NTTドコモが2018年10月26日より発売開始する新製品「 ワンナンバーフォンON 01」という不思議な端末。”シンプルなガラケーなら機種変更したい!”と思っている人は考え直す必要があります。

ドコモは2018年冬モデルとして、2年ぶりとなる新型ガラケー「カードケータイ KY-01L」を発売します。KY-01Lは超薄型・超軽量の携帯電話として利用することが出来る「ドコモケータイ」ですので、シンプルに通話やメールだけ使えればOK,というユーザーが買い換えることは出来ます。

しかし、ワンナンバーフォン ON 01へ「機種変更」することは出来ません。なぜなら、ワンナンバーフォンは「携帯電話」ではないからです。

ワンナンバーフォン ON01のカテゴリーとしては「スマートフォン用アクセサリー(周辺機器)」であり、スマホと一緒でなければ使うことが出来ませんので、ワンナンバーフォンに興味がある人は特殊な利用方法をよく理解してから購入することをオススメします。

ワンナンバーフォンは「スマホの子機」である

ワンナンバーフォン ON 01を一言で言えば、自宅用固定電話機でいうところの「子機」に相当します。ドコモスマートフォンを親機として、同じ電話番号で通話発信・受話が出来るオプション品がワンナンバーフォンです。

電話番号の契約自体はスマートフォン(ドコモから2016年5月以降に発売されたほぼすべてのAndroidスマホ機種が対応しています。詳しくは「ワンナンバーフォン対応製品」リストを参照)で行い、その電話番号と同じ情報をワンナンバーフォンにもコピーし、同時着信を可能にします。

【追加情報】2020年1月、最新のアップデートによってiOS(iOS11以降)のiPhoneシリーズでも使えるようになりました。

ワンナンバーフォンの親機は「カケホーダイ(スマホ/タブ)」・「カケホーダイライト(スマホ/タブ)」・「シンプルプラン(スマホ)」のいずれかの基本プランを契約している回線が対象となります。したがって、音声回線ではないタブレットプラン・ルータープランはもちろんのこと、FOMAケータイやXiケータイの子機としても使うことは出来ません。

ワンナンバーフォン ON 01はドコモ回線専用のサービスであるため、ドコモユーザー以外の利用は不可となっています(2018年10月現在。auやソフトバンクおよびMVNOサービス回線でも利用不可)。

ワンナンバーフォンだけで通話が可能に

ワンナンバーフォンと一般的な固定電話の子機との決定的な違いは、ワンナンバーフォンはそれ単体で(スマホを持ち歩かなくても)電話をかける・通話をすることが可能です。この点において、ワンナンバーフォンはBluetooth接続だけを行うマイク/スピーカー製品とも全く異なる製品と言えます。

胸ポケットにすっぽり入るほどの小型さで、電話番号・通話プランを親機となるスマートフォンと共有することで、短時間のお出かけ時や、着信のプライオリティ設定によって重要な通話だけをすぐに受けたい場合など、ユニークな使い分けが可能になります。

ワンナンバーフォン ON01には「eSIM」という技術が使われており、電話の発信・受信機能が搭載されています。このeSIMにスマートフォンと同じ電話番号を登録・利用することをドコモでは「ワンナンバーサービス」と呼んでいます。

このワンナンバーサービスは、2017年モデルのApple Watch Series 3登場時に開始されたものと同じです。

iPhoneユーザーならApple Watchで同じ事ができる

Apple Watchとワンナンバーフォンの電話番号シェアの仕組み・利用するサービスは同じものです。

2017年モデルの Apple Watch Series 3(GPS+Cellularモデル)およびApple Watch Series4(GPS+Cellularモデル)では、iPhoneを親機・Watchを子機として、Androidスマホ+ワンナンバーフォンON01と同じように電話をかける・受ける事ができます。

Apple Watchには物理テンキーはありませんが、ディスプレイパネルにキーを表示させて電話番号を入力したり、メールを読む・書くことも出来ますので、機能的にはApple Watch>ワンナンバーフォンです。

Apple Watch Series4のレビューは以下の記事を参照下さい。

☆「Apple Watch Series4購入レビュー(2018年モデル)

ワンナンバーフォンの主な機能・スペック

ワンナンバーフォンで出来ることは、

・VoLTEによる高品質通話を掛ける、受ける
・SMS(ショートメッセージ)の送受信
・着信の個別優先設定
・防滴機能あり
・最大約155時間(約6日)の連続待受
・最大約2時間の連続通話
・電卓機能
・アラーム機能
・エリアメール対応 など

ワンナンバーフォンで出来ないことは、

・ワンナンバーフォンだけでの契約(番号取得)不可
・物理的なSIMカードスロット無し
・テレビ(ワンセグ/フルセグ)無し
・ネット接続/ウェブサイトを見ることは出来ない
・おサイフケータイ機能無し
・防水・防塵機能(あるのは防滴のみ)
・カメラ非搭載
・テザリング非対応
・Wi-Fi接続非対応
・生体認証非対応 など

このような仕様になっています。「スマホの子機」としては十分な機能があるワンナンバーフォンON01ですが、一般的なガラケーで使える機能でも非対応なものが多いため、注意が必要です。

