NTTドコモは2021年9月8日10時より、ドコモ公式ウェブサイトおよびサブプランサービス「ahamo」(アハモ)において、最短1時間で開通出来るeSIM(いーしむ・eSIMの意味は”Embedded Subscriber Identity Module”内蔵型加入者識別モジュール)での申込みに対応します。
コロナパンデミック下において、eSIM申込みを使うことで店頭への来店・対面はもちろんのこと、通常のSIMカード契約のように商品の配送受け取り(端末をセット購入する場合を除く)も生じないため、安心・安全にドコモの電話回線を利用できるようになります。
日本国内ではeSIMサービスが2021年時点で一気にサービス対応を各社が始めたばかりであり、まだeSIMを契約したことが無い・どんなメリット/デメリットがあるのか知らない、eSIMの使い方がわからないというユーザーも多いと思います。
ここではそんな「ドコモのeSIMサービス」の気になる点を公式情報に基づき解説していきます。
ドコモのeSIM契約が使えるiPhone
「eSIMサービスを使ったことがない」という人は多くても、実は日本人の多くはeSIM対応の端末を持っています。
AppleのiPhoneシリーズでは、2018年発売のiPhone XS/XR以降の全iPhoneモデルがeSIMを内蔵しています。
ドコモが発売したiPhoneの以下のモデルがdocomo eSIMプランに対応します。
iPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XR、iPhone 11、iPhone 11 Pro、iPhone 11 Pro Max、iPhone SE(第2世代)、iPhone 12、iPhone 12 Pro、iPhone 12 Pro Max、iPhone 12 mini
*2021年9月1日発表時点で11種。
2017年以前(iPhone 8, iPhone Xより古い機種)の場合は、eSIMを使いたいのなら新機種に買い換える必要があります。
他社が発売したiPhoneでもeSIMは利用できます(キャリアロックが掛かっている場合はSIMロック解除が必要。海外モデルは技適マークが無い/eSIM非対応なバージョンもあります)。
ドコモのeSIM対応端末は以下の公式ホームページに順次追加されます。
ドコモのeSIMが使えるiPad
iPadでeSIMプランを契約したい場合、以下の「Cellular」(セルラー)モデルが必要です。
11インチiPad Pro(第1世代, 第2世代, 第3世代)、12.9インチiPad Pro(第3世代, 第4世代, 第5世代)、iPad Air(第3世代, 第4世代)、iPad(第7世代, 第8世代)、iPad mini(第5世代)-2021年9月1日時点、11機種
Wi-Fi専用モデルの場合、eSIMプランを契約することが出来ません。通信サービスが契約できる本体交換の必要があります。
ドコモのeSIMが使えるスマートフォン
eSIMに対応したiPhone以外のスマートフォンは、日本国内において複数発売されています。
2021年9月1日のドコモeSIM発表時点では、スマートフォンの対応機種はありません。今後、対象機種が追加される見込みです。
ちなみに、ドコモ回線を利用した格安スマホサービスでは、以下の機種がeSIMプランに対応しています。
motorola razr 5G
OPPO Find X3 Pro
OPPO Reno5 A
OPPO A73
Google Pixel 5a (5G)
Google Pixel 5
Google Pixel 4a (5G)
Google Pixel 4a
Google Pixel 4
Google Pixel 4 XL
P40 Pro 5G
Rakuten Mini
ソニー Xperia 10 III Lite
*IIJmio データプランの場合。
対応機種以外での動作保証はありません。eSIMでの契約・SIMカード変更時に良く確認してください。
ドコモのeSIMでDSDV/DSDSは使える?
eSIM似対応したドコモのiPhoneは、別途通常のnano SIMカードを同時挿入し、eSIMプランを追加で契約することが出来るようになります。
iPhoneではnanoSIMとeSIMを使った「デュアルSIM」が機能的には利用できますが、NTTドコモはDSDS(デュアルSIM,デュアルスタンバイ)/DSDV(デュアルSIM, デュアルVoLTEスタンバイ)の動作保証は行いません。ドコモが公式に「eSIM対応機種」としているのは、eSIMのみ/nano SIMのみの一方を利用した動作に過ぎません。
一般的な動作・格安SIM等の組み合わせであればiPhoneでデュアルSIM利用が出来る見込みですが、同時に利用するSIM・ネットワークの組み合わせ/システムの要件によりDSDS利用が出来ない可能性がある点に注意が必要です。
物理SIMカードとeSIMの交換方法は?
新規でeSIMを発行する他、既存のドコモ携帯電話ユーザーもeSIMへ変更(eSIMへの機種変更・カード変更)が可能となります。
SIMカードからeSIMカードへの変更は、ドコモオンラインショップ・ahamoのサイトから、オンラインで発行手続きが出来ます(手数料無料。2021年9月8日10時より)。
eSIMの発行・再発行手数料ともに、オンライン手続きを使えば無料です。
従来の物理SIMカードのオンライン契約では、審査→SIMカードの発行→自宅への配送に数日を要しましたが、eSIMなら申し込みから開通まで最短で一時間程度(実際にユーザーが行う申し込み入力は10-15分程度)で完了します。
具体的な申し込みページ・手続き手順は9月8日に公開されます。
eSIMは面倒くさい?eSIM利用のデメリット
前項で述べたとおり、eSIMは「手続きがすべてウェブで完結、待ち時間が殆どない」ことが大きなメリットです。一方で、従来の物理的なSIMカードに比べて、考え方・使い方次第ではデメリットと感じられる部分もあります。
物理的なSIMカードの場合、利用中のスマートフォンが故障した場合に、カードを昔使っていたスマホやiPhoneに差し替えるだけで利用が可能になります。しかし、eSIMで利用機種を切り替える場合には、その都度ウェブサイトでSIMの再発行手続きを行う必要があります。
eSIMの対応スマートフォン・iPhoneを何台も所有している場合はeSIM→eSIMの再発行で簡単に機種の入れ替えが出来るものの、eSIM→物理SIMカードに変更する場合は発行処理・配送に時間がかかるため(物理SIMカードへの変更手続き方法はeSIM発表時点では不明)、別のスマートフォンを持っていてもドコモの携帯回線がしばらく使えない状態が発生してしまうというデメリットが生じます。
ドコモのSIMカードのみ契約キャンペーン
ドコモとアハモでSIMカードのみ(端末購入を伴わない)契約をする場合にも、契約特典があります。
ahamoの場合はMNP(乗り換え)が対象、ドコモの場合は新規・乗り換えが対象です。同様のeSIM契約キャンペーンはau・ソフトバンク・楽天モバイル・ワイモバイル・UQモバイルでもやっていますので、キャンペーンの対象となる乗り換え・契約を行って特典を貰いましょう。