NTTドコモが2019年6月よりスマートフォン・携帯電話契約における新しいプラン「ギガホ/ギガライト」・「ケータイプラン」へリニューアルをさせることが発表され、新しいドコモプランに変えるか、現行プランのまま利用を続けるかどうか、あるいはもう他社に移ってしまおうかと迷っているドコモユーザーも多いかと思います。

新しい料金プランについてはドコモが公式提供しているシミュレーションツールもあり、今のプランより高くなるか・安くなるのかカンタンに検証することは可能です。

ドコモの新料金プランに関しては2019年5月22日より変更の受付が開始される一方で、現行プランでの契約は2019年5月31日で打ち切られてしまいます。

もしシミュレーションを行って新プランでは安くなるかどうか微妙・確実に高くなりそうだというシミュレーション結果が出てしまった場合にも、5月中に契約・機種変更を済ませておけば、しばらくは今のプランまま・各種割引を受けながらドコモでの継続利用も可能です。

関連記事:ドコモ機種値引き最終月 高額月サポ/機種変更端末購入サポートやスペシャルデー・クーポン情報まとめ(2019/05/31打ち切り決定)

ドコモスマートフォンの基本料金プラン部分・機種購入時に適用される割引(月々サポート・端末購入サポートなど)については上記の通りなのですが、ここで気になるのは「ドコモでずっと利用を続けてきたユーザーに対してのメリットの有無」です。

長期契約者に対するドコモ優遇

NTTドコモではこれまで長期間携帯・スマートフォンを契約していると利用年数に応じて”ステージ”が決まり、料金プランが安くなるシステム「ずっとドコモ割」を提供してきました。

(上記は2015年時点の長期利用者向け料金値引き)

しかし、このドコモずっと割(およびドコモずっと割プラス)も、現行のシステムは2019年5月31日を持って廃止されます。

参照:ドコモ公式- ずっとドコモ割プラス-更新ありがとうポイント

2019年5月時点のずっとドコモ割は、ドコモ回線契約の年数とdポイントを貯めた量(判定基準あり)に応じて決まり、1st~プラチナステージまでの5段階があります。

ドコモ回線を15年以上使い続けている上客は最上位のプラチナステージになり、スマホ料金値引き(または毎月のポイント特典)やスペシャルサイトで使えるクーポン・優待利用が可能となります。

現行のプランであれば上記のように、”料金プランの値引き(またはポイント付与)”・”2年更新ごとのポイントプレゼント”・”スペシャルクーポンの利用”という長期利用者優遇がありました。

6月1日~ずっとドコモ”特典”に変更

2019年6月1日以降は、現在の”ずっとドコモ”から、”ずっとドコモ特典に名称が変わります。

名称はそっくりであり、総務省による”割引禁止”というイメージを避けるために”特典”に変えただけ?と思ってしまうかもしれませんが、実は内容も大きく変わります。

新しいずっとドコモ特典では、これまでドコモで2年契約(自動更新)をしていれば、利用期間(ステージ)に依らず2年毎に3,000ポイントを付与していた「更新ありがとうポイント」が廃止され、毎年誕生日月にポイントプレゼントに変更されます。

従来の更新ありがとうポイントの場合は2年契約の自動更新を行った場合に付与されていたため、2年間・1回(3000ポイント)の長期利用者優遇でした。

これが誕生日月プレゼントに変わることで毎年ポイントが貰えるため、従来の基準で言えば2倍の2年間・2回(合計最大6000ポイント)でおトクさは倍増となります。

ただし、上記のテーブルの通り貰えるポイントはdポイントクラブのステージに依存(1st-プラチナの基準は現行と同じ)するため、ドコモ利用歴8年未満でdポイントサービスをあまり使わない人(1st,2ndステージ)にとっては劣化と言えます。

