歴代P20 Pro→Mate20 Pro→P30 Proと使い続けてきたユーザーによる、2020年モデルの最新カメラスマホ P40 Pro 5Gの実機レビューです。
P40 Pro 5Gはその名の通り、5Gに対応したハイエンドSIMフリースマートフォンです。ファーウェイのPシリーズのProモデルは歴代カメラレンズのメーカーとして有名な「Leica」(ライカ)と協業による高品質なカメラを搭載していることで有名であり、スマホの写真品質は他社を圧倒する高評価を得続けています。
そんな中でも2020年夏最新モデルのP40 Pro 5Gは、歴代のProシリーズのカメラからさらに進化した5000万画素・1/1.28″大型センサーを搭載、5倍相当の光学ズームレンズとデジタルハイブリッド最大50倍ズームが出来るという、さらに進化したカメラを積んでいます。
(左からP20 Pro/P30 Pro/P40 Pro)
一方で、PシリーズのProモデルでは本機種からグーグルサービスに非対応となっており、アプリは専用の「App Gallery」からダウンロードして使う必要があります。
デフォルトではP40 Proはグーグルマップも、Gメールも、YouTubeのアプリも使えません。Google Playが使えないため、一般的なAndroidスマホと使えるアプリが一部変わってしまいました。このような仕様になったP40 Pro 5Gに購入する魅力があるのか、実機使用による評価・感想を書いていきます。
P40 Pro 5Gのスペックとサービス
ファーウェイの「P40」には、いくつかのシリーズがあります。ここでは日本向けモデル P40 Pro 5G (型番ELS-NX9)の機能・レビューをしていきます。
スペック・仕様 | P40 Pro 5Gの性能 |
ディスプレイ | 6.58インチ |
サイズ | 158.2×72.6 ×8.95 mm |
重さ | 209グラム |
CPU | Kirin990 |
RAM/ROM | 8GB/256GB |
電池容量 | 4200mAh |
防水防塵 | 対応 |
カメラ | 標準+超広角 +望遠+3D被写界深度 クアッドカメラ |
SIMスロット |
nanoSIM×2, eSIM |
P40 Pro 5Gの主な仕様は上記のとおりです。
ディスプレイ・CPU・メモリなど、どれをとってもハイエンドらしい高スペックぶりですが、P40 Pro 5Gの特筆すべき機能は、やはりカメラ。そして珍しい機能としては5G通信に対応していること・nano SIMカード×2枚装着できること+eSIMによるプラン契約も可能という点でしょう。
P40 Pro 5GのSIMスロットは、表裏にnanoサイズのSIMカード(NWメモリカードも利用可能)を装着し、DSDV(Dual SIM, Dual VoLTE Standby)が出来ます。
日本向けのP40 Pro 5Gは以下の通信周波数帯に対応します。
5G NR: n1 / n3 / n7 / n28 (TX: 703-733 MHz, RX: 758-788 MHz) / n38 / n41 / n77 / n78 / n79
4G FDD LTE: B1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / 9 / 12 / 17 / 18 / 19 / 20 / 26 / 28 / 32
4G TDD LTE: B34 / 38 / 39 / 40 / 41
WCDMA: B1 / 2 / 4 / 5 / 6 / 8 / 19
GSM: 850 / 900 / 1800 / 1900 MHz
このバンドでau・ソフトバンク・ドコモ各社の通信利用が可能となっています(利用できる接続方式はSIMカードの種類/契約プランに依る)。
IIJmioではP40 Pro 5Gを用いてeSIMの接続確認も行われています。
eSIMを使えば従来の携帯キャリアの回線契約をそのまま物理SIMカードで装着して利用しつつ、データ通信だけ安い格安プランで総合的に節約をすることも可能です。
参考)P20 Pro/P30 Proとのスペック比較
項目 | P40 Pro 5G |
P30 Pro (HW-02L) |
P20 Pro (HW-01K) |
販売/取扱 | IIJmioなど |
ドコモ専売 【最新価格はこちら】 |
ドコモ価格専売 |
OS(発売時) | Android 10 |
Android 9 |
Android 8.1 |
ディスプレイ (解像度) |
6.58インチ OLED (2640×1200) |
6.47インチ OLED (2340×1080) |
6.1インチ OLED (2240×1080) |
サイズ | 縦:158.2 mm 横:72.6 mm 厚さ:8.95 mm 重さ:209グラム |
縦:158.0 mm 横:73.4 mm 厚さ:8.41 mm 重さ:192グラム |
縦:155 mm 横:74 mm 厚さ:7.9 mm (最厚 9.5mm カメラレンズ部) 重さ:180グラム |
電池容量 | 4200mAh |
4200mAh |
3900mAh |
充電 | Type-C USB 最大40W充電 Qi対応 |
Type-C USB Qi対応 |
Type-C USB Qi非対応 |
CPU | Kirin 990 |
Kirin 980 |
Kirin 970 |
