2019年10月以降、日本の携帯電話・スマートフォン購入時には以前のような大きな機種代金値引き・料金プラン割引が無くなり、ユーザーの負担が一部では増えてしまうという現象が起きています。

また、携帯電話会社では以前より新規顧客の獲得にばかり力を入れ、大容量の通信プランや通話し放題プランなどのハードユーザー向け・若者向けの割引が増える一方で、ライトユーザー・シニア層の割引・ガラケー利用者向けの割引が弱い印象です。

とは言え、まだシニア向けの割引が一切なくなってしまったわけではなく、特定の条件を満たしていればお得にケータイやスマホを利用できるチャンスがありますので、対象の機種・プランを申し込み、少しでも携帯料金・スマホ料金を下げることが出来るテクニックを紹介します。

60歳以上が利用できる限定のキャンペーン

2019年11月時点で、60歳以上(利用登録者を含む)が利用できるキャンペーン・特典状況は以下のようになっています。

・NTTドコモ:「おしゃべり割60」(2019年11月1日~2020年3月31日まで予定)
・KDDI:「新カケホ割60」(2019年10月1日~終了日未定)
・ソフトバンク:対象無し

・ワイモバイル:「60歳以上ずーっと国内通話0円」(終了日未定)
・UQモバイル:対象なし

各社、加入条件と特典内容が異なりますので、以下に詳しく解説していきます。

ドコモの「おしゃべり割60」加入条件・特典内容

NTTドコモが2019年11月から開始した「おしゃべり割60」は、適用条件を満たしたユーザーの月額料金を700円×最大12ヶ月間割引するというものです。

この「月額700円割引」というのは、ドコモの音声プランオプションである「5分通話無料オプション」の月額料金に相当します。

年齢制限:手続きの時点で60歳以上
対象契約種別:FOMA→Xiの契約変更または他社ケータイからの乗り換え(MNP)/(「はじめてスマホ割の適用条件」を満たすこと)
対象機種制限:特に無し
割引対象:かけ放題/5分通話無料オプション
割引期間:最大12ヶ月間
お得度:700×12=8,400円相当のお得さ

ドコモの「おしゃべり割60」は、はじめてスマホ割の条件を満たし、かつかけ放題オプションに加入したユーザーが対象となる、「通話をたくさん使いたいガラケーユーザーのスマホデビュー向け」キャンペーンと言えるでしょう。

ドコモのおしゃべり割60の特長は割引期間に限定があるものの、購入機種の指定が無いため、iPhoneでも格安のスマホモデルでも、一様に割引を使える点です。

ドコモではかんたんな操作・直感的なイメージでわかりやすい操作方法に特化させた「らくらくスマートフォン」があります。最新のらくスマは性能も結構高く、防水防塵対応・耐衝撃性があるなど、機能面が充実している一方で、本体の代金はやや高めになっています。

60歳以上と言っても今は若者と同じようにパソコン・タブレットを使いこなす人も多数いらしゃいますので、iPhoneや最新スマホでデビューをしたい、一括2万円で買えるもっと安いスマホを買いたい人も、条件さえ満たせばおしゃべり割60を利用可能です。

auの「新カケホ割60」加入条件・特典内容

auの「新カケホ割60」は、対象条件を満たすことで月額料金を1,000円引きにする事ができる特典です。

キャンペーンの内容としてはドコモの「おしゃべり割60」に似ていますが、条件が異なります。

年齢制限:手続きの時点で60歳以上
対象契約種別:すべての種別(機種変更も対象)
対象機種制限:AQUOS sense2かんたん, BASIO3, LG itを購入すること(2019年11月5日時点の対象機種3種)
指定プラン:「新auピタットプランN」/「auピタットプランN(カケホ/s)」「通話定額」に加入すること
割引期間:条件を満たしている期間
お得度:1000円×利用継続月数

auのカケホ割60を使う場合には、3種類の簡単操作が出来るスマートフォンをauにて購入/持ち込み契約することが条件に入っています(2019年11月5日時点。対象機種は変更される場合があります)。

対象機種 メーカー 機種代
AQUOS sense2
かんたん
シャープ製 月々760円×36回
BASIO3 京セラ製 月々1,400円×36回
LG it LG製 月々795円+
763円×35回

上記の機種を既に利用中・中古や他者から譲り受けた場合でも適用できるのがauの新カケホ割60の特長ですが、iPhoneや高性能スマホでは利用できないという欠点もあります。

ワイモバの「60歳以上国内通話無料」加入条件・特典内容

ソフトバンクには2019年11月時点で「60歳以上限定の特典・キャンペーン」は特にありませんが、代わりにワイモバイルでは「国内電話かけ放題ずーっと無料」特典があります。本特典はソフトバンクユーザーがワイモバイルに乗り換え(番号移行)した場合にも、条件を満たせば適用出来ます。

年齢制限:システムに登録された時点で60歳以上
対象契約種別:すべての種別(機種変更も対象)
対象機種制限:かんたんスマホを購入/または持ち込み契約すること
指定プラン:スマホプラン/スマホベーシックプラン(2年契約無しOK)
割引期間:条件を満たしている期間
お得度:1000円×利用継続月数

ワイモバイルの場合は、「スーパーだれとでも定額」のオプション料金に相当する月額1000円値引きが適用されます(スーパーだれとでも定額の加入が必要です)。

大手キャリアでは月額1,700円で提供されている24時間かけ放題オプションをワイモバイルではもともと月額1000円で安く提供していますが、60歳以上かつかんたんスマホの利用者はタダで使えるようになる、というものです。

ワイモバイルの対象機種は「かんたんスマホ (京セラ製 705KC)」のみとなっており、他のiPhoneやスマホ機種利用者は対象外である点に注意してください。

705KCの本体代金は乗り換え契約時で28,584円~(税込、2019年11月5日時点)です。

ワイモバイルの場合で新規・乗り換え契約をする場合には、別途代理店限定のキャッシュバックキャンペーンを使えばお得にかんたんスマホを購入することも出来ます。

【2020.1.24確認時点】
・新規または乗り換え(ソフトバンク系列からのMNPはCB減額)
・スマホ、iPhoneとのセット契約であること(機種はどれでもOK。SIMカードのみはau/docomoからのMNPのみ)
・スマホベーシックプランRで申し込み(開通後の変更は自由)
→ 条件を満たすと/「SIMのみMNP契約 5,000円キャッシュバック+3000円相当PayPay特典」
「SIMのみ新規契約orSB系からMNP 3000円相当PayPay特典」

*各情報は現時点の条件に基づき記載しています。より詳しい情報・最新の適用条件は必ず各自で公式サイト・サポートにお問い合わせの上ご利用ください。

[2019年11月版]ドコモ・au・ソフトバンク 60歳以上が利用できる限定割引・特典の加入条件比較