端末の接続はUSB micro-Bとなり、最近流行りのType-Cではありません。

発売日 2018年10月26日
(事前手続きは24日開始)
本体価格 9,720円(税込, 発売時点)
→ 2020年時点 4,900円(税込)
サイズ 縦110mm × 横 54mm
厚さ 7.0mm(最厚7.3mm)
重さ 55グラム
ディスプレイ 1.5インチ 有機EL
電池容量 548 mAh
連続待ち受け時間 LTE最大 155時間
連続通話可能時間 LTE最大 130分
CPU Snapdragon 210
RAM/ROM 512MB/4GB
(SDカード非対応)

ワンナンバーフォンの価格・利用料金

ワンナンバーフォンの利用に必要な料金を解説します。

ワンナンバーフォンを実際に利用するためには、以下の4つの料金が必要です。

1. 親機となるスマーフォン回線の利用料金(毎月)
2.ワンナンバーフォン本体の代金(購入時のみ)
3.ワンナンバーサービスの登録手数料(登録毎, 2018年11月30日まで無料)
4.ワンナンバーサービスの利用料金(毎月)

ワンナンバーフォンの本体は、ドコモの公式サイトから注文・購入が出来ます。

ワンナンバーサービスを利用する際、登録手数料として通常1回あたり550円が掛かりますが、2018年11月30日までに登録すると無料になるキャンペーンが実施されています。

ワンナンバーサービスの登録(親機との電話共有)手数料は、同じ番号で使い続ける場合は最初の1回だけでOKです。その後は紐づけを行う電話番号を変えるたびに必要です。

毎月の支払料金は550円となり、料金請求は親機の回線のスマホ料金とまとめて支払うことになります。

ワンナンバーフォン/ワンナンバーサービスの利用最低期間はなく、月額料金は日割り計算がされます。

ドコモから発売中の高性能スマートフォンの中で最も安く購入できるXperia XZ1 Compactと一緒にワンナンバーフォンを利用・契約した場合の料金シミュレーションをしてみましょう。

契約プラン(機種変更時):シンプルプラン(スマホ)+ spモード + ベーシックパック(~1GB) +ワンナンバーサービス

初期購入費用:SO-02K 本体一括支払い 77,760円+ワンナンバーフォン代金 9720円=総額87,480円
初期手数料系費用事務手数料 0円(オンライン限定特典) + 頭金 0円(オンライン利用時)+ ワンナンバーサービス登録料 0円(11月末まで)0円

購入特典5,184円分のdポイント(オンライン限定特典)

月額料金:(シンプルプラン980円+spモード300円+ベーシックパック2900円+ワンナンバーサービス500円)-月々サポート2,997円月額2千円台

このような負担額になります。この他にもドコモスマーフォン契約側には割引・還元キャンペーン各種を併用することが可能です。

公式ページ 期間* 割引額
5Gギガホ割
終了未定 5Gギガホ契約で
最大6ヶ月間

月額1000円割引
5Gウェルカム割
終了未定 5G機種限定
最大2.2万円相当

機種値引き・還元
端末購入割引
終了未定 対象機種限定
機種変更で

機種値引き・還元
ギガホ割
~未定 新料金プラン
月額1000円引き
最大6ヶ月適用
はじめてスマホ割
はじめてスマホ割
~未定 他社利用者OK
スマホデビューで
1000円×12ヶ月
値引き上乗せ
はじめてスマホ購入サポート
はじめてスマホ購入サポート
~未定 他社利用者OK
スマホデビューで
最大2.2万円還元
対象機種購入特典
限定特典
CPに依る [対象機種限定]
対象機種購入で
各種特典・
プレゼントあり
その他特典多数
ドコモの下取り
プログラム
指定なし 最大7.15万円還元
(iPhone7 32GBなら
通常13,000円)
dカードで決済
指定なし [オンライン限定]
dカード決済で
ポイント2倍
(付属品も対象)
*キャンペーンの期間・条件は変更されることもあります。必ず公式サイトで最新情報を各自でチェックしてください。

物理キー付きガラケーが欲しいならSH-01Jがオススメ

以上のように、「ワンナンバーフォンは”スマホの子機”であり、ガラケーではない」ことがわかったところで、ドコモで普通のガラケーを今後も使い続けたいという人には、AQUOSケータイ SH-01Jへの機種変更(FOMAからの機種変更なら本体価格も実質0円)をオススメします。


ワンナンバーフォンやカードケータイ KY-01Lのコンパクトさ・軽量さは確かに魅力ですが、どちらも性能・機能が極めて限定的であるため、電池持ちが旧来のガラケーに比べて非常に悪く、「スマホは電池消耗が大きく、毎日充電しなくては使えないのがイヤだ」という理由で買い替えて来なかったユーザーが買い換えるには向きません。

その点SH-01Jであれば、従来どおりの折りたたみ携帯と全く同じ操作感で、電池の持ち具合もカードケータイの何倍も連続利用が可能です。

スマホのアクセサリーとしてワンナンバーフォンを使ってみたい!というのであれば問題ありませんが、ワンナンバーフォンを従来のガラケー代わりに使うには電池の持ち・機能面は少なすぎると感じる人が多いと思いますので、ワンナンバーフォンの機能・特徴をしっかりと理解して、「スマホ+子機」を使うのか「普通に折りたたみ携帯へ買い換える」のが良いのか、よく考えてみてください。

☆「ドコモ公式サイトで最新ケータイを見る

irumo
[大幅値下げ]ドコモ冬モデル ワンナンバーフォンON01はガラケーじゃない 活用方法と利用料金