2014年11月に発売されて人気を博したドコモのコンパクトモデルスマートフォン Sony Xperia Z3 Compact SO-02G、通称「ソニジ」からの機種変更にぴったりな2016年冬モデル Xperia X Compact SO-02Jの違いを改めてチェックしましょう。
Xperia Z3 Compact SO-02Gを下取りに出してSO-02Jを買うと実質0円以下になるため、金銭的な買い替えメリットは言うまでもありませんが、2年間のスマホ技術の進歩は大きなものです。
基本的な性能、利用できる機能も大きくアップしています。購入から2年が経過しているのなら買い替えない理由はありません。ソニーでは2017年夏モデルとしてXperia XZs, Xperia XZ Premium等を発表していますが、4インチ台のXperia X Compactは夏にはモデルチェンジされない予定のため、おそらく2017年10-11月まではSO-02Jが買い時です。
→ 2018年6月、X Compactの上位互換コンパクトモデル Xperia XZ1 Compact SO-02Kが値下げされ、この記事を書いた当時のSO-02Jの機種変更価格と同額になりました。SO-02Jはすでに時代遅れのモデルであり、今買うのなら100% SO-02Kのほうが良いです。
先に公式サイトで機能・価格を見たい方はこちら:「ドコモ Xperia X Compact SO-02Jをみる」/「ドコモ Xperia XZ1 Compact SO-02Kをみる」
2017年冬新機種 XZ1 Compact SO-02K登場
[2017年12月追記]:本ページでは2016年モデルのXperia X Compact SO-02Jについて解説していますが、2017年11月17日よりSO-02Jの完全上位互換となる新機種 Xperia XZ1 Compact SO-02Kがドコモより発売されました。
SO-02Jはほどほどのスペックを持った高性能機種でしたが、発売当時から「ハイエンドモデル」という分類ではなく、一部の機能は控えめでした。しかし、後継機のSO-02Kは文句なくハイエンドモデルと呼べる高性能をコンパクトな本体に詰め込んだ魅力的なスマホに仕上がっています。
しかも、ドコモでのSO-02K販売価格は機種変更で実質26,558円とSO-02Jの発売時と同額→2018年6月より15,552円に値上げされて超お買得です。これから買い換えるのであればSO-02Jとほぼ同じサイズの小型機でありながら、デザインをより上質に、各機能・性能が大幅にアップしたXperia XZ1 Compact SO-02Kをオススメします。
☆「NTTドコモ Xperia XZ1 Compact SO-02Kの価格・スペックをみる」
実際にSO-02Kを使ってみた感想・評価は以下のページで詳しく解説しています。
☆「ドコモXperia XZ1 Compact SO-02Kの魅力は小さいだけじゃない 使いやすさ重視のコンパクトスマホ」
以下のページは2016年モデル SO-02Jについての解説です。すでにSO-02Jの在庫販売はほぼ終わっていますが、過去の機種情報を知りたい方向けにそのまま残しておきます。
旧モデルとのスペック比較
まず最初にXperiaの歴代コンパクトシリーズと物理的なスペックデータの比較を見てみましょう。
機種名 | Xperia Ace | Xperia XZ2C | Xperia XZ1C | Xperia XC | Xperia Z5C | Xperia A4 | Xperia Z3C | Xperia A2 | Xperia Z1f | Xperia A |
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機種名 | Xperia Ace | Xperia XZ2C | Xperia XZ1C | Xperia XC | Xperia Z5C | Xperia A4 | Xperia Z3C | Xperia A2 | Xperia Z1f | Xperia A |
ドコモ型番 | SO-02L | SO-05K | SO-02K | SO-02J | SO-02H | SO-04G | SO-02G | SO-04F | SO-02F | SO-04E |
発売日 | 2019.06.01 | 2018.06 | 2017.11.17 | 2016.11.02 | 2015.11.13 | 2015.06.18 | 2014.11.12 | 2014.06.19 | 2013.12.19 | 2013.05.17 |
画面サイズ | 5.0インチ | 5.0インチ | 4.6インチ | 4.6インチ | 4.6インチ | 4.6インチ | 4.6インチ | 4.3インチ | 4.3インチ | 4.6インチ |
解像度 | 1080×2160 | 1080×2160 | 720×1280 | 720×1280 | 720×1280 | 720×1280 | 720×1280 | 720×1280 | 720×1280 | 720×1280 |
重量 | 154g | 168g | 143g | 135g | 138g | 129g | 129g | 138g | 140g | 141g |
