2018年冬モデルスマートフォン ソニー Xperia XZ3(えくすぺりあ・えっくすぜっと・すりー)の新しくなったデザイン・性能・機能および価格と、2018年10月時点ではまだ購入することも可能な旧モデルシリーズ「Xperia XZ1/Xperia XZ2/Xperia XZ2 Premium/Xperia XZ2 Compact」各機種を全部使ってきたユーザーによる評価・感想を購入の参考情報としてお届けします。

Xperia XZ3はソフトバンク・au(発表済み)およびドコモ(10月17日に新製品発表会を開催)からも発売される見込みです。予約開始日・発売日情報と安くXperia XZ3が買える値引きキャンペーンも詳しくチェックします。

なお、XZ3の実機レビューは11月9日以降に更新予定です。

Xperia XZ3 予約開始日・発売日

*随時更新予定(2018年11月7日時点)

ソフトバンクモデル:予約受付中/11月9日発売決定 → 「ソフトバンクオンラインショップ」で予約受付中

auモデル(SOV39):予約受付中/11月9日発売決定 →「au Online shop」で予約受付中

ドコモモデル(SO-01L):未発表(10月17日発表見込み)11月9日発売決定→「ドコモオンラインショップ」11月7日、事前購入手続き開始

旧モデルとのスペック比較

機種名Xperia XZ3Xperia XZ2P
SO-04K
Xperia Z5P
SO-03H
Xperia XZ2
SO-03K
Xperia XZ1
SO-01K
Xperia XZ2C
SO-05K
Xperia XZ1C
SO-02K
発売日2018年11月9日2018年7月27日2015年11月20日2018年5月31日2017年11月10日2018年6月22日2017年11月26日
画面サイズ6.0インチ5.8インチ5.5インチ5.7インチ5.2インチ5.0インチ4.6インチ
解像度1440×28802160×38402160×38401080×21601080×19201080×2160720×1280
重量193g236g181g198g156g168g143g
縦幅158mm158mm154mm153mm148mm135mm129mm
横幅73mm80mm76mm72mm73mm65mm65mm
厚さ9.9mm11.9mm7.8mm11.1mm7.4mm12.1mm9.5mm
電池容量3200mAh3400mAh3430mAh3060mAh2700mAh2760mAh2700mAh
実利用可能時間100時間105時間77時間125時間110時間120時間140時間
CPUSDM845
スナドラ845
SDM845
スナドラ845
MSM8994
スナドラ810
SDM845
スナドラ845
MSM8998
スナドラ835
SDM845
スナドラ845
MSM8998
スナドラ835
RAM4GB6GB3GB4GB4GB4GB4GB
ROM64GB64GB32GB64GB64GB64GB32GB
メインカメラ1920万画素1920万画素
+1220万画素
2300万画素1920万画素1920万画素1920万画素1920万画素
サブカメラ1320万画素1320万画素510万画素500万画素1320万画素500万画素800万画素
防水/防塵○/○○/○○/○○/○○/○○/○○/○
指紋認証
おくだけ充電××××
型番SO-01LSO-04KSO-03HSO-03KSO-01KSO-05KSO-02K
[2018.11.05更新] 機種名のP=Premium,C=Compactの略です。それぞれドコモ・ソニー公式サイトのデータを参照しています。より細かいスペック・データは公式サイトをチェックしてください。

XZ3の特徴

続いてソニーのフラッグシップモデル Xperia XZ3の主な機能・特徴をざっくりピックアップしていきます。

Xperia XZ3で最も変化があったのが、新採用された有機ELパネル・ディスプレイの仕様です。

Xperia XZ3のディスプレイは過去のPremiumシリーズを除くと最も解像度の高いクアッドHD+の有機ELパネルに変更されました。一般的に通常のLCD(液晶ディスプレイ)に比べて有機ELパネルを採用することで、

・画面の発色が良い
・引き締まった黒を表現出来る
・高コントラストが美しい
・パネルを薄く作る事ができる
・黒色表示時に電池消耗が少ない

といったメリットが挙げられることが多いです。

ソニーの場合は他分野において有機ELパネルをテレビブランド「BRAVIA」で取り扱ってきた実績もあるため、ブラビアの開発技術をXperiaスマホに投入することで、従来機種よりも優れた画像表現を可能にしているということです。

