2025年モデルのiPhone 17シリーズにて、旧世代のiPhoneに比べて強化された「充電速度/最高充電出力・入力」が気になっている人も多いと思います。Appleでは「最大◯◯W対応」という数字を公式では出さないため、iPhone 17/iPhone Airシリーズにどの充電器を用意するのが最適なのか迷っている人向けに、実際に購入したiPhone 17 Proの充電速度を測定してみました。

Apple iPhone 17シリーズは14シリーズ以前の充電接続「Lightning」ではなく、iPhone 15シリーズから採用している「USB-C」と呼ばれる規格のケーブル・端子を継続しています。iPhone 14(2022年)よりも前のiPhoneから17シリーズへ機種変更する場合は、充電器・ケーブルを買い替える必要があります。
さらに、2025年モデルのiPhoneではシリーズで初めて「40Wダイナミック電源アダプタ」という新製品を使った高速充電に対応しているという表記が用いられるようになりました。

純正の40Wダイナミック電源アダプタ(型番A3351)を購入+iPhone 17に同梱されている純正ケーブルを使えば最大のパフォーマンスが出ることが期待できます。
☆「amazon.co.jp – Apple純正 40Wダイナミック電源アダプタ(最大60W対応)」
ただ・・・正直、純正アダプタは割高です。今の時代、たくさんの充電デバイスを利用するのが当たり前なのに1ポートで6千円台は使い勝手が良いとも言えません。
そこで、今回は他メーカー品も含めていろんなスマホ充電器を使ってiPhone 17 Proの充電速度を実測しました。
iPhone 17は「40W」以上の充電器が利用可能
前述の通りiPhone 17シリーズの充電速度について、Appleの公式サイトの表記では
20分で最大50%充電(別売りの40Wアダプタまたはそれ以上のアダプタとUSB-C充電ケーブルを組み合わせて使用)
という表記のみがあり、具体的な「最大充電速度の必要出力/入力」は記載されていません。
ただ、必ずしも「純正の40Wアダプタ」を持っていないとiPhone 17を充電できないというわけではなく、他のApple製品と併用する場合は、別の充電アダプタを用意したほうが良い場合もあります。
より出力が高いアップル純正でiPhone 17シリーズに利用可能なアダプタは以下のとおりです。
| 製品名 | アップル定価 (2025年9月25日時点) |
| 20W USB-C電源アダプタ | 2,780円 |
| 40Wダイナミック電源アダプタ(最大60W) | 6,480円 |
| 35W デュアルUSB-Cポート搭載 | 8,800円 |
| 35W デュアルUSB-Cポート搭載コンパクト | 7,800円 |
| 70W USB-C電源アダプタ | 8,800円 |
| 96W USB-C電源アダプタ | 10,800円 |
| 140W USB-C電源アダプタ | 13,800円 |
☆「アマゾン – Apple Store – 電源アダプタ一覧」
ここで、「40W」よりも大きな数字の出力がある充電器を使っても、必ずしもiPhone17の充電時間が短くなるというものではありません。必要以上の最大出力を持つ充電器を買う意味はありませんので、利用したいiPhoneに対応した充電器を使いましょう。
Appleの公式表記として「40Wの電源アダプタを使う」とされているものの、実際に入力で”40Wで充電できる”ことを保証しているわけではありません。
とはいえ、やはり気になるiPhone 17シリーズの実際の充電速度・出力は気になるところですので、当サイトで行ったいくつかの実験・検証結果を公開します(それぞれの充電はiPhone本体の発熱が影響しないよう室温程度に冷却したことを確認してから行っています。充電状態は30%以下、電流チェッカーの数字が安定した状態で読み取っています)。

