NTTドコモが取り扱う2019年夏モデルで最も小さいスマホ機種となる(*重量はもう少し軽い機種もあり)、Xperia Ace(エクスペリア エース) SO-02Lが2019年6月1日より発売されることが決定しました。
2019年5月16日時点では、このXperia Aceが国内で買えるのはドコモだけとなっています。
Xperia Ace SO-02Lはこれまでのドコモが扱うXperiaスマホのシリーズとはやや異なり、最高峰の高性能モデルではなく、”お手頃価格で買いやすいミドルレンジ”として、機能や性能を少し控えめにした新機種となっています。
ドコモでの販売価格は4万円台であり、同じく夏モデルとして投入される最高峰モデル Xperia 1(SO-03L)の半額以下で買えるXperiaがどんな仕上がりになっているのかさっそく実機を入手して確認したので、スペックと価格のバランス・質感などを考慮して機種変更の候補になるかどうか検討する参考用にレビューをしていきたいと思います。
Xperia Ace SO-02Lの主な仕様
型番 | SO-02L | 電池容量 | 2,700mAh |
発売日 | 2019年6月1日 | 電池の持ち | 約125時間 |
価格 | 4万円台 | ワイヤレス充電 | 非対応 |
ディスプレイ | 5.0インチ TFT フルHD+ |
通信速度 | 下り:最大500Mbps 上り:最大75Mbps |
サイズ | 縦:140mm 横:67mm 厚さ:9.3mm 重さ:154グラム |
カメラ | メイン:12メガ, サブ:8メガ |
CPU | SDM630 | ハイレゾ | 対応 |
RAM/ROM | 4GB/64GB | イヤホン | 3.5mm対応 |
おさいふケータイ | 対応 | 生体認証 | 指紋認証 (本体横) |
防水/防塵 | IPX5/8, IP6X | テレビ | ワンセグ非対応 |
より詳しいスペックリストは「NTTドコモ製品-Xperia Ace SO-02L」を参照下さい。
Xperia Ace SO-02Lはメーカーのフラッグシップモデルではないため、処理性能的には2~3世代前のハイエンドモデルにもやや劣る仕様になっています。
Xperia Ace SO-02L実機でのAntutuベンチマークスコアは89,324点でした(ver 7.2.2)。
搭載されているSoC Snapdragon 630は、他社のスマホでいうとZenFone4(カスタマイズモデル)、ZenFone 5Q, Android One X2(ワイモバイル)、 AQUOS sense Plus, mogo g6 Plusなどに採用されたものと同じです。
8.9万点というスコアは2019年時点のスマホの中では高い方ではなく、3Dゲームを快適に遊ぶにはやや辛い処理速度です。実際、Antutuベンチマークの3Dアニメーションにも若干のカクつきが見られます(ほとんどのゲームが全く動かないというわけではありません)。
一方で、数年前のXperiaコンパクトモデルではRAMが3GB・ROM 32GBという仕様であったのに対して、Xperia Ace SO-02LはRAM 4GB/ROM 64GBとなっており、ミドルスペックとしては十分な容量が搭載されています。
サウンドはハイレゾに対応し、特殊な変換プラグを必要とせず3.5φの有線イヤホンをそのまま使うことが出来ますので、コンパクトな筐体を活かして音楽プレイヤーとして活用したい方には向いています。
発売日時点でのOSはAndroid 9に対応しています。古いXperiaスマホではAndroid 9へ更新できないモデルもありますので、古いコンパクトXperiaでも特に性能面では問題を感じないが電池的・システム的に古さを感じるようになったユーザーの買い替え対象になるでしょう。
Xperia Aceと旧モデルの比較
以下、歴代に発売されてきたドコモのコンパクトXperiaシリーズの仕様比較リストです。
機種名 | Xperia Ace | Xperia XZ2C | Xperia XZ1C | Xperia XC | Xperia Z5C | Xperia A4 | Xperia Z3C | Xperia A2 | Xperia Z1f | Xperia A |
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機種名 | Xperia Ace | Xperia XZ2C | Xperia XZ1C | Xperia XC | Xperia Z5C | Xperia A4 | Xperia Z3C | Xperia A2 | Xperia Z1f | Xperia A |
