2023年冬モデルの人気スマートフォン ドコモ AQUOS sense8(アクオスセンス8)の実機使用レビュー・評価です。

AQUOS sense8(ドコモ型番 SH-54D、製品型番ASH47424/ASH47394/ASH47411/ASH47408)は、発売日2023年11月7日に登場した格安価格帯のスマートフォンです。

本レビューでは主に以下のような点を解説します。

AQUOS sense8の概要/旧型からの進化点
AQUOS sense8のサイズ・使いやすさ
AQUOS sense8のゲーム性能
AQUOS sense8のバッテリー性能
AQUOS sense8へ買い替えるべきポイント

AQUOS sense8は歴代モデルの中でも完成度がかなり高い好評なスマホとなっていますので、買い替え検討をしているユーザーは気になるポイントをしっかりと吟味してください。

AQUOS sense8とは?進化したミドルレンジスマホ

機種名の「sense8」の名の通り、シャープのアクオスブランドスマホのうち、中間価格帯の「sense」シリーズの第8世代です(ドコモモデル以外の派生シリーズを入れると8種類どころではない数があります)。

 

2021年モデル
sense6
2022年モデル
sense7
2023年モデル
sense8

予算を気にせず最高の性能・快適さを求めるなら「AQUOS R8/R8 pro」を、お値段最優先で選ぶなら「AQUOS wish3」を選ぶことも出来ますが、価格と性能のバランスが良いsenseシリーズが一番の売れ筋です。

従来、AQUOS senseシリーズ自体がいわゆる「格安スマホ」として分類される低価格帯のスマホとして登場し、”性能はイマイチだけれど安く、特に電池持ちはトップレベル”という印象の機種でした。そこから、2022年モデルのAQUOS sense7シリーズからカメラ性能を大きく底上げしたことで、スマホ初心者~中級者なら十分満足できる進化したスマホになっています。

AQUOS sense7とsense8は同じメインカメラを搭載しているため、「AQUOS sense7→sense8」の違いはやや小さめながら、sense6以前のシャープスマホ~古いエントリー/ミドルレンジスマホからの買い替えならAQUOS sense8の進化を感じられるはずです。

ではより具体的にAQUOS senseを旧機種やハイエンドモデルと使い比べた場合に感じた感想・評価を公開していきます。

AQUOS sense8の長所/短所

まず、AQUOS sense8を購入したい・機種変更をするかどうか迷っている人向けに、簡単にAQUOS sense8の優れている点と、実際に使って感じた物足りないと感じるかもしれない点を列挙してみましょう。

AQUOS sense8の
長所/優れている点
AQUOS sense8の
物足りない/不満点
・大きすぎない6.1インチボディ
・そこそこ軽い159グラム
・シニア向けのカンタンモードあり
・最大5年のセキュリティアップデート
・ゲームもそこそこ出来るCPU性能
・90Hzに対応

・マスクしたまま顔認証+指紋認証対応
・写真がキレイ
・シリーズ初の光学手ブレ補正搭載

・防水防塵耐衝撃の頑丈スマホ
・ゲーミング向きではない
・モノラルスピーカー
・エントリーモデルよりは高価
・充電速度はあまり速くない
 

ざっとこのような印象を持ちました。AQUOS sense8と比較する対象にも依りますが、AQUOS sense8は超高性能・最新鋭の高性能モデルではないため、ところどころの機能・仕様は控えめに作られていると感じました。

AQUOS sense8で特筆すべき最大のポイントは、Androidスマホとしては珍しい最大5年のアップデート保証を確約しているため、長く使えるということです。

例えば、2023年11月時点でシャープが発表しているドコモ向けスマホのサポート終了時期を比べると・・・

対象機種 サポート終了予定
AQUOS sense8(2023年モデル) 2028年10月
AQUOS wish3(2023年モデル) 2026年8月
AQUOS sense7(2022年モデル) 2025年10月
AQUOS sense6(2021年モデル) 2024年10月

