Huaweiは日本でのSIMフリースマートフォンをMVNOセット販売向けに多数出しています。直近では2015年12月に「Mate S」というハイスペックモデルも発売されたばかりなのですが、また2016年2月12日に新機種が登場します。最新モデルの名前はメーカー名を冠した「Huawei GR5」。これまでの「Mate」シリーズとも、「Ascend」シリーズとも違う新シリーズということになるようです。
デザインはアルミ・マグネシウムを加工したメタルボディを生かしたシンプルなものになっています。4隅の角は丸められているので柔らかい印象。それなりの高級感もありますが、パット見はhonor6 Plusより凡庸な感じです(下の画像がhonor6 Plus)。
GR5とhonor6 Plusは同じ5.5インチ。ディスプレイ解像度もフルHDで同じです。サイズを比べてみると、低価格を実現するためかちょっと大きくなっているようです。
項目 | honor6 Plus | Huawei GR5 |
画面 | 5.5インチ FHD | 5.5インチ FHD |
縦 | 150 mm | 151.3mm |
幅 | 75.7 mm | 76.3mm |
厚み | 7.5mm | 8.15mm |
重さ | 165 g | 158 g |
重さが7グラム軽くなっていますが、バッテリー容量も減っています。続いてスペックの比較もしてみましょう。
項目 | honor6 Plus | Huawei GR5 |
価格 | 29,800円 (45,800円) |
34,800円 |
CPU | Hisilicon Kirin 925 1.8+1.3GHz 8コア |
MSM8939 1.5+1.2GHz 8コア |
RAM | 3GB | 2GB |
ROM | 32GB | 16GB |
電池 | 3600 mAh | 3000 mAh |
OS | Android5.1.1 (4.4.2) |
Android5.1.1 |
カメラ | 800万画素デュアル/ 800万画素 |
1300万画素/ 500万画素 |
*(カッコ)内は発売当時の価格・OSです。
honor6 PlusにはHuaweiの過去のモデルにも多く搭載されている「Hisilicon Kirin」シリーズの上位モデルチップが使われていました。しかし、GR5はクアルコムのMSM8939、Snapdragon 615というSoCになっています。スナドラ615が搭載されている機種としてはgooスマホの「g03」、au向けタブレットの「Qua tab 01」、Moto G(第3世代)などがあります。GR5と同じミドルスペックモデルのスマホ・タブレットに利用されるチップだと考えておけばOKです。
GR5は世界で発売されるため複数のモデルがありますが、日本で直接販売されるものは「KII-L22」というモデルですね。対応バンドのようになっています。
FDD-LTE : B1/3/5/7/8/19/28 / TDD-LTE : B40 W-CDMA : B1/5/6/8/19 / GSM : 850/900/1800/1900
SIMサイズはnano SIM, シングルスロットです。Band21はありませんが、B1,3,19,28の4つがドコモで使われています(国内のLTEバンド対応一覧はこちら)。B1,8,28はソフトバンクでも利用されているものと同じはずです。honor6 PlusではBand1,3の2つしかドコモのLTEネットワークに対応していませんでしたので、バンド的にはGR5の方が適合性が高くなりました。
発売時点で34800円という価格は確かに安いのですが、現時点ではhonor6 PlusがHuawei公式サイト「Vモール (ファーウェイ公式楽天市場店)」で値下げされて3万円になっていますので、どちらがオススメか?と言われると微妙なところです。
LTEバンド的にはGR5の方が接続は良さそうですが、RAM,電池容量、デュアルレンズによるカメラの面白さはhonor6 Plusに分があるように思います。
一方で、GR5にしかない機能としては背面の指紋認証センサーがあります。
Huaweiスマホでの指紋認証は上位モデルの「Mate S」にもありますが、低価格なGR5にも搭載されたことで利便性を高めてくれています。昨今ではiPhone, Galaxy, Xperiaなどの人気機種の多くが指紋センサーを搭載していますので、ワンタッチロック解除操作の快適さをSIMフリースマホでも利用したいユーザーには向いていそうです。
なお、このGR5は本体だけの販売だけではなく各種MVNOでのセット販売もありそうなので、セットでさらに割安になるサービスを探してみるのも良いかもしれません。