縦幅 | 140mm | 135mm | 129mm | 129mm | 127mm | 128mm | 127mm | 128mm | 127mm | 131mm |
横幅 | 67mm | 65mm | 65mm | 65mm | 65mm | 66mm | 65mm | 65mm | 65mm | 67mm |
厚さ | 9.3mm | 12.1mm | 9.3mm | 9.5mm | 8.9mm | 9.1mm | 8.6mm | 9.7mm | 9.4mm | 10.5mm |
電池容量 | 2700mAh | 2760mAh | 2700mAh | 2700mAh | 2700mAh | 2600mAh | 2600mAh | 2300mAh | 2300mAh | 2300mAh |
利用可能時間 | 125時時間 | 120時間 | 140時間 | 95時間 | 85.6時間 | 78時間 | 78.3時間 | 70.3時間 | 83.6時間 | 51.2時間 |
CPU | SDM630 | SDM845 スナドラ845 | MSM8998 スナドラ835 | MSM8956 スナドラ650 | MSM8994 スナドラ810 | MSM8974AC スナドラ801 | MSM8974AC スナドラ801 | MSM8974 スナドラ800 | MSM8974 スナドラ800 | APQ8064 スナドラS4 Pro |
RAM | 4GB | 4GB | 4GB | 3GB | 2GB | 2GB | 2GB | 2GB | 2GB | 2GB |
ROM | 64GB | 64GB | 32GB | 32GB | 32GB | 16GB | 16GB | 16GB | 16GB | 32GB |
メインカメラ | 1200万画素 | 1920万画素 | 1920万画素 | 2300万画素 | 2300万画素 | 2070万画素 | 2070万画素 | 2070万画素 | 2070万画素 | 1310万画素 |
サブカメラ | 800万画素 | 500万画素 | 800万画素 | 500万画素 | 510万画素 | 220万画素 | 220万画素 | 220万画素 | 220万画素 | 31万画素 |
防水/防塵 | ○/○ | ○/○ | ○/○ | ○/○ | ○/○ | ○/○ | ○/○ | ○/○ | ○/○ | ○/○ |
指紋認証 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | × | × | × | × | × |
LTE速度 | 500Mbps | 644Mbps | 644Mbps | 262.5Mbps | 262.5Mbps | 150Mbps | 150Mbps | 150Mbps | 150Mbps | 100Mbps |
2年前のソニジからXperia X Compact SO-02Jの間に「SO-04G」・「SO-02H」の2機種が販売されています。いずれも4.6インチサイズのままモデルチェンジが繰り返されています。
ちなみにXperia X Compactとその他旧シリーズではディスプレイの大きさ・本体のサイズはほとんど変化がありませんが、ボタン・カメラの位置が変わっているため通常はケースの使い回しは出来ません。
Xperia Z3(SO-01G, SOL26, 401SO)やGalaxy S5など2014年頃に発売された大画面モデルとのスペック比較データも作りました → ドコモXperia X Compact SO-02Jと2年前のハイスペック過去機種比較
パワーアップしたCPU&メモリ
Xperia Z3 Compactに搭載されたSnapdragon 801は、2014年夏~冬モデル頃に発売された最新・最高性能のSoC(System on Chipの略)でした。当時ならもちろんハイエンドだったのですが、今では若干スペックは劣りはじめています。
Xperia X Compactに搭載さているのは Snpadragon 650(1.8GHz(デュアルコア)+1.4GHz(クアッドコア))のヘキサコアCPUです。Xperia Z3 Compactは「当時のハイスペックCPU」でしたが、Snapdragon 650は2016-2017年モデルのハイエンドチップではありません。
このスナドラ650/652はミドル-ハイモデルのスマートフォンに搭載されることの多いチップであり、2016-2017年の最高性能チップである「Snpadragon 820/821」に比べると半分くらいの処理性能(ベンチマークスコア比)ながら、大半のゲームアプリはさくさく動くレベルです。
Xperia モデル | CPU | Antutuベンチスコア |
Z3 Compact | スナドラ801 | 50,000点前後 |
Z5 Compact | スナドラ810 | 75,000点前後 |
X Compact | スナドラ650 | 75,000点前後 |
XZ1 Compact | スナドラ835 | 170,000点前後 |
