2021年モデルのiPhone13シリーズでは過去のモデルに比べてカメラの性能がさらに向上し、早速新しいiPhoneで写真撮影を試してみると、撮影した写真に謎の青や緑色の斑点や、ライト・照明が2重に写って見える!とトラブルが多数報告されています。

例えばこんなふうに・・・↓↓↓

上記写真は実際にApple iPhone 13 Proで撮影したものです。矢印で指し示した位置には本来なにも無いはずなのですが、薄い緑色の点が写り込んでいます。

このような現象は過去のiPhone・他社スマートフォンでも発生しており、謎の光が発生する原因を知らない人は「iPhoneのカメラが故障した」・「iPhoneに初期不良がある」、あるいは「UFOが写った」と混乱してしまう場合もあるでしょう。

しかし、このようにiPhone13の写真に写り込んだ青~緑色の点の多くは不具合や故障が原因ではなく、「ゴースト」や「フレア」と呼ばれる現象であり、正常に動作しているiPhone 13のカメラでも発生してしまう仕様である場合が多いです。

iPhoneのゴースト・フレアとは?

iPhoneやスマートフォンで写真撮影をする際に、本来光が無い場所に斑点や光の帯・上下左右などが反転した照明(光る看板など)が映り込むことがあります。

これは、強い光がカメラのレンズ・センサーのパーツ内部で反射・拡散してしまうことで、本来の写真像には存在しない場所に光が写り込んでしまうために起こります。

iPhone13 Proのカメラの場合、上記のイラストにあるようにカメラレンズのパーツには一番外側にあるカバーを含めて何枚ものレンズ・ガラスを光が通過します。このときに、本来意図しない部分に強い光が入り込むことで複雑に反射が起きてしまうため、これを完全に取り除くことは大型の専用カメラ機種でも困難です。

このゴースト・フレアはiPhone13やiPhone12だけで発生する現象ではなく、ほとんどすべてのスマートフォンで発生してしまうことがあります(発生の頻度や条件は機種やレンズの特性によって変わります)。

また、レンズ・センサー内部以外にゴーストやフレアに似た現象を起こす原因として、スマホのケースに光が反射している場合・カメラに保護フィルムなどを貼っている場合、指紋や汚れなどがレンズに付着している場合にはゴーストやフレアが不自然に多く発生する・写真が不鮮明になることがありえるため、カメラ撮影前にはレンズの状態が綺麗になっているかどうかも確認してみてください。

ケースの反射や汚れがない場合に光が映り込む・にじむ場合は、残念ながらiPhoneのカメラ仕様であると諦めてください。おそらく、アップルストアに持ち込んでも初期不良や故障とは認められないでしょう。

ただし、本当にカメラの不具合・コーティングの不良によってゴーストやフレアが異常に生じる個体もありえるため、以下で紹介する例に比べても極端に変な写真になってしまう場合は、アップルストアで相談したほうが良いかもしれません。

iPhone13でも光源があるとゴーストが多発する

iPhone 13 Proの場合、旧型に比べて最大で2.2倍の光を取り込める史上最大のセンサーを搭載しました。暗い場所での撮影に非常に強くなった一方で、夜景やライトアップを撮影すると、ゴースト・フレアが目立つことがあります。

標準レンズで撮影しても・・・

広角レンズで撮影しても、写真に強い光が存在するとゴーストが出やすくなっています。

また、構図・光の強さ次第では光芒(光源から伸びた筋)が強く出ることもあります。これらはカメラ・レンズの特性となりますので、基本的にはどうしようもありません。

iPhoneでゴースト・フレアを発生させない方法

iPhone13シリーズや旧モデルでゴーストやフレアによる光の映り込みが発生してしまうと困るというユーザーは、いくつかゴースト・フレアの対処方法があります。

まず1つは、ゴーストの発生位置を確認して構図を変えることです。ゴースト・フレアは写真を保存する前の状態でもiPhoneのカメラ画面上で確認できるため、「ゴーストが発生するかも」という知識があれば、ゴースト・フレアは回避出来る場合があります。

本ページで一番最初に示したゴースト発生の例から、iPhone13をぐっと被写体に近づけていくとゴーストが消える場所があります。ゴーストの発生は光源の強さ・レンズと光との距離と角度に依存するため、撮りたいものに近づいたり遠ざけてみたり、別の角度に移動すると、ゴーストが消えることがあります。

iPhone 13 Proの場合は、超広角・広角・望遠の3つのレンズがあり、それぞれを切り替えることでゴーストが消えることもあります(レンズの構成・焦点距離が違うため)。撮影時点でiPhoneでゴースト・フレアが生じていることに気付いた場合は、撮影方法を変えてみましょう。

写真に強い光源が無ければそもそも通常ゴーストは発生しませんので、強すぎる光が入らないように画角を工夫しましょう。

とはいえ、ライトアップイベントや夜景撮影などでは、ライト自体の強さや位置を撮影者が変更できない場合も多いでしょう。あるいは撮影後にゴーストに気付いてしまった場合は、スマホアプリやパソコンの画像修正アプリでゴーストを消す事もできます。

Windowsパソコンであれば、標準でインストールされている「フォト」ソフトの調整機能→スポット修正を使えば、ワンクリックでゴーストを背景と馴染ませて消すことが出来る場合があります(背景の状態によっては不自然になることもあります)。

画像編集ソフトで有名なフォトショップなら「修復ブラシツール」を使えば同様のことが出来ます。

小さなゴーストなら写真加工をすることで対応できますので、不自然な光の斑点が写り込んでしまった場合は修正を試してみましょう。

iPhoneのカメラ故障・不具合が疑われる場合

上記で示したiPhone13のゴースト・フレアの例に比べて極端に光が入り込む・まともに使えないレベルで写真がにじむ・写真に直線やスジが映り込む・すべての写真が部分的に真っ黒になってしまう・カメラがフリーズするというような場合は、iPhoneの初期不良・カメラの故障が疑われます。

このような場合、iPhoneが物理的に壊れているのか・ソフトウェア(システム)的に不具合を起こしているのか、問題を切り分ける必要があります。

極稀に、カメラ自体が故障していなくてもシステムのバグで写真が撮れなくなることもありえます。

iPhoneやスマホのカメラに不具合が生じた場合、まずはスマホのバックアップを保存してシステムの再起動と、OS ・ソフトウェアのアップデートを試してみてください。ソフトウェアやアプリのバグだった場合、再起動で直る可能性があります。

再起動・ソフトウェアのアップデートでも治らない場合、iPhoneの初期化(リセット)を試すことになります。何らかのアプリが競合してカメラ・システムに不具合が出た場合は、初期化で直ることが期待できます。

初期化しても症状が変わらない場合、アップルストア・アップル正規修理対応ストアでの対応となります。

修理の必要性があると感じた場合、アップルストアに直接行くと混雑して対応してもらえない場合があるため、事前にオンラインで予約・サポートに連絡しましょう。

☆「https://support.apple.com/ja-jp/iphone/repair/service

初期不良ではなくカメラレンズが破損している場合などは、修理費用が掛かることがあります。詳しい状況が知りたい場合はオンラインのチャットで問い合わせることをおすすめします。

アップルでは代替機種などの貸し出しを通常行わないため、かわりのiPhoneが必要な場合は保証サポートや携帯キャリアのサポートを利用する必要があります。

万一の故障に備えて、高額なiPhoneやスマホ購入時には保険・保証サポートへの加入を推奨します。

[解説]iPhone13カメラ写真で青緑の光・斑点発生不具合?故障?レンズフレアとゴースト 返品や交換は出来るか

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