ドコモを長く使い続けても意味がありませんので、サービスに満足できないのなら乗り換えましょう。

スマホ料金の長期利用者値引きは廃止

現在契約できるスマートフォン向けの料金プラン「ベーシックパック/ウルトラパック」などのパケットプランを利用しているドコモの長期契約者は最大で月額2,500円の値引き(または1.2倍相当のポイント付与)特典がありましたが、これらの料金値引きが2019年新料金プランでは無くなります

現行のプランでは、ステージが高い利用者・大容量プランを契約しているほど割引額が大きくなり、特に家族みんなでドコモのパケットプランをシェアしている長期利用者には有利な設定になっています。

しかし、新料金プランの「ギガホ/ギガライト」契約時にはパケット利用量に応じた値引きはなくなり、ドコモ長期利用者も契約したばかりの利用者も、月額料金プラン自体に違いはなくなります(先述の誕生日月プレゼントに違いがあります)。

現行プラン・新料金プランでは利用できるパケット量の区分自体が変わりますので、まったく同じ使い方をする+月々の割引が無くなっても基本料金部分だけの比較は安くなるユーザーも、高くなるユーザーもいるはずです。

新料金プランでは基本となるプラン料金自体が安くなっているため、一概に ”月額料金の優遇(ずっとドコモ割による値引き)が無くなる”=”月々の料金が高くなる”というわけではありません。”旧プラン+長期特典割引あり” と ”新プラン+長期特典割引なし”のどちらが有利になるかは、利用状況(個人での利用・家族でのシェア利用・毎月のパケットの利用量と月々の増減)次第です。

旧プランにおけるずっとドコモ割の効果も公式サイトのシミュレーションで表示出来ますので、現在利用中のプランと各自比較してください。

1回限定 ギガホ割で1000円/月値引き

ドコモ新参ユーザーでも長期契約者でも利用できる新料金プラン専用の値引きとして、2019年5月22日(事前受付)~2019年9月30日までにギガホプランを契約(新規契約、旧プランの契約変更)した場合に、毎月1,000円×6か月の割引が効く「ギガホ割」が利用できます。

現行のプランで1人で毎月10GB-20GBという超大容量データ通信を必要としている場合、現行プランのままでもウルトラデータL(20GB:月額6000円)/LLパック(30GB:月額8000円)に対して長期利用者であれば月額800円引きの特典(プラチナステージの場合)がありますが、ギガホプランでは通話基本プラン・spモード部分も含んで通常価格6,980円→ギガホ割適用で最大6か月5,980円になります。

新プラン-旧プランでは”機種値引き”も変わる

上記まではドコモの長期利用・上客に対する特典・優遇としての「更新ありがとうポイント(旧プラン)」「誕生日月ポイントプレゼント(新プラン)」「ずっとドコモ割プラス(旧プラン)」や「ギガホ割」を見てきました。

2019年6月以降の新プランでも引き続きドコモの長期利用者・サービス利用者に対する優遇は残るものの、利用状況によっては有利にも不利にもなり得る根本的な変更になっています。

長期利用者特典の変更は決して小さなものではありませんが、それよりもドコモの新料金プラン・旧プランでは”機種値引き”による差のほうが大きく、ちょっとしたポイント特典の増減など問題にならないほど”スマホ・携帯を安く買いたい” のであれば、新旧プランの”端末購入補助の差”を考える必要があります。

現行のプランでは、例えばiPhone 8(64GB)を購入する場合にはMNP契約時に7.8万円の値引きが適用され、一括1万円で買うことが出来ます。

機種変更でもXperia XZ2 SO-03K, Xperia XZ2 Compact SO-05Kなどの人気機種が2019年5月31日までの手続きをすれば一括値引き、他機種では最大10万円近い購入補助を受けて機種購入が出来ます。

また、一度機種変更をして同じ機種を使い続ける(ドコモでスマホを買わず、SIMフリースマホの入れ替え利用もOK)とずっと割引が続くdocomo withも2019年5月31日で終了します。