RAM/ROM | 8GB/256GB |
6GB/128GB |
6GB/128GB |
SIMカード | nano SIM×2, eSIM |
nano SIM (シングル) |
nano SIM (シングル) |
セキュリティ | ディスプレイ内蔵指紋認証 顔認証 |
ディスプレイ内蔵指紋認証 顔認証 |
指紋認証(本体前面ボタン内蔵) 顔認証 |
カメラ | DxOMark 128点 Leicaクアッドカメラ 5000万画素広角 +4000万画素超広角 +1200万画素望遠 +3D被写界深度カメラ |
DxOMark 116点 Leica クアッドレンズカメラ 4000万画素カラーセンサー (f/1.6) +2000万画素広角レンズ (f/2.2) +800万画素ズームレンズ(5倍. f/3.4) +Fime-of-Flightカメラ インカメラ 3200万画素 |
DxOMark 109点 Leica トリプルレンズカメラ 4000万画素カラーセンサー (f/1.8) +2000万画素モノクロセンサー (f/1.6) +800万画素ズームレンズ(3倍, f/2.4)インカメラ 2400万画素 |
テレビ | 非対応 |
非対応 |
非対応 |
防水/防塵 | IPX8 IP6X |
IP68 |
IPX7 IP6X |
おサイフケータイ | 被対応 |
対応 |
対応 |
*2020年8月時点。DxOMarkは(https://www.dxomark.com/category/mobile-reviews/)参照。
P40 シリーズ/nova lite3+の機能・価格比較
2020年モデルのP40シリーズ 3機種と2020年改良モデル nova lite 3+の価格と主な機能比較です。
スペック・機能 | P40 Pro 5G | P40 lite 5G | P40 lite E | nova lite3+ |
本体価格 | 99,800円 | 37,800円 | 22,800円 | 22,800円 |
ディスプレイ | 6.58インチ | 6.5インチ | 6.4インチ | 6.21インチ |
CPU | Kirin990 | Kirin820 | Kirin710 | Kirin710 |
RAM/ROM | 8GB/256GB | 6GB/128GB | 4GB/64GB | 4GB/128GB |
Antutuスコア | 50万点 | 38万点 | 16万点 | 15万点 |
電池容量 | 4200mAh | 4000mAh | 4000mAh | 3400mAh |
本体重量 | 209グラム | 189グラム | 176グラム | 163グラム |
防水防塵 | 対応 | 非対応 | 非対応 | 非対応 |
GMS対応 | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 対応 |
カメラ | クアッドカメラ | クアッドカメラ | トリプルカメラ | デュアルカメラ |
*価格はIIJmioでの本体販売価格(2020年9月1日)。Antutuスコアはver 8系統での当サイト実測値。
P40 Pro 5Gの外観・デザイン評価
PシリーズのProモデルは2018年→2019年→2020年モデルと、ディスプレイが大型化しただけでなく、ディスプレイの仕様・デザインも大きく変わっています。
P40 Proはディスプレイが大きく、非常にベゼル(縁)が狭いと感じられます。
旧シリーズに比べてエッジ部分ギリギリまでディスプレイパネル化がされており、真正面から見ると左右の済まで画面が広がっているように感じられます。
2018年モデルのP20 Proではディスプレイの上部にノッチ(凹み)があり、2019年のP30 Proでは水滴型の比較的小さなノッチになり、今回のP40 Pro は本体左に楕円形の穴が空いています。
インカメラのレンズは1個が3200万画素、他方は深度測定用です。
今回レポートしているのは「シルバーフロスト」というカラーです。ギラギラした反射ではなく曇ったような色合いで、おしゃれかつ指紋が目立ちにくいというメリットがあります。
ボディ下部にはスピーカーとType-C USB接続、そしてSIMカードスロットがあります。
本体の左側は音量キーと電源ボタンがシンプルに配置されています。
カメラパーツはボディ面から数ミリ飛び出ており、ケースなどを装着せずに机に置くとやや不安定です。
旧モデルのP30 Proを普段メインに使っている管理人としては、ディスプレイ・ボディの大きさはそれほどP40 Proに機種変更しても違和感無く使えています。しかし、やや厚みが増え・重量が増えたため、ずっしりとした重みも感じます。
209グラムという重さは、iPhoneシリーズだとiPhone 8 Plus(5.5インチ 202グラム)より重く、iPhone 11 Pro Max (6.5インチ 226グラム)より軽い、というポジションです。6.57インチという大きさを考えれば妥当な範囲ながら、軽量なスマホが好みの人にはやや使いづらいと感じてしまう可能性があります。
P40 ProのAntutuベンチスコア
P40 Pro 5GはP30 Proよりも1世代新しいCPU Kirin 990を搭載、メモリーも8GBに増えました。
スマホの性能を数字で比較出来るアプリ「Antutu Benchmark」(ver 8.3)を利用し、P40 Pro 5Gのベンチ測定をしてみました。
