2019年10月より消費税が10%に引き上げられ、消費者の負担が日常のあらゆる部分で増える見込みです。しかし、「キャッシュレス・ポイント還元事業/消費者還元事業」が提供するサービスやキャンペーンを活用することで、8%→10%への増税分を上回る還元や特典をゲットする方法が山ほどありますので、流行のお得なキャッシュレス・ポイント特典を使いこなす準備を進めましょう。

「キャッシュレス・ポイント還元事業」による還元を一般の消費者が受けるためには、2019年8月19日時点のデータでおよそ950社もの事業が登録しているさまざまな決済方法を経由させる必要があり、その使い方・使えるお店・お得さ(還元率の高さ)・還元の方法・還元の上限が、各社で異なります

現在の日本国内で使える還元対象の決済手段は数多く、すべての還元決済方法を把握することは一般消費者には不可能なほどに乱立していますが、一番身近で使いやすい(使えるお店やサービスが多い)可能性がある決済方法は、各自が使っている携帯電話・通信サービスが推す決済手段になるでしょう。


株式会社NTTドコモとKDDI株式会社は「A型決済事業者兼B型決済事業者」として登録されています。ソフトバンクは”ソフトバンクモバイル”としては決済事業者登録はされていないようですが、「SBペイメントサービス」、ヤフー系の決済事業である「ワイジェイカード株式会社」、そしてキャッシュレスサービスで今や一番有名といっても過言ではない「PayPay株式会社」が決済事業者として登録済みです(2019年9月28日時点)。

そして、各社が2019年10月から開始するそれぞれのポイント還元キャンペーンを発表していますので、ドコモ・au・ソフトバンクの利用者は各社の還元対象決済を使いこなしていきましょう(ページ下部には携帯キャリアのサービスとは関係ない、他のお得なキャッシュレス・ポイント還元対象のサービスも比較用に一部解説しています)。

下記で解説する決済方法は提供する通信会社の利用者限定のものではなく、他社利用者・携帯電話回線を持っていなくても使えるタイプのものがあります。あくまで”普段使っている携帯で登録しているアカウントやポイントサービスと連携して使いやすい”という程度のものなので、必要に応じて複数の決済・還元キャンペーンに参加することも節約には効果的です。

ドコモ携帯利用者は「dカード」で最大10%還元/d払いがお得

NTTドコモでは、同社のクレジットカード「dカード」または「dカード GOLD」を利用中のユーザーがお得になる「dカードお支払い割 5%還元キャンペーン」が強力です(ドコモの携帯・スマホ利用者限定の特典)。

携帯回線契約:必須(ドコモ利用者限定)
還元期間:2019年10月1日~2020年3月31日

キャンペーン対象条件:dカードお支払割が適用されているdカード各種
還元方法:通常ポイント(1%)に加え、決済額の4%分dポイントを付与
上限:2,000ポイント/月(キャンペーン分のみ)

dカードお支払い割の5%還元キャンペーンは、一部の還元対象外利用分(携帯電話料金・年会費・各種手数料など)を除き、一般的なカード利用金額に対して4%が帰ってきます。

よって、国が実施するキャッシュレス・ポイント還元事業による最大5%還元の店舗でdカードを使うことで、最大10%分の還元を得ることが出来ます

ただし、dカードお支払割の+4%分については上限がやや低い(5万円以上の利用で上限到達)・2019年10月開始のドコモ新料金プラン(2年契約なし)を利用している必要があるなど、やや条件が複雑であるため、すべてのドコモユーザーが10%還元を必ず使えるというものではない点に注意が必要です。

続きを読む▶年会費無料のdカードで消費税増税対策のポイント還元は適用される?最大10%還元でドコモユーザーならスマホ料金も安く

関連記事:ドコモ公式発表 2019年10月1日より新料金プラン提供開始 違約金1000円、新割引「dカードお支払割」登場

d払いによるポイント還元

前項の「dカードお支払い割を適用したdカードの利用金額から還元」は、ドコモユーザーしか使えない優待です。一方、ドコモにはドコモ携帯回線の契約をしていないユーザーでも使える「d払い」という決済サービスもあります。

携帯回線契約:不要(ドコモ利用者以外も使える)
還元期間:2019年10月1日~2020年6月

キャンペーン対象条件:d払いの利用
還元方法:通常ポイントに加え、最大5%/2%還元
上限:30,000ポイント/月
(キャッシュレス・ポイント還元事業の上限は30,000ポイント/月)