実際にXperia XZ3の実機パネルを確認してみると、明らかに従来のXperia XZシリーズとは色味が変わっていることにすぐ気が付きます。

有機ELパネルを採用した場合のデメリットもあえて挙げておくと、

・画面の焼付きが起こりやすい
・価格が高い
・不自然なほどに色のコントラストが強く感じることもある

といった点もあります。

画面の焼き付きに関しては一般的な利用範囲ではあまり発生することはありませんが、Xperia XZ3ではどの程度症状が出る可能性があるのかは、実際に長く使ってみないことには判りません(使用時間や使用中の温度、表示内容によって焼き付き易さが変わるため)。

2点目の「価格が高い」という点に関しては、2018年10月12日時点で発表されたソフトバンクモデルからも分かるように、性能が高いハイエンドモデルであることも影響して10万円を軽く超える定価が設定されることになりました。昨今ではアップル・サムスン・シャープ・LGなど、多くのスマホで高級モデルには有機ELパネルが採用されます。

3つ目の「不自然なほどにコントラストが強い」というのは個人的な感想となってしまいますが、デフォルトの状態で同じ画像をXperia XZ1/XZ2/XZ3で表示されると、XZ3では色が濃く表示される傾向にあります。色のコントラストが強いと印象的な画にはなりますが、人のよっては味付けをしすぎた画像のように感じることがあるかもしれません。ただ、色のコントラストや強弱・明るさはスマホの設定でどうにでもなるため、特に気にする程度ではありませんでした。

Xperia XZ3の画面以外のわかりやすく新しい特徴は、ディスプレイのエッジ部分を触ることで操作が出来る「サイドセンス(SideSense)」が挙げられます。

Xperia XZ3ではディスプレイの両サイドのフレームが非常に細くなり、カーブしていることを利用して「スマホを片手で持ったままの状態・手の位置」で操作が出来るように搭載したユーザーインターフェイスがサイドセンスになります。

本体の側面をタップ・タッチすることで配置したアプリのショートカットを呼び出したり、スライドさせることでバックキーと同じ動作をさせたり、カメラを直接起動することも出来ます。

似たような機能をもった機種も他メーカーにはありますが、XperiaではXZ3が初採用ということになります。AIを併用することでユーザーの望む情報を自動的に表示させる機能などもあります。

実際に試した印象としては慣れるまでは普通にバックキーやカメラボタンを押したほうが楽では?と思わなくもなかったものの、使い込むほどに無くてはならない機能になってくるのかもしれません。

Xperia XZ3のメインカメラレンズは1920万画素のシングルレンズです。2018年夏モデルではモノクロセンサーレンズを別途搭載したデュアルカメラモデルのXperia XZ2 Premiumがありましたが、XZ3では引き続きレンズは1個だけとなりました。

メモリー積層型イメージセンサーを採用することで瞬時に画像を取り込み、「Motion Eye」システムによって綺麗が画像を残せるというのは旧モデルと同じ仕様です。

新しい機能としては、スリープ/ロック時された状態のままスマホを横向きに構えることですぐにカメラを起動する「スマートカメラ起動」という機能が追加されています。

その他、先読みシャッター・4K HDR動画撮影機能・フルHD画質による960コマスーパースローモーション撮影・手ぶれ補正(インテリジェントアクティブモード)などが引き続き利用可能です。

写真の画質という面では、夏モデルの最上位機種 Xperia XZ2 Premiumの方が上だと感じました。

関連記事:Xperia XZ2 Premium SO-04Kの実機レビュー・カメラ作例

フロントカメラについては1320万画素の高画質カメラに変更、新機能として「ポートレートセルフィー」が追加され、美肌効果やボケをデフォルトのカメラアプリのまま調整・編集することが出来るようなっています。これも他社メーカースマホではよくある機能とも言えます。

