最大20万円を超える高級スマートフォン「iPhone」を一括価格で買うことが出来ないユーザーのために用意された2021年新システム「スマホトクするプログラム」の罠や加入するメリットを解説します。

auでは過去に類似のプログラム「アップグレードプログラム」や「かえトクプログラム」という名称のシステムを導入していたこともあります。次々とサービス名前と料金体系が変わる複雑なauのスマホ販売システムに騙されないよう、ユーザーはしっかりと仕組みを把握して加入すべきかどうか判断しなければなりません。

旧システムのアップグレードプログラムは2021年9月30日を以て廃止されます(アップグレードプログラムEX/EX(a)は2019年時点で廃止されています)。かえトクプログラムは2021年9月16日に受付が停止されます。

過去にauのアップグレードプログラムやかえトクプログラムを使ってiPhoneやスマートフォンを購入したユーザーも、最新のiPhone 13を買う場合は、また勉強しなおす必要がありますので、「スマホトクするプログラム」のメリット・デメリットだけでも理解して新機種の予約日に備えましょう。

auのiPhone 13価格・割引情報はこちら→ [最安負担32,510円~]au iPhone13価格発表、値引きと新「スマホトクする」負担減を実現

スマホトクするプログラムの概要

auの新プログラム「スマホトクするプログラム」は、主に2つのメリットがあります。

1つ目は「月々の支払額が安くなる」こと、2つ目は「残債の大幅免除」(購入時に設定された残価免除)です。

このシステムは高額な5Gスマートフォンを契約時に、「2年後の回収査定額」を予め差し引いてから分割払いにするという特殊な、いわばリース型の販売方法です。

24回払いを条件に、購入機種の2年後の買い取り価格を残価 (=最終回お支払い分) として設定し、本体価格から残価分を除くことで23回のお支払いまでは低廉な割賦金額となります。

これを「残価設定型の24回の割賦契約」と呼びます。

auの最新iPhone 13シリーズでは最高峰モデルの場合に機種代金が22万円を超えており、もう新型iPhoneは一般市民は定価・一括価格で買える商品ではなくなりました。

スマホ・iPhoneの進化が小さくなった昨今では、2年以上同じスマホを使い続けるユーザーもいらっしゃるでしょう。しかし、普通に買い切りで20万円のスマホ・iPhoneを買いたいというユーザーは少ないでしょう。

そこでauでは、2年後(25ヶ月目)にスマホを返却・割引を適用することで、iPhone 13を最大半額負担程度で購入出来るようにします。

例えば、本体価格定価 128,970円のiPhone 13 256GBモデルなら、割引適用後の実質負担額は47,690円(月々支払い2073円+初回のみ2084円)にまで安くなります。

128,970円を普通に24分割しただけだと、月額負担額は約5,373円になります。

月々の負担を大きく減らしたいのなら、スマホトクするプログラムを使うメリットがあります。

プログラムはauの回線契約無しでも利用可能です。また、次回の買い替えも必須ではありません。

なお、スマホトクするプログラムでお得になる金額(残債免除額)は機種ごとに設定されているため、詳しい割引額は公式サイトの価格リストを参照ください。iPhone 13シリーズの全モデルでトクするプログラムを使えます。

auスマホとくするプログラムは”次回も加入・購入必須”ではない

過去、各社の携帯ショップで受け付けていた類似のプログラム・サービスシステムでは、”残債を免除するために次の機種変更をそれぞれの会社で行う”ことが条件の一部に組み込まれており、割引を使うために永遠に同じ会社を契約し続けないといけないと感じられ、独占禁止法違反を指摘されたことがあります(過去の独占禁止法関連事情はこちら)。

(過去のauアップグレードプログラムのイメージ)

一方で、今回の「スマホトクするプログラム」では、必ずしも次の機種変更・契約をauで続けないと負担金の減額・免除が行われないわけではなくなったため、このサービスにに加入してもユーザーが自由に携帯会社を今後も選べることを阻害しません。

auスマホとくするボーナスの利点

auスマホとくするプログラムがユーザーにとって有利になる「とくするボーナス」という仕組みがあります。

 

本プログラムで購入した機種代金の支払い方法をau PAY カードに設定するだけで、最大で機種代金の支払総額5%相当のPontaポイントを還元

au Payカードユーザーなら、機種代金に応じたポンタポイントを貯めることが出来ます。高額なiPhoneの支払額に対してポイントが貰えるため、たくさんのポイントが貯まる有利なサービスです。

貰ったポンタポイントは、au Payマーケットの交換所でさらに増やすことも出来ます。

auスマホとくするプログラムの利用料金

過去、auの類似プログラム「アップグレードプログラム」では、プログラムの利用料金が必要でした。

しかし、スマホトクするプログラムの利用料金・プログラム適用料金は無料です。

よって、加入することによる金銭的デメリットはほぼありません。前述の「Pontaポイントのボーナス」を考えれば、加入しないほうが損です。

auスマホトクするプログラムの罠・短所

スマホトクするプログラムでは、プログラム利用料金が廃止されているため、金銭的なデメリットを被ることはほぼありません。

しかし、あえて難点を挙げるのであれば、以下のようなポイントもあります。

・一括購入時は適用できない(ローン購入が嫌いな人に向かない)
・分割契約(割賦契約)の審査に落ちる可能性があるユーザーには向かない

・残価設定は機種ごとに変わるため、やや料金の把握が複雑
・スマホの返却はユーザーからの申し出が必要(プログラムを使わないと、残債の支払い継続発生)
・au Payカードを持っていない、ポイントを使わない人にはメリットが小さい
・返却するスマホが故障、破損した場合は返却時に負担あり

本体代金を一括で支払う金銭的余裕がある人、スマホとくするボーナスによるポイントを重視しないユーザーは、従来どおりプログラムを使わず購入することも可能です。

より詳しいスマホトクするプログラムの加入方法・特典適用条件は公式サイトを参照ください。

au高いiPhone購入の負担軽減「スマホとくするプログラム」の罠は?加入するべきか?解説