シャープおよびKDDI, NTT docomoは、2021年9月28日に低価格スマホシリーズとして大ヒットを続ける「AQUOS sense」アオクスセンスシリーズの最新作「AQUOS sense6」(型番SHG05/SH-54B、SIMフリーモデルSH-M19)を発表しました。
AQUOS sense6は、「5G」という名称は付きませんが5G通信に対応した格安スマホです。旧モデル「AQUOS sense5G」(2020年発売)の後継機であり、さらに進化したスペックと高評価な電池長持ち性能を継承しています。
安くて便利に使えるスマホが欲しいユーザーは「AQUOS sense6」を選んでおけば間違いないといえるほど、さらに進化したsense6を実際に使ってみ細かくレポート&実機評価比較の解説をしていきます。
(AQUOS sesne6実機)
AQUOS sense6の発売日は2021年11月です(au/docomo/Rakutenより発売中)。SIMフリーモデル SH-M19の4GB/64GBは11月26日、6GB/128GBは2021年12月中旬以降が予定されています。
[追記]AQUOS sesne6の発売日確定情報
2021年11月1日、AQUOS sense6の発売日をauとドコモが発表しました。
auでは2021年11月4日よりAQUOS sense6 SHG05を発売開始します。
ドコモでは2021年11月4日よりオンラインショップ限定で「ブルーメタリック」を先行発売、他カラーは11月11日より発売開始となります。
[さらに追記]楽天モバイルからも2021年11月11日より発売開始となりました。SIMフリーモデルSH-M19の発売日は2021年11月26日です。AQUOS sense6と2年前のsense3の違い
AQUOS senseシリーズは毎年新しいモデルが追加されており、それぞれが「2年を超えても長く使える」ことをコンセプトとして売り出していますが、2年前に発売されたAQUOS sense3(派生モデルは2020年型もあり)と比較すると、AQUOS sense6はものすごく性能がアップしています。その差は、もはや別ランクの機種と言っていいほどに進化しました。
項目 | AQUOS sense6 (2021) |
AQUOS sense3 (2019) |
ディスプレイ | 6.1インチ IGZO 有機EL フルHD+ |
5.5インチ IGZO フルHD+ |
本体サイズ | 縦:152 mm 横:70 mm 厚さ:7.9 mm |
縦:147 mm 横:70 mm 厚さ:8.9 mm |
重さ | 156グラム | 167グラム |
バッテリー容量 | 4,570mAh | 4,000mAh |
実利用可能時間 | 非公開 | 180時間 |
CPU | SDM690 | SDM630 |
RAM/ROM | 4GB/64GB(docomo/au/rakuten/SIMフリー) 6GB/128GB(SIMフリー) |
4GB/64GB |
5G接続 | Sub-6対応 | 非対応 |
SIMスロット |
au版/rakuten/SH-M19 nanoSIM+eSIM docomo版 nano SIM |
キャリア版 nano SIM SIMフリー版 nano SIM×2 |
カメラ | 【メインカメラ】 4800万画素 +800万画素 +800万画素 【サブカメラ】 800万画素 |
【メインカメラ】 1200万画素 F 2.0レンズ 広角83° AIライブストーリー + 1200万画素 F 2.2レンズ超広角121° 【サブカメラ】 800万画素 F 2.2レンズ 広角86° |
防水・防塵 |
対応 |
対応 |
おサイフケータイ |
対応 |
対応 |
セキュリティ | 指紋認証(画面内蔵) | 指紋認証(前面) |
本体価格 | ドコモ一括57,024円 au一括40,470円 rakuten 一括39,800円 |
ドコモ一括31,680円 au一括36,720円 |
発売日 |
2021年11月 | 2019年11月1日(SH-02M) |
*価格は2019年10月29日発売当時のもの。sense6の価格は2021年11月1日は発表時点のもの。
