2025年時点でトップレベルのXRグラス/ARグラスである「XREAL One Pro」および専用オプション「XREAL Eye」のレビュー・他機種との比較評価です。

「XRグラス」とは、Meta Questのような目を覆うタイプの「VRゴーグル」とは異なり、外観はサングラスのような形状で”目の前に画面・モニターを浮かせて表示”することに特化したウェアラブルデバイスです。

日本では2022年頃からXRグラス/ARグラスのジャンルが一般的に販売・普及が始まっており、複数のメーカーが毎年のように進化した新しいモデルを投入しています。

そんな中で、この「Xreal One Pro」は業務用(数十万円するようなヤツ)を除くと高性能な上位モデルのXRグラスであり、当記事のタイトルにも書いた通り「大画面での表示」に非常に強いモデルです。

初めてXRグラスを使うユーザーはもちろん、すでにXRグラスを買ったことがあるユーザーでも、古いモデル・低性能なモデルからの買い替えであれば圧倒的な進化・未来を感じることが出来るデバイスとなっていますので、買うかどうか迷っている人は本レビューも参考にしてみてください。

Xreal One Proの仕様/オプション品

まずはXreal One Proの仕様・スペックから見ていきましょう。

発売日 2025年7月24日 本体重さ 87グラム
ディスプレイ 0.55インチ ディスプレイ明るさ 700Nits
解像度 フルHD リフレッシュレート 120Hz
見た目画面大きさ* 428インチ相当
(10mの距離)
視野角 57°
バッテリー 非搭載 PPD
空間コンピューティング ネイティブ3DoF対応 レイテンシ 約3ms
セットオプション XREAL Hub
XREAL Beam Pro
XREAL Eye
など
定価 84,980円

Xreal One Proには瞳孔間距離(IPD/)が異なる2つの仕様(MとL)があります 。Mサイズは57〜66mm、Lサイズは66〜75mmに対応します。

このほか、Xreal(旧ブランド名はNreal)はたくさんのXRグラスを日本で発売しており、機能によって価格にも幅があります。

2025年12月17日時点のラインナップだと、

・Xreal Air2 (定価39,980円)
・Xreal Air2 Ultra (定価99,800円)
・Xreal Air2 Pro (定価53,980円)

・Xreal One (定価69,980円)
・Xreal One Pro (定価84,980円)

・Xreal 1S (定価67,980円/2026年1月下旬発売)

などがあります。アマゾンでは頻繁にXreal製品のタイムセールが開催されており、上記より安く買えるチャンスもあります。

☆「amazon.co.jp – XREALストア

Xreal One Proの魅力-圧倒的な大画面とはどれくらい?

”XRグラスを使うと大画面で見られる”という表現が使われますが、実際にXRグラスを使ったことが無い人にはなかなか正確な雰囲気は伝えづらいところです。各社がPRする「◯◯インチに見える」という表記ではっきりと大きさをイメージ出来る人はいないでしょう。しかし、それでもやはり「Xreal One Proは目の前に大画面で表示出来る」としか言いようがない、すばらしい体験が出来ます。

Xreal One Proの場合も「最大428インチ」で見えるとされますが、これは10メートル離れた場所から見た場合です。一般家庭で10メートル離れた位置からテレビを見る機会もなければ、「428インチ」のモニターなど想像もできないでしょう。

画面の見え方には個人差もある(視力補正レンズもある)もありますが、Xreal One Proを使った場合の個人的な感想は「眼の前(約40~50センチ)に置いたパソコンディスプレイ(24インチ)を見ているよう」な大きさです。つまり、一般的な感覚でデスクトップパソコンのモニターを使って作業しているくらいの大きさで画面を見ることが可能です。

これを実現しているのは”埋め込まれた表示部品の大きさ(0.55インチ)”ではなく、下記の独自レンズのようです。

Xreal One Proでは、上記のように小さなディスプレイが目の上部分に組み込まれており、それをレンズで屈折・拡大して見ることになります。これにより、圧倒的な「57°」という視野角を確保しています。

