KDDIは2022年3月末をもってCDMA 1X WINのサービスを終了させ、現在提供中の古い3G専用ガラケーや3G専用スマートフォンは使えなくなります(使えなくなる機種名についても下記で解説しています)。

ガラケーユーザーに人気あった「プランZシンプル」など、2年契約をすることで最安1,000円以下で携帯を持つことが出来たauの旧プランのガラケー料金はすでに新規受付も停止されており、今はすでに契約しているユーザーのみ継続して利用することが出来ています。

auではかなり前から3G専用ケータイの販売を終了させていましたので、多くのユーザーはすでに2019年時点でもスマホあるいは4G接続が可能なガラホ(au VoLTE対応機種)に買い替えを進めている頃だと思います。


一方、ガラケーの場合は3G通信世代時代から2019年の現代まで、いろいろと小さな進化・変化はあったものの、”通話とメールだけで出来れば良い”というユーザーにとって、今使っている携帯電話の使い勝手が気に入っているから機種変更したくない・買い替えると新しく操作を覚えるのが大変だから・新しいプランに変えると料金が高くなってしまうから変えたくない、という人も多くいらっしゃいます。

携帯電話はスマホに比べて簡単に壊れることも少なく、5年でも10年でも使おうと思えば使えてしまうため「ガラケーが使えなくなるギリギリまで使いたい」と粘っている方も多いでしょう。あるいは、もう新しいガラホに変えることを諦め、今使っている携帯が壊れた・使えなくなったらそこで解約してしまおうという方針のユーザーもある程度の割合でいるようです。

しかし、ここで気になるのは”2022年3月末でサービス終了”という日程が決まってしまっていますので、auの3Gサービス提供の最終日まで使い続けて携帯電話の利用を止める(回線を解約する)場合に、2年契約の途中であった場合にどういう扱いになるのか?という疑問があります。

自動で3G→4G契約が変更されることはない

auのCDMA 1X WINサービスの提供が終了する2022年3月までそのまま旧携帯を使い続け、4Gケータイやスマホに機種変更しない場合、携帯電話番号は強制的に解約される見込みです。

具体的にどのような処理をされるか2019年8月時点ではアナウンスされていないものの、これは過去の2Gサービス終了時の対応を考えると”解約扱い”になるのが順当です。

回線が解約されてしまうと、当然電話もメールも出来なくなります。そのまま同じ電話番号を使い続けることも出来なくなるため、auで携帯電話を使い続けたいのならば4Gサービスに対応した新しいガラケーに買い換えることをKDDIはすでに案内しはじめています。

通常のポストペイド(月額後払い)契約だけでなく、auプリペイドサービスも打ち切られます。

上記サービスに当てはまるプランは強制解約されます。自動で新しいサービスやプランに切り替わるということはありません。auで使い続けたいのならユーザー自身が契約変更の手続きを始めなければなりません。

おそらく今後CDMA 1X WINのサービス完全終了まで、終了対象のプラン・ガラケー・端末を使い続けているユーザーには頻繁に買い替え販促の連絡がされることになると思いますので、買い替え勧誘電話を受けたくない方は早めに機種変更手続きをやっておきましょう。

機種変更をしないと使えなくなる携帯・スマホ

auのCDMA 1X WINサービス終了時に使えなくなる機種リストはauの公式サイトで公開されています。

ほとんどのガラケー機種は5年以上も前に発売されたモデルが中心であり、今でも使っている方はかなり珍しいと思われる古めの機種ばかりではありますが、大切に使ってきたユーザーであれば今も現役で利用している方もいる携帯電話・スマホもあります。

”auのガラケーが使えなくなる”ということはかなり広く認知されはじめているようですが、携帯電話機種だけでなくスマホ/iPhoneも一部機種で使えなくなります。こちらも2022年の時点で発売から5~7年以上が経過することになるため、CDMA 1X WIN打ち切り時まで使い続けるユーザーは極めて稀だとは思いますが、電池交換が出来るタイプのガラケーならば長く使うことも出来なくはないため、”使えなくなる限界まで使う”という方針の人も居るでしょう。

