7月15日より、auのネットワークを間借りした格安スマホサービス「UQ mobile」にて、月額負担最安220円～で利用できるiPhoneの販売が始まりました。料金プランも音声通話とデータ通信が出来る「ぴったりプラン」は月額2,178円と非常に低価格であり、auで提供される標準プランに比べて1/3程度の格安でiPhoneが使えるようになりました。
一方、auでも2016年6月より、最新モデルのiPhone SEを月額2,178円で利用出来る「イチキュッパ割」をスタートさせており、条件さえ整えば超激安で高性能なiPhoneが使える場合もあります。今回はこの「au iPhone SEをイチキュッパ割で使う」場合と、「UQ mobileでiPhone 5sを使う」場合のプラン料金・機種性能・プラン内容を比較してみようかと思います。
比較対象条件
au, UQのiPhoneで選べるプランはもちろんひとつだけではありません。利用用途に合わせて通話が安いプラン・インターネットがたくさん使えるプラン・その他オプションサービスも多数あります。今回は比較対象として、両社で最も安くiPhoneを使える条件を設定します。
au : 新規契約 iPhone SE 16GBモデル ・ スーパーカケホ+1GBデータプラン (スマバリ適用)
UQ: 新規契約 iPhone5s 16GBモデル・ぴったりプラン(2倍キャンペーン適用)
以下、料金プランやサービス内容は2016年7月15日時点の情報に基づき記載していきますので、最新情報は必ず各ショップで申し込み前に確認して下さい（ユニバーサル料金は計算に入れません）。
☆「UQ mobile」
料金プラン料金比較
auのイチキュッパ、UQのぴったりプランの両者ともに広告を見ると「月額2,178円」というポイントが強調されています。そこだけ見ると同じ料金でiPhoneが使えるのかと思ってしまいますが、そうではありません。3年前のiPhoneと最新モデルが同じ値段であるはずがありません。
（現在ぴったりプランやマンスリー割の受付は終了しています）
iPhone5sに適用出来る「ぴったりプラン」は、上記のように「基本料金+iPhone代金(分割)+月額割引」＝毎月の支払は税込み2,894円となります。この料金が基本となり、無料通話分（最大60分）を超えての電話利用、追加オプションなどを利用すると料金が増えていきます。頭金として事務手数料に相当するSIMパッケージ料金が掛かりますが、それ以外の月は2千円台～で持てる格安プランです。
UQモバイルで発売されるiPhoneは16GBモデルのみとなり、32GB・64GBモデルはありません。16GBモデルは写真やアプリゲームなどを保存するとすぐにいっぱいになってしまう可能性があるので、必要に応じて外部ストレージを使いましょう（関連記事：外部ストレージ Imation Link Power Drive動作確認取れました(iOS9.3)）。
格安SIMでは最低利用期間が無いプランもありますけれど、このぴったりプランは2年契約となり途中解約すると違約金が生じますのでご注意下さい。
iPhone SE 16GBの本体料金は別途掛かり、税込みでプラン料金込み月額4508円の支払いとなります。
auのプランでは1980円に到達するためにauスマートバリューの適用が必須となります。スマバリのセット割引を適用出来ない環境の場合、月額基本料金は最低でも5,517円～となりますのでご注意下さい。
| 料金まとめ | 端末込み・税込み料金 |
| UQモバイル | 2,894円 |
| au(スマバリあり) | 4,508円 |
| au(スマバリなし) | 5,517円 |
（初出時、auのiPhone料金計算が間違っておりましたm(_ _)m。1GBプラン適用時にはiPhoneの本体代金に対する毎月割値引きは適用外となります。詳しい料金プラン・値引き適用についてはau公式サイトを参照下さい）
auのiPhone SEを買う場合、スマートバリューを適用できるかどうかが鍵になることがわかると思います。スマートバリューの対象となる固定回線については以下の記事を参照下さい。
☆「auスマートバリューに使えるネット回線・必須契約サービスを調べる方法」
UQモバイルではたくさん通話をしたい人向けに「たっぷりプラン（+1100円）」にすると無料通話分が2時間に増えます。データ容量も最大6GBに増えるため、たくさんスマホを使いたい人はオプションを付けましょう。