今回利用した電流チェッカーは、非常に安価な一般用です。業務用・研究用の高性能な製品ではありません。数値には大きな誤差もありえるため、以下のデータはあくまで目安として参考にしてください。自分で試したい方はアマゾンで買えます。
iPhone 17 ProにApple純正 5W充電器を使った場合
まずは所有するApple純正電源アダプタで最も古い「A1385」という型番の充電器をiPhone 17 Proに繋いでみました。
| 利用電源アダプタ | iPhone 17 Pro |
| Apple 5Wアダプター | 4.75W |
純正なので規格の上限に近い数字は出ていますが、さすがにこんな骨董品でiPhone 17 Proを充電するのはやめましょう。
iPhone 17 ProにApple純正 10W充電器を使った場合
次は昔のiPhoneについてきた?と思しき10W用の充電器を利用した場合です。
| 利用電源アダプタ | iPhone 17 Pro |
| Apple 10Wアダプター | 5.12W |
なぜか5Wアダプタと大差ない数字しかでませんでした。古い10WアダプターではiPhone 17 Proの充電能力を全く活かせないので買い替え時です。
iPhone 17 Proにマイクロソフト純正 18W充電器を使った場合
次はマイクロソフトの折りたたみスマホ「Surface Duo(初代)」を買ったときに同梱されていた18Wの充電器を使った場合です。
| 利用電源アダプタ | (参考) iPhone 15 Pro |
iPhone 17 Pro |
| Microsoft 18W | 17.1 W | 17.2W |
マイクロソフトの純正アダプタを使った場合、iPhone 17 ProでもiPhone 15 Proでも出力の最大値に近い17Wほどの充電が出来ています。
iPhone 17 ProにApple 純正 20W充電器を使った場合
これはiPhone 15シリーズまでの旧モデル用にアップル公式で紹介されている電源アダプター+純正ケーブルのパターンです。
| 利用電源アダプタ | (参考) iPhone 15 Pro |
iPhone 17 Pro |
| Apple 20Wアダプタ | 17.1 W | 17.3W |
iPhone 15 Proよりも高出力の充電に対応しているiPhone 17 Proでも、20Wの充電器を使うとほぼ同等の結果となりました。
アップル純正20Wの充電器でもそれなりに速い充電は出来ますが、iPhone 17 Proの充電性能を十分に発揮できているとは言えません。
iPhone 17 ProにGoogle純正 30W充電器を使った場合
続いて、Google Pixelスマートフォンに使うために購入した「GA03501-US」を使った場合です。
| 利用電源アダプタ | (参考) iPhone 15 Pro |
iPhone 17 Pro |
| Google 30W | 20.8 W | 30.1W |
ここで2年前のiPhone 15 ProとiPhone 17 Proで明確な差が出ました。iPhone 17 Proの場合は30Wの出力を最大限に活かせるようです(ちょっぴり超えているのは誤差でしょう)。
iPhone 17 ProにGalaxy純正 45W充電器を使った場合
さらに高出力な充電器として、Galaxyシリーズの純正アダプタ「Galalxy Travel Adapter」を使った場合の結果は以下の通りです。
| 利用電源アダプタ | (参考) iPhone 15 Pro |
iPhone 17 Pro |
| Galaxy 45W | 20.1 W | 32.2W |
一つ前の”30W”を使った場合と比べてiPhone 15 Proに使った場合はほぼ出力が上がらなくなったのに対して、iPhone 17 Proは少しアップしました。
iPhone 17 ProにOPPO純正80W充電器を使った場合
さらにさらに高出力な充電器として、「OPPO Reno10 Pro 5G」に同梱されていた80W SUPERVOOCフラッシュチャージャーを使ってみました。
| 利用電源アダプタ | iPhone 17 Pro |
| OPPO 80W電源 | 15.2W |
OPPOの高出力充電アダプタは特殊な規格とため、iPhone 17 Proの急速充電には対応していないようで出力は15W止まりでした。充電自体は出来ますが、イマイチです。
iPhone 17 ProにXiaomi純正120W充電器を使った場合
さらにさらにさらに高出力な充電器として、「POCO F6 Pro」に同梱されていたXiaomiの120W充電器も使ってみました。
| 利用電源アダプタ | iPhone 17 Pro |
| Xiaomi 120W電源アダプタ | 35.1W |
120Wの超急速充電器をiPhone 17 Proに利用すると若干他のアダプタより高出力になりました。ただ、数字はやや安定せず32~36Wあたりをふらふらとしていました。
45W充電器を使った場合の充電時間
上記の実験で約30Wの出力状態であることが確認できたGalaxyの45W電源アダプタ+純正ケーブルを用いて、iPhone 17 Proの充電時間を測定してみました(バッテリー充電の最適化はオフにしています)。

バッテリー残量4%の状態から、5分後には19%まで、20分後には50%を超えていました。
アップル公式の表記では「最大20分で50%の充電」とされているため、今回利用したGalaxyの純正45Wアダプタでもほぼ同等と想定される入出力での急速充電が出来ているはずです。
また、電池残量が60~70%を超えたあたりから充電速度は低下しはじめ、4%→フルチャージまで約80分ほどが掛かりました。
以上から、Galaxyの45W対応電源アダプタを使っても、Appleの純正40Wダイナミック充電器と比べても遜色ない速度で充電ができていると考えられます。Galaxyの純正45Wアダプターは、実は今は日本で買うとApple 40W充電器より高いのですが…
☆「amazon.co.jp – Galaxy 45W Power Adapter」
今回の実験では”40W”という数字自体はより高出力の他社電源アダプタを使ってみても観測することは出来ず、(当サイトで使ったチェッカーの)実測としては36-37W前後が最大充電の規格に近いのかもしれません。純正の40Wダイナミック電源アダプタを使えば出るのかもしれませんが・・・微々たる差なので当サイトでは追加購入は様子見です。
一方で、上記のテストで出力が「20W」程度のアダプタを使った場合と「30W以上」のアダプタを使った場合で出力チェッカーの数字は明確に違いがでたため、せっかくiPhone 17シリーズを手に入れたのなら「30W」以上の表記がある充電器を用意するのが良さそうです(ただし、上記のOPPO純正(80W)では15W程度しか出力が上がらなかったように、充電規格の違いによって十分な速度が出ない場合もあるので注意)。
☆「アマゾン Apple純正 40Wダイナミック電源アダプタ(最大60W対応)」
なお、中古品・二次流通品では「Appleの純正品質」などと謳い、正規品ではない充電器が販売されていることもあります。さらに、利用するケーブルも出力が落ちる可能性がある粗悪品もありえますので、信頼できるメーカー品を選ぶことを推奨します。
iPhoneに対応した充電器・電源アダプタは、ソフトバンクの公式アクセサリー販売サイトでも購入できます(ソフトバンクユーザー以外も買えます)。