ドコモの「dアカウント」を持っていれば誰でも使うことが出来る「d払い」では、一月あたりの還元は上限30,000ポイントに設定されています(d払いが独自で実施するキャンペーンの付与上限は別途設定されます)。

d払いの強みは、通常のキャッシュレス・ポイント還元事業の”最大5%”以外に、さまざまなポイント倍率がアップするキャンペーンが実施される点にあります。

2019年10月14日まで実施されているキャンペーンでは、d払いを使うことで対象店舗・サービスの利用額の20%還元(金曜/土曜の”d曜日”につかうと、さらに倍率が上がる)でdポイントが貯まるチャンスがあります。

d払いの+20%還元は2019年10月14日までの1ヶ月間だけ実施されている短期間の超お得な施策の一部であり、”キャッシュレス/消費者還元事業”とは直接的に関連のあるものではありませんが、貯まるdポイントを,dカードの還元事業で貯めたポイントと一緒に使うことも出来るため、dポイント経済圏のサービスを普段よく使う・ドコモのiPhoneやスマホをポイント消費して買う場合にも便利になります。

還元によって貯めたdポイントはドコモの公式サイト「ドコモオンラインショップ」でスマホ代に充てるだけではなく、アマゾンやひかりTVショッピングなどネット上の多くの通販サイトで使うことも出来ます。

公式サイトジャンル
amazon.co.jp総合通販
nojima online(ノジマオンライン)電化・家電製品全般
総合通販premoa(プレモア)総合通販
ABC-MART靴・アパレル
ソニーストアソニー製品
タワーレコード音楽全般
サンプル百貨店総合お試し通販
アニメイトアニメ・キャラグッズ
マツモトキヨシドラッグストア通販
スーパースポーツゼビオオンラインストアスポーツ用品
NTT-X Store
PC周辺機器
[2020.02.05時点]d払い対応サイトの一例です。貰えるポイント・付与時期はサイトごとに異なる場合があります。アマゾンでの利用にはドコモ回線が必須(合算払)

ソフトバンク/ワイモバ利用者は「PayPay」で還元

ほとんどのユーザーはテレビやネットCMでキャンペーンの情報を一度は見たことがあると思いますが、ソフトバンク・ワイモバイル(あるいはヤフー系列の関連サービス)利用者は、「PayPay」の還元を活用すると便利でしょう。


PayPayを使ったキャッシュレス・ポイント還元事業の対象サービス・店舗で利用すると、「PayPayボーナス」として還元されます。

携帯回線契約:不要
還元期間:2019年10月1日~2020年6月30日

キャンペーン対象条件:PayPayによる決済利用
還元方法:最大5%の事業還元に加え、PayPay独自キャンペーンあり
上限:25,000円相当/月・回

PayPayもソフトバンク・ワイモバイルユーザー以外でも利用のできる決済サービスであり、iPhone(iOS), Androidスマホのアプリを使ってカンタンに還元対象の決済が使えるようになっています。

一方で、ソフトバンクとワイモバイルでは契約時のキャンペーンや特典として従来のTポイント還元からPayPayボーナスを付与する特典に切り替えており、ソフトバンク・ワイモバイル・ヤフーサービスの利用者であればPayPayの利用登録がほぼ必須のような状況になっています。

関連記事:[初心者向け解説]YahooショッピングでPayPayが使える iPhoneの利用手続き・連携・登録方法

PayPayの独自還元

PayPayではキャッシュレス・ポイント還元事業としての最大5%還元以外に、かつて実施された「100億円還元キャンペーン」に代表されるように超大型の利用者還元特典をさまざまなタイミングで実施しており、2019年10月以降もキャンペーン実施予定が発表されています。

2019年10月1日~11月30日までの2ヶ月であればPayPay残高またはヤフーカードの利用者限定で+5%(1回あたり1000円相当、1ヶ月あたり25,000円相当まで)の還元を上乗せすることが出来ます。

ソフトバンク・ワイモバイル・ヤフーの利用者は系列のさまざまなキャンペーンでPayPay残高・ボーナス(ライト)を貯めて、還元残高をあわせて使っていくと便利になるでしょう(PayPay, YJカード自体はソフトバンク利用者以外でも使えるため、他社利用者でもPayPay対応店をよく使うならPayPayの活用をオススメします)。

PayPayでは2019年10月5日まで「PayPayはじめ特典」として銀行上座情報を登録するだけで1,000円分のボーナスが貰えます。10月6日以降の登録では特典が貰えませんので、今からPayPayデビューをする人は絶対に5日までに登録しておきましょう。

