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iPhone XからiPhone 11 Proへ機種変更のために初期設定をしている時からイヤな予感はしていましたが、iPhone11シリーズは旧モデルに比べて発熱に関する問題を感じているという声が多く聞こえます。

そこで実際にiPhone11 Proを連続動作させて、どのくらいの温度まで高くなっているのか測定してみることにしました。

2019年モデルのiPhone 11シリーズは新しいチップ A13 Bionicに変更され、Proシリーズは本体のボディ素材も”テクスチャードマットガラスとステンレススチールのボディ”と呼ばれる、さらさらとした手触りのガラス背面に変わりました。

iPhoneに限りませんが、スマートフォンでは処理性能・パフォーマンスが高いモデルになると発熱問題が出やすくなり、ボディの素材によっては手で持っているだけで熱さが気になることもあります。

今回は非接触式の赤外線温度測定器を用いて、iPhone 11 Proでベンチマークテストを動作させ、非常に重たい処理を連続して稼働させた場合(VRゲーム・3Dを多用したゲームアプリを使うようなケース)の発熱状況をiPhoneのボディ表面・背面の発熱具合をチェックしました。

iPhone11 Proは早く発熱しやすい

当サイトでは過去にさまざまなスマートフォンの発熱チェックを行ってきましたが、iPhone 11 Proの場合は特定の条件下において、他のAndroidスマートフォンに比べてボディが早く熱くなりやすいように感じました。

ベンチマークテストアプリを動作させて10分程度が経過した時点で、iPhone11 Proの背面パネルの表面温度は40度近くまで上昇しました。この時点で、手で触るとかなり熱く感じます。

熱くなりやすい場所はカメラユニットのすぐ下のあたり。過去のiPhoneでも似たいような傾向はありましたが、iPhone11 Proでは特に偏った発熱をする印象があります。

カメラの下が40度程度まで上がった状態の時でも、それ以外の部分はまだ発熱は比較的緩やかです。


ボディの背面右端に測定位置をずらすと、35~36度に温度計表示が切り替わりました。


さらにiPhone11 Proの背面中央やや下あたりでは33度台です。


カメラユニットの下でも、ボディ本体下部のあたりは発熱しておらず、34度程度。33~35度程度ならば手で触ったときに「ほんのり温かい・ぬるい」程度の印象です。

しかし、やはりカメラユニットの下に測定位置を戻すと・・・

15分程度が経過した時点で、最も熱い場所は44度近くまで上昇していました。

ちなみに、iPhone11 Proのディスプレイパネル面は背面パネルに比べると発熱しにくい傾向にあります。


裏面は40度を超えていても、パネルは37度弱。前面を手で触るとやはり右上を中心として熱く(ちょうどカメラユニットの下辺り)なっている傾向にあります。

40℃程度までならば旧シリーズのiPhoneや他社Androidスマホでも、連続でアプリ・ゲームを使い続けると上昇することがある、正常の範囲内です。しかし、45℃~50℃近くまで上がると低温やけどの可能性も出てくるため、発熱した箇所を長時間皮膚で直接触らないようにするべきです。

iPhone11が熱くなりすぎると動作が遅くなることも

一時的に45℃程度まで上昇するくらいならば、iPhoneの動作自体に影響はありません。今回の実験中にはアプリやカメラ、充電などに制限は掛かりませんでした。

ただし、アップルによるとデバイス本体が熱くなりすぎた場合に、以下のような動作制御が行われることがあるとしています。

・充電 (ワイヤレス充電も含む) が遅くなる、停止する。
・ディスプレイが暗くなる、またはディスプレイに何も表示されなくなる。
・携帯電話無線が低電力モードになる。この間、電波が弱くなることがあります。
・カメラのフラッシュが一時的に無効になる。
・グラフィックを多用する App や機能、拡張現実対応の App や機能でパフォーマンスが低下する。
さらに、ナビゲーションの使用中に、「温度:iPhone を冷やす必要があります」という警告が表示され、ディスプレイがオフになる場合があります。音声による経路案内は引き続き機能します。曲がり角に近付くとターンの合図としてディスプレイが発光します。

このような状態になった場合、電源を切る・しばらく操作をしないなど、iPhoneを休ませることで温度を下げてから利用を再開してください。無理に高温状態のまま使い続けるとiPhoneのディスプレイパネルやバッテリーに悪影響が出る可能性があります(そうなる前に上記のような動作制限が掛かるはずですが)。

冬場の場合には外気によって早めにiPhone本体の熱を下げることが出来ますが、夏は比較的デバイスが熱くなりやすい傾向もあります。

iPhone11 Proの場合はステンレススチールとガラス素材の背面・ボディ素材が使われているため、肌で感じる体感温度が高めに感じられますが、熱伝導率が高い素材ならば放熱も早いはずなので、手で触って「熱い」と感じるような状態になったら少しだけ利用を止めて、温度が下がるのを待ちましょう。熱くなるのが早ければ、冷めるのも早いので。

iPhone11はどんなときに発熱しやすい?

