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発売から1週間、Xiaomiの最新カメラスマホ Mi Note10(CC9 Pro)を購入してがっつりと使ってみた評価・他機種と比較した場合の印象の結論をまとめておきます。

Xiaomi Mi Note 10は現在個人輸入すると500ドルくらいで買える、1億画素・ペンタカメラ(5眼)搭載のカメラ性能の超特化モデルです。

カメラ評価で有名なDxOmarkではCC9 Pro Premium Editionが、2019年11月時点でMate30 Proと並ぶスコア(121)を記録し、ミドル価格帯のスマホとしては最高ランクのカメラスマホとして注目を浴びていますが・・・

Premium Edition(8GB+256GB)ではない通常モデル(6GB+128GB)のせいなのか、あるいは管理人が普段からハイエンドモデルの性能に慣れすぎているせいなのか、Mi Note10の色んな部分に粗があることが気になってしまい、タイトルのとおり「ハイエンド好き」にはオススメし難い印象が強くなってきました。

「価格相応だ」と言ってしまえばそれまでなのですが・・・具体的に私が感じた不満点をいくつか紹介しましょう。

Mi Note10のカメラ品質は「上の中」?

Mi Note10は「5眼レンズ」を搭載しており、管理人の所有端末のなかでも「カメラの数」は歴代トップです。メインカメラの108メガピクセル=1億800万画素のカメラも、管理人の持っている一眼レフデジタルカメラに比べても”画素数”は最大(一般的なデジタルカメラの画素数は2000-4000万画素程度)。

Mi Note10のカメラテストをいろいろと試していると、Mi Note10のカメラ性能は非常に高いランクにあることは疑いないのですけれど・・・正直、Mi Note10が他のトップメーカー機種のスマホに圧勝できる、という水準ではありません

1億画素、たしかにものすごく高い解像度を持っています。しかし、レンズや画像処理の問題なのか、実際に写真を撮って拡大・比較してみると、P30 Proの4000万画素と大差ないどころか、場面によってはP30 Proより解像しない部分があります。

108メガモードの詳しいレビューは「Xiaomi Mi Note10実機レビュー 5万円台でもiPhone11Proを超える評価の最強カメラスマホ」の記事に大きな写真を掲載しています。

もうひとつ別の例をここでは上げてみましょう。

下記の写真は、非常に暗い場所でMi Note10の夜景モードを使った画像です。

同じ場所でXperia 5で撮影しようとすると「フォーカスを合わせるにはもう少し明るさが~」といったアラートが出て、真っ黒にしかならないくらい、照明が無い状態です。

全く同じ場所でP30 Proの夜景モードを使うと・・・

このように、Mi Note10では黒く潰れてしまっている海面の様子までくっきりと写りました。

Mi Note10の夜景モードは、それなりの明るさがあれば十分にキレイな夜景やライトアップを撮ることが出来るのですが、「普通のスマホ・昔のスマホでは撮影困難なくらい暗い場所」では、シャッタースピードが短すぎて、十分な明るさを確保できないケースがほとんどです。

同じ状況でDeep Fusionに対応したiPhone 11も超キレイに撮れます。

iPhone11シリーズでは新しく「夜景モード」が利用可能になり、さらに発売後のソフトウェアアップデートによって「Deep Fusion」という画像処理が適用できるようになり、暗い場所での撮影時も綺麗な仕上がりになっています。

関連記事:[比較レビュー]iPhone11カメラがiOS13.2アップデートで凄いことに「Deep Fusion」で暗闇写真で劇的画質向上

上記すべて手持ち撮影であり、マニュアル設定にしてしまうと絶対に手ブレするので試していませんが、マニュアルモードでもっと露光時間を長く・ISOを上げて撮影すればMi Note10でもiPhone11のように明るく撮影が出来ます

上記の作例はP30 Proは8秒、iPhone11では10秒の撮影時間がオートで設定されているのですが、Mi Note10は0.2秒なのです。よって画質に差があることは当然なのですが、「夜景モードを使っても露出時間を適切に選べていない」ことが、Mi note10の弱さです。

Mi Note10のポテンシャルがあればiPhone11やP30 Proにも負けないくらいの写真が撮れても不思議ではないのですが、たぶん画像処理・AI(写真撮影の設定)が弱いのでしょう。

Mi Note10のカメラは一般的なハイスペックカメラモデル・低価格モデルのスマホに比べれば高い水準にあります。しかし2019年トップランクのスマホに比べてしまうと、あえてMi Note10を選ぶというほどの魅力があるとは言い難いという印象があります。

また、十分に明るさがある場面において、Mi Note10では写真中央にはフォーカスがよく合うのですが、外周部分の解像が甘くなりがちです。

上記の写真はオートモードでP30 ProおよびMi Note10で撮影した写真の中央を拡大したものです。P30 Proに比べて Mi Note10の色合いが薄めに調整されています。ファーウェイのスマホは食べ物を認識するとコントラストの強い写真に仕上がることが多く、このあたりの色付けは好みが分かれるところですので、今回は「色が違う」点についてはスルーしてください(Mi note10のほうが実物の色に近いと言えますので)。