Xperia XZ3にはXZ2よりやや大きめのバッテリー容量 3,200mAhに変更されました。

auの測定条件によればXZ3の電池の持ちは約85時間とされています(一般的な頻度でスマホを利用した状況を想定)。

一方、Xperia XZ2の持ち時間は約105時間でした。電池容量が増えたのに実際に利用可能時間が2割も減ってしまったことから、Xperia XZ3は電池の消費が激しくなったことが分ります。XZ3に電池の持ちの良さは期待しないほうが良いでしょう。

ソニーのスマートフォンでは2018年夏モデルの一部から、ワイヤレス充電(置くだけ充電)に対応し、Xperia XZ3でも同機能が継承されました。

(画像はXperia XZ2 Premiumのワイヤレス充電)

ワイヤレスの規格は「Qi」(チー)という他のほとんどのワイヤレス充電対応機種で利用するものと同様であり、iPhoneやGalaxy用の充電器でも利用が可能です。

ソニーの場合はXperia向けのワイヤレス充電器「WCH20C」(ワイヤレスチャージングドック)も販売しています。

WCH20Cは2つの充電用コイルを内蔵することで、スマホの縦置き・横置きどちらでも利用できるスタンドタイプです。9Wの高出力により高速なワイヤレス充電を可能としています。

ただし、販売価格は一般的なQi充電器に比べて非常に高く、ソニーストアでは1万円以上です。

☆「ソニー WCH20Cicon

Xperiaスマートフォンの比較的新しい特長として、2018年夏モデルのXZ2/XZ2 Premiumから採用された「Dynamic Vibration System(ダイナミック・バイブレーション・システム)」がXZ3にも採用されました。

ダイナミックバイブレーションでは通常のスマホの着信・アラーム用バイブとは異なり、スマホ全体を振動させるための専用ユニットが内蔵されています。

動画や音楽、アプリのサウンドに合わせて(動作の可否はアプリによる)強弱のある振動を再現します。

Xperiaのスピーカーはフロントパネル側に2個配置されており、ステレオスピーカーで自然な音が楽しめるのも特長の一つです。

*それぞれの特長は実機入手後にレビューを追加する予定です

XZ1/XZ2からの進化点

主な仕様 XZ3 XZ2 XZ1
ディスプレイ 5.7インチの縦長
Quad HD+
最も画面が綺麗
5.7インチの縦長
フルHD+
5.2インチ
フルHD
サイドセンス 対応 非対応 非対応
処理性能 SDM845
Antutuスコア: 266000点
( ver 7.1)
SDM845
Antutuスコア:265000点
(ver 7.0)
SDM835
Antutuスコア:165000点
(ver6.2)
カメラ フルHDの960fps
スローモーション
インカメラ 1320万画素
フルHDの960fps
スローモーション
インカメラが500万画素
960fpsはHD解像度の
スローモーションのみ
ダイナミック
バイブレーション
対応 対応 非対応
ワイヤレス充電 対応 対応 非対応

サイズはXZ2と同じ5.7インチながら、解像度がフルHD+から Quad HD+へアップグレードしている点が、XZ1・XZ2とXZ3の最も分かりやすい違いです。


(Xperia XZ2のハンズオン・実機レビュー)

2018年夏モデルのXperia XZ2からディスプレイが18:9比率(従来モデルは16:9)になり、流行の縦長で大画面な仕様に変更されました。

(Xperia XZ1のハンズオン・実機レビュー)

Xperia XZ1までのXperiaはディスプレイ画面の上下のフレーム幅が広く、ボディ全体に対して画面占有率が低くなっていました。

XZ1以前のモデルからXperia XZ3へ機種変更する場合にはいろいろと新しさを感じられる面があると思います。XZ2からの買い替え(そのような人は滅多に居ないでしょうけれど)の場合は、ディスプレイパネルとサイドセンスくらいしか目立った進歩点は無いため、買い替え時期とは言い難いでしょう。

Xperia XZ3の価格情報/比較

内訳 価格(税込)
本体定価 4,960円×24ヶ月
2,480円×48ヶ月
(総額119,040円)
月月割 旧プラン利用時
2,280円×24ヵ月
(-54,720円)
実質価格 半額サポート利用時:59,520円
月月割利用時:64,320円

