種の発売中止やソフトウェア更新不可などのトラブルは回避されると予想されますが、非常に大きな範囲に影響を及ぼす政治的・経済的問題を含むため、Huawei製品を購入する際には今後の動向も注意したほうが良さそうです。
アマゾンで新製品発表会記念クーポンも
アメリカでの取引問題はともかく、2019年5月20日時点ではHuawei JAPANにおいては予定通り21日の新製品発表会の開催を予定しており、アマゾンでは発表会のライブ配信と、記念値引きクーポンの発行を行っています。
☆「HUAWEI新製品発表会配信・視聴方法」/2019年5月21日13時~
2019年5月20日時点では、Huaweiのタブレット・スマートウォッチ・ノートパソコンなどに使える値引きクーポンが出ています。
どんな製品が発表されるかは断定できませんが、アマゾンサイト上でクーポンを出してまで告知をするということは、アマゾンですぐに新製品の販売・取扱が始まるのかもしれません。
アメリカでのトラブルが影響して緊急発表中止・発売延期などにならないことを祈るばかりです。