この点に関してはXperia XZ3から全然進歩していないです。

Xperia 1(SO-03L, SOV40など)では4K HDR対応の6.5インチ有機ELパネルを採用しており、そのディスプレイの美しさが一つの大きな魅力となっていますが、高画質な写真や動画をたくさん楽しむためには、電池の持ちも気になるところです。

Xperia 1に搭載されたバッテリーの容量は3200mAhであり、スマホの電池として小さい方ではないものの、特別に大容量・電池の持ちが良いスマホというほどではありません

参考記事:ドコモスマートフォン 電池長持ちランキング(随時更新)

ドコモの基準によるXpeira 1 (SO-03L)の電池の持ちの目安はおよそ100時間です。これは他のドコモスマホに比べても若干短い結果となっており、高処理を実現するSDM855とディスプレイパネルでの消耗が影響しているようです。

そんなXperia 1ですが、実際に購入して使ってみると、旧モデルと同じく有機ELパネルを採用した多くのスマホで使えるアンビエント表示(Always On Display)機能をオンにしてしまうと、電池が短時間で減少する現象が起きます。

アンビエント表示をオンにするとスリープ時にも時計や通知情報を表示させ続ける事が出来ます。

時計の種類もシンプルな数字だけのデジタル時計から、大きな文字で表示させるSony時計・アナログタイプなどが選べます。

さまざまなイラストやテクスチャを選べる「ステッカー」では、上記のようにカラフルな絵柄を表示させておく事もできますし、選択した写真を表示することも可能です。

この「スマホ画面の常時表示」は、有機ELパネルの特性である黒色表示・同じ画像を表示させ続けた場合に消費電力が小さいことを利用しており、頻繁にスリープを解除・画面を確認する場合に比べて電池の消耗が小さくなるという効果を謳うことがあります。

しかし、やはり「常時パネルに情報を出す」ためには、相応の電池消耗が発生してしまいます。

Xperia 1のアンビエント表示時の電池減り具合

Xperia 1 SO-03Lにおいて、実際に常時待受(デフォルトの時計・通知のみ)をさせて放置し、電池の減り具合を追跡してみました。

上記スクリーンショットの矢印で示した部分がアンビエント表示オン(常時表示)させた場合の電池消耗です。

アンビエント表示機能を使う前に比べて、明らかに電池状態を表すグラフの傾きが急になっていることが分かると思います。

今回の実験条件では、一切スマホを操作せず待機させた状態(Wi-Fiオン、Bluetooth/GPSオフ、ドコモのSIM/モバイルデータ通信ON)において4時間で6%ほどの電池が減りました

アンビエント表示を試したあと、全く同じ設定のままアンビエント表示機能をオフにすると電池の減りは3-4時間で1%ほどの減少に戻りました。

よって、アンビエント表示をするためだけにおよそ1時間あたり1%程度の電池を消耗することになります。

アンビエント表示を使って4時間で6%の消耗なら、8時間で12%・12時間で18%・24時間で36%ほどの待機による減少が発生するということです。これを「電池の減りが早い」と感じるか、「これだけ持てば十分」と感じるかは、アンビエント表示による恩恵をどれくらい重要視するか次第です。

電池持ちを重視するなら「スマート表示」がオススメ

Xperia 1のアンビエント表示には、「常時表示」以外にも、「スマート表示」/「機器を持ち上げたときに起動」という選択肢もあります。

「スマート表示」を選ぶと、スマホを持ち運んでいる時・ポケットから取り出した時などの動作をセンサーで感知して、必要なときだけアンビエント表示が点灯します。

「機器を持ち上げたときに起動」を選ぶと、その名の通りスマホを持ち上げた動作を感知してアンビエント表示を出します。

このどちらかにしておけば全くスマホを触ってない時間(夜間や仕事中にスマホに長時間触れない時間帯)に無駄に電池を消耗すること無く、常時表示時に比べて電池の持ちは劇的に改善するはずです。

ちなみにアンビエント表示を利用した場合の電池の消耗具合はXperia XZ3でもほぼ同じ傾向がありました。

参考記事:Xperia XZ3(SO-01L)のAlways On Displayのバッテリー消耗具合 電池激減りで常時点灯はオススメ出来ない

待機だけで1時間で1%以上の消耗を気にしない人以外には、常時点灯はあまりオススメしません。画面を点灯させ続けるためには、省エネな有機ELパネルを使っても多少の電池消耗は避けられないようです。電池の持ちを優先するのであれば、

アンビエント表示オフ>持ち上げたときだけ>スマート表示>常時オン

この順番で電池の消耗具合と通知表示を確認する実際の頻度・利便性を考えて設定を変更してみましょう。

 

[実機レビュー]Xperia1のアンビエント表示で電池減りが早い 電池長持ち優先設定のススメ

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