auは2016年3月23日より、カケホ/スーパーカケホプランとセットで利用できるデータパックの選択肢に従来の2GB/3GB/5GB/・・・よりも小さな「1GBデータ定額」プランを導入することを発表しました。総務省の指示に従った、「月額5000円以下」となるプランの誕生です。
しかし、なんとスマートフォンを安く利用するための割引である「毎月割の対象外」プランになるとのことです。
1GBプランの月額料金は、誰でも割(2年契約)加入時で2900円となり、auのネットワークを使った格安SIM「mineo」の1GBデータプランの実に3倍以上。データプランの単価の高さについては、まだ本家au回線とMVNOでは品質のレベルが違うので良いとしても、セットのカケホーダイ/スーパーカケホプランとセットにして月額4900円~という料金は確かに「月額5000円以下」にはなっていますが・・・
従来の3GBプランに比べて月額合計は1300円安くなります。確かに、基本料金プランが安くなったのは、間違いないのです(au の1GBのデータ定額サービス)。
問題は、「1GBプランだと毎月割が消滅する」、この一点に尽きます。これがあまりにも致命的です。
ほとんどのauユーザーは、iPhone・スマートフォン・携帯電話やタブレットでも、新しく機種を買うときには2年契約を結び、機種に応じた「毎月割」の適用を受けて月額料金が値引きされているはずです。一部の機種では毎月割が全く付かない(0円)プランもありますが、この「毎月割の値引き額」が「現在契約中のデータプラン料金-1GBプランの料金」になる場合、維持費が上がってしまいます。
例えば、auのiPhone6s 16GBを機種変更で本体分割購入をした場合を考えて見ましょう。
iPhone6sの16GBモデルでは、毎月割がMNPでは【2,840円×24ヶ月】、機種変更では【2,435円×24ヶ月】付いています。これで、スーパーカケホライト+3GBプラン⇒1GBプランへ変更した場合の月額料金を計算すると以下のようになります。
au iPhone6s 16GB | 3GBプラン | 1GBプラン |
スーパーカケホ | 1836円 | 1836円 |
データプラン | 4536円 | 3132円 |
LTE NET | 324円 | 324円 |
本体分割料金 | 3510円 | 3510円 |
毎月割 | -2435円 | 0円 |
月額支払 | 7,771円 | 8,803円 |
*すべて税込みで計算しています。
昨年iPhone6sに買い換えたユーザーが1GBプランに変更してしまうと、使えるデータ容量が2GB減った上に、維持費が1000円値上がるという頭がおかしi…不思議なプランになってしまいました。
毎月割を受けていないユーザーの場合は、確かに料金が下ることもあるでしょう。しかし、現在毎月割が切れている状態ならば、毎月割が付いている実質0円の機種に変更すれば良いだけの話です。月額1404円(1GBプランと3GBプランの料金差)以上の毎月割引きを受けている方は例え3GBプランでは容量が余っていても、1GBプランに変更すると損をします。毎月割で料金が安くなっている方は、まかり間違っても1GBプランに変更してはいけません。お金をドブに捨てるより勿体無いです。