2年間でベンチマークスコアは1.5倍くらいに伸びました。Xperia X Compactの半年前に発表されたZ5 Compactとほぼ処理性能は同じながら、バッテリーの持ちが良くなっている点(詳しくは後述)にも注目です。ベンチマークの数字が高ければ良いスマホというわけでは必ずしもないのですけれど、アプリ上で再生される3Dアニメーションのスムーズさは、5万点クラスと7.5万点クラスでは目に見えて違いが判ることがあります。
また、RAM(メモリー)容量がXperia X Compactで初めて3GBにアップしました。RAMの大きさは同時にたくさんのアプリを起動した場合にスムーズな処理をするために必要になるものです。ソニジでゲームの動きが遅いな~と感じる方はSO-02Jに買い換えるとCPU/RAM容量アップの恩恵が感じられるでしょう。
2017年モデルのXZ1 Compact スペックレビューはこちらの記事を参照ください。
最新OS Android 7.0対応
Xperia X Compact SO-02Jの発売時点ではAndroid 6.0がOSとして搭載されていますが、2017年3月にAndroid 7.0へアップデート出来るようになっています。管理人も速攻で更新して使っていますが、とても快適に動いています。更新後1ヶ月以上日常利用していて、不具合らしい挙動はいっさいありませんでした。再起動・フリーズもまったく起きていません。
旧モデルのXperia Z3 Compactは発売時のAndroid 4.4から6.0へ更新することは出来ますが、Android 7.0への更新はサポートされておらず, 新OSへのバージョンアップが出来るようになることは無いでしょう。
Android 7.0では6.0よりもさらに省電力設定が強化されていたり、マルチウィンドウ機能など新機能の追加、セキュリティーの強化も行われていますので、Xperia Z3よりも古いシリーズから買い替えると安心して使えるようになるでしょう。
関連記事:ドコモXperia X Compact SO-02JにAndroid7.0の配信開始!早速アップデートしてみた 不具合修正・変更点あり
Android 8.0対応へ更新も可能
2018年3月、Xperia X Compact SO-02J向けに更に新しいOS Android 8.0 Oreoへの更新提供が始まりました。
これでSO-02JはAndroid 6.0から2度めのメジャーアップデートになります。Android 8.0からは新機能としてピクチャー・イン・ピクチャー(PIP)、テキストに含まれる電話番号情報へのショートカット通話機能などが追加されています。
Android 7.0に比べて劇的に操作方法や表示システムに変更はありませんでしたが、ブラッシュアップされた新機能をXperia X Compactでも引き続き体験出来ます。
SO-02Jのオレオアップデート情報はこちらの記事にまとめています。
電池長持ち&急速充電:2700mAhにアップ
ドコモが公表しているXperia Z3 Compact SO-02Gの実質利用可能時間は約78.3時間でした。ソニジも電池の持ちは悪くない機種でしたが、Xperia X Compact SO-02Jでは1.2倍の約95時間まで伸びました。
さらに2016年モデルのXperiaスマートフォンから導入されたバッテリーを劣化させないための充電技術「いたわり充電」にも対応しています。こちらは長く使ってみなければ実際の効果は体験出来ないと思いますが、2年間後の契約更新時期まで安心して使い続けられることは一つのメリットです。SO-02Gではバッテリー交換はユーザーでは出来ず、ドコモショップに持ち込むと電池交換は8,800円取られますので電池の劣化が感じられるのなら買い替え時です。
また、このモデルは充電用のコネクタがType-C USBに変更され、キャップレスになりました。Type-C USBは裏表がないため、充電の際にいちいち端子の方向を気にしなくてOKです。防水に対応したキャップレスも普段の生活にとても便利でしょう。ソニジから買い換えるとキャップが壊れて防水性能が失われる心配もなくなります。
さらにXperia X Compactでは急速充電 Quick Charge 3.0に対応します。100%までの充電時間はどちらも155分(ACアダプタ 06利用時)で変わらないものの、短時間の充電でも一気にバッテリーがたまるのでいざという時に便利です。
上記がクイックチャージ3.0対応の充電器と、そうでないものでXperia X Compactの充電速度を追跡したものです。満充電までの時間はさほど変わらないものの、初期の立ち上がりが速く、QC3.0の恩恵が見て取れます。より詳しい充電の様子は「[レビュー]Xperia X Compact SO-02Jを急速充電(QC3.0)対応ACアダプタで充電 1.0Aと速度比較」のページを参照ください。
なお、Xperia X Comapct SO-02Jの本体セットには急速充電器およびACアダプタは付属していませんので、必要に応じてセットで購入・別途対応機器を買って下さい。
片手で簡単ロック解除の指紋認証付き
これもXperia Z3 Compactには無かった機能(Xperia Z5 Compact SO-02Hで初搭載)です。
