2014-15年あたりから国内でもSIMフリーの格安スマホが多く出回るようになり、2016年もたくさんのメーカーから割安なスマートフォンが登場しています。
「格安スマホ」と言っても実際の販売価格には幅があり、1万円以下の低価格商品から2万円・3万円から、4~5万円クラス(ここまで来ると「格安」とは言いがたいですが)まで存在し、それぞれ値段が高いほど一般的に高性能・多機能なモデルがあります。
格安スマホの中で最近は「3万円前後」のSIMフリースマートフォンを発売するメーカーが増えて、2016年時点で3万円前後のスマートフォンは「スマホ初心者よりも一歩進んだ中級者向け」の製品が多く、日常的にスマホを使いこなす人でも満足できるレベルと言っていいでしょう。
管理人のイメージだと、国内のSIMフリースマホ(白ロムを除く)の価格別クオリティは ↓ こんな感じです
1万円前後のスマホ・・・スマホ初心者、電話・メールが出来れば良い人向け
2万円前後のスマホ・・・メールやウェブ閲覧、SNSを日常的に使う人向け
3万円前後のスマホ・・・パズルゲームアプリなども使いたい、ハードユーザー向け(利用頻度という意味で)
4万円前後のスマホ・・・防水やおさいふケータイなどの付加価値を求める人向けもある
5万円以上のスマホ・・・携帯キャリアで発売されるハイエンドモデルのライバル足り得る高性能モデル相当
3万円前後のSIMフリースマホは、すでにこれまでにもキャリアで発売された高性能スマホを体験したことがあり、低価格過ぎるモデルでは満足できない人が機能・性能面で「価格を考えると満足出来る」クオリティが期待できます。
さて、前置きが長くなってきましたが、コストパフォーマンスに優れる3万円前後で買える機種を一覧にして比較してみましょう。ハイエンドモデルのように「1台ですべての役割をこなす」というクオリティはありませんので、「ここが気になる」というポイントをクリア出来る機種を探しだす参考にしてみてください。
(テーブルは縦横に長くなっていますので、PCからの閲覧をオススメします)
機種名 | P9 lite | REI(FTJ161A) | honor6 Plus | arrows M02 | Nexus 5X (H791-16GB) | GR5 | Zenfone2 (ZE551ML) | Zenfone2 Laser (ZE550KL) | ZenFone Max (ZC550KL) |
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メーカー | Huawei | Freetel | Huawei | 富士通 | LG | Huawei | ASUS | ASUS | ASUS |
価格帯 | 32,378円(M) | 32,292円(M) | 30000円 | 25000円 | 32000円 | 33000円 | 32,184円(M) | 26,784円(M) | 30,024円(M) |
画面サイズ (解像度) | 5.2インチ (FHD) | 5.2インチ (FHD) | 5.5インチ (FHD) | 5.0インチ (HD) | 5.2インチ (FHD) | 5.5インチ (FHD) | 5.5インチ (FHD) | 5.0インチ (HD) | 5.5インチ (HD) |
重さ | 147グラム | 136グラム | 165グラム | 149グラム | 136グラム | 158グラム | 170グラム | 145グラム | 202グラム |
電池容量 | 3000mAh | 2800mAh | 3600mAh | 2330mAh | 2700mAh | 3000mAh | 3000mAh | 2400mAh | 5000mAh |
CPU | Kirin 650 8コア | MT6753 8コア | Kirin 925 8コア | MSM8916 4コア | MSM8992 6コア | MSM8939 8コア | Z3560 4コア | スナドラ410 4コア | スナドラ410 4コア |
RAM | 2GB | 2GB | 3GB | 2GB | 2GB | 2GB | 2GB | 2GB | 2GB |
ROM | 16GB | 32GB | 32GB | 16GB | 16GB | 16GB | 32GB | 16GB | 16GB |
OS | Android6.0 | Android6.0 | Android6.0 | Android5.1 | Android6.0 | Android5.1 | Android6.0 | Android6.0 | Android5.0 |