ドコモ型番 | SO-02L | SO-05K | SO-02K | SO-02J | SO-02H | SO-04G | SO-02G | SO-04F | SO-02F | SO-04E |
発売日 | 2019.06.01 | 2018.06 | 2017.11.17 | 2016.11.02 | 2015.11.13 | 2015.06.18 | 2014.11.12 | 2014.06.19 | 2013.12.19 | 2013.05.17 |
画面サイズ | 5.0インチ | 5.0インチ | 4.6インチ | 4.6インチ | 4.6インチ | 4.6インチ | 4.6インチ | 4.3インチ | 4.3インチ | 4.6インチ |
解像度 | 1080×2160 | 1080×2160 | 720×1280 | 720×1280 | 720×1280 | 720×1280 | 720×1280 | 720×1280 | 720×1280 | 720×1280 |
重量 | 154g | 168g | 143g | 135g | 138g | 129g | 129g | 138g | 140g | 141g |
縦幅 | 140mm | 135mm | 129mm | 129mm | 127mm | 128mm | 127mm | 128mm | 127mm | 131mm |
横幅 | 67mm | 65mm | 65mm | 65mm | 65mm | 66mm | 65mm | 65mm | 65mm | 67mm |
厚さ | 9.3mm | 12.1mm | 9.3mm | 9.5mm | 8.9mm | 9.1mm | 8.6mm | 9.7mm | 9.4mm | 10.5mm |
電池容量 | 2700mAh | 2760mAh | 2700mAh | 2700mAh | 2700mAh | 2600mAh | 2600mAh | 2300mAh | 2300mAh | 2300mAh |
利用可能時間 | 125時時間 | 120時間 | 140時間 | 95時間 | 85.6時間 | 78時間 | 78.3時間 | 70.3時間 | 83.6時間 | 51.2時間 |
CPU | SDM630 | SDM845 スナドラ845 | MSM8998 スナドラ835 | MSM8956 スナドラ650 | MSM8994 スナドラ810 | MSM8974AC スナドラ801 | MSM8974AC スナドラ801 | MSM8974 スナドラ800 | MSM8974 スナドラ800 | APQ8064 スナドラS4 Pro |
RAM | 4GB | 4GB | 4GB | 3GB | 2GB | 2GB | 2GB | 2GB | 2GB | 2GB |
ROM | 64GB | 64GB | 32GB | 32GB | 32GB | 16GB | 16GB | 16GB | 16GB | 32GB |
メインカメラ | 1200万画素 | 1920万画素 | 1920万画素 | 2300万画素 | 2300万画素 | 2070万画素 | 2070万画素 | 2070万画素 | 2070万画素 | 1310万画素 |
サブカメラ | 800万画素 | 500万画素 | 800万画素 | 500万画素 | 510万画素 | 220万画素 | 220万画素 | 220万画素 | 220万画素 | 31万画素 |
防水/防塵 | ○/○ | ○/○ | ○/○ | ○/○ | ○/○ | ○/○ | ○/○ | ○/○ | ○/○ | ○/○ |
指紋認証 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | × | × | × | × | × |
LTE速度 | 500Mbps | 644Mbps | 644Mbps | 262.5Mbps | 262.5Mbps | 150Mbps | 150Mbps | 150Mbps | 150Mbps | 100Mbps |
Xperia Aceの質感・評価
管理人はこれまでに最近のドコモXperiaシリーズをすべて実際に入手して使っています。過去のハイスペックモデルやコンパクトモデルと比べて、Xperia Aceがどんなポジションにあるモデルなのか、主観的な評価・感想を続いて書いてみたいと思います。
なお、個人的な好みの問題も含んでしまいますので、必ずしも万人が感じる評価と同じにはならないと思いますが、過去の最新Xperiaスマホを使ってきたユーザーがAceを使うとどう感じるか、という視点の参考にはなるかと思います。
