2015年発売のiPhone6s/6s Plusでは本体代金が10万円を超えてしまったことで、いろいろとトラブルが出ているようです。

白ロムブログの方からもお聞きしたのですが、ソフトバンクやau、そしてApple Storeで販売されているiPhone6sシリーズは、iPhone6s 128GBモデルや6s Plusの上位モデルは一括価格が10万円を超えています。そして、この「10万円」という金額が、分割(割賦)契約をする場合の審査に大きな意味を持っているということのようです。

2018年時点では新型のiPhoneだけではなく、Androidスマートフォンの中でも超高性能なハイエンドモデルには10万円を超える価格を設定した機種が登場しました。また、iPhone XS, iPhone XS Max、2019年モデルのiPhone11 Pro/Pro Maxではすべてのモデルが10万円を超えているため、分割で買いたくても買えないユーザーがでてきているようです。初期費用が高くなるのを避けるために分割をしたいというユーザーもいらっしゃるかもしれませんが、分割審査のルールを正しく把握し、スムーズな購入・契約を行いましょう。

分割購入には「割賦販売法」による審査がある

携帯電話を購入する際には、その本体代金を契約時にすべて一括で払うケース代金を分(多くは2年間・24回払い)にして支払うケースが一般的になっています。

どちらを選んでも支払う総額は同じ(携帯代金の金利は全社ほぼ0円のはずです)なのですが、分割支払い=ローンを組んで購入していることになりますので、販売業者は「購入者がちゃんと代金を継続して支払ってくれるのか?」というところが気になるわけですね。

そしてこの審査をする際に、「10万円」というひとつのボーダーラインがあり、この金額を超えると「割賦販売法」(e-Gov参照)という法律に基づき、詳細な審査をしなければならなくなるということです。

この審査を行う販売を「個別信用購入斡旋」といい、販売者と購入者において与信契約を結ぶということになります。これまでのiPhoneは10万円以下に価格が設定されてきたので関係無かったのですが、今回の上位モデルで審査が必要になったということです。

この「割賦審査」と「契約の審査」は別物であり、携帯電話を新しく購入・契約する場合には同時に両方のチェックが行なわれています。前者の審査は「支払能力があるのかどうか」を確認し、後者の審査では過去の契約状況・キャリアへの料金支払状況・回線契約数などのチェックが行なわれます。

年収は200万円以下だと審査に通らない可能性

どのような審査が行われているのかユーザーには詳しく知らされることはありません。通例として一般的なキャッシングやローンを組む場合、審査される最低限の年収というのが「前年度の収入(安定した収入源)が年収200万円以上」なのだそうです。

また、年収が200万円あればいいのか?という話ではなく、同居(扶養)している家族がいるかどうか、家族の人数、本人の年齢なども関係あるようです。以下はクレカのショッピングカード利用に関する条件なのですが、

クレジットカードを新規発行するお客さまのお届出年収が「330万円」、「世帯(生計を同一にする)人数が 3人」、住宅費用の「支払があり」、かつ指定信用情報機関から取得する「年間請求予定額が50万円」の場合

包括支払可能見込額 = 年収330万円-生活維持費209万円-年間請求予定額50万円 = 71万円
リボ・分割枠 = 包括支払可能見込額 71万円 × 90% = 60万円 (原則10万円単位)-東邦VISAカード

このような計算をして、家族の人数に応じた「生活維持費」というのを算出して、支払い可能な金額を見積もります。iPhoneの購入時にどの年収がボーダーラインになっているのかは審査部の人間でもない限りわからないですが、単に「年収○○円以上」というものでも無いはずです。もちろん年収200万円以下の人がiPhoneを分割で絶対に買えないということもありません。

今回iPhoneの購入時に分割契約が出来ません、と言われてしまった方でも一括払いを選択すれば、このような審査は必要なくなります。10万円を超える金額をいきなり用意するのは大変かもしれませんが、前年度の年収が少なかった方は事前に一括払いできるくらいの予算を準備したうえで契約に臨むしかありません。

一方で、ドコモのiPhone6s/6s Plusでは、販売価格がすべて10万円以下になるように設定されています。iPhone6s 16GBモデルは93,312円、その他のすべてのモデルが99,792円になっています。これは明らかに10万円での詳細審査をしなくても良いようにという戦略です。

docomoip6s☆「ドコモ版iPhone6s/6s Plus 価格・割引キャンペーン情報まとめ

他キャリアで通らなかった方は、ドコモのiPhoneなら分割契約出来るかもしれません。問題は、そのドコモのiPhoneが発売直後に品薄になりがちってことでしょうか。

ドコモでは独自の割賦審査もある

2016年モデルのiPhone7/7 Plusではドコモモデルも10万円を超える端末が出てきました。また、ドコモでは通常の割賦審査ではない独自の分割購入審査をしていると思われる事例もありますので、結局申し込みをしてみないことにはわからないという状況です(ドコモiPhoneの割賦が通らなかっ直後に、それよりも高い金額の分割購入が出来たという話を聞いています)。

ドコモで高額なスマートフォンの分割審査が通らなかった場合には、端末の一括価格自体が値下げされた「端末購入サポート」の対象機種を購入することを検討するという方法もあります。

