Appleの2024年9月発売 iPhone 16・iPhone 16 Proなどのモデルで写真を撮ると、撮影中に不自然に動く光がディスプレイに映ったり、撮影後の写真に白~青緑のような点が複数写っていたり、カメラの不良・故障?!と戸惑う場合があるかもしれません。
カメラコントロール機能が追加されたiPhone 16シリーズで夜景・ライトアップ・電光掲示板などを撮影した際に、「写真に青~青緑っぽい点が映り込んでいる/光る看板が反転・重複して多重に映る」という事象が発生することがあります。
このような不思議な光・点が映り込む現象はiPhone特有の不具合ではなく、他社のスマートフォン・デジタルカメラでも発生することがあります。iPhoneで撮影される謎の光の点や筋は、多くの場合「ゴースト」・「フレア」などと呼ばれる現象が原因です。
当サイトではゴースト・フレアは最新のiPhone 16 ProやiPhone 15シリーズでも発生することを実機で確認しています。「iPhone16の写真に変な光が写っているのは不良品なのか?」と感じた方は、下記の作例と比較してみてください。レンズの汚れやケースの干渉が原因でなく、作例よりも極端に異常な光の筋が出る場合は本当に故障の場合もあります。
iPhone 16シリーズでは新たに「反射防止レンズコーティング」という仕様が追加されているため(16/16 PlusはFusion=メインレンズのみ)、ゴースト・フレアなどの反射による写真の不具合が改善されているという評価もありますが、実際のところどうなのか評価していきます。
iPhone 16 Proのゴースト・フレア例
では実際にiPhone 16 Proでゴースト・フレアが映り込んだ作例を見てください。
(iPhone 16 Proで撮影)
上記の写真では、人形(高さ5センチ程度)の横に、写真に2つの薄緑色の点が映り込んでいます。これは下部にあるLEDの強い光がゴーストとして現れているものです。このゴーストはカメラの位置をずらすと、ゆらゆらと動いてレンズ内で反射して斑点が移動する様子も撮影時に確認出来ます。
iPhone 16 Proで生じるゴーストはメインレンズだけでなく、新しい望遠レンズでもゴーストが発生します。
(望遠レンズでテレマクロ撮影を行った場合)
(超広角レンズで撮影した場合)
超広角レンズで撮影した場合には斑点は消えましたが、光源からモヤのような光の筋が出ています。
上記の作例のように写真に強い光源を入れて撮ってしまうと、iPhoneに限らずほとんどのスマホでゴーストが出てしまい、これらの光の点が映るのは仕様・正常な範囲です。
光の筋が多い場合は、レンズの汚れが原因のこともあります。キレイな布やティッシュで拭いてみて変化がなければ、カメラ・レンズの特性と思って諦めましょう。
iPhone 16 Proと他機種のゴースト比較
続いて、iPhone 16 Proでゴーストが発生する状況において、他のiPhoneやスマホで撮影した例と比べてみましょう。
iPhone 16 Pro |
iPhone 12 Pro Max |
Pixel 8a |
写真中央付近にあるスマートフォンのフラッシュライトをApple iPhone 16 Pro、iPhone 12 Pro Max、Google Pixel 8aのメインカメラでそれぞれ撮影してみました。
iPhone 16 ProとiPhone 12 Pro Maxを比べると、写真右上に反射して写ったゴーストは16 Proのほうが薄くなっているように見えます。また、フラッシュライト部分から伸びる光の筋もやや抑えられているようにも見えますが、フレア自体はいずれのiPhoneでも発生しています。
低価格なGoogle Pixel 8aで同じように撮影した場合、今回の条件ではiPhone 16 Proよりも青緑色の斑点は薄く、ゴーストは抑えられています(ただしフレアは同じように見える)。
ゴーストやフレアは、ほんの少し撮影の角度や距離を変えただけでも、見え方が変わることもあります。レンズの汚れが無い状況で、あまりにも異常な数・異常な大きさで光の点・筋・帯が映るようなら、製造時のレンズ不良・コーティング不良・センサー異常が疑われますので、アップルストアで故障判断・相談をしてください。
ゴースト・フレアを完全に無くすことは最新のiPhone 16シリーズの反射防止レンズコーティングでも不可能です。ゴースト・フレアを出さないように強い光源を入れないように写真を撮るか、撮影後に画像編集アプリで反射を消すことなら出来るはずです。あとは綺麗に見える工夫して撮影を楽しみましょう。