もうすぐ型落ちになるSIMフリースマホ「Nexus6」の到着待ち時間を利用して、現在日本で販売されているSIMフリースマートフォンの中で、特にネットワークの対応バンドが多いモンスタースペックならぬ、「モンスターバンド」機種をピックアップして比較してみました(2018年8月までに発売されたモデルを追加しました)。

「日本で販売されている」とは書きましたが、今では国内でも海外から輸入された海外版SIMフリースマホを誰でも結構簡単に手に入れられるようになっています。そうすると、どの機種がどのネットワーク(SIMカードを契約したキャリア)で使えるのか、という問題は私を含めて一般人にはなかなかわかりづらいものです。

また、日本の企業から発売されているモデルでも、使えないわけではないけれど実は対応バンドがそれほど多くないというモデルも存在しますので、SIMフリー機種選びには「多くのバンドに対応しているかどうか?」という点を基準に考えることも必要になります。

本当は通話の品質・繋がり易さに大きく影響するSBプラチナバンド、ドコモのFOMAプラスエリアなども入れようと思ったのですが、詳しく公式で書かれていないので今回はLTE関連のみにしておきます。

今回取り上げる機種は、国内で購入できるSIMフリーモデルを中心に、国内向けの各公式ページで公開されているデータを基に記載しています(グローバル向け、他国向けとは表記上の型番が同じでもバンドが異なることもありますので、公式以外から購入する際はよく確認してください)。

[更新:2018.09.02 ラインナップを追加しました]

2018年モデルの最新機種だとSIMフリーモデルでもCA(キャリアアグリゲーション)に対応するモデルだったり、2枚のSIMカードで同時に電話待受が出来るDual SIM, Dual Standby(DSDS), Dual SIM, Dual VoLTE(DSDV)モデルが登場しています。

[更新:2017.05.11 ラインナップを一新しました]

*この対応表にあるバンドで、必ず該当のキャリアで使えることを保証するものではありません(公式サイトに書いていないだけで、空欄のバンドにも対応していることもありえます)のでご了承下さい。実際の接続にはSIMカードを指すだけで認識する機種も一部ありますが、各端末でAPN(アクセスポイント名)・プロファイルのインストール設定が必要です(最近の機種では始めからある程度の格安SIMサービス用APNが保存されている端末もあります)。

2017年時点ではau系回線でも利用できるSIMフリースマホが増えてきました。ただしauの3G(CDMA2000)はバンドが特殊であり、B18/26に対応しているといってもLTE SIM, VoLTE SIMでの専用利用が必要なケースがあります(多くのau網を利用したMVNOでは4G接続のみの提供、SB回線の場合はB41に非対応になっています)。機種によってはMVNOにて動作確認が行われている端末もありますので、実際の利用可否は各MVNOに問い合わせてください。

赤文字がドコモ系、青文字はSB系、オレンジがau系で利用されているFDD-LTE, TD-LTEのバンドです。Band1,28は3社共通で利用されているようです。また、実際のネットワーク接続速度にはCA(キャリアアグリゲーション)に対応しているかどうかも重要です。CAの対応表もGoogle StoreやApple Storeのサイトに書いてありますので、興味のある方は公式サイトをチェックしてください。

SIMフリーモデルのスマートフォンの中には、2枚のSIMカードスロットを内蔵し、複数の携帯回線を運用するのに適したモデルもあります。その中でも「Dual SIM, Dual Standby(DSDS, デュアルシム・デュアルスタンバイ)」と呼ばれる機能に対応したスマホだと、2種類の電話番号で同時待受が出来たりします。

DSDS対応機種、マルチSIMスロットを持った機種でドコモ・au・ソフトバンクのそれぞれ異なる回線を使いまわすというマニアックな利用方法も可能ですので、「対応バンドの多いDSDSスマホ」はバリエーションに富んだスマホ契約節約を試したい人にも向いています。上記の例で言えば、ZenFone3(ZE520KL)はau(VoLTE SIM)とドコモ・ソフトバンク・ワイモバイルのどの回線でも使うことが出来ちゃいます(ただし利用できるのは4G+3Gのスタンバイであるため、データプランと音声回線を上手く組み合わせる必要があります)。

Nexus5が登場した頃にはドコモ系とソフトバンク系の両方で使えると持て囃されたものですが、今こうしてみるとバンドのバリエーションは見劣りし始めていますね(実際に使うネットワークで使えていれば他はどうでもいいのですけど)。

ドコモなら1,3,19,28, SB系は1,3,8,28,41に対応していればひとまず「よく繋がる機種」と言っていいかと思いますが、日本以外のいろんな国のネットワークで利用したい方はなるべく多くのバンドに対応している機種で使い回しが利くことをポイントに選んでみるのも良いですね。



 

対応周波数が多い 「モンスターバンド」SIMフリースマホのLTE Band一覧表

Tagged on:

2 thoughts on “対応周波数が多い 「モンスターバンド」SIMフリースマホのLTE Band一覧表

  • 2015年10月14日 at 12:43 AM
    Permalink

    今週国内発売予定のhtc Desire EYE、これも対応周波数はなかなかのものですよ。
    販路の限られるiPhoneとNexusを除くと、多分日本国内正規版SIMフリースマホでは初のB41対応です。
    (タブレットではZenpadやMediaPad M2がありますが)
    そう考えるとhtcの意気込みに応えるためにも一台買っておきたいのですが…Nexusも出ますし、予算的には厳しいところです(笑)

    • 2015年10月14日 at 5:31 PM
      Permalink

      HTCの新端末はニュースでちらっとだけチェックしていて詳しく見ていなかったのですが、
      対応周波数が豊富なんですね~。ドコモとSB・ワイモバあたりと相性が良さそうですね!
      バッテリー容量がちょっと少なそうに感じますが、最近は面白いSIMフリー機種が増えて目移りしちゃいますね(笑)

Comments are closed.