月額1,500円の料金割引が永久に続くドコモの新割引システム「docomo with」に対応したスマホとして人気となっているドコモ2017年夏モデルスマートフォン Galaxy Feel SC-04Jを実際に購入して使い、意外な長所を発見したので実験結果と共に紹介しましょう。
Galaxy Feelを割引のためだけに買いたいという人もいらっしゃるかもですが、なかなかどうして端末の方も面白いです。
Galaxy Feel SC-04Jはバッテリーが長持ち(2017年7月時点で実利用可能時間はドコモの全スマホでNo.1)防水対応・ワンセグ付き・おサイフケータイ対応といった便利なスマホ。長所はいろいろありますが基本的には低価格のミドルスペックモデルであるため、電池性能以外は最新鋭の超ハイスペックモデルに比べると機能面で他機種より優れたパフォーマンスを持っているわけではありません。
しかし、ミドルスペックだからこそ最新高性能モデルよりも優れた点もあります。それは、先日行ったベンチマークテスト中に発見しました。
5回連続でベンチマークテストを走らせてみた
Galaxy FeelにはExynos 7870というSamsung製のチップが使われています。日本のスマホの多くはQualcommのSnpadragonシリーズが使われていることが多いですが、このExynosシリーズを搭載したスマホは発熱が少ないことが知られています(参考記事: スナドラ820版より性能が高い?Exynos 8890搭載Galaxy S7 edge)。
スマートフォンの処理能力テスト結果は「ドコモウィズで激安運用が可能なGalaxy Feel SC-04J Antutuベンチマークスコア比較」にまとめてあります。この計測中にスマホの本体温度を「放射温度計」を使って測定しました。
放射温度計によるスマホ温度の測定についてはこちらの記事にまとめています → 「放射温度計を使ってスマホの温度を物理的に測る方法」
Galaxy Feel SC-04Jと共に、Apple iPhone 7とXperia X Compact SO-02Jでも温度測定をしています。
ベンチ測定回数 | SC-04J | iPhone 7 | SO-02J |
測定前 | 28.9℃ | 29.7℃ | 29.8℃ |
1回目 | 32.0℃ | 35.4℃ | 36.4℃ |
2回目 | 33.4℃ | 39.9℃ | 40.8℃ |
3回目 | 34.5℃ | 41.8℃ | 42.9℃ |
4回目 | 34.9℃ | 41.8℃ | 43.1℃ |
5回目 | 35.3℃ | 41.3℃ | 43.5℃ |
全テスト時間 | 31分 | 26分 | 31分 |
*3台ともほぼ同時に測定していますので、環境による温度差は無いはずです。放射率は0.85に設定(該当温度帯での測定誤差は±3℃ほど)。
iPhone 7, Xperia X Compactでは2回のベンチマーク測定後に本体温度が40℃近くまで上昇しました。40℃という温度は熱くて持てないというほどではないものの、触れているとかなりの熱を感じます。40℃を超えるくらいなら本体の機能に制限が掛かることはまだなく、およそ30分間負荷を掛け続けてもフリーズ・アプリが落ちることはありませんでした。
Galaxy Feel SC-04Jは5回の測定を終えても35℃程度までしか上がらず、ほとんど本体の過熱を感じません(ほんのり本体裏が温かいというレベル)。また、iPhone, Xperiaでは連続で測定すると熱によってパフォーマンスが落ちる(iPhone7では17万点→9万点、SO-02Jは7.5万→5.5万点)のですが、SC-04Jの場合は何度測定しても4.5万点前後を保ち続けました。
ただし、パフォーマンスが落ちた状態のiPhone 7と比べてもGalaxy Feelのほうが処理が遅く、アプリによっては3Dアニメーションの再生はちょっと厳しいものがあります。Galaxy FeelのCPU・Exynos 7870はミドルスペック向けであり、省エネ・発熱には強いですが本格ゲーマー向きとは言えない感じです。比較的軽いゲームなら何時間も連続でプレイは可能かもしれません。
ちなみに同じくミドルスペックスマホとして管理人が所有している Huawei nova liteでも5回連続でベンチマークを測定したところ本体温度は34℃までしか上がりませんでした。ミドルスペックといっても2~3年前のハイエンドモデル並の処理能力がありますので、最近の低価格スマホは侮れません。
Galaxy FeelはVR閲覧に良いかも
昨今流行りのVRコンテンツを楽しみたい場合、連続使用しても発熱しにくいGalaxy Feelが向いていると言えます。画面が4.7インチとやや小さく解像度もHD止まりですが、現在配信されているVRコンテンツ自体が高解像度向けではないため、画質の良し悪しは(私は)あまり気になりません。
2017年夏モデルのハイスペック機種 Galaxy S8/S8+(docomo, auから発売中)では予約特典としてSamsung純正の Gear VR with Controllerが配布されましたが、残念ながらGalaxy Feelには付いてきません。
管理人は先日のプライムデーセールでおもちゃみたいなVRゴーグルとコントローラを買ってみました。
これは6インチのNexus 6になると本体が大きすぎて装着できませんでしたが、それ以下の5.5インチくらいまでのスマホなら装着が可能です。
Galaxy Feelはジャイロセンサー(角速度計)機能がありますので、視界を振るとVRコンテンツの映像に合わせてちゃんと動きます。もちろんBluetooth接続もできますので、ワイヤレスコントローラ・ヘッドホンも使ってお手軽にVR体験が出来ました。動画系コンテンツはもちろん、「オルタナティブガールズ」というゲームアプリも遊べました。
スマホを長く使っているとスマホが熱くなって怖い!という方はGalaxy Feelに買い替えると安心して長時間使えるようになる可能性がありますので、ハイパフォーマンスを必要としない用途でスマホを使っているのなら機種変更を検討してみるのもありかもしれません。
詳しいSC-04Jの仕様についてはドコモの公式サイトを参照下さい。
☆「NTTドコモ Galaxy Feel SC-04Jの価格・スペックを見る」
Galaxy Feel SC-04Jのオトクな買い方・使い方については以下のページで解説しています。
関連記事:[比較検証]機種変更 端末購入サポートのXperia X Compact SO-02Jとdocomo with SC-04Jはどちらがお買い得か?