2018年夏モデルから多くのハイエンドスマートフォンに搭載されているSoC SDM845(Snapdragon 845)を利用した端末では、1世代前のSnapdragon 835搭載スマホに比べて連続で使い続けた場合の発熱がちょっと気になります。

前回はXperia XZ2(SO-03K)とAQUOS R2(SH-03K)の発熱測定を行いましたが、今回はコンパクトなハイエンドスマホ Xperia XZ2 Compact SO-05K(2018年6月22日発売)の発熱チェックをしてみました。

測定方法

スマートフォンの温度測定には非接触方法による赤外線放射温度計を利用しました。

スマートフォンの動作負荷を掛けるためにAntutuベンチマークアプリを利用し、5回連続でベンチマークテストを実行・各回の温度変化を測定しています。

スマートフォンは上記写真のようにプラスチック製のスタンドに立てかけ、室温26度の環境で実行しています。なお、この測定方法は前回(SO-03K, SH-03K)の測定と全く同じです。

*以下の数値は温度計で表示された温度であり、ガラスパネルの表面の測定を放射率「0.95」固定で測定しているため、実際のスマホ温度とは若干異なります。個人が簡易的に測定した結果に過ぎませんので、結果の正確性は保証出来ません。

Xperia XZ2 Compactの発熱テスト結果

実験の結果は以下の通りです。

SO-05Kのテスト 表面温度 Antutuスコア
0回(テスト前) 26.3℃
1回目 33.6℃ 264,339
2回目 37.0℃ 263,590
3回目 38.5℃ 249,580
4回目 38.7℃ 238,459
5回目 39.0℃ 234,228

1回のベンチマークテストでおよそ8分ほど掛かっています。テストスコアが表示された後、スコアを記録・表面温度を測定後すぐにテストを行っています。

5回のテストでおよそ40分ほど連続処理を行ったことになりますが、このテスト中に発熱が原因でアプリが止まる・システムが不安定になる・処理が不自然に遅くなるといった現象は起きませんでした。

Xperia XZ2 Compactのベンチマークスコアは40分の連続利用で26.4万点→23.4万点まで減少しました。減少幅は11%となり、測定を繰り返すほどに徐々にパフォーマンスが低下したものの、ベンチマークのアプリケーションは非常にスムーズに動作しています。

23万点というスコアは、1世代前のSnapdragon 835を搭載したXperia XZ1シリーズよりも1割ほど高い結果です。

5回のベンチマークテスト後にXperia XZ2 Compact SO-05Kの本体を触ってみたところ、数値通り人肌よりはそれなりに熱く感じられます。ディスプレイの表面から背面まで、満遍なく発熱している印象です。

40℃程度までであれば触れなくなるほど熱いわけではなく、テスト直後の発熱状態で充電・カメラ起動を行っても問題なく動作することを確認しています。

まとめ(他機種との比較)

実際にXperia XZ2 Compact SO-05Kの発熱テストを行った結果を端的にまとめると以下のようになります。

・10分強の利用でも体温程度まで上昇する
・30分以上のテストを行っても、40℃は超えなかった
40℃近くの状態でもベンチマークアプリ・カメラ・充電機能は通常動作をした
・連続で利用し続けると徐々にパフォーマンスは落ちる。
・発熱状態でも旧世代のスマホより高い処理能力を維持出来る

Xperia XZ2(SO-03K)と発熱の傾向は変わらず、連続利用によって若干のパフォーマンス低下はあっても、それによって体感できるほど処理能力が落ちることはありませんでした。

利用開始から15分(2回のテスト後)には38℃まで上昇しているため、Snapdragon 835搭載機よりもゲームをプレイするユーザーには発熱しやすく感じるかもしれません。

一方でAQUOS R2(SH-03K)と比べると、AQUOSのほうがやや熱くなりやすく、5回ベンチマークテスト後のパフォーマンスもAQUOSのほうが少し低くなるという結果になっています。

以上、Xperia XZ2 Compactは一般的な利用の範囲であれば、発熱によるトラブルが起きることは少ないと言えます。今回はクーラーを点けた室内で測定を行っていますが、炎天下での長時間利用・手でスマホを保持して連続操作をした場合には体温により排熱が妨げられると、より高温な状態になる可能性もあります。

40℃近くの温度のボディを触っても、皮膚が特別に弱い人でもない限りはやけどすることは無いはずですが、超長時間接触し続ける場合には低温やけどを起こす可能性もありますので、スマートフォンの連続利用はほどほどにしましょう。

今回は無理やり連続の処理を実行している状態で測定していますが、ほんの僅かな時間でも処理を休ませればスマホボディの温度はすぐにもとに戻るため、SO-05Kが過熱してしまってまともに使用できないということを心配する必要は無いでしょう。

発売から1ヶ月弱経過していますが、Xperia XZ2 Compactの発熱問題は管理人の利用した端末でも起きていませんし、そういった口コミ・不具合情報も見かけていません(個別での不具合・アプリの暴走等は除く)。

その他のXperia XZ2 Compact SO-05Kの使用レビュー・評価は以下のページを参照下さい。

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SDM845発熱チェック ドコモXperia XZ2 Compact SO-05Kで連続利用テスト

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