☆「【年会費無料】イオンカード(WAON一体型)

auWalletクレカで還元

auの携帯回線利用者の場合、au Walletクレジットカードを使っていると、「au Walletポイント」を貯めることが出来ます。

携帯回線契約:必要
還元期間:2019年10月1日~2020年6月30日

キャンペーン対象条件:au Walletクレカでの決済
還元方法:最大5%の事業還元に加え、1%(200円につき2ポイント)
上限:15,000円WALLETポイント/月

au Walletクレジットカードでの還元は上限が15,000円相当と他社の大手に比べて低くなっていますが、auでは別途「au Pay」により決済還元もあります。au Payはau回線の契約者以外でも使えるサービスです。

au Payで還元

【au PAYご利用条件】
au携帯電話をご利用のお客さま:
au WALLET プリペイドカードのお申込み(au ID取得)と
au WALLET アプリが必要です
au PAY利用規約への同意が必要です

au携帯電話をご利用でないお客さま:
au IDの取得とau WALLET アプリが必要です
au PAY利用規約への同意が必要です

au Payはauユーザー以外でも利用が可能となっていますが、auスマートパスプレミアム会員」だとポイントがアップするなど、auサービス利用者向けの優遇があります。

au Payを使った還元には特定の対象店舗で決済した場合に適用されるさまざまなキャンペーンがあるため、それらの還元もあわせてお得な特典を活用していくことがポイントとなります。

(各情報は2019年9月28日時点のものです。キャッシュレス・ポイント還元事業の対象・キャンペーンは随時更新されていますので、各社の公式HPの対象・条件をよく確認してからご利用下さい)

比較:イオンカードを使ったキャッシュレス・消費者還元

ショッピングモールで有名なイオングループが提供するクレジットカードも、イオンクレジットサービス・イオンリテール株式会社・株式会社イオン銀行などがそれぞれjキャッシュレス・ポイント還元事業者として登録されており、イオンカードを使った消費税増税対策を行うことが出来ます。

「イオン」の名前がつくクレジットカードにはさまざまな種類があり、カードごとによって還元の内容・還元方法・確認方法や上限が異なる可能性があります。

最もスタンダードな「イオンマーク付きクレジットカード」の場合は、以下のような仕組みです。

携帯回線契約:不要(イオンには「イオンモバイル」があります)
還元期間:2019年10月1日~2020年6月30日

キャンペーン対象条件:クレジットカード(国際ブランド:VISA、Mastercard、JCB)の利用
還元方法:翌月請求時に、利用金額から還元(請求時値引き)
上限:1カードにつき15,000円分/月

イオンでは電子マネーの「WAON」もキャッシュレス・ポイント還元対象です(WAONの場合は、還元もWAONの電子マネーとして行われます)。

比較:三井住友VISAカード

三井住友グループが発行しているさまざまなクレジットカードもキャッシュレス・ポイント還元の対象です。

三井住友カードが発行する以下のマーク(VISA,mastercard,iD)があるクレジットカード、デビットカード、プリペイドカード(ウェアラブル型を含む)によるお買物が対象

還元内容はカードの種別によって異なります。

このように、カードごとに還元上限が決まっているため、対象店舗でたくさん買い物をする場合は複数のカードを使い分けたほうがお得なことがあります(同じクレジットカード提供会社でも、本人カード/家族会員カードなどぞれぞれに上限が設定されているケースも)。

例えば5%の還元対象店舗で15,000円分の還元を受ける買い物=30万円分の利用が1ヶ月あたりの上限という計算です。大きなお買い物を短期間で利用する・出費が続いた月のために、あるいは各サービスがトラブルやエラーで使えなくなった場合に備えて複数のキャッシュレス・ポイント還元対象の決済方法を準備しておくと良いでしょう。特に新しい「××Pay」「〇〇ペイ」といったサービスではまだまだ決済状況が安定していない・想定外のトラブルでサービスが中断・一時的に利用ができなくなったというトラブルも珍しくありません(つい先日もドコモの「d払い」が2019年9月20日に数時間に渡って利用不可能になるトラブルがありました)。

ドコモ・au・ソフトバンクなど携帯キャリアに合わせた決済方法をマスターしておくことは、還元特典を使いやすい・まとめて貯めやすいという観点から抑えておくべきですが、1種類だけの決済方法だけでは不十分です。消費税増税に備えてキャッシュレス・ポイント還元を使わないと相対的に損をしてしまうことになるため、十分な準備を整えて賢くお買い物を楽しみましょう。

2019年10月キャッシュレス・消費者還元 ドコモ・au・SB携帯会社別で一番お得/便利な決済方法と還元上限

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