iPhoneのホームボタンとは違い、本体の横にある電源ボタンに指紋認証センサーが埋め込まれています。タッチ式ではなく物理ボタン式(押し込むことが出来る)となっており、これにより本体を片手で握り込んだ時に一瞬でロック解除が可能となりました。認識率・解除速度にも全く問題はなく、快適に動作します。
指紋認証ボタンの下には歴代Xperiaにも搭載されてきた音量キー(カメラのズーム)とカメラのショートカット・シャッターボタンも引き続き配置されています。
防水・ワンセグ・おサイフの便利機能も
これは新機能ではないのですが、日本向けスマホには必須とも言える3種の神器機能「防水/防塵+ワンセグテレビ+おサイフケータイ機能」もSO-02Jは当然のように搭載しています。
Xperia X Compactは海外でも同型モデル(F5321など)がありますが、海外版は防水非対応です。雨が降る中での利用やお風呂やキッチンなど水周りで安心して使えるのはドコモモデルだけの特権です。
Xperiaコンパクトシリーズはディスプレイが小ぶりで、解像度がHDまでしかないので伝統的にフルセグには非対応ながら、ちょっとしたときにデータ通信量を気にせずテレビが楽しめるワンセグがあると暇つぶし・情報収集に使えます。
また、Xperia Z5 Compactシリーズから記載されるようになった「水に濡れた状態でも誤動作しにくい」という機能が素晴らしいです。
実際に管理人はよくXperia X Compactをお風呂に持ち込んで操作しているのですが、画面に水滴がついた状態からタッチした時の操作も普段時とそれほど変わりなく行えています。「水滴が付いた瞬間」はそこをタッチとして認識してしまうので動きが不安定になることはあるものの、他社の防水スマホ・iPhone7に比べても誤動作の少なさに感激しました。このシステムは「Xperia XZ SO-01J」にも搭載されています(といってもお風呂の浴槽に沈めたり、石鹸・お湯に触れたりすることは絶対に避けるべきですので、防水は過信しすぎず大切に扱いましょう)
指が濡れている状態だと指紋認証は成功しませんので、お風呂場などではディスプレイ操作によるロック解除が快適に出来ることは大きな利点となっています。
Xperia X Compactの価格
2017年2月時点のSO-02Jの販売価格情報です。
2017年2月1日~:新規・機種変更・MNP全オーダー
Xperia X Compact SO-02J |
定価 | 一括購入 値引き額 |
購入サポ適用 一括価格 |
割引解除料 |
63,504円 | -47,952円 | 15,552円 | 23,976円 (機変のみ 21,384円) |
新規契約・機種変更でも一括値引きの「端末購入サポート」が利用できます。本体を一括で買ってしまえばあとは通常の基本料金のみの負担で維持できますので、データ容量の小さめのプラン・通話プランもカケホーダイ・ライトプランを選べば月額料金もXperia Z3 Compactのときより安くなる可能性もあるでしょう。
*2017年4月より、機種変更契約時は月々サポートに戻りました。実質負担額は1.5万円のまま変わっていません。指定パケットプランに入っていれば2GB/シェア5GBプランなど、最も安いパケットプランでも月々サポートの減額はありません。
Xperiaコンパクトシリーズからの機種変更時に古いスマホを下取りに出せば、本体価格との実質差額はマイナスになります。
下取り機種 | 下取り還元ポイント* |
Xperia Z5 Compact SO-02H | 20,800円相当 |
Xperia A4 SO-04G | 15,800円相当 |
Xperia Z3 Compact SO-02G | 20,800円相当 |
Xperia A2 SO-04F | 9,800円相当 |
Xperia Z1f SO-02F | 4,200円相当 |
*2017年5月1日~の価格です(画面割れ・水没の場合は減額あり。郵送下取りの場合はdポイント還元となります)。この他の機種・最新価格情報は公式サイト「ドコモの下取りプログラム」にて確認してください。
ドコモの公式サイトでは新規契約でもXiスマートフォンからの機種変更手数料が無料(通常価格2,000円)になります。
☆「Xperia X Compact SO-02Jの価格・適用キャンペーンをみる」
古いXperia Z3 Compactを2年間しっかりと使った人は今が買い替え時です。処理性能アップ・電池長持ち&急速充電・指紋認証機能が追加されたXperia X Compact SO-02Jは数少ない4インチ台のコンパクトモデルとして、魅力はたっぷりな定番機種です。
性能比較にCompactじゃないZ3なともあると良いと思いました。もしかしてそういう記事もあるのかも知れませんが。知波にSOL26はRAM 3GBです。
>TakashiSasakiさん
そのアイデア、イタダキです(笑) どこかでXperiaの一覧比較データも作った気がしますが、最新機種を入れたテーブルは作ったことは無かったかもです。確かに大画面モデルからコンパクトへ乗り換えたいユーザーもきっと居ますよね。Z3あたりからの買い替えなら画面の縮小・解像度の低下は仕方がないにしても、その他の能力はXZでなくX Compactでも違和感なく買い替えられそうな感じです。 とても参考になるご意見、ありがとうございますm(_ _)m