携帯電話・スマートフォンを使いすぎて料金が高くなりすぎるのが怖いという人向けに、プリペイド方式で使える・使いすぎを防止する方法を解説します。

本ページでは以下の4パターンの方法を取り扱いますので、目的に合わせてどの方法を使うべきかは各自で考えてみて下さい。

パターン①:ドコモで使っている携帯番号を維持したままプリペイド契約で使う
パターン②:ドコモで使っているスマホをプリペイド契約で使う
パターン③:ドコモ回線のプリペイドデータ回線を使う
パターン④:ドコモ回線のまま格安料金プランにする(非プリペイド)

2017年9月時点において、国内の大手通信業者のドコモ・au・ソフトバンク3社では、プリペイド契約を積極的に提供しているのはソフトバンクだけです。ソフトバンクの回線なら「シンプルスタイル」という、スマートフォンと携帯電話機種を直接プリペイド回線とセットで購入・契約が可能です。

☆「ソフトバンク シンプルスタイル(ケータイ・スマートフォン)

今はもう販売されていませんが、かつては上記写真に写っているAQUOSスマホ(305SH,304SH)、iPhoneなどもプリペイド用として購入が出来ました。

一方のドコモ・auでは、このような「スマホとプリペイド回線の販売」は行われておらず、それどころか一般向けのプリペイド契約で使えるスマートフォン(4G)用サービスは提供すらされておらず、「ドコモ/auのプリペイド用スマホサービス」というものは存在しません

docomo, auで利用できるのは携帯電話向け通話専用プリペイド・ゲーム機向けのデータ通信用(3Gのみ)回線の特殊なものしかないはずです。

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したがって、一般的な意味で「ドコモスマホでプリペイド契約」をすることは出来ないのですが、「使いすぎが怖いからプリペイドにしたい」+「ドコモのスマホをそのまま使いたい」という目的を同時に達成することは以下のいくつかの方法によって代用する事が出来ますので、目的・利用条件に合わせてプリペイド回線を使ってみましょう。

① ドコモの番号のまま、ソフトバンクプリペイドスマホを使う

「今ドコモで契約している電話番号をそのまま使いたい」というだけならば、ソフトバンクへ乗り換え(MNP)を行うことで簡単にプリペイド契約に切り替える事ができます。

ソフトバンクのシンプルスタイル(ケータイ/スマホ)は、MNPによる契約が可能です。プリペイド回線で使える携帯・スマートフォンと初期チャージがセットになって6,458円~(301Zの場合)に転入が可能です。

選べる機種はストレート携帯電話・スマートフォン機種もあります。スマートフォン機種 Blade Q+のMNP価格は1万円のチャージを含んで11,340円となっており、スマホ本体はたったの340円で買えることになりお得です。

いずれも公式オンラインショッップで購入すると初期チャージを含んだ状態で届きますので、すぐに使い始めることが可能になっています。

☆「ソフトバンク プリペイド(ケータイ/スマホ)機種一覧

ドコモからMNP転入するための手続き・購入の流れは「ソフトバンク 新規/乗り換え手続き」を参照下さい。

② ソフトバンクのプリペイド回線をドコモのスマホ/携帯で使う

パターンその2では、現在ドコモで使っているスマートフォンをそのまま使うための方法・条件となります。この場合も「ドコモで使っていた携帯番号をそのまま使う」ことも、新しく電話番号を取得して契約することも可能です。

ただし、ドコモのスマホをソフトバンク回線で使う場合には「ドコモ端末がSIMロック解除されていること」が前提となります。SIMロック解除手続きがされていないスマホでは通信・通話が出来ないため、この方法は使えませんのでご注意下さい。

利用の流れとしては、

・ドコモの携帯/スマホをSIMロックフリーの状態にしておく
・ドコモ回線→ソフトバンクプリペイド回線へ乗り換え(MNP)契約を行う
・SIMフリーのドコモスマホにソフトバンクプリペイドSIMを挿す
・APNを設定し、利用開始

となります。ドコモスマホのSIMロック解除についてはXperia X Compact SO-02Jで実際に解除手続きを行う様子を解説した「[レビュー]Xperia X Compact SO-02JのSIMロック解除方法」のページを参照下さい。

ソフトバンクのプリペイド回線はオンラインショッップでは本体とのセットでしか買えませんが、Blade Q+本体を使わないのなら売ってしまえばOKです。例えばネットですぐに申し込みができる「携帯・スマートフォン買取のダイワン」では未使用品は6,000円で売れます(2017/09/04時点)。

MNP価格11,340円で買う →  6000円でBlade Q+を売る → 1万円のチャージ分が実質5340円で入手可能

管理人は上記の通りXperia X Compact SO-02J およびGalaxy Feel SC-04J + ソフトバンクプリペイド回線にて通話・通信・SMS利用の動作確認をしていますが、すべてのドコモ端末で使えることを保証するものではありませんので、その点はご注意下さい(大抵のドコモスマホはソフトバンクの回線でも通話・データ通信が出来ます)。