おさいふ機能 | × | × | × | ○ | × | × | × | × | × |
防水/防塵 | ×/× | ×/× | ×/× | ○/○ | ×/× | ×/× | ×/× | ×/× | ×/× |
指紋認証 | ○ | ○ | × | × | ○ | ○ | × | × | × |
メインカメラ | 1300万画素 | 1300万画素 | 800万画素×2 | 810万画素 | 1230万画素 | 1300万画素 | 1300万画素 | 1300万画素 | 1300万画素 |
インカメラ | 800万画素 | 800万画素 | 800万画素 | 240万画素 | 500万画素 | 500万画素 | 500万画素 | 500万画素 | 500万画素 |
機種名 | P9 lite | REI(FTJ161A) | honor6 Plus | arrows M02 | Nexus 5X (H791-16GB) | GR5 | Zenfone2 (ZE551ML) | Zenfone2 Laser (ZE550KL) | ZenFone Max (ZC550KL) |
価格情報は2016年6月時点の相場です(販売ショップは個別に記事の下の方で紹介します)。
HuaweiのP9 liteは2016年6月17日より発売される最新SIMフリースマホです。この機種の旧モデルP8 liteも2万円台で格安なのに高い品質・必要十分なスペックを持ったモデルとして人気でした。Huaweiのスマホは薄型のものが多く、このP9 liteも厚さはわずか7.5mm。薄いスマホはディスプレイの割に持ちやすくなるので片手での操作感が良くなります。
P9 liteの特徴は5.2インチの大画面&フルHDの高解像度ディスプレイ、そして指紋認証機能を搭載することです。旧モデルの現在の価格相場が22000円~23000円なので新型のほうが少しお高いですが、このスペックアップは大きいです。
P9 liteは多くのMVNOが取り扱い予定であり、SIMカードとセット購入で割引が効くサービスも多くありますので、実質的には3万円以下で買えることもあるでしょう。コストパフォーマンスとしては今回ピックアップした9機種でもトップクラスでしょう。
カラーラインナップはゴールド、ホワイト、ブラックの3色となっています。
関連記事:楽天モバイルがHuawei P9/lite発売記念キャンペーン 3千円・5千円引き&三脚プレゼントあり
過去にはいろいろと残念な端末も出しているフリーテルですが、今回のREI(麗)はかなりの高品質に仕上がっています。機能面・スペック面でも他の3万円台SIMフリースマホに劣るところはなく、メタルデザインが目を惹きます。あとはソフト面が整うと良いですね(通知関連で不具合があるとのこと)。
このディスプレイサイズで136グラムという軽量さも魅力。iPhone6sより軽いです(6sは143グラム)。
カラーラインナップは5色。シャンパンゴールドとピンクゴールドは6月下旬、メタルブラックは7月発売予定です。
今回紹介する機種では少し古いモデル(2015年6月頃発売)となるHuaweiのhonor6 Plusは、本来定価は5万円ほどするミドル-ハイエンドモデルです。しかし、今は値下がりしていて新品でも3万円前後で購入することが可能です。
☆「イオシス honor 6 Plus(未使用)」/32,800円(税込み)
honor6 Plusでは発売時はOSにAndroid4.4を搭載していましたが、現在は最新のAndroid6.0までアップデートが可能です。操作面・セキュリティ面でも最新機種に劣らず、少し世代が古いもののハイエンドモデルクラスのCPU/大容量RAMを搭載している点で、コスパが最強です。
背面には8メガピクセルのレンズが2個ついており、これによりピントをずらして一眼レフで撮影したようなボケ味を再現できます。本体が165グラムとちょっと重めなのですが、3600mAhの大容量バッテリーを搭載して長く使えるようにした反動だと思えば妥協出来るところかと思います。
arrows M02(楽天モデルはRM02)は、富士通が製造していますので低価格なSIMフリースマホでは珍しいおさいふケータイ機能が付いています(指紋認証はありません)。