まず、Xperia Aceのサイズ感については前項で旧モデルとのスペックリストの比較でも示した通り、2018年モデルのXperia XZ2 CompactよりもXperia Aceのほうが圧倒的に小さく、「Compact」の名を冠してもおかしくないモデルだと感じました。しかし現行のComactは”小型のハイエンドモデル”の系統になっているため、Aceともまたコンセプトが異なるモデルであるのでしょう。
(2019年モデル Xperia Ace SO-02L)
(2018年モデルの5.0インチSO-05K)
歴代のCompactモデルは長く「4.6インチ・HD解像度」の時代が続きましたが、2018年モデルからディスプレイの縦長化デザインが取り入れられ、上下の余白をへらすことで画面の大型化をしつつ、比較的小さな本体サイズを維持しています。Xperia AceはXperia XZ2 CompactよりもXperia XZ1 Compactなどの旧型と似たサイズ感ながら、大画面化・高精細なディスプレイパネルに変更されていると考えればよいでしょう。
音量ボタンのデザインも変わり、丸い小さなメタルボタンになっています。過去のXperiaにあったカメラ起動のショートカット物理ボタンはありません。
ディスプレイサイズとしては2019年ドコモ夏モデルスマホの中で最も小さい5.0インチとなり、縦の長さが他機種より短くなっています。
ディスプレイ部分にはノッチ(凹み)やホールはなく、普通にディスプレイ上にインカメラがありますので最近流行の「ボディ全部がディスプレイ」のようにはなっていないものの、18:9比率にすることで2世代以上前のXperia Compactより大きな画面を搭載することに成功しています。
本体のデザインもXperia XZ2 Compactはやや分厚めでラウンド形状を採用しましたが、Xperia Aceの背面パネルはフラットに戻っています(外周部は滑らかにカーブしています)。
なお、片手で十分操作がしやすいサイズながら大画面となったXperia XZ3から対応している「サイドセンス」もSO-02Lでも使えるようになっています。
カラーラインナップにはパープルがありますが、これはXperia 1や過去のXperia Zにあった濃いパープルとは異なり、淡いラベンダーのようなカラーです。淵の部分はメタルカラーになっており、おしゃれなデザインです。
Xperia Aceのカメラ性能
Xperia Ace SO-02Lに搭載されたカメラはシングルレンズであり、正直に言って最新のXperia1や他社のスマホカメラに特化した超ハイエンドモデルには機能面でも品質面でも敵いません。しかし、カメラに特別にこだわりをもつユーザーでなければ、それなりに満足できる程度の仕様に進化しています。
カメラレンズは他社製品のように飛び出しておらず、フラットなデザインです(レンズリングは若干浮き出ている)。
メインカメラは1200万画素センサーとなっており、画素数は少なめですがF値1.8と明るいレンズに変更され、古いXperiaスマホより暗い環境での撮影に強くなっています(Xperia XZ2 Compactは1920万画素 F/2.0でした)。
また、インカメラはXperia XZ1 Compactにも採用されていた約120度の超広角レンズカメラを再採用しており、ワイドな自撮りができるようになっています。インカメラでも美肌モードやボケを表現できるモードがあり、セルフィーを楽しみたいユーザーには良さそうです。
Xperia Aceの価格・維持費
NTTドコモ Xperia Ace SO-02Lは2019年6月1日から開始される新料金プラン「ギガホ/ギガライト」に加入して新規・MNP契約にて購入することが出来ます。機種変更の場合は旧プランを維持したまま契約することも出来ます。
SO-02L機種変価格 | Xperia Ace SO-02L価格 |
月々サポート | 対象外 |
端末購入サポート | 対象外 |
スマホおかえしプログラム | 対象外 |
新料金プランで契約した場合、以下のような料金負担で利用することが可能です。
最新プランでの料金計算は公式シミュレーションで行えます。
Xperia Ace SO-02Lをお得に買う方法
Xperia Ace SO-02Lでは従来の月々サポートや端末購入サポートがつかない代わりに、定価自体が4.5万円と安めに設定されています。
2019年5月31日で終了してしまう割引・キャンペーンはXperia Aceの機種変更には使えませんが、ドコモの公式オンライン手続き限定で実施されている機種変更手数料無料化は継続される見込みです。
→2019年6月時点で、やはり頭金と事務手数料完全無料化は継続されました。
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