2~3年前の初期に出てきたXRグラスの視野角は45°前後、2025年時点での一般的なXRグラスは50°前後の視野角を持つ製品が多く、「57°」は一際大きく画面を見ることが出来るアイテムだと言えます。

参考:AR/XRグラスのスペック・仕様まとめ

既存製品・他社製品でも”Viture Beast”という新製品(日本では2026年発売見込み)がさらに上を行く視野角58°となっており、やはりViture Beastも販売価格8万円超えのトップモデルという位置づけです。

Xreal One Proのリフレッシュレートは120Hzの滑らか表示、大きな画面表示でも歪みが少ない(全く歪まないということは無いですが)、キレイな視覚体験が出来ます。

筆者は別途2022年製のRokid Airも持っていますが、”画面の見さすさ”では、完全に別次元です。40°台のXRグラスと比べると本当に画面が大きく、微細な文字や描写を見やすくなりました。明るさ・滑らかさともに、本当に美しい画面を前の前に置いて見ているような感覚になります。

XRグラスを使って映画やドラマなどの動画をみたい・ゲームをプレイしたいという目的であれば、Xreal One Proを選べば現時点で最高峰の体験が出来るでしょう。これを圧倒的に超える次世代製品は、そう簡単には出てこないのでは?という水準に感じました(Viture Beastのようなライバルが2026年に出てくるくらい)。

購入前に試したいのなら、レンタルサービスでXreal One Proを含む各社のXRグラス製品を借りられます。

Xreal Eyeを使った6DoFの使い心地

Xreal One Proは本体のみだと「3DoF」、オプションの「Xreal Eye」を使うと「6DoF」に対応します。

このカメラをメガネの中央部分に差し込むだけで、6DoFの機能が解放されます。

3DoFと6DoFの違いは、「頭の向きに対応」か「空間に対応」かの違い、といった感じでしょうか。

3DoFの場合は、顔を上下・左右などに動かすと、それに応じて画面が動きます。6DoFだとさらに「体ごと」に移動した場合に、画面がその空間に固定したまま浮いているように見えます。これにより、”画面に体/顔を近づけて、細かい文字をしっかりみる/離れて全体をみる”という、普通のモニター・画面を見ているような没入感を再現できます。

ただし、現時点でXreal One Pro+Xreal Eyeの組み合わせでは「1個のカメラ」(および本体のセンサー)だけで空間把握をすることになるため、暗い空間・狭い空間だとうまく動作しない・画面が徐々にズレていってしまうなどの問題があり、利用用途は限定的であると感じました。非常に面白い機能ではあるのですが・・・今後の精度向上に期待です。

Xreal Eyeを使って写真を撮る・動画を撮影することもできるため、そういった用途でも使いたいならまぁ…という感じでした。

☆「amazon.co.jp – Xreal Eye

Xreal One Proの表示モード

Xreal One Proを使って「モニター・画面をみる」と一言に言っても、前述の通り3DoF/6DoFの違いや、固定・追従モードなどで使い勝手が変わります。

Xreal One Proでは、搭載されたX1チップによりディスプレイサイズの変更・距離の変更・ワイドモニターモード・3Dモードなどが使えます。

ディスプレイサイズを仮想的に大きくすることで、見た目のサイズを拡大(画面全体を映すのではなく、見切れるくらい大きく)することも出来ますし、対応した機器ならウルトラワイドモニターのような広い空間に表示もできます。

メニューの表示・切り替えは眼鏡のツル部分に搭載された2つの物理ボタンを使います。どのモードが使いやすいか、目的に合うかは利用シーンに依りますが、切り替えるためにグラスに搭載されたボタンをたくさん押す必要があるのはやや手間です(グラスに内蔵された機能なので、タッチパネルや音声でコントロールするようなことは出来ないはず)。このあたりの操作性は今後の進歩に期待したいです。

