旧モデルよりもさらにカメラ・写真撮影が楽しくなる、2021年冬モデルのトップ人気スマホ ソニー Xperia 5 IIIのカメラ性能レビューです。

Xperia 5 III は2021年11月12日よりドコモ・au・ソフトバンクから発売中のハイエンドクラスのカメラを搭載したコンパクトモデルです。はっきり言って、Xperia 5 IIIのカメラ性能より機能が良い他社スマートフォンもたくさんあります(同シリーズ上位モデル Xperia 1 IIIも含む)。しかし、Xperia 5 IIIよりコンパクト・軽いスマホでXperia 5 IIIのカメラ性能・カメラ体験を超えるスマホは少ないはずです。

「カメラ機能が良いソニースマホ」というだけなら2021年夏モデル Xperia 1 IIIのほうがXperia 5 IIIより機能は上位(3D iToFセンサーを追加搭載)です。しかし、Xperia 5 IIIのほうが断然価格が安く、小さなボディで使いやすさも万人にオススメ出来るサイズ感です。

また、Xperiaの上位シリーズである「Xperia 1」/「Xperia 5」シリーズでは、ソニーデジタルカメラの「α」ブランドの機能性・操作性の取り入れた「Photography Pro」モードがあります。

Xperia 1 IIIまたはXperia 5 IIIの購入を検討・使いこなしたいと考えているのなら、この「Pro」モードの使いこなしましょう。

Xperia 5 IIIにはカメラ初心者でも簡単にきれいな写真が取れる「BASIC」(ベーシック)モードもあるのですが、Proモードを使いこなすとよりイメージ通りの写真を撮れるようになります。

以下、その実例を示します。

Photography Proを使って夜景をキレイに撮る

Xperia 5 IIIでは旧モデルに比べて大きなイメージセンサーを搭載しており、全く同じ条件(シャッタースピード/感度など)で撮影すれば旧型よりも明るく・ノイズが少ないきれいな写真が撮れることが期待出来ます。

 

一方で、Xperia 1/5シリーズでは2021年冬時点で他社のように「長時間/複数枚の写真を合成してきれいな夜景写真を作る」という専用モードがありません(Xperia 10 IIIにはあります)。

標準モードでXperia 1 III/ Xperia 5 IIIで暗い夜景・ライトアップを撮影しようとすると「低照度モード」(ろうそくのアイコン)が表示され、ある程度までの暗さまでなら対応可能ながら、Xperia 5 IIIのオートモードではかなり暗い場所での夜景はイマイチな写真になってしまうことも・・・

以下はLEDライトを使って照明されたおもちゃをXperia 5 IIIで撮影比較した様子です。

標準モード(低照度/三脚利用)
シャッタースピード:1/8秒
露出:ISO-640
フラッシュ:オフ

まず標準のオートモードの場合、カメラを三脚に固定(Xperia 5 IIIにおすすめの三脚については本ページ下記で紹介)しておくと、AIが低照度(暗い状態)であることを判定して、比較的長い1/8秒のシャッタースピードが設定されました。

これでも雰囲気のある写真になっていると言えばそうなのですが・・・ちょっと全体的に暗く感じられます。

そこで、ソニーの本領発揮「Photography Pro」によるマニュアル設定をしてみました。

プロ(マニュアルモード)
シャッタースピード:4秒
露出:ISO-50
フラッシュ:オフ

Photography Proのフルマニュアルモードを利用して、シャッタースピード(撮影時間)をオート時の32倍である4秒にまで伸ばし、ISO感度を最小の50に下げてみました。

ISO感度を下げたためノイズが少なく、かつ長時間のシャッタースピードを確保することでより明るく鮮明な写真に仕上がりました。

さらに、好みに合わせてマニュアルモードでは明るさを自由に変えられます。

プロ(マニュアルモード)
シャッタースピード:4秒
露出:ISO-100
フラッシュ:オフ

今度はISOの感度を2段階アップさせ、撮影にかかる時間をそのままにより明るい写真も撮影してみました。1枚目のオート写真では暗くて潰れてしまっていた時計台の細工まで、しっかりと区別出来る写真をマニュアルモードなら撮れます。

管理人はXperiaシリーズを含むスマホのマニュアル撮影を行う場合には、有名なカメラ三脚・機器メーカーのVelbon(ベルボン)が、同じくアウトドア用品で有名なColeman(コールマン)とコラボして作った高剛性モバイル三脚を使っています。

折りたたみ時は約21.5センチ、伸ばすと84センチまで高く設置出来る、モバイルスタンドです。

三脚自体にBluetoothで接続できるシャッターリモコンが付いており、Xperia 1 III/Xperia 5 IIIのシャッターとして利用できることを確認しています(2021年12月時点のソフトウェアの場合。「音量ボタンをシャッター」として設定することで利用可能になります)。

Xperia 5 IIIには本体横にカメラシャッターボタンがありますが、これを直接指で押してしまうと、その振動によりカメラがブレるため、プロモードで夜景を撮るならリモコンが使える三脚は必須です。

☆「アマゾン Coleman スマホ三脚 スマホスタンド Selfie Multi Stand ブラック 8段

小型で軽量なスタンドであるため強風時に屋外で使う場合には低く設置するなどの工夫は必要ながら、この値段でこの小型・機能・品質は超オススメできる逸品です。

Xperia 5 IIIの可変焦点ズーム性能

2021年モデルXperiaスマホの新機能「レンズが動く」ことによって実現する可変焦点レンズの性能もチェックしておきましょう。

Xperia 5 IIIとXperia 1 IIIには世界初となる「可変式望遠レンズ」という機構が採用されています。これは虫眼鏡を前後に動かすと見たいものの大きさが変わるように、内部でレンズの距離が実際に動いて焦点を調整することで、光学2.9倍↔4.4倍のズーム倍率を変えることが出来る新機能です。

これも単純な「ズーム性能」で比べた場合、他社の光学5倍ズーム・10倍ズームの専用レンズを積んだハイエンドカメラ搭載モデルにはXperiaでは勝てないものの、実用レベルで十分楽しめる望遠性能になっています。

Xperia 5 IIIのカメラでは、広角0.7倍~デジタル併用最大12.5倍までのズームが出来ます。

0.7倍超広角レンズ

1倍標準レンズ
2.9倍望遠レンズ
4.4倍望遠レンズ
最大12.5倍ズーム

*ウェブサイト用に画質を縮小しています。

このように、10倍近いズーム状態でもスマホの画面で見る限りではそれなりにきれいに拡大写真が撮れています。Xperia 5 IIIのズーム性能は上位のXperia 1 IIIと同等です。

(Xperia 1 IIIで撮影した飛行機)

他社の50倍ズーム・100倍ズームが出来るような超高性能望遠機能ほどの期待は出来ないものの、Xperia 1III/5 IIIのプロモードと組み合わせて、望遠状態で夜景や夕暮れを撮ると、印象的な写真も撮れます。

(Xperia 1 IIIで撮影した夕焼け)

XperiaスマートフォンのAI機能が使い物にならないというわけではないのですが、Xperia上位モデルのXperia 1 III/5 IIIを買うのであれば、思い通りの写真づくりが出来るマニュアルモードを是非試してみて下さい。

この他、Xperia 5 IIIの全体的なレビュー・評価は下記ページも参照下さい。

☆「NTTドコモ Xperia 5 III SO-53B実機レビュー・評価

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[レビュー]Xperia5IIIカメラ性能評価-可変焦点レンズ・大型センサーを使いこなすProモード・マニュアル設定