関連記事:2019年5月で月額1500円永年値引きのdocomo with終了 月額280円維持回線を作るラストチャンス

新料金プランに変えることで、長期利用者特典も含めて現行の料金プランより毎月1000円や2000円安くなる程度ならば、現行プランでもっと割引が大きいスマホを購入したほうが有利になる可能性があります。

この場合もどんなスマホ・iPhoneを買いたいのか、どのくらいの頻度で機種変更をしてきたのか、新料金プランにおける機種購入補助(現在は未公開の割引)が登場するかによって状況が変わってきます。

2019年5月時点では最大で月額3,800円超の割引を適用できるXperia XZ2 Premium SO-04Kも先月4月26日に値下げされたばかりです。

 

ドコモのハイエンドモデル・割引増額・値下げによって強力な機種割引となる月々サポート・端末購入サポートが使えるのは2019年5月31日まで限定となります。旧プランを維持したままでも6月1日以降は月サポ・端末購入サポートを使うことは出来なくなりますので、すでに機種変更時期がやってきているユーザーは(あるいはまだ2年が経過していない場合も、多少前倒しで)、値下げされたお得なスマホを今のうちに買っておくと良いかもしれません。

ドコモでは生産が終わった在庫処分状態になったスマホの値下げを頻繁に行っており、タイミングよく機種変更できれば新機種より何万円もお得に買い換えることが出来ますので、月々サポート・一括値引きが使えるラストチャンスを逃さないように機種変更をしておきましょう。

新料金プランに変えずに機種変更する方法

現在契約している旧プランと新料金プラン(ギガホ/ギガライト)の負担を比べてみて、新料金プランに変えても安くならない・むしろ高くなるという試算になってしまった場合、必ずしも料金プランを変更しなければいけないわけではありません

NTTドコモでは2019年6月1日以降も、旧プランをすでに契約中のユーザーに対してはプランを変えなくてもスマホ・ガラケーを販売しています。

ウェブ手続きで機種交換をする場合にも、上記のように機種購入申込画面で「新料金プランを申込む」 または「その他の料金プランを申込む」という選択肢が出てきます。旧プランを維持する場合は「その他の料金プランを申込む」を選ぶと、旧プランの選択肢が出てきます(既存契約者に限ります。新規契約の場合は新プランしかありません)

旧プランのままでも2019年夏モデルの最新機種やiPhoneを買うことが出来ますので、新料金プランに魅力を全く感じないユーザーは、「その他の料金プラン」を選んで維持しましょう。

詳しい旧プラン維持方法は下記ページを参照下さい。

2019年6月、実際にドコモで分離プランが開始されたことを受け、ドコモでiPhoneを買うと最大で18万円を超える機種負担が生じるようになってしまいました。

今後もドコモでずっとiPhoneやスマホを購入して使い続けたいのであれば、機種購入補助に頼らない節約・キャンペーンを上手く活用しないとドコモスマホを安く入手することは不可能になったと言っても過言ではありません。なんのキャンペーンも使わず、節約法なしで機種変更してしまうと、ハイエンドモデルの場合はちょっとした高性能パソコン本体を買うよりも高い負担をスマホを買い換えるたびに強いられます。

[節約術]:ドコモの機種変更手数料は無料に出来る

ドコモショップ・携帯ショップの店頭で機種変更をすると「機種変更事務手数料」(が掛かりますが、これはタダにする方法があります。

NTTドコモでは公式ウェブサイトでオンライン機種変更をすることで、すべての契約種別(新規もMNPも機種変更も)で事務手数料を2018年9月より無料化しています。

自宅への配送料も無料であるため、2019年6月以降で割引の無くなったドコモスマホを取り替えるのであれば、頭金・手数料分が安いオンラインショップを使わない手はありません。

初めて使うユーザー・久しぶりに使うユーザーは、下記ページの画像つき解説を参照下さい(2019年6月にオンライン注文方法も一部変更されています)。表示される順番に従って操作をすれば10-15分程度もあれば注文は完了・待っているだけで自宅に新機種が届きます。

ドコモ新料金プランは得か損か-ドコモ長期ユーザーへの優遇はあるか?