2019年10月、電気通信事業法の改正により、日本の携帯料金プラン・携帯端末販売の価格相場が大きく変化し、おとくにスマホを買うチャンスがめっきり減ってしまいました。

しかし、徐々にその「規制」に対して様子見をしていた携帯キャリア・販売店が動きを見せ始めています。

2019年10月に行われた割引規制では、大手が販売する端末販売の関わる値引き(”端末購入補助”)は「上限2万円まで」という目安が設けられ、従来10万円近い高性能なiPhoneが一括0円やキャッシュバック付きで購入できるような機会は消滅しました。

端末の購入補助を無くす代わりに、キャリアでは2019年に各社が「分離プラン」と呼ばれる、端末の購入に依存しない基本料金そのものの値下げ、そしてこれまで「2年縛り」と呼ばれていた定期契約時における、更新月以外の契約解除料(約1万円)を大幅に値下げしたり、定期契約自体を廃止するキャリアも出てきました。

関連記事:ドコモ公式発表 2019年10月1日より新料金プラン提供開始 違約金1000円、新割引「dカードお支払割」登場

とは言え、2019年10月以降も端末値引き・割引が完全禁止されているわけではありません

10月以降は「端末の販売価格は定価」を基本としていますが、上記の通り購入補助は一部残っており、キャリアによる公式の補助+キャンペーンに加えて、代理店の独自割引、さらに少し古くなった機種に対しては値下げ・値引きがある程度許容されるため、契約種別・特定端末に限り、(従来の)定価から大幅な値引きや一括0円端末が出てきています。

auとソフトバンクがiPhone8の値下げを開始

2019年11月15日、ソフトバンクは2年前に発売された型落ちのiPhone8とAndroidスマートフォン8機種の定価を値下げしました。

値下げ対象機種 11月14日以前の価格 11月15日~新価格
iPhone 8 64GB 1,680円/月 1,560円/月
Pixel 3a(64GB) 1,050円/月 1,005円/月
nova lite2 580円/月 510円/月
arrows U 630円/月 555円/月
K50 580円/月 510円/月
Android One S5 675円/月 600円/月
Android One S3 600円/月 525円/月
DIGNO G,
DIGNO F
580円/月 495円/月

(*48分割時の各税込み月額負担)

15日のソフトバンクの値下げ幅自体は大きなものではありませんが、今回の値下げに伴う代理店独自の還元・キャッシュバックは変更されていないため、特定の条件を満たすと本体負担額を超える還元も実現しています。

上記の値下げ機種には入っていませんが、ソフトバンクでは公式施策として2019年11月15日より、最新のiPhone 11シリーズやPixel 4も乗り換えで2万円還元を開始しています。

続きを読む:ソフトバンク公式キャンペーン 乗り換えでPayPayボーナス iPhone 8/Pixel4など2万円還元実施中

さらに、対象者は限られますがソフトバンクの契約・機種変更で1万円相当の還元が使えるクーポンも継続配布されています。

公式値下げ+公式還元+クーポン値引きのあわせ技により、2019年10月の規制開始直後に比べて、お得度の高い契約が可能となっています(値引き適用には一部条件があります)。

クーポンを使ったお得な購入術はこちら →[SB機種変]話題のGoogle Pixel4/Xperia 5機種変更でも割引上限の2万円キャッシュバック(現金+PayPayボ) 還元条件も緩め

auでは一括0円のスマホ、iPhone8も激安

auの場合は他社ケータイ(3G契約)からのスマホデビュー向けの顧客獲得を強化しており、初心者向けのスマホなら一括0円、型落ちのiPhone 8も定価から6万円引きを超える値引きを許可しているようです。

auのオフィシャル価格としては、2019年11月時点でiPhone 8 64GBは本体価格6.9万円ということになっているはずなのですが、他社3Gケータイからの乗り換えだと一括3,300円にて販売しているショップが出てきました。

auでは2019年11月より、携帯電話機種からスマホ機種への取り換え向けのキャンペーンとして、複数の還元を用意しています。

au契約の種別(auの3G携帯を利用中の場合、他社3G携帯を利用中の場合)や選ぶ機種・年齢によって基本料金の値引きがあります。

・初スマホ割(auの4Gケータイからの機種変更)
・初スマホ割 (auの3Gケータイからの機種変更)
・ケータイとりかえ割(auの3Gケータイから4Gケータイへの機種変更)
・ケータイ→auスマホ割(auケータイからの機種変、または他社ケータイからの乗り換え)

このように、いくつもの割引があります。直接端末の値引きを行う部分は従来に比べて少ない補助額となりますが、ケータイからの取り換えユーザーならばトータルの維持費が安くなる仕組みです。

なお、スマホデビュー用のキャンペーン適用をするためには実機で3G通信の携帯電話であることを厳格に確認する指示が出ているようですので、詳しいスマホデビュー向けの割引条件はau公式サイトを参照ください。

au 2019年12月1日までiPhone機種変でもポイント還元中

2019年11月時点で出ているauの安売りは他社乗り換え・3Gケータイからの取り換えが中心であり、残念ながら既存のiPhoneユーザー・スマホユーザーは冷遇されています。

auでは最新モデル iPhone 11シリーズの発売決定日より、iPhoneを購入すると機種変更でもau WALLETポイントが貰えるキャンペーンを実施しています。

ご契約と同時に「故障紛失サポート with AppleCare Services & iCloudストレージ(有料)」に加入でau WALLET 3000ポイントプレゼント

上記の条件を満たせば、最新のiPhone11シリーズを機種変更でも少しお得にゲット出来ます。

発売直後は新色・新カメラ搭載のiPhone 11 Pro, iPhone 11 Pro Maxのミッドナイトグリーンや、iPhone11のパープルやグリーンの品薄も発生しましたが、発売から2ヶ月が経過した11月中旬時点では、どのモデルもすぐに公式サイトで購入可能です(11月15日時点、全モデル即納)。

2020年1月、ドコモも一部実質0円携帯を提供開始

NTTドコモの場合、公式の価格ではまだiPhoneや最新スマートフォンを再び0円で販売するようなキャンペーンはめったに見られない一方で、FOMAのサービス終了・3G停波に備えた、古いFOMA専用らくらくホンユーザーに対して、新型モデルへの取替優遇を実施しています。

2020年1月時点の割引では、端末購入割引が適用できる「FOMA→Xiプラン契約変更」のユーザーの場合、2019年モデルのらくらくホン F-01M、旧型のらくらくホン F-02Jが機種代金負担0円にて提供されています(オンライン購入の場合は機種代と同額のポイントを付与することによる還元)。

端末購入割引はらくらくホンだけではなく、iPhone・スマートフォン・通常ガラケー機種でも割引対象となる機種/別途「はじめてスマホ購入サポート」という名前の値引きで、契約種別・機種ごとに割引額が設定されています(FOMA→Xi契約のほか、新規・MNP(3Gガラケー/3G回線以外も対象)。

ドコモでは他社の3Gガラケー利用者向けの割引も優遇しているため、古い携帯電話を取り替えたいのなら端末購入割引/はじめてスマホ購入サポートのいずれかの対象機種を買うと、通常よりやすい負担で入手が可能です。

続きを読む → ドコモの3G回線→スマホデビュー割引はオンライン契約でもOK! 端末購入割引/スマホ購入サポートと判定方法

2019年11月 スマホ値引き規制も徐々に緩む? iPhone8や低価格型落ち機種を中心に トータル2万円超え値引きや一括0円も復活

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