実際にiPhone 11シリーズを利用していて、発熱を感じた場面・発熱が起きやすい条件を紹介します。

iPhone 11 Proの場合、一般的な範囲における通話・メール・SNSサービスを利用しているだけならば、発熱を感じることはまずありません。

一方で、iPhoneがバックグラウンドで何らかの処理を行っている場合には、ゲームで遊んでいる・カメラを使っている時以外にも発熱が生じます。

例えば、以下のような状況で発熱を感じることがありました。

・初期設定時(バックグラウンドでさまざまな設定/調整処理が行われるため)
・OS/システムのバージョンアップをしている時

・アプリ/iCouldなどの同期をしている時(情報更新のために通信・処理を連続で行うため)
・3Dを多用した高負荷ゲームを長時間プレイしている時
・高画質設定で動画を長時間撮影している時
・周囲の温度が高い場合(真夏時など)
・iPhoneを充電している時

前述の通り、iPhoneを始めとするほとんどのモバイルデバイスは高速処理を長時間連続稼働させると、どんな機種でもある程度の発熱があります。ユーザー自身が「スマホを使っている」状態だけではなく、iPhoneはバックグラウンドでデータ通信・アプリの更新・OSの更新などを実行することがあるため、普段と同じ使い方をしているのに、そのときだけ発熱した、という状況も発生します。

一時的に発熱するだけであればiPhoneの故障・不具合の可能性より「背後で何か処理をしていたかも」という状況を疑ったほうが良いかもしれません。ほとんど操作をしていないのに、ずっと温度が高い・毎回すぐに熱くなりすぎる場合は個体の不具合・故障の可能性もあります(少なくとも管理人の所有するiPhone 11 Proではそのような異常動作をしたことはありません)。

iPhoneの通常動作温度・保管温度

iPhone, スマートフォンのベンチマークテストアプリを実行すると、スマホの処理性能を限界まで使って動作性能を測定しようとするため、普段よりも高い負荷が掛かります。そのため今回の実験では10分程度で背面パネルが40℃を超えるような温度になりましたが、40℃程度までならまだ正常の範囲内です。

 

アップルの基準では、利用温度は「0℃~35℃」・デバイスの保管温度は「-20℃~40℃」とされています。夏場の車内などは50℃を超えるような高温になるようなこともあるため、iPhoneはなるべく涼しい場所・直射日光が当たらない場所で保管し、連続利用で熱くなりすぎた場合には少し時間をおいて冷まして利用をすることを推奨しています。

温度が高くなりすぎると前項で引用したように、充電ができなくなったり・動作が不安定になることがあります。これはAndroidスマートフォンでも同様です。

iPhone11Proビデオ・写真撮影時の発熱

iPhone11 Proにてベンチマークテストアプリを動かした場合は、前項で解説したとおり10分程度の利用でも40℃を超える発熱が見られましたが、一方でカメラ・ビデオ撮影時には、そこまでの発熱はありません。

iPhone11 Proの動画撮影で最大画質(4K 60fps)に設定して連続撮影を行ってみたところ、10分程度が経過した時点でカメラユニットの下あたりの温度は37℃程度でした。若干の熱は帯びていますが、ベンチマークテストアプリ利用時のような急激な熱上昇は起こらず、安定した動画撮影を行うことが出来ています。

iPhone11 Proを購入してから1週間程度ですでに何百枚という写真を撮りましたが、今のところ一度もカメラアプリがフリーズしたり強制終了したことはありませんので、一般的な写真・動画撮影時に発熱が理由で不具合を起こす可能性は低いはずです。

もし短時間の動画撮影・カメラ利用でiPhone11が持てなくなるほど熱くなるようであれば個体の不具合・熱暴走をしている可能性があるため、アップルへ修理・点検依頼をすべきかもしれません(個体の不良品が理由で発熱が大きく・交換対応になったという事例は過去にもあります)。買ったばかりのiPhone11の動作が可怪しい場合は、早めに相談しに行くことをオススメします。

発熱の具合・熱による動作制限はiPhoneのモデルだけでなく、システム・iOSのバージョン(上記は最新のiOS13で確認しています)によって調整が変わることもありえます。異常な発熱を感じた場合は、アップルのホームページでアップデート情報がないか、各キャリアから不具合に関するアナウンスが出ていないかもチェックする価値があります。

*実験に利用している表面温度計は家庭用の簡易装置です(アマゾンで類似品は2000円くらいで売ってます→ MYCARBON 赤外線温度計)。工業規格に則ったような正確な温度を測定できているわけではないため、あくまで個人により簡易測定の参考情報としてご利用下さい(ただ、実際に手で触って発熱具合も確かめていますので、それほど大幅にずれていることも無いはずです)

[温度測定してみた]iPhone11 Proの発熱 10分程度の利用でも40度も軽く超えてかなり熱く 新素材/A13チップの影響か
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