P40 Pro 5GのAntutuスコアは約46万点でした。旧モデル P30 Pro HW-02Lの場合は30万点台だったため、大きくスコアアップしています。
さらにP40 Proを含むファーウェイのスマホには、本体の発熱・電池消耗を無視して最高の性能を発揮できる「パフォーマンスモード」というものがあり、ゲームを楽しみたい場合に使えるブーストが出来ます。
パフォーマンスモード利用時にはP40 ProのAntutuスコアは50万点を超えました。
このスコアは2020年モデルの他社ハイエンドスマホが搭載しているSnapdragon 865(SDM865)と同等か、若干低い程度です。あらゆるゲーム・アプリが十分スムーズに動作する水準と言えます。
ただし、パフォーマンスモードを使うとボディの発熱が大きくなり、ディスプレイパネル・電池などにあまり良い影響を与えない可能性があるため、必要時以外はパフォーマンスモードをオフにしておくことをオススメします。
P40 Proのカメラ性能評価
P40 Proの最大の魅力はやはりカメラです。
旧モデル P30 Proのカメラでも低価格なコンデジすら上回るのではないかというほどのズーム性能を持っていましたが、P40 Proはさらに上を行くメイン・広角・ズームカメラを搭載しました。
昨今のスマホでは夜景も明るくキレイに撮れるのはもう当たり前の水準なので、今回はP40 Proのズーム性能のチェックをしてみました。
上記の写真はズームレンズを搭載したApple iPhone 11 ProとP40 Pro 5Gを用いて、5メートルほど離れた場所からズームで造花を撮影したものです。拡大するとP40 Pro 5Gのズーム性能は別次元であることが解ると思います。
このほか、珍しい機能としては「デュアル表示」というモードがあります(P30 ProやP40 lite 5Gにもあります)。
デュアル表示では画面が2分割され、異なるレンズで2種類の動画を同時に撮影出来ます。画角の違ムービーが撮れますので、貴重な撮影チャンスでフレームアウトしてしまうミスを減らせます。
この他、P40 Pro 5Gで使えるカメラモードとして、
・アパーチャ:カメラレンズの絞りを変更した場合のようなボケを表現
・夜景モード:長時間の写真撮影を合成して明るい写真を撮る
・プロモード:マニュアルでISO・シャッタースピードなどを変更可能
などがあります。特にプロモードでは最大409,600のISO設定が可能となり、真っ暗にしか見えないような場所でも高感度で明るく写真を撮ることが可能です(ただしISOを挙げすぎると画像が粗くなります)。
P40 Proのプリインストールアプリ
Googleモバイルサービスに非対応のP40 Proでは、初期状態で使えるアプリ・追加できるアプリが旧モデルとは異なります。
プリインストールされているアプリは、携帯電話として標準的な通話アプリ・メッセージアプリ・カメラ・ギャラリー・ビデオ・音楽・ファイル操作ツールなど、各種があります。
また、初期設定でいくつかの人気アプリがインストール出来るように誘導もあります(アプリのインストールは任意です)。
2020年8月時点でLINEやTikTokなどのソーシャルアプリ、ゲームアプリなどが利用可能です。
Google Playストアで使えるアプリと同じものがApp Galleryにもあることがありますが、非対応のアプリもやはり多数あります。一般的な機能のアプリはApp Galleryで代替アプリが見つかる可能性はありますので、必要なアプリがあるかどうかは各個人でチェックする以外にありません。
期間限定-P40 Pro お試し全額返金保証
2020年8月21日~2020年9月3日(早期打ち切りとなりました)までの期間、P40 Pro 5Gを含むファーウェイ製品の対象商品を購入し、実際に使って満足できなかった場合に購入額の全額返金保証をするキャンペーンが実施されています。
P40 Pro 5Gのレビューを見てもやっぱりよく分からなかった部分がある、もっとマニアックなことを自分で試してみたいという方は、このチャンスを逃さないようにしましょう。
*全額返金保証キャンペーンには各種適用条件・申請手続きが必要です。詳細はファーウェイ公式サイトを参照ください。
P40 Proがお得に使えるIIJmioのキャンペーン
P40 Pro 5Gが対応するeSIMプランや、ドコモ・auの格安SIMがお得に使えるキャンペーンがIIJmioで実施されています。
2020年9月1日からはP40 Proを音声SIMプランとセット契約するとギフト券が貰えるキャンペーンもあります。
2020年9月のキャンペーンで特にお得度が高いのが「通話定額10分セットの月額割引」です。このキャンペーンを活用すると最大で12GBのギガ容量付き・10分以内かけ放題オプション付きプランが割引価格で運用可能となります。
もちろんIIJmioのキャンペーンはP40 Pro以外の機種・SIMのみの申込みでも適用可能なキャンペーンがたくさんあります。
申込時の初期手数料が安くなるキャンペーン、月々の料金が安くなるキャンペーン、MNP時のキャッシュバックなど、さまざまなタイプがありますので最新情報を公式HPにてチェックしてください。
各キャンペーン情報は記事執筆時点のものです。内容は変更されることがあるため、必ずIIJmio公式サイトで正しい情報をご確認下さい。