上記の写真において、もっと画像の左側をズームアップしてみると、P30 ProとMi Note10の違いが判ります。

中央にはMi Note10もしっかりとフォーカスが合っているのですが、中央から外れた場所ではP30 Proのほうが明らかにくっきりと撮影が出来ています。

P30 Proのカメラレンズは、有名なカメラ・レンズブランド・Leica(ライカ)と協業して作られています。カメラの画質は「カメラセンサー」の良し悪しだけではなく、カメラレンズ・光学系におけるすべての要素が写真の仕上がりに影響します。

P30 Proのメインカメラは4000万画素・センサーサイズ 1/1.7″、Mi Note10は1億800万画素・センサーサイズ 1/1.33”とされており、数字的な仕様から受ける印象はMi Note10のほうが上ですが、必ずしもそれだけで「キレイな写真が撮れる」スマホを決めることは出来ない、ということです。

Xiaomi Mi Note10の本体価格が5万円であるのに対して、docomo P30 Pro HW-02Lは8.3万円、Apple iPhone 11 Proは12万円であることを考慮すれば、Mi Note10十分な性能であるとも感じていますので、上記のような例をどう感じるかは人それぞれの判断次第です。

☆「AliExpress – Global ROM Xiaomi Mi CC9 Pro (Note 10 Pro) Smartphone 8GB RAM+256GB ROM」/499.99ドル(2019年11月20日時点)

写真の画像処理速度・カメラの強制終了

もう一点Mi Note10カメラを使っていて感じた不満は、画像処理のスピードについてです。

Mi Note10には高速な処理が可能なQualcomm Snapdragon 730Gというチップが使われています。このチップは旧世代の「SDM 710」に比べてAI処理性能が2倍、GPU性能は25%アップしているとのことですが(Xiaomi公式の表記)2019年モデルのハイエンド向けチップではありません

SDM730Gでも通常の操作や一般的なゲームアプリであれば十分にスムーズに動く能力があると言えるのですが、Mi Note10の108メガピクセルモードや夜景モードでの撮影時に、その大きなデータを処理するためなのか数秒間程度の処理待ちが多発しました。

特に108メガモードでは1枚の写真を撮ると10秒弱くらい、画像が保存されるまでに時間が掛かります。処理中には次の写真を撮ることが出来ず、連写が出来ません。

また、画像の処理待ち中にカメラがフリーズ/カメラの強制終了も何度か発生しています。カメラが強制終了された場合には直前に撮影していた画像が消えていることもありました。

Mi Note10では1億画素の高画質カメラを搭載しつつ、中国では最安モデルならば4万円程度の現地価格で買えるように安く作るため、カメラ以外の部分はミドルスペッククラス仕様になっています。iPhone 11のA13チップやAndroidスマホの2019年モデルハイエンド向け Snapdragon 855などを搭載したモデルに比べると、若干の物足りなさを感じます。

Mi Note10には技適・おサイフケータイ・防水・防塵性能もない

これは購入する前から判っていたことですが、2019年11月時点で販売されているMi Note10は日本向けスマホではないため、日本に便利に使えるスマホ機能が利用できない点も気になりました。


Xiaomi Mi Note10はグローバル版でも、決して「日本向け」スマホではありません。2019年冬時点でXiaomiが日本市場に参入すると噂されており、このMi Note10がそのまま投入されるのか、日本向けにカスタマイズされるのかどうかも明らかになっていないものの、日本国内で一般的に売られている多くのスマホがおサイフケータイ対応・防水防塵性能を備えていることを考えると、多少Mi Note10の価格が安い程度ではiPhone 11や P30 Proのようなより上位モデルに比べて総合力で勝てるかどうかは難しいと感じました。

Mi Note 10の現在の輸入コストは5.5万円程度であり、最新のiPhone11やP30 Proよりも断然安いことは間違いないでしょう。しかし、防水なし・おサイフケータイ無し、カメラ性能も極端に優れているとは言い難い(そもそも日本向けではないため、国内で通常利用が出来ない)という状況だと、ハイエンドモデル好きなユーザーならば、たかだか数万円程度の差をケチるべきではない、と感じています。

ドコモのP30 Proは本体価格82,800円(税別)であり、海外相場に比べて安く販売されています。

総じてMi Note10は”5万円台で買えるスマホとしては非常に高いレベルである”というファーストインプレッションも間違っていないものの、現在日本で売られているトップメーカーの最先端ハイエンドモデルの利用に慣れているのであれば、普通にiPhoneやファーウェイスマホを買ったほうが満足できるかもしれません。

将来ソフトウェアがアップデートされて、もっとカメラAIの精度が上がる・画像処理速度がアップする可能性もあります。Xiaomiが日本に正規に参入した際には防水や防塵性能・おサイフケータイを搭載した高コスパスマホが投入される可能性もあるでしょう。

また、海外端末であるXiaomi Mi Note10は現在のおよそ500ドル~という価格でも十分にコスパが高いと言えますが、Xiaomiのスマホは発売日から時間が経つとハイエンドモデルでもどんどん安くなる傾向にあるため、「海外旅行用にカメラ性能が良いスマホが1台欲しい」というのなら、現在300ドル台まで下がっているMi 9/Mi9 T Proあたりを買うか、Mi Note10の価格がもっと下るまで待ってから購入するほうが満足度は高くなるかもしれません。

 

 

 

[購入レポート]ハイエンドスマホ好きはXiaomi Mi Note10(CC9 Pro)はまだ買わないほうが良いと思う理由
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