2020年11月13日発売のApple初の5G対応モデルのうち、最上位のiPhone 12 Pro Maxと最安のiPhone 12 miniの処理性能さを比較してみました。
2020年モデルのiPhone 12シリーズはすべて同じ「A14」と呼ばれる最新のチップを使っています。
一方、iPhone 12 miniとiPhone 12 Pro Maxではディスプレイの大きさが違うだけでなく、メモリー(RAM)には違いがあり、チップが同じでも処理性能に差が出ることが予想されました。
iPhone 12 Pro MaxはRAM6GB、iPhone 12 miniは4GBが搭載されています。
そこでiPhoneの性能を数値化することが出来るベンチマークアプリを利用して、iPhone 12 miniとiPhone 12 Pro Maxで実際に体感できるほどの差があるのかどうか、比べてみることにします。
iPhone 12 mini Antutuベンチマークスコア
Apple iPhone 12 miniのAntutuスコアは総合600,000点ほどです。
スコアの内訳は以下のとおりです。
モデル | iPhone 12 mini |
チップ | A14 |
総合点 | 600,000 |
CPU | 170,000 |
GPU | 250,000 |
MEM | 90,000 |
UX | 93,000 |
*アプリによる複数回測定を行い、平均的な値を採っています。数字は測定環境によって数万点単位で変動することがあります。
iPhone 12 miniの場合、連続でベンチマークテストを行うとiPhoneが発熱し、ややスコアが下がる傾向が見られました(58-62万点程度)。
iPhone 12 Pro Max Antutuベンチマークスコア
Apple iPhone 12 Pro MaxのAntutuスコアは総合650,000点ほどです。
スコアの内訳は以下のとおりです。
モデル | iPhone 12 Pro Max |
チップ | A14 |
総合点 | 650,000 |
CPU | 186,000 |
GPU | 260,000 |
MEM | 106,000 |
UX | 98,000 |
(複数回測定を行い、平均的な値を採っています)
Antutuベンチマーク測定時の様子
A14を搭載したiPhone 12 Pro MaxでAntutuベンチマークアプリを実行するとアニメーションが非常に滑らかに表示される様子が確認できます。
比較的新しいiPhoneであればAntutuの3Dアニメーションを再生するには十分な処理能力を持っているため、極端に「iPhone12 Pro Maxだけがすごい」というレベルでは無いながら、他社の低価格なスマホではこのアニメがスムーズに動かせない(カクつく)こともあります。
iPhone 12 Pro MaxとiPhone 12 miniでは同じA14チップを使っていますが、CPU/GPUともにスコアはPro Maxのほうがやや高い数値が出ます。
ベンチマークアプリの動作を見る限りではiPhone 12 miniでもスムーズに処理が行われている様子が見られますが、画面のサイズ的にもゲームを快適に遊びたいのであればProを選ぶメリットがあると言えそうです。
iPhone 12 miniでも旧型のiPhone 11 Pro Maxを超えるスコアが出ますので、あらゆるアプリが快適に動く水準であることは間違いないでしょう(実際のアプリの動作は、アプリ側の処理や状況によって変わります)。
比較:iPhone 11 Pro, iPhone SE2のスコア
同じく管理人所有の2020年春モデルiPhone SE(第2世代)、2019年モデルのiPhone 11 ProでもAntutuベンチマークスコアを測定していますので、比較してみましょう。
iPhone 11 Proの場合、Antutuスコアは約520,000点です。一方のiPhone SE(第2世代)の場合、Antutuスコアは約470,000点。
iPhone 12シリーズに比べるといずれも低い値ですが、桁違いに処理性能が変わっているわけではありません。
モデル | Antutuスコア* | チップ |
iPhone 12 Pro Max | 650,000点 | A14 |
iPhone 12 mini | 600,000点 | A14 |
iPhone 11 Pro | 520,000点 | A13 |
iPhone SE(第2世代) | 470,000点 | A13 |
iPhone XS Max | 420,000点 | A12 |
iPhone X | 300,000点 | A11 |
iPhone 8 Plus | 300,000点 | A11 |
iPhone 7 Plus | 230,000点 | A10 |
*ver8系統の場合。Antutuベンチマークアプリでは、測定環境によって数%~10%程度の数字がブレることがよくあります。あくまで「性能の目安」であり、細かな数値を比較することにあまり意味はありません。また、Androidアプリ版とは数値化の方法が異なるため、同じ基準では比べることは不可能です
iPhone11シリーズとiPhone SE2は1世代前の「A13」チップが使われています。
A13チップまでのiPhone 11シリーズ・iPhone SE2では5G通信に対応しないという決定的な違いがありますが、AntutuのスコアはiPhone 11 Pro, iPhone SE2もかなり高い水準です。
各キャリアではiPhone 12シリーズはまだ在庫が無いモデル・入荷に時間が掛かるモデルもありますので、5Gが不要な方はiPhone 11シリーズ・iPhone SE2の購入検討もオススメです。
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