2022年夏モデルとして発売されるシャープの新型スマホ「AQUOS R7」と、旧型AQUOS R6の実機レビューおよび旧機種との違い・進化点などを解説していきます。
2021年、「高級コンデジ並のカメラを積んだスマホがシャープから出る」として話題となったものの、いろいろと難があって大ヒットしたとは言い難い印象の旧モデル。2022年夏モデルの新型「AQUOS R7」はどれほど進化・弱点を改善出来たのか、実際にAQUOS R6を使って感じていた不満点に関する評価や、気になる価格・値下げされて旧モデルとどちらを買うべきか迷っている人は、AQUOS R7とAQUOS R6の違いをよくチェックすることを推奨します。
AQUOS R7とAQUOS R6のスペック比較
まずは新型と旧型の違いを数字ではっきりさせるため、公開されている主な仕様・スペックデータの比較を見ていきましょう。
スペック・仕様 | 2022年モデル AQUOS R7 |
2021年モデル AQUOS R6 |
発売日 |
2022年7月予定 |
2021年6月25日 |
ディスプレイ | 6.6インチ WUXGA+ (2730×1260) Pro IGZO OLEDパネル |
6.6インチ WUXGA+ (2730×1260) Pro IGZO OLEDパネル |
リフレッシュレート |
最大240Hz |
最大240Hz |
サイズ | 161 × 77 × 9.3 mm |
162 × 74 × 9.5 mm |
重さ | 208グラム |
207グラム |
SIMスロット |
nano SIM+eSIM |
nano SIM(キャリア向け) nano SIM×2(SH-M22) /DSDV対応 |
電池容量 | 5000mAh | 5000mAh |
急速充電 |
USB Power delivery Revision3.0 | USB Power delivery Revision3.0 |
CPU | Snapdragon 8 Gen 1 |
Snapdragon 888 |
RAM | 12GB | 12GB |
ROM | 256GB |
128GB |
5G通信 | 対応(ミリ波対応) | 対応 |
おサイフケータイ |
対応 |
対応 |
ワンセグ/フルセグ |
非対応 |
非対応 |
ワイヤレス充電 |
対応 |
非対応 |
外部ストレージ |
micro SD(最大1TB)対応 |
micro SD(最大1TB)対応 |
メインカメラ | 4720万画素 1インチセンサー F1.9 |
2020万画素 1インチセンサー F1.9 |
その他カメラ |
190万画素 測距用センサー |
ToF |
防水防塵 |
対応 | 対応 |
生体認証 |
顔+指紋(画面内蔵) | 顔+指紋(画面内蔵) |
価格* | d:SH-52C 198,000円 SB:189,360円 |
d:115,632円 SB:133,920円 SIMフリー:164,450円 |
*2022年7月更新。AQUOS R6価格は発売当時のもの。
AQUOS R7の進化点・特長
AQUOS R7とAQUOS R6を比べた場合、以下のようなポイントが進化・変更されました。
新しいカメラセンサー・高画素化
新しく進化したオートフォーカス性能
ワイヤレス充電に対応
Snapdragon 8 Gen1搭載で処理性能アップ
本体ストレージが2倍にアップ
eSIMに対応(SB/docomoモデル)
上記の通り、2021年型のAQUOS R6を使ってユーザーが感じていた物足りない点を改善した、正統な進化版がAQUOS R7という印象です。
AQUOS R6も2021年当時はハイエンドモデル相当の性能・機能を持った機種ではあったものの、他社スマホやiPhoneでも当たり前の機能となりつつあるeSIM/デュアルSIM機能がなかった(SIMフリー SH-M22を除く)・ワイヤレス充電がなかった、カメラ機種なのにストレージが128GBとハイエンドモデルにしては大きいとは言えなかったなどのAQUOS R6の数々弱点が、AQUOS R7にて改善・アップグレードされます。
AQUOS R7の評価
実際にAQUOS R6を利用していたユーザーとして感じたAQUOS R7の評価は、前項でも述べたように「R6の不満点が改善されたカメラスマホ」です。
AQUOS R7では過去/他社のスマホには無かったような、斬新で劇的な新機能が増えたわけではありませんが、メインスマホとして便利使う場合に必須レベルになってきたnano SIM/eSIMの両対応になった点は喜ばしいところです。