通信・通信が出来たとしてもドコモの端末が対応している電波周波数帯とソフトバンクの回線周波数帯に差がある場合、接続エリア・通信速度の安定性が変わる可能性もある点も覚悟しておいてください。しっかりと使いたいのならやはりソフトバンクが公式に販売しているスマホ・端末での利用をオススメします。

本パターンはドコモ端末であればソフトバンクの回線でもそれなりに使えることが多いため問題は少ないはずですが、auが販売する端末で3G通信の方式が違う・利用できるLTE周波数も違うため、絶対に繋がらないということではないものの、利用は現実的ではありません。

iPhoneの場合は通話・SMS利用は出来ますがデータ通信は利用が出来ないため(SIMフリーiPhone7+Android用プリペイドSIM), iPhoneでプリペイド回線を使いたい場合は他の手法を検討してください。

③ ドコモ回線を使ったプリペイドサービス(MVNO)を使う


ドコモの公式サービスとしてはPlaystation Vita用の3G通信サービスしか提供されていませんが、ドコモの回線を利用したMVNO(仮想移動体通信事業者)によるLTEデータ通信ならプリペイド契約が可能です。

IIJmioのデータSIMであればドコモのスマートフォンはSIMロック解除不要でiPhone, Android機種のほぼすべてで使えます(利用可能機種は通信会社の対応表を確認してください)。

このパターン③の欠点としては利用できるのはデータ通信のみであり、SMS/音声通話は利用不可となります。プリペイド回線は携帯電話の不正利用を防ぐためにIIJ以外の会社でも通話・SMSサービスを提供しているところはおそらくありません。また、データ通信のパケット単価は通常の格安SIMプランに比べて数倍も割高になってしまいますので、1~2ヶ月だけの超短期間をプリペイド回線で使いたいというケース以外はオススメ出来ません。

通話・SMSサービスを使いたいのならやはりパターン①・②の「ソフトバンク プリペイドサービス(シンプルスタイル)」を使う以外の方法はほぼありません。

なお、クレジットカードを使わずに格安な回線を使いたいからプリペイドを探していた、という理由であるのなら「クレジットカード無しでも利用できるMVNOの格安SIM回線」も参照下さい。

④ 1,000円以下で維持できるドコモスマホプラン

この方法は「プリペイド契約」ではなく通常のドコモ契約となります。プリペイド契約をしたいと考えた目的が「通話を使わないのに高い月額料金維持費をムダに払いたくない」ということであれば、ドコモが2017年からスタートさせた新割引「docomo with(ドコモ・ウィズ)」を使えば最安月額280円からスマホを持つことが出来ます。

子供に持たせるために安いスマホ回線としてプリペイドを検討していたのなら、ドコモ・ウィズ契約による節約プランの方がオススメ出来ます。


1人だけで使う場合は無料通話・かけ放題無しの「シンプルプラン」が選べないため最安値はあまり安くなりませんが、家族でデータ通信を分け合うシェアプランでの加入なら2人目以降は月額280円の負担で回線を追加することが可能です(家族以外への通話料金・オプション利用などをすれば別途料金が掛かります)。

docomo with割引が使えるスマホ Galaxy Feel SC-04Jを管理人も実際に購入して使っていますが、防水対応・おサイフケータイ対応で日常利用にはとても便利で快適に使えています。

また、パターン②や③と違い、ドコモの公式サービス+ドコモの正規販売スマホを使うことになりますので、接続エリア・回線との相性の問題は全くありませんし、ドコモの通常サポートを受けることが出来ます。オプションサービスやその他特典もドコモ本家のものが受けられますので、安心して使えるというのもメリットになるでしょう。

☆「docomo with 対象機種とキャンペーン適用条件詳細

ドコモウィズ機種・ドコモウィズを使った節約術・利用料金イメージについては以下の記事も参照下さい。

☆「最安月額280円でスマホ追加契約が可能”docomo with”(ドコモ・ウィズ)割引のお得な運用方法を解説


以上、ドコモユーザーがプリペイド回線を使いたいと考える場合に取ることの出来る選択肢を4種類挙げてみました。

ドコモやauがソフトバンクのシンプルスタイルと同様のサービスを提供していれば話はもっと簡単なのですが、2017年9月時点ではこのような回りくどい方法を使わないと「ドコモでプリペイドスマホ」を実現することは出来ません。

他には使いすぎ防止のための設定(データ・通話)をスマートフォンで行うことも出来ます(データ通信量に応じてアラートを表示させる、バリュープランなら「リミット機能」の設定)。

月額維持費を安く(無料)したい・短期間だけ使いたい・使いすぎを防止したい、いろんな目的があって「プリペイド契約をしたい」と考えることがあるはずですので、なぜそうしたいのかを自分自身で分析して使える方法を選んでみましょう。

ドコモスマホでプリペイド契約を行う方法 音声/データ通信を節約・使いすぎ防止対策

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