AQUOS sense3は発売当時、senseシリーズだけでなく他社のスマートフォンも含めて圧倒的な電池持ちを実現した「1週間使える電池長持ちスマホ」として人気がありました。
(歴代AQUOS sense2/3/4)
2021年モデルのAQUOS sense6はさらに電池容量が1割以上アップし、そして軽量化もされています。
AQUOS sense6では上下左右の縁が細くなり、持ちやすいサイズ感を保持したまま画面領域を広げることに成功しています。
本体のフレームも丸みがあった旧デザインから、スタイリッシュに感じる雰囲気に変更されました。
新しい「有機ELパネルのIGZO」のおかげで軽量化・薄型化、そして美しい描写が体験出来るようになります。
AQUOS sense6のピーク輝度は1300nit。10万円を遥かに超える2021年モデルのiPhone 13 Pro(最大1200nit)よりも明るい画面です。
カメラはトリプルレンズ化され、標準カメラは4800万画素の高画素センサーになりました。
35mm換算焦点距離で15mm→26mm→53mmのズームレンジに対応し、カメラ性能も旧型からグッとアップしています(AQUOS sense6のカメラ作例・評価はこちら)。
AQUOSシリーズのカメラと言えば、2021年夏モデルとして発売中のLEICAによる協業開発で話題となったAQUOS R6(ソフトバンク向けLEICA Phone 1)もあります。
AQUOS R6には高級なコンパクトデジタルカメラ並の1インチサイズセンサーが搭載され、過去のAQUOSスマホとは別次元で高画質な写真が撮れます。一方で、AQUOS R6には超広角レンズもズームレンズもなく、一般人向けというよりはカメラに強いこだわりのあるマニア向けスマホでした。
(AQUOS sense6のトリプルカメラ)
AQUOS sense6のカメラはもちろんAQUOS R6や他社10万円超のカメラ特化型機種に比べて画質や調整で見劣りするものの、過去のAQUOS格安スマホシリーズから比べればAI機能によって手軽に、キレイな写真が撮れるように進化しています。
AQUOS sense6に使われているチップ「Qualcomm Snapdragon 690 5G」は、旧世代のSnapdragon 630と同じ「600番台」ながら、断然新型のほうが処理性能がアップしています。このチップは旧モデルAQUOS sense5Gと同等です。
ベンチマークの比較で言えば、CPU性能は約2.4倍のスコアアップをしています(Antutuベンチスコアの実測は約27万点(アプリバージョン8系)でした)。
(実際にAQUOS sense6でベンチマークテストを実行)
AQUOS sense3でも簡単なパズルゲームくらいであればスムーズに動くものの、高速処理が必要な3Dゲームの場合はもたつきが出る場合もありました。
AQUOS sense6のCPU/GPU性能であれば、多くのゲームは快適に遊べる水準の処理性能と言えます。
他社のスマートフォンと比較するのであれば、同じSnapdragon 690を搭載したモデルとして、ソニーの2021年モデル Xperia 10 III(およびLite)がほぼ同等の処理性能を持ってます。
(Xperia 10 IIIの実機)
キャリア向けモデルのXperia 10 IIIも程よいバランスの性能と価格で人気の一台です。
AQUOS sense6とXperia 10 IIIは性能も大きさも近いライバル機種となります。価格面ではXperia 10 IIIよりAQUOS sense6のほうが安くなる見込みです(価格は販売業者・モデルによって異なります)。
関連記事:[実機レビュー]ドコモXperia10III SO52B 買うときに注意すべきポイント/良い評価・悪い評価
AQUOS sense6のメモリ(RAM)とストレージ(ROM)には4GB+64GBモデルと6GB+128GBモデルがあり、6GB版はdocomo,au以外のどこかから出る見込みです(2021年9月時点では未発表)。
また、au向けAQUOSとしては珍しい、nano SIM+eSIMのデュアルSIM対応となっています(docomoモデルはeSIM非対応)。また、AQUOS sense6のキャリア向けモデルはSIMフリー(キャリアロック無し)で販売されます。