ドコモの分割支払いNG判定方法

ドコモの公式オンラインストアで注文する場合には、特定の条件下において端末代金支払い方法に分割を選択すると、「分割購入NG」がすぐに判ります(エラーがでなければ、通常は分割購入が出来ます)。分割から一括購入に変更すればすぐに買えるようになることから、オンライン上でもドコモ独自の基準・審査をしていることが判ります。

公式ウェブサイトで注文すれば、万一割賦審査に通らなくても、店頭で「一括支払いするお金が無くて契約出来なかった」というような気まずい思いをすることはありませんので、審査に通るかどうか不安な人は公式オンラインストアでの機種変更をおすすめします。

詳しい注文手順は以下の記事で紹介していますが、およそ10-15分で結果が出ます。

最近は携帯キャリアでのブラックリスト・総合判断判定も増えている中で、さらに分割契約に関するNGまで増えてしまうのは好ましい状況ではありませんが、分割購入が出来なかった方はお金をためて買えるように頑張りましょう、というほか無さそうです。

本体・一括価格の安いiPhoneを買う

根本的な問題として、自身の予算・収入に見合わない、高いiPhoneモデルを買おうとしていることが原因で分割審査・割賦契約が出来ないと考えられる場合には、今はわざわざ高い最新モデルを買わなくても値下げされたiPhoneを買うことも出来ます。

昔の携帯電話事情では「最新モデルでないとかっこ悪い・新機能が使えない」ということも多かったかもしれません。しかし、今のiPhoneなら2~3年前のモデルでも必要十分以上の性能を持っており、出来ることは殆ど変わらないのが現状です。

本体価格だけで十数万円もする2018年モデルのiPhoneを借金までして買うくらいなら、もっと安く・十分に高い性能を持つ旧モデルを購入した方が幸せになれるでしょう。

例えば、ドコモなら2018年9月から3年前のモデルであるiPhone 6sを当時の半額以下にまで値下げした「docomo with購入用モデル」として再販売をはじめました。

iPhone XS Maxの値段が13.5万円~であるのに対し、docomo with iPhone 6sは一括4万円。お値段はわずか1/3でiPhoneが買えます。しかも、専用割引によって毎月の利用料金は最安プランを組むと1台あたり月額280円で追加することすら可能な格安プランが、ドコモにもあります。

☆「9月1日からドコモiPhone6sがdocomo with対象に!月額280円でiPhoneを追加契約する方法

先述の通り、高額商品の分割審査・割賦契約審査には販売価格に「10万円」という一つの壁があります。iPhone 6sならばこの割賦契約法は関係ありませんし、4万円くらいならば一括購入を出来るようにお金を貯めておくのも比較的楽でしょう。

iPhone XRも一括2万円~に値下げ(終了)

2018年10月末に発売されたばかりのiPhoneが、ドコモへMNP/新規契約する場合に限り大幅一括値引きで購入できるように価格改定が実施されました。10万円どころか安いモデルは3万円もしませんので、ドコモの分割審査に引っかかる人は限りなく少なくなるでしょう。

 

モデル
(定価)
64GB
(98,496円)
128GB
(104,976円)
256GB
(116,640円)
新規・MNP 端末購入サポート:
▲58,968円
iPhoneデビュー割:
▲8424円
→ 一括31,104円
端末購入サポート:
▲58,968円
iPhoneデビュー割:
▲8424円
→ 一括37,584円
端末購入サポート:
▲58,968円
iPhoneデビュー割:
▲8424円
→ 一括49,248円
限定特典

【公式オンライン特典】
2019年1月31日まで
OLS 10周年記念
上記さらに5184円値引き

機種変更時 実質39,528円 実質46,008円 実質57,672円

(端末購入サポート・iPhoneデビュー割は2019年5月31日を以って受付終了となりました)

iPhone XS, iPhone XS Maxと同じA12チップを採用した高性能処理が可能なiPhone XR 64GBも、他社乗り換えならばたったの2.6万円~。新しくドコモで契約する学生・乗り換えしたいau利用者・ソフトバンク利用者はiPhone XRを買えば分割NGになることは少ないはずです。

☆「iPhone XR 128GB 値引き情報をみる

新しいiPhone,スマートフォン分割審査に通らずに困ってしまった人は、本当にその高いスマホが自分に必要なのか、他の値下げされた機種と比べて買う価値があるのかどうか、再検討してみる価値があると思います。

2019年6月~ 36分割購入が出来るように

NTTドコモでは2019年6月1日より、従来の機種代金の分割払いについて12回・24回に加えて、36回(3年)払いを選べるようになりました。

36回払いを選んだ場合は新しく提供が始まった「スマホおかえしプログラム」が使えます。おかえしプログラムを適用する場合は2年間スマホを使った時点で、残債として残っている12回分(定価の1/3相当)の支払いをせずに、ドコモに端末を返す事が出来ます。

ただしこの36回払いの利用にもドコモの割賦審査は実施されますので、もし「分割NG」と言われてしまった場合には、スマホおかえしプログラムは利用不可(一括払い時には使えない)となりますので注意が必要です。


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iPhone11の分割審査が通らない?年収が少ないと10万円以上のローン不可になる可能性