このように、AQUOS  sense8から長くサポートが続くように変更されました。1モデル前のsense7や廉価なwish3はサポート期間の残りが短いため、使い慣れた同じ機種をずっと使い続けたいという人にAQUOS sense8は向いています。

iPhone以外でここまでサポート期間が長いスマホは他に滅多にありません。シャープのAQUOS sense8に対する力の入れ方がよく分かるポイントです。

AQUOS sense8(SH-54D)の主な仕様・スペックは以下のとおりです。

ディスプレイ
(解像度)
6.1インチ
有機EL IGZO
(フルHD+)
生体認証 指紋認証
(本体横)
サイズ 縦:153 mm
横:71 mm
厚さ:8.4 mm
重さ:159グラム
カメラ 5030万画素
+800万画素
(広角)
バッテリー 5000mAh SIMスロット nano SIM+eSIM
充電時間 約160分~ おサイフケータイ 非対応
CPU Snapdragon 6 Gen 1
防水/防塵 対応
RAM/ROM 6GB/128GB SDカード
micro SDXC対応

*より詳しい仕様・すべての機能については「ドコモ公式サイト」を参照ください。

AQUOS sense8の使いやすいポイント

続いて主観を含む「AQUOS  sense8の使いやすいと感じる部分」を解説します。

AQUOS sense8には、ドコモオンラインショップ限定のブルーのほか、ペールグリーン・コバルトブラック・ライトカッパーの4種類があります。今回はブルーとライトカッパーの2色を入手しています。

ブルーおよびカッパーは淡い色合いで、指紋が付かないマット(非光沢)ながら金属の質感を残したかっこいいデザインです。

指紋認証センサーは電源ボタンと一体化しており、ディスプレイを点灯させる動作と同時にロックを解除・決済アプリなどを起動する便利な操作を実現しています。

SIMカードのスロットは本体上で、SIMピン無しで取り出せる仕様です。有線イヤホン(3.5mmジャック)は本体したに差口があります。

AQUOS sense8は6.1インチサイズであるため小型スマホではないながら、昨今の180~200グラムぐらいのハイエンド大画面モデルが主流の中では比較的小型・軽量なスマホの部類に入ります。

片手での操作性と、見やすい大きな画面の両立を行ったデザイン・サイズ感といったところでしょう。

物理的な特徴・機能的な特徴によりAQUOS sense8が使いやすいと感じるのは、

片手で操作し易いサイズ感
Payトリガーが使える
防水防塵、耐衝撃性能で安心
大容量バッテリーで長持ち

などが挙げられます。これらのポイントを重視してスマホを選びたいならAQUOS sense8はぴったりです。

AQUOS sense8のカメラ性能

AQUOS sense8には「1/1.55″インチ」という大きさのセンサーが搭載されています。このセンサーと画像処理技術の恩恵で、誰でもカンタンにきれいな写真が撮れます。

AQUOS sense8には、

・AI(自動モード)
・ポートレート(人物撮影)
・ナイト(夜景撮影)
・マニュアル写真(手動設定)
・その他(タイムラプス/スロービデオ/vHDRビデオ)

から選ぶ事ができます。

細かい設定を行って色合いや画質を調整することも可能ですし、標準カメラでAI判定により全自動の写真撮影も可能です。

作例1:
花束を撮れば「花」
として自動認識して鮮やかに
作例2:
高画素を活かして
マクロ的な撮影も可能
(デジタルズームを駆使)
作例3:
肉眼ではほぼ見えないくらい
暗い場所でも明るく撮影(ナイトモード)
作例4:
LEDライト内蔵のおもちゃも
HDRが効いて黒つぶれ/白飛びの
少ない仕上がりに

AQUOS sense8のメインカメラは、従来のsenseシリーズや低性能スマホと比べて本当によく撮れます。

一方で、比較対象をハイエンド・最新最上位機種(15万円以上のカメラ性能特化機種)と比べてしまうとズームカメラ(望遠)が無い・超広角も800万画素しかないなどの弱点も感じられます。