一方でauでは+1100円でカケホプランになり、他社携帯にも24時間通話し放題になります。無料通話が2時間でも全然足りない人はauにしましょう。ただし、auでかけ放題プランを選択するとデータ通信プランも最低2GB以上となり、ワンキュッパ割引の対象外となります。5GBプラン以上ならスマートバリューの上位割引「スマバリバリキャンペーン」が使えるようになりますが、カケホ+2GBプランの場合は月額6,863円（スマートパス・スマバリ込み）となり、あまりお得とは言いがたいです。
関連記事：au iPhone6s 64GB MNP契約スマバリバリ適用＋下取りで月額3円維持が可能に
iPhone 5sとSE 機種性能の違い
管理人はちょうどiPhone 5sもSEも所有していますが、この2機種は見た目はソックリでも中身はちょっと違います。
本体カラーはUQモバイルではシルバーとスペースグレイのみ、auではゴールド・ローズゴールドを含む4色から選ぶことが出来ます。
iPhone5sからiPhone SEの進化点で大きなものは「最新CPUとRAM倍増による処理性能の飛躍的向上」と「メインカメラが800万→1200万画素にアップ」、4Kムービー撮影に対応したことなどが挙げられます。詳しくは過去記事にまとめています。
☆「12メガピクセルは伊達じゃない！iPhoneSEのカメラは5sよりも格段に綺麗」
☆「Antutuベンチスコアは12万超 iPhone5sと比較」
カメラは撮影サイズが上がり、スマホ上ではあまり差が判らないもののパソコンに転送して拡大表示をすると鮮明さがはっきりと違います。iPhone SEのCPUはiPhone 6sと同じもので、5sに比べておよそ2倍の処理性能でアプリもさくさく動きます。
バッテリー容量も少し大きくなっているはずなのですが、私の利用範囲ではそれほど5sに比べてSEが長持ちするという印象はありません。どちらもスタンバイ状態で1週間以上は持ちますが、ハードに使うと起床～就寝までに70-80%くらい消費する日もあります。
サイズ・本体の重さなどは全くと言っていいほど変わらないので、使い心地はどちらでも同じだと考えて良いです。ゲームをたくさん遊びたい・カメラで写真を綺麗に撮りたい場合はauのiPhone SEを選ぶのも良いでしょう。また、iPhone SEは高音質通話のVoLTEに対応しますが、iPhone 5sは非対応という違いもあります。
iPhone SEはiPhone5sのバージョンアップモデルですので、すべてのポイントで5sに劣るところはありません。今回想定した4500円程度で利用できる条件を満たすことが出来るのならauでの契約をしたほうが満足度は高くなるでしょう。
UQモバイルで販売されるiPhone5s本体にはSIMロックが掛かっているため、UQモバイルを解約後は他社で使うことは出来ません（au系ネットワークでなら使えるかもしれませんが、SIMロック解除には対応していません）。
auのiPhone SEはSIMロック解除義務化後に発売されたモデルのため、購入後180日を経過していればauショップ・ウェブサービスからロック解除が可能です。解除後はドコモ・ソフトバンク、その他海外ネットワークでも多くの国で利用が可能になります。
そして最後は将来の話になりますが、もし購入後にiPhoneを手放すことを考えた場合にもiPhone SEの優位性は大きくなります。現状で中古市場の価格差はauモデルのiPhone 5s 16GBモデルは1-1.5万円ほどであるのに対し、iPhone SE 16GBモデルは3万円～4万円程度で売買されています。新しく、高性能なモデルに高値がつくのは当然ですが、これから先ますます型落ちが進むiPhone 5sを高値で売却することは難しくなっていくことでしょう。
まとめ
auのiPhone SEとUQのiPhone 5sの「1980円」には、以上のように多くの違いがあります。iPhoneの性能・プラン内容・上位プランを選びたい場合の選択肢・料金システムの違い、1980円プランにするための条件も異なるため、それぞれの特徴を良く考慮して選ばないと損をする・思っていたサービス内容と違って後悔するかもしれません。
UQ mobileのauプランは格安スマホサービスの中では比較的インターネット速度が速い傾向にありますが、お昼の混雑時にはau本家回線の方が数倍のスピードで快適にネットを使えます。
UQモバイルはインターネット回線とセットにせずとも2千円台で安くiPhoneを利用できるということは確かに間違いありません。中高生・スマホ初心者には向いていますので、よく使い道を考えて選ぶことをオススメします。
☆「au Online shop」/ iPhoneシリーズの各種注文可能
*UQモバイルの料金プラン情報・キャンペーン情報は記事執筆時点のものです。受付が終了しているプラン・キャンペーンが存在する可能性があるため、公式HPで正しい最新情報をご確認ください。
