NTTドコモは2019年10月より、定期契約の違約金を1,000円に引き下げる・dカードで支払いをするユーザーの場合は2年契約無しでも従来の料金のままドコモケータイを使うことが出来る新料金プラン体系へと移行させます。

これまでの「2年自動契約更新・更新月以外に解約すると高い請求が発生する」という状態から、新料金プランでは携帯電話番号を気軽に解約・転出できるようになるというメリットがある反面で、ドコモの長期ガラケーユーザー(ケータイプラン利用者)にとっては2019年10月以降の料金システムが改悪になる部分があります。

ドコモのスマートフォン・ケータイを利用中のユーザーには、ずっとドコモ特典」という毎年ドコモからポイントを貰える仕組みがあります(2019年6月以降の新料金プランの場合)。上記の通り、貰えるポイントはdポイントクラブのステージ(ドコモの回線契約年数・特定期間におけるdポイントの獲得数によって決まる)によって変動し、最大で毎年3,000円分相当のポイントを獲得することが可能となっています。

しかし、このドコモの”長期利用者への感謝の還元”であったはずの【ずっとドコモ特典】も、総務省の有識者様たちによれば”利用者を縛るものである”と決めつけられてしまい、”1年間に利用者に還元できる特典は、1ヶ月の通信利用料金分以下に減らせ”という改正電気通信事業法の施行に沿い、ケータイプラン利用者の3rd(ドコモ回線8年以上)~プラチナステージ(ドコモ回線15年以上)の特典の減額が強制されることになりました。

2019年10月の改正電気通信事業法の施行に伴い、1年に1か月分の料金を超える長期利用者への特典が禁止となるため、10月以降に「ケータイプラン」に加入されたお客さまの「ずっとドコモ特典」を最大3,000ポイントから最大1,200ポイントに見直します。

ドコモの「ケータイプラン」の基本料金は、上記の通り月額1,200円~です。これが現行のdポイントクラブステージ3段階~プラチナユーザーの特典である1,500円相当~3,000円相当は還元のしすぎ=利用者の契約変更を妨げる、と見なされてしまったようです。

ドコモの携帯料金は格安SIMサービスのように安くはなりませんが、さまざまなキャンペーンでポイントがどんどん貯まるのでありがたかったのですが・・・

スマホ用の料金プランである(Xiケータイでも契約は出来ます)ギガホ/ギガライトプランであれば2019年10月以降もプラチナステージ特典の3,000円相当還元は変わりませんが、今後もドコモケータイをずっと使っていくつもりがある8年以上の長期ドコモガラケーユーザー(あるいはdポイントをたくさんためているユーザー)は、2019年9月中に機種変更(プラン変更)をしたほうがお得です。

ドコモの新料金プラン「ケータイプラン」は月額1,200円~

2019年9月時点で、ドコモの公式サイトではすでにFOMAガラケーの販売は完全に終了しており、FOMA携帯電話機種から機種変更をする場合はFOMA専用プランを継続することは出来ません。新しい携帯に交換する場合は「ケータイプラン」という、月額1,200円(2019年10月からは2年契約無しで1370円/2年契約ありの場合は引き続き1200円)の新プランに加入することになります。

FOMAサービス(および3G通信のみを使ったガラケー・スマホ機種)は2020年代のどこかで予定されている3G停波に伴い使えなくなりますので、それまでに4G通信に対応した”Xiケータイ”への機種変更が必要となってきます。

参考記事:ドコモFOMAガラケーの完全終了は2020年代半ばに 3G停波に伴い旧型ガラケー利用不可に

2019年9月時点からはまだしばらくFOMAガラケーを使い続けることは出来る(ただしほとんどの機種はすでに修理・サポートがドコモショップでも打ち切られている)ものの、今回の特典劣化のように、社会状況の影響で料金の実質的な値上げが行われることが今後無いとも限りません。

2019年10月~ 特典は減っても携帯料金が安くならない

現在総務省では「日本の高い携帯料金を値下げ・不公平な販売を是正する」といったような目的で”モバイル市場の競争環境に関する研究会”というものが開催され、携帯電話料金や販売・プランに関するルール決めが行われています。

今回ドコモがずっとドコモ特典を減らさざるを得なくなった原因となっている2019年10月のルール改定もそこで決められた内容の一つの影響を受けているわけですが、一方で2019年9月時点のプランと、2019年10月以降の料金体系では、ドコモの長期利用者のケータイプラン料金が安くなることはありません(2019年9月21日時点のニュースリリースに基づく範囲で)。

 

2019年10月以降に変わるのは主に「定期契約(2年契約)をせずに利用した場合の料金」と「定期契約を途中破棄した場合の違約金の値下げ」であり、これまでずっとドコモで利用してきた利用者(定期契約でも問題無い)にとっては、単に特典が減るだけに終わる可能性があります。

現在のケータイプラン
(2019年9月30日まで)
2019年10月以降の
ケータイプラン
2年契約あり/月額 1,200円 2年契約あり/月額 1,200円
2年契約なし/月額 2,700円 2年契約なし/月額 1,370円
2年契約なし+dカードで支払い
月額 1,200円

このように、”最安料金”自体が変わるわけではありません。ずっとドコモ特典の劣化のほうが、ドコモの長期契約者にとっては痛手になるでしょう。

ケータイプランの”1200円”には、無料通話は含まれていませんが、従来でいう”iモード”に相当するspモードの利用料金300円分、データ通信100MB分の料金が含まれていますので、メールやネット利用も1200円の範囲内である程度使えます。

関連記事:ドコモ新料金1200円ケータイプラン 100MBで何が出来る?データ容量の目安


ドコモの最新携帯電話のレビュは「平成が終わってもドコモガラケーが使いたい 最新SH-02L/KY-01L/P-01J/SH-01J全部買ってレビュー」を参照ください。

最新のドコモガラケー機種にはシャープ製・富士通製・パナソニック製の折りたたみ携帯、京セラ製のカード携帯も販売されていますので、これまでのFOMAガラケーとほとんど変わらない使い勝手のXiケータイへ、早めの切り替えをオススメします。2019年9月中にケータイプランに加入しておけば、15年以上のドコモ利用者(またはdポイントをたくさん貯めている利用者)であれば現行の毎年3,000円相当の還元を受け取ることが出来ますので。

ドコモ長期ガラケー利用者の特典が2019年10月から劣化(最大毎年1800円相当の損) FOMA→Xiケータイ交換は9月中に