ドコモの2017年冬モデルハイスペックスマートフォンの中でトップレベルの実利用可能時間とされているソニー Xperia XZ1 Compact SO-02Kの電池の持ちを、スタンバイ状態でどのくらい省エネになっているのか,旧モデルのXperia X Compact SO-02Jと比較チェックをしてみました。
新型のXZ1 Compact SO-02Kと旧モデルのSO-02Jでは、搭載している電池容量はどちらも2700mAhであり、スペックを見るだけでは違いがありません。しかし、ドコモが公式に公開している実利用可能時間には差が出ており、Xperiaのコンパクト史上最も電池の持ちが良い機種になっているようです。
項目 | SO-02Kの仕様 | SO-02Jの仕様 |
電池容量 | 2700 mAh | 2700 mAh |
実利用可能時間 | 140時間 | 95時間 |
連続待受時間 | LTE:430時間 3G:460時間 GSM:350時間 |
LTE:540時間 3G:600時間 GSM:470時間 |
連続通話時間 | VoLTE: 1290分 VoLTE HD+:990分 VoLTE(ビデオ):340分 3G:1010分 GSM:590分 |
VoLTE: 850分 VoLTE(ビデオ):280分 3G:730分 GSM:620分 |
充電時間 (ACアダプタ05) |
160分 | 155分 |
*全てのスペックデータはそれぞれ公式サイトの表記をチェックしてください。
☆「ドコモ Xperia XZ1 Compact SO-02Kをみる」
☆「ドコモ Xperia X Compact SO-02Jをみる」
スペックデータを見ると、実利用可能時間(ドコモが想定する、一般的な利用(通話やメールチェック・アプリ操作など)を行った場合に使える時間)はSO-02Kの方が約1.4倍も長くなっている反面で、連続待受時間は旧モデルの方が全体的に長い数字が出ています。
SO-02KとSO-02Jでは、ディスプレイと電池容量は確かに同じですが、演算処理や通信用のモデムチップ(SoC)が異なっており、処理性能・通信性能は全く異なるものです。具体的には、使われているチップがSnapdragon 650からSnapdragon 835に変わりました(2台の処理性能の違いは「ドコモのハイエンド最小スマホ Xperia XZ1 Compact SO-02K Antutuベンチマークのスコア結果・比較」でテストしています)。
処理性能が上がると電池消費容量も大きくなることもあるのですが、Snapdragon 835は動作中の省電力性能に優れ、待機性能ではSnapdragon 650の方が良い、ということのようです。
私の所有するXperia X Compact SO-02Jはすでに半年以上使いこんできており、新品のSO-02Kとは全く同じ条件で比べることは今更出来ませんが、とりあえず現時点でSO-02JとSO-02Kを電源を入れたまま数日間放置して、電池の消耗具合をBattery Mix(電池の消耗をグラフで見ることができるアプリ)でチェックしてみることにしました。
こちらがSO-02Kの電池消費を追跡したグラフです。48時間で約7%程度のスピードで減っており、1時間あたりだと0.15%程度の消耗となっています。設定はほぼ購入直後のままとなっています。デフォルトではディスプレイがオフの間はWi-Fiが切れる(充電時だけ継続接続する)設定になっていたようです。
もう少しグラフを拡大してみましょう。
夕方18時から、翌日朝6時までに2%しか減っていません。スマホを夜に充電を完了させて朝出かけるような場合でも、SO-02Kでは待機中にはほとんど電池を使うことは無いと言って良さそうです。
初期設定でこの電池の持ちの良さなので、使わないアプリを止めたり・設定を変更すればもっと電池の持ちが良くなる可能性もあるでしょう。以下の記事はXperia XZ1 SO-01Kの設定画面で解説したものですが、SO-02Kでもほぼ同様です(OSのバージョンも同じ)。
関連記事:[Android8.0]Xperia XZ1 SO-01Kの節電設定まとめ バッテリーを長持ちにさせる項目一覧
ここで、旧モデルSO-02Jの場合を見てみましょう。
こちらは私が普通に使っている端末なので各種設定を変更・アプリも複数入れてあるため、SO-02Kと全く同じ条件とは言えませんが、およそ3時間に1%くらいの割合で電池が減っています。これでもコンパクトスマホとしてはかなり電池の持ちが良い方(ある程度の電池の劣化もしていることでしょう)なのですが、SO-02Kはさらにその上を行きそうです。
ドコモでは2017年夏~冬モデルの最新機種を多数発売しており、Xperia XZ1 Compact SO-02Kと同じCPU(Snapdragon 835)を搭載した高性能モデルが複数あります。
その中でもSO-02Kの電池の持ちは数値上最も長く保つということになっています。
機種 | 実利用可能時間 |
Xperia XZ1 Compact SO-02K | 140時間 |
Xperia XZ SO-01K | 110時間 |
Xperia XZ Premium SO-04J | 105時間 |
Galaxy Note8 SC-01K | 115時間 |
Galaxy S8+ SC-03J | 135時間 |
Galaxy S8 SC-02J | 115時間 |
AQUOS R SH-03J | 120時間 |
LG V30+ L-01K JOJO L-02K |
105時間 |
これらの8機種は、全て同じSnapdragon 835搭載機種です。この中でSO-02Kは最も小さいながら、スマホが最も電池を消耗するディスプレイの解像度・サイズが小さいため、実利用可能時間が長くなるようです。
実際の電池の持ち・省エネ性能はアプリの使用状況・各設定・電波状況などによって前後するものの、少しでも電池が長く保つスマホが買いたいのであればXperia XZ1 Compact SO-02Kへの機種変を検討してみましょう。
少なくとも今回ほとんどデフォルト設定のまま電池の減り具合を見た限りでは、バッテリーの暴走や急激な消耗は観測されず、スタンバイ時の電池の持ちも良いと言える結果です。
☆「ドコモ Xperia XZ1 Compact SO-02Kの価格・スペックをみる」
より詳しいXperia XZ1 Compact の特徴や価格については以下のレビュー記事も参照下さい。
☆「ドコモXperia XZ1 Compact SO-02Kの魅力は小さいだけじゃない 使いやすさ重視のコンパクトスマホ」