Xreal One Proの装着感と利便性

Xreal One Proは”VRゴーグル”系とは異なり、軽量なサングラスタイプであるため、重さ・締めつけ感・閉鎖感を感じることなく、非常に快適な付け心地です。

普通のメガネのレンズ相当部分には3段階エレクトロクロミック調光に対応したパーツが組み込まれており、モニターを見たまま背景も見る/モニターだけを集中してみたい場合にも対応出来ます。

Xreal One Pro自体には視力補正機能はありませんが、専用のインサートレンズを作成可能(フレームは同梱されている)です。専用レンズはJUN GINZAで作成できます(郵送での作成も可)。一般の眼科・メガネ販売店のどこでも作れるというわけではないため、やや手間とコストは掛かります(構造的に通常のメガネ+Xreal One Proを重ねがけすることは困難だと思われます)。

ノーズパットは3種類の大きさに交換可能(同梱)、メガネのツル部分も角度調整が可能です。

Xreal One Proにはスピーカーが内蔵されており、オーディオメーカーのBoseが監修しています。動画を見る場合には耳元で自然な音を楽しめます。

対応のスマートフォン(Galaxyなど)を利用すれば、Xreal One Proとケーブル1本で接続するだけで出力が出来るため、本当に手軽に大画面を持ち歩くことが可能です。

一方で、Xreal One ProのようなXRグラスは、それ本体のみで利用するものではなく、スマートフォン・ゲーム機・パソコンなどの機器と接続して使うデバイスです。必要に応じて各種オプション品を購入・併用しないとその実力を発揮しません

・XREAL Eye → 6DoF/カメラ撮影が可能になる
・XREAL Hub → スマホやゲームを充電しながらXRグラスに投影するためのUSB-Cハブ
・XREAL Beam Pro → 空間コンピューティングのためのコンパニオンデバイス

このほか、HDMIケーブル経由で出力するための変換アダプターなどが必要になる場合もあります。接続方法・必要なアイテムは利用したい機器の出力方式・対応をよく確認してから購入検討をしましょう(この意味でも購入前にレンタルで試すのがオススメ)。

スマホに繋いで動画等を見たいだけならケーブル1本で繋ぐだけでも良いのですが、パソコンやゲーム機種に繋ぐ場合は「画面を操作」することになるので、コントローラーやマウス・キーボードなどの周辺機器との相性・使い勝手が影響してきます。

XRグラスを装着したまま手元を見ることは出来るのですが、当然ながら”何も付けていないように”とまでは言えないため、パソコンと接続してビジネス作業用に使うなら利便性の高い周辺機器との組み合わせ・操作性を考慮する必要があります(例えば通常の光学式パソコンマウスより、トラックボールマウスのようなもののほうが使いやすいとか)。さらにケーブルで繋ぐ必要があるため、各接続段階でのケーブル長も重要になってきます。ケーブルが短すぎると頭を動かすことができず、6DoFの意味がなくなったりもします。

このあたりは用途次第なので、作業環境と利用頻度を考えて揃えるかどうか検討しましょう。

以上から、筆者の個人的な「Xreal One Pro + Eye」の完成度を評価するなら、

・動画やゲームで使いたい → ほぼ理想に近い使い方が出来る。買い推奨
・ビジネス用途(作業用)で使いたい → 実用に足る見やすさ。通常のノートPCやモニター利用より便利かどうかは別問題
・空間コンピューティング目的 → 面白くはあるが、個人で利用して”便利・快適”と感じられる場面があるかは今後の開発次第?

といったところです。2~3年前のXRグラス/低価格帯(3~4万円)のモデルとは一線を画すXreal One Proの性能は多くの人に試してもらいたいところです。しかし、まだ進化の余地・改善して欲しい部分が無いわけでもありません。

XR/ARグラスはまだまだこれからの伸び代があるガジェットですので、いち早く試したい人はXreal One Proを使って「持ち歩ける大画面モニター」、そしてXreal EyeやBeam Proを使って「空間コンピューティング」の未来を感じましょう。

[未来が目の前に]上位XRグラスXreal One Proレビュー/圧倒的な大画面表示と6DoFの可能性を感じる