(最上位 AQUOS R8 proの作例はこちら)

AQUOS sense8には望遠レンズがないため、遠くからズームで撮影するのは限界があり、メインカメラも最上位機種にある「星空モード」・「花火モード」などもありません。初心者~中級者なら十分楽しめるカメラ性能ですが、とことんカメラ性能に拘りたいのなら1インチセンサー搭載のAQUOS Rシリーズ最上位機種を選ぶ必要があります。

AQUOS sense8のゲーム性能

AQUOS sense8には新しく「Qualcomm Snapdragon 6 Gen 1」というCPUが使われています。

AQUOS sense8の処理性能は、「軽いゲームなら普通に遊べる水準」です。多くのゲームアプリは普通に動作するはずですが、超高処理性能を必要とする3D描写・滑らかなアニメーションを多様したゲームだと動作がカクつく可能性がある、というレベルです。

ベンチマークアプリの処理性能でいうと、2023年冬時点の最上位「Snapdragon 8 Gen 3」の1/3程度しかありません(Antutu Benchmark ver10系の場合)。旧モデルAQUOS sense7/sense6シリーズから比べた場合のCPU処理性能向上は小さめです(それでもCPU/GPUは約30%の性能アップはしている)。

AQUOS sense8はゲーム性能に特化したモデルではありませんので、ゲームはほどほどに遊ぶという人までなら満足できるでしょう。「あらゆるゲームを最高画質で快適に」という人には向きません。

AQUOS sense8の処理性能に関しては「価格相応」という評価です。

AQUOS sense8のバッテリー性能

AQUOS senseシリーズが高い人気・好評である大きな理由は、電池が長持ちであるためです。

AQUOS sense8は最新スマホとしても大きめの5000mAhという大型バッテリーを搭載しており、待機可能時間・実利用可能時間ともに長めです。

今使っている古いスマホ・古いiPhoneの電池持ちが不満というユーザーは、最新のAQUOS sense8に買い替えると、長持ち化を実感出来るはずです。

一方で、AQUOS  sense8は最近流行りの「超高速充電」には非対応です。

AQUOS sense8の充電は、ドコモ純正アダプタを利用した場合で約160分程かかります。他社製品では20分足らずでフルチャージ出来る機種すらある時代に、AQUOSシリーズの充電速度は旧態依然とした仕様であることは否めません。

AQUOS sense8は電池の持ちが良いので充電回数自体は少なめにすることが出来るので、「充電は夜寝るときだけ」で十分というユーザーは問題ないでしょう。

AQUOSシリーズの価格比較

どんなに機能が良いスマホでも値段が高すぎては手が出ない、逆に安くても性能・機能が物足りなければ不便で仕方がないこともある、スマホ選びに最も重要な価格面でAQUOS sense8のポジションを評価すると「バランスの良さ」がポイントになります。

ドコモのAQUOSシリーズのスマートフォンの価格設定は以下の通りです。

モデル いつでもカエドキプログラム適用時
AQUOS R8 pro 負担額136,400円~
AQUOS R8 負担額92,730円~
AQUOS sense8 負担額41,030円~
AQUOS sense7 負担額40,238円~
AQUOS wish3 負担額28,095円~

*価格は2024年1月2日時点のもの。実際の負担額は利用状況等によって変動するため、詳しくは公式サイトの表記を確認してください。

現時点において、AQUOS sense8と型落ちのAQUOS sense7のユーザー負担額に大きな差がありません。一括価格でも8千円ほどしか変わらないのにサポート期間は3年も長いため、長く使いたい人もそうでない人も、AQUOS sense8が最も適しています。

AQUOS sense8のキャンペーン・割引の最新情報はドコモサイトを参照ください。

AQUOSsense8実機レビュー-安く使いやすさ重視で人気 メリット/デメリット