スペックは正直に言って今回比較している海外メーカースマホに比べて大きく劣りますが、この価格帯で防水機能+おさいふケータイが使えるSIMフリースマホは少ないでしょう(他にはSHARP SH-M02, Xperia J compactなどがありますが、今はarrowsが一番安いです)。
高性能なモデルが欲しいなら他の機種をオススメしますが、日常生活に便利な機能を重視したい場合はarrows M02が良いでしょう。この特徴は日本メーカー製だからこそです。
2015年に発売されたNexusシリーズの廉価モデル Nexus5X(H791)も随分安くなってきました。発売当初は16GBモデルでも59,300円の定価でしたが、SIMフリーモデル・ドコモモデルも実質価格機種変で648円まで下がっています。
Nexus5Xはボディが樹脂系のため高級感があるとは言いがたいですが、重量は136グラムでかなり軽量。Nexusシリーズは最新OSの配信のタイミングが早く、5XもすでにAndroid6.0.1まで配信されており、今後のサポートも長く続くでしょう。
Nexus5Xは白ロムが非常に安く、LG-H791という型番で海外でも広く販売されました。国内からの購入も結構安いのですが、SIMフリースマホの輸入ショップから購入するとさらに安く入手できます。
☆「Etoren Nexus5X(H791)」/16GB:29,591円(税込み)
Etorenは海外企業が運営しているショップですが、日本の通販と同じような感覚で買い物が出来るサイトです。価格に関税が含まれた表示・端末にも1年間の保証が付いているので安心です。
2016年2月発売のファーウェイ製SIMフリースマホGR5は、発売当時は「大画面&低価格で指紋認証付き」という特徴が珍しかったのですが、今となっては長所が他機種に埋もれ始めています。
同メーカーのP9 liteと被る特徴もありますが、5.5インチというファブレットサイズが欲しい人はhonor6 Plusと比べて選ぶと良いでしょう。
定価は3万8千円ほどでしたが、現在の最安値は「ノジマオンラインショップ」の32,180円となっています(2016年6月14日時点)。
2015年春に発売されたASUSの高性能スマホシリーズ ZenFone2の低価格モデルが値下げされて3万円程度で買えるようになりました。現在では他機種に比べて有利な点は少ないですが、RAM4GBなどをセールで安く買うことが出来ればお得感があります。
[2016年6月18日より、楽天モバイルで半額セールにZenfone2が登場します]
関連記事:携帯電話が激安で買えるチャンスあり!タイムセールを実施するショップまとめ
Zenfone2 LaserはノーマルのZenfone2よりも一回り小さい5.0インチサイズであり、カメラ性能に特化させた人気機種となりました。今回紹介する機種の中でも最も安い一台です。今では安いショップなら2万円台前半で購入できるでしょう(ストレージ容量が8GBのモデルなら1万円台を狙えます)。
スペックは少々抑えめになっていますが、フォーカス速度の早いカメラで撮影した写真をSNSにアップしたり、シンプルなアプリゲームくらいであれば違和感なく使えるレベル。
ちなみにZenfone2 Laserには6インチモデル(ZE601KL)もありますが、そちらはスペックも高く価格は4万円前後となります。個人的にはZenFonシリーズの中で最もバランスの取れた扱いやすいモデルだと思います。
最後の一台はZenfone2 Laserの画面を大きく、電池を5000mAhまでアップさせたZenfone MAXです。電池以外の性能面ではZenfone2 Laserと似ているため、3万円クラスのSIMフリースマホとして高性能とは言いがたいですけれど、とにかく電池の持ちが良い機種です。
メーカー発表では連続待機時間は最長38日。ZenfoneMAXから他のスマホへバッテリーをわける供給機能まで備えており、スマホ+モバイルバッテリーとしての役割をこなせます。テザリングも可能なのでモバイルルーター代わりにも便利かもしれません。
まとめ
今回紹介した9機種は、定価には若干差がありますが市場価格はほとんど同じです。そのためスペックが似通っているものもありますが、どれを選んでも同じではないということが比較表からも解って頂けたかと思います。
全体のまとまりが良い機種からカメラ・バッテリーに特化させたものなど、低価格で生産するために「ここだけはハイスペック機種並に」という特徴的な機能をもたせた機種があるので、あとは好みに合わせてサイズやデザインを見比べてお気に入りの一台を選んで見てください。