AQUOS R6は「カメラ代わりして持ち歩く」という目的のためには、1インチセンサーを搭載したスマホとして面白く感じはしたものの、ドコモ/SB版はシングルSIMであったため、複数のスマホ回線・電話番号を持つマニアには不便でした。かと言って、SIMフリーモデル(SM-M22)はキャリア版に比べて非常に高価で、手を出しづらい状況でした。
nano SIM/eSIMはiPhoneシリーズであれば2018年モデル(iPhone XSシリーズ)以降発売の全機種が対応、昨今では格安スマホでもeSIM対応モデルは珍しくなく、ようやくキャリア向けハイエンドモデルでも対応したのか、という印象です。
基礎的なスペック部分では、本体ストレージ(保存容量)が128GB→256GBへアップしました。これも昨今のハイエンドモデルでは256GB以上の容量も珍しくないものの、AQUOS R7はmicro SDカードにも対応するため、たくさん写真を撮りたくなるスマホとしては嬉しい仕様となりました。
AQUOS R7に採用されたチップ Qualcomm Snapdragon 8 Gen 1は、旧モデルに比べてAI性能が50%アップ、GPU性能が44%アップ、CPU性能が11%アップするとされています。
上記はAQUOS R6のベンチマークテスト結果(Antutu ver8系統)です。AQUOS R6でもあらゆるゲームが快適に遊べる水準でしたが、AQUOS R7ではさらに快適な動作を期待できます。ベンチマークスコアで言えばAQUOS R7ならAntutu ver9系統なら90万~100万点くらいのスコアになるはずです。
そして、たった1年ながらAQUOS R6からAQUOS R7でカメラのセンサーも新しくモデルチェンジしてきました。
AQUOS R6とAQUOS R7のセンサーサイズは同じ「1インチ」とされていますが、Pixelサイズが大きく変更され、より明るい写真が撮りやすくなります。
画素数も2020万画素→4720万画素まで大きくすることで、十分な明るさがあるケースでより精細な写真が撮れます。
また、AQUOS R6を使っていて感じた大きな不満点の一つ「オートフォーカスが合わない/遅い」という問題も、Octa PD AF, 像面位相差AF方式と190万画素の測距専用センサーにより、高速でピント合わせが出来るようになりました。
このように、「AQUOS R6はカメラとしては面白い。でもスマホとしては普通」という評価であったところから、AQUOS R7はカメラ・スマホとしての全体のバランスがアップグレードされていると感じられます。
AQUOS R7の価格情報
2022年5月10日時点において、ドコモ・ソフトバンクはAQUOS R7の価格を発表していません。詳細は後日追記します。
ただ、昨今のスマホ価格事情を鑑みるとAQUOS R7は旧モデルよりも高額になる可能性が高く、どんなに安くても10万円以上~15万円前後になりそうです。
ちなみに2021年モデルのシャープ機種価格は、
・ドコモ AQUOS R6 SH-51B 115,632円
・ソフトバンク AQUSO R6 133,920円
・AQUOS R6 SH-M22 164,450円
でした。
→ AQUOS R7の価格が判明しました。
・ドコモ AQUOS R7 SH-52C 198,000円(82,368円値上げ)
・ソフトバンク AQUSO R7 189,360円(55,440円値上げ)
予想通り、超大幅値上げとなりました。
AQUOS R6の値下げ状況・安い在庫
AQUOS R7によって型落ちしたAQUOS R6は、2022年5月時点では一部公式価格の値下げ・値段の安い中古(白ロム)も流通するようになりました。
発売当時の16万円で買うには高すぎたAQUOS R6も、今や何万円も安くなっています。
例えば、IIJmioではデュアルSIMモデルのSH-M22もMNP特価で定価の半額近い88,100円まで値引きされます。
☆「IIJmio 公式サイトで最新情報・キャンペーン情報をみる」
各キャンペーン情報は記事執筆時点のものです。内容は変更されることがあるため、必ずIIJmio公式サイトで正しい情報をご確認下さい。
中古・白ロムのキャリア版なら6~7万円くらい買える状態のよい在庫もあります。
性能・機能性ではAQUOS R7のほうが確実に進歩していますが、「スペックより値段」というユーザーは、あえて型落ちのAQUOS R6を安く手に入れるという選択肢もありますので、AQUOS R7の価格が高すぎる・オーバースペックであると感じた人は、R6で妥協出来るかどうかチェックしてみてください。
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