CA001、CA002、CA003、CA004、CA005、CA006、CA007、CAY01、E02SA、E03CA、E05SH、E06SH、E07K、E08T、E09F、E10K、EY01K、EY02K、EY03K、F001、H001、HIY01、HIY02、K001、K002、K006、K007、K009、K011、KYX02、KYX03、KYX04、KYY03、KYY06、KYY08、KYY09、KYY10、NS01、NS02、P001、PT003、S001、S002、S003、S004、S005、S006、S007、SA001、SA002、SH001、SH002、SH003、SH004、SH005、SH006、SH007、SH008、SH009、SH010、SH011、SHY01、SOX01、SOX02、SOY01、SOY02、SOY03、SOY04、SOY05、T001、T002、T003、T004、T005、T006、T007、T008、TSX04、TSX05、TSX06、TSY01、W32H、W32S、W41CA、W41H、W41S、W41SH、W42CA、W42H、W42S、W42SA、W43CA、W43H、W43K、W43S、W43SA、W44K、W44S、W44T、W45T、W46T、W47T、W51CA、W51H、W51K、W51P、W51S、W51SA、W51SH、W51T、W52CA、W52H、W52K、W52P、W52S、W52SA、W52SH、W52T、W53CA、W53H、W53K、W53S、W53SA、W53T、W54S、W54SA、W54T、W55SA、W55T、W56T、W61CA、W61H、W61K、W61P、W61PT、W61S、W61SA、W61SH、W61T、W62CA、W62H、W62K、W62P、W62S、W62SA、W62SH、W62T、W63CA、W63H、W63K、W63S、W63SA、W63SH、W63T、W64K、W64S、W64SA、W64SH、W64T、W65K、W65S、W65T

ガラケータイプの機種だと、型番が3桁の数字の機種は3G専用ガラケーとして発売されており、2011~2012年頃まで売られていたガラケー最盛期~後期時代のモデルがたくさんありました。

そして京セラのKYY10 Gratina 2が2015年に発売された最も新しい3G専用ガラケーだったはずです。2019年時点から見てまだ発売から4年ですので、今も使っているユーザーは比較的多いかもしれません。

シンプルな使い勝手を重視したauの「かんたんケータイ」シリーズも使えなくなる機種があります。

K003、K004、K005、K008、K010、K012、PT001、PT002、W62PT

この中で一番新しいのは2012年発売のK012でしょうか。現在もauはかんたんケータイシリーズを継続しており、最新機種の「KYF38」(発売日2018年7月27日)はCDMA 1X WIN終了の影響を受けません。

KYY01 (mamorino)、KYY02 (mamorino2)、KYY05 (mamorino3)

キッズ向けの見守り用ケータイシリーズは現行のmamorino 4・5であれば引き続き利用できますが、それ以前の古い見守り携帯は使えなくなります。

E30HT、E31T、E31TF、EIS01PT、IS01、IS02、IS03、IS04、IS05、IS06、IS11CA、IS11LG、IS11N、IS11PT、IS11S、IS11SH、IS11T、IS12F、IS12M、IS12S、IS12SH、IS12T、IS13SH、IS14SH、IS15SH、IS17SH、ISW11F、ISW11HT、ISW11K、ISW11M、ISW11SC、ISW12HT、ISW13F、ISW13HT、ISW16SH、KYY04E30HT、E31T、E31TF、EIS01PT、IS01、IS02、IS03、IS04、IS05、IS06、IS11CA、IS11LG、IS11N、IS11PT、IS11S、IS11SH、IS11T、IS12F、IS12M、IS12S、IS12SH、IS12T、IS13SH、IS14SH、IS15SH、IS17SH、ISW11F、ISW11HT、ISW11K、ISW11M、ISW11SC、ISW12HT、ISW13F、ISW13HT、ISW16SH、KYY04、SHX11、SHX12、SHX11、SHX12