AQUOS sense6は、電池が長持ち・軽い・薄い、そして安い、程よいスペックのバランスが一番の魅力です。
もっと値段の高いモデルでも良いなら、AQUOS sense6より処理性能が高い・写真がキレイなカメラを搭載したモデルもありますが、「普通に使えれば最先端・新技術に対応したモデルじゃなくていい」というユーザーは、AQUOS sense6を選べば間違いないでしょう。
AQUOS sense6のカラーバリエーションはドコモ・au共通のライトカッパー・シルバー・ブラックの3種類とドコモオンライン限定のブルーメタリックがあります。
詳細な実機レビュー・使用感に関する評価はこちら → ドコモモデル SH-54B実機レビュー
AQUOS sense6の価格・料金負担情報
2021年11月1日時点における、au・ドコモモデルの各社販売価格および負担軽減購入時に支払額を比較・解説します。
ドコモ AQUOS sense6 SH-54B | au AQUOS sense6 SHG05 |
一括価格 57,024円 |
一括価格 40,470円 |
いつでもカエドキプログラム適用時 月々負担額 1,733円/月 |
スマホトクするプログラム適用時 月々負担額 1,410円/月 |
設定残価 17,160円 |
設定残価 8,040円 |
*いつでもカエドキ/スマホトクするプログラムにはそれぞれ加入条件・適用条件があります。
楽天モバイルでは最大20,000円相当のポイント還元により実質19,800円で提供されます。
ドコモで機種変更→auにMNPすれば約4万円も節約
前項で示したとおり、AQUOS sense6の販売価格はドコモで機種変更するよりもauで購入したほうが圧倒的に安くなります。
どうしてもドコモから移動できない理由がある場合を除いて、AQUOS sense6を購入したいのならドコモユーザーはauへ乗り換えることを推奨します。
ドコモでSH-54Bへ機種変更 | auでSHG05を乗り換え |
ドコモ長期契約者でも一切優遇なし 全額負担の57,024円支払い |
au Onlineshopおトク割適用 一括18,470円で買える |
ドコモで値引き無しのSH-54Bを買う場合に比べて、auオンラインショップの乗り換え用値引きを適用すれば38,554円も安くAQUOS sense6を買えます。
もしauのスマートフォンプラン料金が高いと感じる場合には、契約後にpovo2.0プラン等に切り替えれば維持費も激安です。
SIMフリーモデル SH-M19の割引・価格情報
2021年11月26日から販売開始となるMVNO・家電量販店向けSH-M19のセール情報です。
ショップ名 | 価格* |
IIJmio | 4GB 26,800円~ |
*MVNOのセット価格は、契約種別や加入するプランによって変動することがあります。最新価格は各ショップHPにてご確認ください。
旧モデルの値引き・値下げ情報
2021年9月末時点において、AQUOS sense6の登場に伴い型落ちした旧モデルが激安になってきています。
AQUOS sense6は、そうはいっても「格安スマホ」の分類であるため、スマホとして最先端・最高の技術が使われている高性能モデルではありません。「料金が安く、使いやすければ良い」と考えているのなら4GモデルAQUOS sense4 SIMフリー(デュアルSIM対応)版もおすすめです。
格安スマホサービスのOCNモバイルONEでは、2021年9月30日時点において2020年モデル AQUOS sense4 (SIMフリー SH-M15)を一括6,600円にて販売中です(音声SIM契約セット時)。
AQUOS sense4は5G通信こそ出来ませんが、処理性能はAQUOS sense4と大差ないSnapdragon 720Gを採用・電池持ちに特化した、使いやすい定番機種です。
5G通信に対応したAQUOS sense5Gよりも通信安定性に優れるという評判も多いため、AQUOS sense6の主な進化点である有機ELパネルのキレイな画面・48メガのカメラを優先するか、AQUOS sense4の安さを優先するか、比較検討してみる余地があるでしょう。