*月月割の適用は旧プランのデータ定額(2GB以上)・ホワイトプラン利用時のみ。新規・MNP契約時には適用不可となります。詳しくはソフトバンクの新料金解説ページを参照下さい。

内訳 価格(税込)
本体定価 4,140円×24ヶ月
2,070円×48ヶ月
(総額99,360円)
毎月割 旧プラン利用時
2,070円×24ヶ月
実質価格 半額サポート利用時:59,520円
毎月割利用時:49,680円

*毎月割の価格はスマートパス加入時。新プラン(ピタット/フラット)契約時は毎月割は付きません。

2018年10月17日発表、13時より予約開始、11月上旬からの発売が確定しました。

契約種別 新規 機種変更 MNP
本体価格 98,496円 98,496円 98,496円
月サポ -1,728円×24回 -1,728円×24回 -2430円×24回
オンライン限定割引 -5184円 -5184円
(dポイント付与)
-5,184円
実質価格 51,840円 51,840円 34,992円

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Xperia XZ3のお得な購入術

Xperia XZ3を安く手に入れるために、誰でも条件を満たして入手さえすれば利用できる値引き・キャッシュバッククーポンがあります。

ドコモ・au・ソフトバンクそれぞれにクーポン・割引の種別・獲得方法は異なりますが、機種変更で手に入れやすいのはクレジットカードサービス・関連ネットサービスとのセット割引・クーポンです。

Xperia XZ3は特に価格が高くなってしまいましたので、少しでも多くの割引・キャンペーンを活用していかないと負担額が大きく、現状ではお買い得とは言えないスマホです。

逆に言えば、多くのキャンペーンを併用する・割引を受けることさえできれば実質的な負担額を大きく減らす節約テクニックが存在しますので、うまく活用していきましょう。

値引きのテクニックにはいろんなルートがありますので、以下それぞれの解説を参照下さい。

ドコモ:「dカード GOLDのケータイ割引クーポン・ドコモ料金10%ポイント還元」、「ドコモ光のセット割引・ポイント還元

au:「auスマートバリュー値引き」、「au Walletゴールドカードの特典」、「auキャッシュバッククーポンリスト・取得方法

ソフトバンク:ネット割引のおうち割光セット(SoftBank Air)

総評「XZ3は買いなのか?」

管理人は直近でXperia XZ2, XZ2 Premium, XZ2 Compactの3シリーズをすべて実機で利用してきました。利用体験がかなり特殊であるため厳し目の評価になってしまいますが、Xperia XZ3にはディスプレイパネル・デザインに魅力を感じない人には、買い替え時だとは思えませんでした。

処理能力の高さ、ディスプレイの大きさ、カメラ性能などを重視するのなら夏モデルのXZ2シリーズでも十分であり、価格次第では今後型落ちして値下げされるであろうXZ2のほうが先にお買い得になることは間違いありません。

一方で初めて有機ELパネルを採用したXperiaという新規性もあり、XZ2よりも少し薄く、持ちやすくなったXZ3は流行に追いついたモデルであるとも感じました。

価格面を重視するのであれば、今お買い得なのは2017年冬モデルとして発売されたXperia XZ1, Xperia XZ1 Compactに軍配が上がります。

Xperia XZ1, XZ1 Compactは2018年10月時点のAndroidスマートフォン人気ランキングで1位と3位に入っており、発売以来ずっと上位をキープしています。XZ2/XZ2 Compactよりも売れている理由は、機種変更の安さに魅力を感じる人が多いからでしょう。

ただし、XZ1/XZ1 Compactの在庫は今後ずっと続くとは限らず、在庫が無くなってしまうと高い新機種を買わざるを得なくなってきますので、XZ2やXZ3の新機能よりも価格を重視したい人は、XZ1シリーズの在庫があるうちに買っておくのが正解です。

2018年冬モデルXperia XZ3国内登場 XZ1/XZ2からの進化点・違い スペックや価格比較レビュー

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