スマホとしてはかなり初期に登場した3G専用モデルも影響を受けます。今ではauにモバイル端末の提供をしなくなったパンテック・NEC・モトローラ・富士通・カシオなど、懐かしいメーカーの機種ばかりです。

auのCDMA 1X WINで使えなくなるiPhoneは2011年モデルの「iPhone4s」です。

この他にも古いデータ通信端末・通信モジュール・フォトフレーム端末・あんしんGPSなどが使えなくなります。

4G LTE対応でも”au VoLTE非対応”端末は利用不可に

CDMA 1X WINは3Gサービスであるため、「4Gに対応していれば問題ない」と思うユーザーもいるかもしれませんが、au端末では「4Gに対応していても”au VoLTE”が使えない機種」も存在し、これらもCDMA 1X WIN終了と同時に使えなくなります。

iPhoneの場合だと2013年モデルのiPhone 5s以前の機種が使えなくなります。iPhone 5/5s/5cはLTEサービス自体には対応しているのですが、通話に使う”au VoLTE”に対応していないため、利用不可となります。

iPhoneシリーズならば6以降(2014年発売モデル~)なら3G停波後も利用可能です。

強制解約時の違約金はどうなる?

今のスマートフォン・ケータイを使う多くの方が料金を安くするために「2年契約」(定期契約)をしていると思いますが、通常は更新月以外に解約してしまうと違約金を取られます。

2019年8月時点で”2022年3月末の終了”と決まっていますので、まだこれから2年契約の更新月が1回以上やって来るはずですが、これからCDMA 1X WIN終了が近づくにつれて”更新月に解約できない”というユーザーが出現する可能性があります。

2012年に打ち切られたドコモのmovaサービスが終了したときにはおよそ20万回線もの利用者が強制解約されたというニュースがあったように、auのCDMA 1X WIN利用者の中にも強制解約扱いになってしまう・強制解約されても構わないというユーザーが一定数いると思います。

しかし、2022年3月がちょうど更新月(契約解除料不要期間)であるというユーザーばかりでもないはずです。

2019年現在、2年契約の更新月は上記の図のように「24ヶ月~26ヶ月目」に相当する3ヶ月間のうちに解約や他社転出させれば違約金は掛かりません。

2年契約の解除料は2パターンの発生がありえます。

更新期間以外で、解約・一時休止・「2年契約」の廃止をされた場合には、「2年契約」ご加入年数に関わらず、契約解除料9,500円がかかります。更新期間の場合は、契約解除料はかかりません。 auご加入年数11年目以降で「2年契約」と「家族割(または「法人割」)」をセットでご加入の場合、契約解除料は3,000円となります。

KDDIの公式サイトには上記の記述がありますが、「サービスプラン提供終了に伴う強制解約時」に対する記述が2019年8月時点では見当たりませんでした。

強制解約になった場合の扱いをKDDIに聞いてみた

前置きが長くなりましたが、auが3Gの停波・CDMA 1X WIN終了・専用プランの提供をやめた時に回線が強制解約された場合、定期契約の更新月以外のタイミングになってしまったユーザーは違約金・契約解除料金を払わなければいけないのか、KDDIに確認してみました。

その結果・・・

2019年8月下旬時点において、CDMA 1X WINサービス終了・提供プラン終了に伴って自動解約される場合の契約解除に関する取り扱いは未定。

とのことでした(公式サポートの回答です)。

つまり、違約金を支払わなければならないのか、支払わなくてもいいのか、auに聞いても解らないということです。

CDMA 1X WINのサービス提供終了はもう決まっていることですが、まだ問い合わせをした時点で2年以上の猶予がありますので、ユーザーにとって迷惑にならないような対応を検討中なのでしょう。

考えられるKDDIの対応は?

