NTTドコモは2019年4月15日15時より、新しくモバイル端末向けのプラン「ギガホ」および「ギガライト」を発表しました。

現行のプランは 廃止(2019年5月31日までは受付継続。すでに加入中であれば6月以降も継続利用OK)される予定となりましたので、新プランと旧プラン(カケホーダイ系+パケットプラン)の違いをよく理解して、どちらのプランで契約をすべきか検討する必要が出て来ました。

新プランは総務省による「携帯端末購入補助(機種代の割引)と回線基本料金の分離をせよ」という、いわゆる「分離プラン」となります。旧プランとは大きくシステムが変わり、現行の割引のほとんどが使えなくなります

新プランは5月22日より受付開始、2019年6月1日より提供開始となります。

新プランを契約することでどんなメリット・デメリットがあるのか、料金が高くなる可能性があるトラップをチェックしていきます。

新料金プラン「ギガホ/ギガライト」の概要

新料金は「ギガホ」は30GBまでは高速通信、そして30GBを超えても最大1Mbpsで使えるという、「ネット使い放題」が出ました。

1Mbpsあれば大容量ファイル・アプリのダウンロードには時間が掛かるかもしれませんが、SNSや軽い動画ならなんとか使えるレベルです。

2019年9月30日まで、「ギガホ割」として月額1,000円×6ヶ月を割引し、月額4,980円(家族3人で使った場合)で契約が出来ます。ギガホプランに加入するだけで適用条件無しで適用されるということです。

ギガライトは1・3・5・7GBのステップごとに1000円ずつアップする、多段階料金です。ギガライトは端末購入を伴わず、プランだけでの契約が可能・2年目以降もずっと同じ料金で適用が出来るというものです。

「はじめてスマホ割」は最大1000円×12ヶ月の値引きが併用できて、1年間は980円となります。

詳しい料金プランはドコモ-2019年新料金プラン」を参照ください。公式サイトにて新料金シミュレーションも出来るようになっています。

パケットプランは最大4割値下げを実現

ドコモでは約4割のユーザーが1GB以下の利用量であるという実態があり、今回のドコモ新料金ではギガライトプランにおいて、最大4割の値下げを実現しているとしています。

旧来のベーシックパック/ベーシックシェアパックと比較して、割引を考慮しない場合は確かに全体的に大きく料金が引き下げられていると言えます。

プラン料金は下がっても、機種代が値上げに

従来、ドコモおよび携帯通信会社で携帯電話・スマートフォンなどの端末を回線契約(新規・機種変更)を行うと、本来の端末代金から「月額値引」(ドコモ:月々サポート、au:毎月割、ソフトバンク:月月割など)が適用され、機種購入の負担額が安くなる方式が一般的でした。先述の通り、ドコモの新プランでもパケットプラン部分に対しては2割~4割の料金値下げ効果があります。

しかし、ドコモが2019年に開始する新プランは、月々サポートが適用されないというトラップがあります。

(従来の「月々サポート」適用時の機種購入代金イメージ)

月々サポートを適用することで、機種によっては本来の定価価格の半額以下~99%オフなんていう、超激安負担でスマートフォンを購入できるチャンスもありました。

また、月々の料金から値引く方式ではなく機種代金自体を即時値引きする「一括値引き」も存在します(ドコモ:端末購入サポート、au:MNPau購入サポート、ソフトバンク:一括購入割引)。

ドコモの端末購入サポートを適用した場合には、1年以内に解約・割引対象外プランへの契約変更・機種変更などをしてしまうと割引額の一部を「割引解除料」という名の違約金請求により返さなくてはいけなくなりますが、従来の月々サポートが24ヶ月間隔で機種変更をしないと最大割引に達しないのに対して、最短13ヵ月で割引の恩恵を受けることが出来るため、1年毎に新しい機種に次々と買い替えたいユーザーにとってはお得なシステムでした。


(月々サポート/端末購入サポート/docomo with値引きのイメージ)

すでにau・ソフトバンクで導入されている分離プランから予想は出来ましたが、ドコモの新プラン「ギガホ/ギガライト」においては、月々サポート・docomo with割引が適用されなくなることが確定しました。