携帯電話解約時に違約金が掛かるか掛からないかというとても重要な点のはずですが、2019年8月時点ではauに聞いても埒が明かない状況です。

今後、対応が決定され次第KDDIから正式な告知が出る見込みであるものの、考えられる強制解約時の取り扱いは、

・終了予定の提供プランは終了予定の2年未満になった時点で、定期契約が更新されなくなる
(2年縛りではない、通常契約に変更される)
・2022年3月時点が更新月以外でも、解除料無しで解約出来る
・2022年3月時点が更新月でない回線の強制解約でも解除料を契約通り徴収する
・2022年3月時点が更新月でない回線の強制解約でも解除料を契約通り徴収して、解除料相当の特典や割引を別の形で還元する

などの対応がありえるかもしれません。普通に考えると2番めの「更新月以外でも解除料無しで解約される」という対応がされると想定されますが前述のとおり公式で決定した対応は2019年8月時点では何もありません。

*続報があれば追記します。状況が変更される可能性もあるため、最新情報は必ず「au公式サイト」にて記載を確認してください。

[追記]2021年11月、自動解約時の解除料取り扱いを発表

KDDIは2021年11月29日、終了まで半年を切ったタイミングで改めてCDMA 1X WINの終了に関して告知を行い、3G停波時に利用が出来なくなる回線・プランを利用中のユーザーに対して以下の対応をすることを公表しています。

・対象のお客さまは、無料で事務手続きを行っていただけるほか、本サービスをご利用中のお客さまは一部機種に新規ウィンドウが開きます無料で交換できるサービスをご利用
・対象のお客さまが2022年3月31日までに機種変更されなかった場合、携帯電話のご契約は2022年4月1日に解約もしくは一時休止となります。解約に伴う契約解除料などの手数料や2022年4月1日以降の月額利用料などは発生しません(一部抜粋)

上記の通り、予想通りサービス終了に伴う強制解約が実行される場合、2022年4月1日以降に解除料や月額料金・違約金各種は請求されないことが確定しました。

2022年4月1日以降まで機種変更・プラン変更をしない場合でも所定の期間(2022年6月30日まで予定)は電話番号・メールアドレスが無料で保管され、同じ番号のまま5G/4Gサービスを再契約することも出来ます(保管期間以降は番号・メアドも消滅します)。

[追記2]au,UQモバイル解除料自体を撤廃予定

KDDIは2021年12月23日、2022年3月31日を以てauとUQモバイルの契約解除料を廃止することを発表しました。

auの2年系契約・UQモバイルの旧プラン(おしゃべりプラン/ぴったりプランなど)について、2022年4月以降はいつ解約しても解除料は生じなくなります。

また、契約期間が指定されることと引き換えに適用されていた割引はなくなり、割引適用後価格と同じ基本料金で利用できるように改定されるとのことです。

終了予定プランから事務手数料無料で機種変更が可能に

KDDIがauのCDMA 1X WINの終了を2022年3月予定を発表した2018年11月より、影響を受ける対ユーザーに対して優待をしています。

・機種変更する際の契約事務手数料を無料に
・スマホデビューで「初スマホ安心サポート」を無料提供

さらにauおよびau関連企業が発行しているキャッシュバッククーポンを3Gサービス→4Gサービスへ変更と同時に使うと、通常の機種変更(すでに4Gサービス・新プランを使っている利用者)よりも増額出来るケースがあります。

関連記事:auキャッシュバッククーポン情報 最新iPhone機種変更で最大2万円還元

2019年8月時点では”更新月以外に強制解約された場合”に違約金が絶対に掛からない(請求されない)と確定しているわけではないため、万が一にも違約金を取られたくないのなら早めに新しいケータイ・スマホへの買い替え・他社への転出をしておくことをおすすめします。

よりauガラケー終了に関する詳しい情報・最新情報はauの公式サイトのアナウンスを参照下さい。

au 旧プラン・3Gガラケー終了時 2年縛りは?2022年3月が更新月以外だと違約金が請求される?

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