2019年6月1日の新プラン提供に伴い、以下の割引の新規受付が終了します。

・月々サポート(月々の機種代金割引)
・端末購入サポート(購入時の一括値引き)
・機種変更応援プログラム/プラス(解説はこちら
・docomo with(対象機種レビュー・比較はこちら
・ウェルカムスマホ割(FOMA→スマホ、他社携帯からの買い替え優遇)

2019年5月31日までに上記の割引を適用した場合には、6月以降も割引は続くため、現行プランで安くiPhoneやスマートフォンを買い替えておきたいドコモユーザーは早めの手続きをオススメします(駆け込み需要でショップが激混みする可能性があります)。

シェアパックも無くなる「みんなドコモ割」へ

これまでドコモでは家族で同じパケット容量(シェアプラン)を共有することで1人あたりの料金を下げることが出来るシステムを採用していました。しかし、新料金プランでは「みんなドコモ割」として、同じファミリーグループ内(3親等以内)にドコモ利用者がいると、料金の値引きが増える方式を採用しています。

みんなドコモ割では、新料金プランである「ギガホ/ギガライト」以外の従来プラン加入者もカウントするため、比較的ゆるい条件で適用できるというメリットはあります。新しい料金プラン利用者だけを対象にするわけではないため、引き続き旧プランを使いたい家族が居ても大丈夫とされています。

旧プランは5月31日を以ってすべて廃止

新料金プランの登場に伴い、2019年5月31日を以って現行プラン(月々サポートやdocomo with)は廃止されることが確定しました。

2019年4月15日時点で、月々サポート詳細ページにも、終了日が記載されています。

ただし、現在継続利用しているユーザーは引き続き現行プランのまま契約は可能です。今のプランのまま使いたい方はプランを変更しない・月々サポートなどの割引を使いたい人は、5月31日までに機種変更をしておきましょう。

新プランへの変更で高額違約金発生?!

先述の通り、ドコモ2019年新プランでは現行の各種料金割引の対象外となります。これによって、現行のプラン契約で適用されていた割引は新プラン変更時に割引の狩猟・値引きが解除されることが確認されました。

「ギガホ」「ギガライト」「ケータイプラン」「データプラス」または「キッズケータイプラン」(以下、「料金プラン(ギガホなど)」)は「月々サポート」「端末購入サポート」「docomo with」「ドコモの学割」「eビリング割引」の対象外です。すでに割引適用中の回線が「料金プラン(ギガホなど)」に変更する場合、割引は廃止となります(「端末購入サポート」の解除料発生期間に「料金プラン(ギガホなど)」へ変更した場合も、指定の解除料が発生します)

例えば端末購入サポートを利用して購入してから規定期間(12ヶ月)が経過していない状態で新プランに変えてしまうと、最大で6万円以上の請求が発生(ドコモ L-02Kの場合)する恐れがあります。月々サポートの値引き期間が残っている場合も打ち切られてしまいますので、現行プランで機種購入を行っている場合は、新プランへの変更は割引期間終了後・規定期間経過後に行うほうがお得なはずです。

新プランの登場により無くなることが決まってしまった 「docomo with」割引は、こちらも無くなってしまう「パケットをシェアして使う」というドコモの料金システムにおいて超低価格スマホ運用を実現するのに必須でした。

docomo with(1500円引き)とシェアオプションを組み合わせると、1人あたりの回線追加は最安280円で利用できるテクニックが、新プラン登場の影響で塞がれてしまいます。

新プランではギガライト+はじめてスマホ割+家族3人以上という条件を満たすことで月額980円(しかも最初の1年のみ)という低料金を実現出来るとはしていますが、現行のdocomo withなら対象機種が限定されるものの、iPhoneも選べて280円から追加出来ましたので、最安値維持については大幅な劣化とも言えます。

2019年2月からは高性能で防水機能もあるiPhone 7も docomo withの対象になっていました。新プランでは280円維持は不可能となりますので、最新機種に拘らないのであれば、今でも十分高性能といえiPhone7を今のうちに買っておくほうがドコモのスマホ料金は安く出来るケースがあります。

ドコモ新料金プランシミュレーターはこちら

 

[最大4割値下げ]ドコモ2019新料金プラン解説 結局スマホ料金は安くなるのか?高くなるトラップを解説

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